2019/04/20

『二〇一二』


アンダーグラウンドに僕はこだわっています。インディペンデントにはこだわっていない。だってアンダーグラウンドってのは「個人」ってことなんだから。インディペンデントに決まってるんだ。それぞれが個人として独立できているからこそ共棲できる。勝手な個人の集まったこの村に僕も棲んでいる。
−「犬風さんのこと」より

田口史人『二〇一二』が再入荷しました。
田口さんが営む高円寺〈円盤〉の実況中継的紙袋雑誌『三ツ沢通信』(現在はミツザワ通信)の制作がはじまる前年(2012)の一年分の日記に加えて、山本貴宏氏による田口さんへのインタビュー(2008)、犬風のライナーノーツ「犬風さんのこと」(2012)、あとがき(2015)をまとめた一冊(見汐麻衣さんの「逡巡」も巻末に)。上に引いた一節にも言えるのですが、この書物の中でしか出会えない個人の発想、姿勢が間違いなくあります。そっけない風体、圧倒的な活字量にひるまず向き合えば、きっと受け取れるものがあるはずです。

販売価格は2484(税込)。個人的な店や場所を営む人に、読んでほしい。

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