2026/08/20

8/20 店日誌


バハマは、いあゆる西インド諸島の中でも、ちょっと特殊な存在である。まず第一に、カリブ海から外にハミ出してしまっている。キューバよりも北側にあるから、カリブ海ではなくて大西洋の外海に浮かんでいることになる。第二に、アメリカ合衆国に非常に近い。地理的にも近く、そしてその当然の帰結として文化的にも米国に近い。(中村とうよう)

8月20日、木曜日。先日の「軽妙百賀店」から毎朝、ジョセフ・スペンス『グローリー』を聴いている。簡素なカセットテープ再生機にぴったりの音で、スペンスのペナペナしたギターの音、ほがらかな歌、周囲にいる人たちとのおしゃべりが臨場感たっぷりに再現される。カラッと乾いていて、暗さは皆無。曲間でもガハガハ笑うし、ジャケット写真も笑顔だから、この人は天性の楽天家だろう。そう早合点して、居間で寝転んで聴いていた。

────でも、待てよ。バハマはどんな国で、どういった歴史があるのだろう? キューバ、ジャマイカあたりに浮かぶ島で、おおむね気楽な国民性なんて、テキトーな印象で片づけてちゃいかん。思い立って、ノンサッチ民族音楽シリーズ『バハマ音楽の真髄 第1集』のライナーノーツを読んでみる。書き手は、中村とうよう。

西インド諸島の中で、バハマ諸島はつねにもっとも貧しい島々だった。なにしろ農耕に適しないので、ほかの島々が砂糖景気に沸き立ったときもこの島々だけは取り残されていた。うまい金もうけと言えば、海賊の基地とか、米国の禁酒法時代には密造酒の製造とか、そんないかがわしい仕事しかなかった。

ほら、やっぱり! なんて得心するのは筋違いなのだけど、島国の明るさってだけで納得してちゃいけない歴史があるわけだ。でも、大国からの収奪、奴隷制といった事象を通してのみ、ジョセフ・スペンスとバハマについて理解してちゃいけない。キリスト教への深い信仰とアメリカ大陸との距離を鑑みないと、大きく誤ることになる。

頼りになるのは、中村とうよう『大衆音楽の真実』。本書の索引は比類なき充実ぶりで、双方向から調べられる……のだが、なんと! バハマもジョセフ・スペンスも見つけられず。こうなったら、実地調査。レコードやカセット、CDを集めていくしかないってことだ。

*
ながながと書いてしまったけど、気楽にジョセフ・スペンスやリトル・フィートなど聴きながら、通常営業です(4日ぶり!)。古本と音源、もしかしたら新刊にも入荷があるので、お暇があればお出かけください。

ではでは、開店! オンライン・ストア〈平凡〉にもご注目を〜!

2026/08/19

8/19 雑記

久しぶりでしっかり休んだ。普段からシャカリキに働いてるわけじゃないんだけど、とくだんの用事がなく、来客もないってのは気が楽だ。だらーっと本を読んで、音楽を聴いてるだけでエネルギーが充填される。好きなときに昼寝して、思い立ったらサッと出かけられるのが、なによりも嬉しい。

この数日、音楽は主にカセットテープで聴いていた。祖父の形見、パナソニックのミニ・カセット・レコーダー(RQ-L11)の音がちょうどよくて、ハマってしまった。先日の軽妙百賀店で買ったジョセフ・スペンス『グローリー』とボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ『アフリカン・ハーブスマン』にはじまり、オクノ修、川上つよしと彼のムードメイカーズ、ウミアク・ムー、タナカ、アズミなど。どれを聴いてもいいんだよなァ。


2026/08/18

8/18・19 連休

急ですが、明日19日(水)も休みます。

2026/08/17

南浦和出張記②


その後も飲んだり食ったり、喋ったり。急に思い立って、すぐ近くの〈ゆとぴあブックス〉に行って本を見てると「ダメだよ〜! サボりすぎ(泣)!」「ゴメン!」またまた呼びされると、別の知り合いをみつける。トニー李こと田中元樹くんと会うのはいつぶりかな? 彼の活躍にはいつも刺激を受けているから、話が盛り上がる。ふ〜〜〜っと、再度息をつくと夕方。お客さんも減っている(というか2部の会場、むくむくに行っている)。落ち着いたところでタクトくん、コーヘーくんとビールを一杯。そろそろリハも終わってるかな〜と話したり。

頃合いをみて撤収準備。コーヘーくんに一箱の発送を頼んで、むくむくに向かうと、準備はOK! すっかり居酒屋になってるじゃん。タクトくんのDJを聴きつつ、カウンターで隣り合った千葉県の房総、安房周辺で蕎麦屋をいとなむ方と話しだすと、これまた楽しい。共通の知人が複数いるからか、あれこれ止まらずビールも進む。お、いい曲! おつかれサマーだね。とか言ってるうちにライブが始まる───SHAKE ONIGIRI with HAMILTON CHOO*、彼らの演奏がとてもよかった! ファンクとソウル、ブルースをさらりと融合させるセンスに脱帽。レイドバックしてるんだけど、腰に響くグルーヴもある。途中に挟まれる鍵盤の音もよかったなァ。

*余談3:HAMILTON CHOOはシングル、アルバムのリリース予定があると言っていた。トロピカル・ダンディ=細野晴臣、ドクター・ジョン、ザ・バンドとかが好きなんだろうな〜と感じさせる佇まい。9月12日(土)には阿佐ヶ谷〈mogumogu〉で自主企画があるそうです。

さーて、ここまできたら、帰るだけ! ヘロヘロかつヘトヘトでもつくばの家に帰り着くのが大目標。後ろ髪をひかれるも「じゃ!」とみんなに挨拶、シュウさんに南浦和駅まで送ってもらって、帰路につく。南流山で乗り換えて、つくば駅に着いたのが22時23分。ナツナさんの救援もあり、どうにか家にたどり着く。

ああ、楽しかった! 悔いなく遊びきった! 2026年、夏の思い出ナンバーワンは「軽妙百賀店」に決まってしまった。

南浦和出張記①


8月16日、軽妙百貨店に出店する! 7時半に家を出て、店で出店準備をしたのち、つくば駅まで歩いていく。荷物はリュックとトートバッグ、小さなショルダー。30分ほどでけっこうな汗をかく。想定より1本早い電車に乗れて、南流山で武蔵野線に乗り換え、南浦和に着いたのは9時45分。乗ってしまえばあっという間、わりに近いんだなーと実感する(これなら、また来れるな……)。

南浦和駅近くの交番で道をきく。「ふみくら2丁目に行きたいんですが」「ふみくら?? うーんと、それはぶぞうだね!」「あ、文蔵(ぶぞう)って読むんですか!」「そうそう、あそこの交差点を左に行けば、簡単に行けますよー」「ありがとうございます!」って感じで道に出ると、すぐに文蔵2丁目の標識が出てきて安心。大通りから一本入った古い商店街と住宅街が一体化したエリアに足を踏み入れると、あった! 会場となる〈LETTER〉*をなんなく見つけてガッツポーズ。

*余談1:LETTERは洒落たジェラート屋さんなのだけど、立地、構造ともに変わってる。店主のジュンコさんに聞いてみると、昔は焼き鳥屋だったテナントとのこと。並びにはコインランドリー(ここがめちゃシブい!)、銭湯、洋品店、豆腐屋などがあり、どことなく懐かしくて歩くのが楽しい。

出店会場、LETTER2階に上がるとタクトくん、エッちゃんがきていて、ほどなく〈シリシリ器〉のニッタやコーヘーくん家族もやってくる。ワイワイ話しつつ荷解きをして準備をはじめるも……大苦戦! まったくイメージがうかばず、うまく整えられない。まわりのみんなは上手だから余計に焦り、やたらに手を動かして、どうにか誤魔化す。ふ〜〜〜っと息をついて、ニッタと共に〈喫茶むくむく〉に行くことにする。

徒歩1分、角をひとつ曲がった先にあるむくむくに入ると、北浦和勢がすでにビールで始めてる! レターとはまったく異なる雰囲気に安心し、店主のチャンヒーさんにビールを頼んで(缶ビール300円!)、いろいろ話す。ここもまた味があるっすね〜なんて話を向けると、小料理屋さんが夜逃げした後なんですよ〜と教えてくれたり、いちいち面白い。なんだなんだ、南浦和! めちゃめちゃいい町じゃん! 路地に商店があって、人が行き交う。こういう区画ってなかなか無いんだよなァ。

いつの間にか始まっていたイベント、早々に小中の同級生一家がきてくれたり、ご近所さんと話してみたり、旧友と再会したりと。わあわあ、ぎゃあぎゃあやってるうちに、なんだかんだで本やトートバッグが売れていく。店番を放棄して遊んでると「戻ってきてよ〜(泣)」とタクトくんに呼び出されて、気がつく。オレが買ったレコード*がない! 忽然と消えてしまったダブの名盤。一同ざわつくも、音盤珍事はすぐに解決、ちょっとした山場になる。

*余談2:この日の目玉はなんといってもコーヘーくん! 良質すぎるフリマというか、欲のなさすぎる値付けに音楽好きは大興奮。みんな沢山買っていた。オレは件のダブ盤、エンケンの嘆きのウクレレ、ジョセフ・スペンスのテープなどを購入(←今聴いているのだが、最高である)。

2026/08/16

8/16 店日誌


8月16日、日曜日。今日は南浦和での出店のため、終日休業です。

2026/08/15

8/15 店日誌


8月15日、土曜日。おととい、きのう、客足はめちゃくちゃ少なくて、ずっと本を読んでいたわけだけど、それだけでもまあ疲れる。コンビニにコーヒーを買いにいってみたり、寝転がってみたりと気分転換しつつも座りっぱなしだと、退屈と鬱屈がつのってくる。そんなときほど音楽が重要。この数日での発見はmixcloudで見つけた「heavenless2100」って方のミックス作品、どれも素晴らしい! 勝手に流れ出したのに耳を向けて、じわじわと驚かされた。

「Dennis Bovell Works Only」はレゲエってよりもポスト・パンク〜バレアリックの質感がつよくて新鮮だし(イメージの刷新!)、「Lovers Rock Wa in Vain vol.2」は合間に挟まれる日本語曲の色がいい(全体にじわっと滲ませるような効果あり!)。「24日の夜/25日の朝(Final Edition)」はクリスマスに合わせた選曲だけど、真夏の今でもじゅうぶん聴ける。

今日は「Super Dubb-Wise Vol.2」と「Sources of Re:ECM」ってのを聴いてみる。ミックスに冠されたタイトルだけで興味がわくのは、この方のすぐれた編集感覚があってこそ。

*
きのうの来客は、古着屋〈May〉のホソヤさん、ナツナさん、ナカヤマさん。オンライン・ストア〈平凡〉でも売上があり、だいぶ救われた。お盆の連休って毎年こんな感じなんだっけかな〜(「お盆の連休中はチーンと静かで居心地がいい」って去年も書いてるわ……)。

今日は久しぶりに19時までの営業です! 明日は南浦和出張のため、終日休業。

2026/08/14

8/14 店日誌

8月14日、金曜日。昨晩の雨はすごかった。隙間なく降り続けるから、室内にいると轟音に包まれているような体感。これ、店の方は大丈夫なのか。2~3年前に浸水したこともあったし、今回もまた危ないぞ……と考えはじめると落ち着かない。店周辺にいるはずのワカバさんに連絡してみると、そこまでの状態にはならないだろうと返信がくる。まずはご無事に。浸水などの心配はその後で。ちょっと安心したものの、その後も深くは眠れず、朝を迎えた。

千葉県のいくつかの市町では、もっと激しく、長い降雨だったと聞いて心配になるのは柏のディスクユニオン。地下にある店舗だし、路上があんなに冠水してると店内はどうなるのか。心配になって友人に連絡してみるも「どうなんでしょうね〜」って言葉しか出てこない(千葉在住のイケちゃん、ヨッちゃんは大丈夫だったかな)。

*
きのうは連休谷間の悪天候。そうなりゃ、さすがにお客さんも激減する。午後、運動部の学生さんっぽい男性がカミュの文庫を2冊買ってくれて、しずかに感激。オンライン・ストア〈平凡〉を通して高価な本が売れたのも大きい。これで終わりかなーっと思ったところで、〈JULY TREE〉のヤブシタさんご一家がきてくれて、救われる。

天気に振り回されっぱなしではありますが、今日も開店。のんびりやってます。

2026/08/13

8/13 店日誌


8月13日、木曜日。ラジオ体操を終えて、マクドナルドに向けて歩きだす。曇天。湿度も高すぎず、ちょうどいい。ソーセージエッグマフィンのセットを買って、近くの公園に行ってみると……ガーン! 桜の木の一部が切られてる。何本かは近隣の家屋に抵触していたようだったし、仕方ないのか。満開になる時期でも落ち着いて座っていられる貴重な場所だから、ながく残ってくれたらいいのだけれど。

帰り道に寄ったコンビニでポパイの最新号を手に取って、目がひらく。ともだちが表紙やってるじゃーん! と思ったら、別の知人の方だった。スペクテイター事務所、最寄りのコンビニで青野さんの記事を読めるのは、ちょっとした出来事である。

*
さすがにお盆の連休だからか、きのうは遠方からのお客さんが多かった。久喜、名古屋、阿佐ヶ谷、横浜。旧友がいれば先輩もいる。みんな大体同じ時間にきてくれたのだけど、そんなに慌てずやれた気もする。いろんな話が聞けてよかった。

さあ、今日も開店します。お暇があればお出かけください。

2026/08/12

8/12 店日誌


8月12日、水曜日。古本をぎゅっーっと箱に詰めて、16日(日)の「軽妙百貨店」で販売する本を南浦和〈Letter〉に向けて発送する。いつもの筑波大学内郵便局に預けて、オンライン・ストアで売れたものも送り出す。すぐさま店に戻ってきて、今ブログを書いている。ラジオからはキャンディーズ。甲子園の1試合目は早々に終わっていて、明日の試合は悪天候のため順延になった。台風が茨城県から上陸するってのは観測史上はじめてらしい。

それにしても昨夜の風はすごかった! 駐車場の屋根は吹っ飛ばされそうだし、断続的に停電もする。ゴォォォォォって音もすごかった。強風での停電ってのも珍しいよなーっとか思ってるうち眠ってた。

では、今日も開店! オンライン・ストア〈平凡〉もよろしくどうぞー!

2026/08/11

8/11 店日誌


8月11日、火曜日。もはや曜日感覚は崩壊寸前。体感では今日は月曜? って感じなのだが実際は火曜で祝日、雨がぱらついていて、けっこう涼しい。買い物に出たドラッグストアの雰囲気は、いつも通りかなーっと思ったけど、遠巻きに見えたスーパーの車の出入りは多かったような。ピープル前の通りは車、自転車ともに少なくて、すごーーーく静か。隣のカフェも夏休みだし、本格的な連休ムード。ラジオの甲子園中継は9回表、10対0で敦賀気比が大量リード(これで「つるがけひ」って読むんですねえ……)。

*
きのう、久しぶりに顔を出したのは夕書房の高松さん。新刊の栗原慎吾『社会関係資本主義 これからの経営のかたち』とカイ・T・エリクソン『そこにすべてがあった バッファロー・クリーク洪水と集合的トラウマの社会学』を買い取ったのち、京都でのあれこれ、東京の催事で感じたことなど色々と聞かせてもらう(高松さん、つくばにいた頃よりもずっと元気になったような……?)。

その後は千葉のヨッちゃん! 会うのは何年ぶりかな。かなり間が空いたけど、顔より声ですぐにわかった。互いに色々あるわけだけど、こうして顔を合わせられるとやっぱり嬉しい。〈つるばみコーヒー〉にも行くと言ってたけど、無事にたどり着けたかな。

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台風はどんな風に動くんだろうか。空模様によっては、早仕舞する可能性もあり。その際はインスタグラム、ツイッターでお知らせします。

ではでは、開店します。オンライン・ストア〈平凡〉もどうぞよろしく。

2026/08/10

8/10 店日誌


8月10日、月曜日。夏季巡回ラジオ体操「みんなの体操会」、今日は鹿児島県大崎町からの中継で、テーマ曲に合わせての手拍子から元気がいい。おはようございまーす! って挨拶でも子供たちの声が大きく聞こえて、それぞれがめいっぱいの声を出してる感じが伝わってきた(会場によっては統率され過ぎていて、声の大きさが怖くなるときもある……)。そのままラジオ体操第一、合間のかけ声への反応もよく気持ちがいい。ああ、オレも生ピアノに合わせて体操してみたいなァ。

*
きのう、ふらりと入ってきた男性がマイケル・ハーレーのZINEに反応してくれ、Tシャツも薦めてみると、ほとんど迷わず買ってくれる。嬉しいなーって感じで話しだすと、よく知られたバンドにいたんだと教えてくれる。へーっ! と驚きはしたものの、好きな音楽についての言葉が交わせて、心が満たされる。センスのいい人だった。

(その後、友人ニッタに確認すると当然知っていて、あの人はゴッドであると伝えられてびっくり。めちゃカッコいいギタリストとのこと。)

*
常連イシガミさんやミヤカワさん、ナツナさん、流しの自転車修理人のヨッシーさん、他にも若い学生さんたちも。お盆の連休に入った人がいれば、変わらずに働く人もいるわけだけど、暑いなか店まできてくれて、ありがたい。

今日は通常営業で、明日11日(火)〜14日(金)は短縮営業です。

2026/08/09

8/9 店日誌


8月9日、日曜日。高校野球の中継はNHK FM、第1試合(朝の部)は愛媛県代表の新田と岩手の花巻東が対戦中。8時3分プレイボールの試合はただいま8回裏、花巻東が2点リード。その後、午後の部は13時半・16時・18時半試合開始の3試合が予定されているのだけど、こりゃ選手も応援団も大変だろうな〜。午後の部、3試合目は完全にナイターで、店を閉めて帰宅した時間帯でも熱戦の真っ最中。試合が終わるのは21時過ぎになるっぽいから、みんなが家(や宿舎)に帰れるのは何時になるんだろうか。

ま、そんな心配は野暮の極み! 選手たちは汗いっぱいで頑張ってるだろうし、応援団も一所懸命なのだろう。暑いなか、みんなよくやってる。オレはクーラーの効いた店にいるだけだから、彼・彼女たちには何も言えない。

*
何年かの周期があるのだろうか、今また催事ってものへの疑問が頭をもたげている。……が、こんな時こそ口をつぐんで通常営業に徹するべき。自分で決めた時間を守って、定休日に休む。振れ幅は小さくとも、リズムキープがいちばん大事だ。

と書きつつ、変則営業のご案内。明後日8月11日(火・祝)は11時〜18時の特別営業、その後の12日(水)・13日(木)・14日(金)も同時間で営業します。

今日は通常営業です! オンライン・ストア〈平凡〉もよろしくどうぞ〜。

2026/08/08

8/8 店日誌


8月8日、土曜日。ピーターさんがボズ・スキャッグスについて話してるところでラジオをストップ、身支度をととのえて家を出てのが、8時24分。ちょうどよく雲が出てきて陽光をさえぎる。歩きやすい。暑くはあっても照り返しがなくて、湿度もそこまで高くないから、足が軽い。頭のなかで『スクール・オブ・ロック』の好きなシーンを浮かべつつ、進む。ラストのライブ・シーンもいいけど、序盤の教室での練習シーンが秀逸。ギターのザック、ピアのローレンスにリフを弾かせて、デューイが歌い出すシーン! 最高すぎて泣けてくる。

もうちょいで店、ゴールが見えてきたところで陽がさしてくる。ギラギラで容赦なし、無防備のこちらは汗ダクダクで歩き続ける。もうちょい、あとちょっと! 手拭いで汗をぬぐいつつコンビニを越えて、店に着く。8時55分。約30分の道のりだった

*
エルメス財団「スキル・アカデミー」の書籍、黒田泰蔵の作品を収めた写真集、ファッションデザインの生態学、ジョセフ・アルバースの作品集、マックス・ビルの展示図録、スキーマ建築計画特集のトゥーマッチ・マガジン。およそ当店らしからぬ並びの本を買い取ったあと、友人が『スヌーザー』などの雑誌を売りにきたりと、きのうは終始にぎやかだった。

ではでは、今日も開店! 当店は連休中も催事なし、通常営業をキープします。

2026/08/07

8/7 店日誌

(堤清二は)セゾンでは経営者として失格みたいに言われたけれども、あのときに様々な地方都市にセゾンの映画館だとか本屋だとかを充実させたでしょう。それによって育った人材は多いよ。/今の三十代半ばから四十代までのクリエーターでセゾン文化によって育った人は多いと思いますね。地方都市でもセゾン系のところだとリブロでいい本があったから(坪内祐三)

8月7日、金曜日。『en-taxi』2005年冬号に掲載された「倶楽部亀坪(亀和田武×坪内祐三)」を読んで、つよく頷く。自分はここで語られるより下の世代だしクリエーターでもないのだが、筑波西武にあった映画館で映画を知り、階下のリブロとウェイヴで雑誌や本、いくつかのCDに出会った。母と兄と観に行った『バック・トゥ・ザ・フューチャー3』にはじまり『スピード』、『ジュラシック・パーク』、『インデペンデンス・デイ』あたりの超メジャー作を観たことをよく覚えてる。

たしか5階が映画館、4階に書店と文具、画材を売る店があり、並びにCD屋もあったはず。各店に明確な仕切りはなく、歩いていると自然と別の店に入ってしまう。子供ながらに、このフロアには文化的気配あり……と感じて、意味もなく歩き回っていた。

つくばエクスプレスの開通に合わせて建設された駅ビルに移ったウェイヴで働き始めたのが、2005年。ちょうど上記した『en-taxi』が発売されたころ。リリー・フランキー『東京タワー』に夢中だったから、この号も読んでいるはずなのだが、どうも記憶が曖昧だ。

*
入荷したての本の出足は好調! っと書きたいけれど、実際はそう派手に動くわけでもなく、静かに、少しずつ売れている。お盆の連休からどどーっと動きだす気はするものの、ちょっとばかり不安になる。

今週末も通常営業。本の買取、在庫確認などのお問い合わせはお気軽に。

2026/08/06

8/6 店日誌


8月6日、木曜日。定休日明けの水曜はいろんなものが届く。同時にきたり、別だったり、忘れたころに運ばれてきたりで慌ただしい。まず届いたのが神戸拠点の出版社、和久田書房からの大きな箱でなかにはスズキナオ『捨てた紙、捨てられなかった紙』が入ってる。検品したのち品出し、オンライン・ストア用に写真を撮ってふーっとひと息すると、郵便局員さんが「こんにちはー!」っときて、大量のクリックポストを渡される。手差ユニッツ『メザメザメ 夏』以外は『GO ON(轟音)』12号『Small Book Talk』『SIDE.C Classics』シリーズと再入荷の品々が一気に届いてしまう。

ああ、大変。まあ、でもひとつひとつ、こなしていく。封を解いてなかを確認、写真を撮って、オンライン・ストアの補充を頼んだり。アワアワしつつも、ワアワアと嬉しい気分もこみ上げているから、作業もすすむ。落ち着いたのが正午過ぎ。NHKラジオを聴きながら弁当を食べる。今年も夏の甲子園がはじまるらしい。

メザメザメは毎朝決まった時間に起きている。夏が来た! さあ何をしよう。海へ行く? 山へ行く? にぎやかな声が聞こえてくる。でも静かに過ごすのもいいな。

ざわついた心を落ち着かせるには、『メザメザメ』がぴったり。秋冬春とつづいたシリーズ完結編にして、ようやく季節に追いついた「夏」の表紙はラムネみたいな水色で、目に入れるだけで気持ちがいい。縦長判型に映える4コママンガを読むうちスーッと涼しくなってくる。

午後に届いた箱は京都の〈誠光社〉からのもので、Caffein House『Noy’s Magical Sounds』と島村恭則+畑中章宏『オルタナティブ民俗学』が入っていた。

今日も通常営業。オンライン・ストア〈平凡〉にもご注目ください。

2026/08/05

8/5 店日誌


8月5日、水曜日。先週末に買い取ったレコードを列挙すると、はっぴいえんど『はっぴいえんど(ゆでめん)』と『風街ろまん』、PAPA JOHN CREACH『FILTHY!』、CREEDENCE CLEARWATER REVIVAL『BAYOU COUNTRY』、DAVE EDMUNDS『EARLY WORKS 1968/1972』、V.A『SANREMO ‘73』、RON STEELE『BRIDE OVER TROUBLED WATERS』、V.A『TRUNK presents THE SUPER SOUNDS OF BOSWORTH(two)』の8枚になるのだけど、針をおろして「これは!」っとビビッときたのは最後の2枚。

「この「明日に架ける橋/ロン・スティール登場は」は、ギターの快いプレイに爽やかな女性コーラスを配したイージーリスニング・ミュージックである」(日本盤解説)と紹介される以上に、このギターの響きはかなり特殊だ。メロウでありつつエキゾチックな気配があって、安易には聴き流せない個性がある(「ドッグ・オブ・ベイ」は名演!)。

後者は、なんというのか、無機質なライブラリー・ミュージックのようでいてソウルフル&ファンキー! サンプリングネタにできそうな箇所が端々にあって、油断できない。ホラー映画のサントラとジャジィなインストが共存する怪盤。いやあ、このシリーズはまったく知らなかった。

*
ここでも何度か書いているけど、自分は音楽メディアへのこだわりは強くなくて、レコードやテープ、CDはもちろん、サブスクリプションだってホイホイ使う(ミックス・クラウド、バンドキャンプもたまに)。その時、その場に適した方法で気分にあった音楽が聴ければいいし、そもそも、音質を聴き分けるほどの耳も持っていないのだ。

(いやでも、スカやロックステディ、ダブ、ルーツレゲエはアナログ盤でないと受け取れないものもあって、そうなるとジャズもそうだし、ロックやファンクもなァ……。矛盾のかたまりです。)

では、今日も開店! 来週11日(火・祝)も営業する予定ですー!

2026/08/04

8/4 雑記

午前中、家を出ると風が爽やか。暑いけど涼しい。ぐんぐん歩いても汗だくにはならず、気持ちがいい。店で自転車を回収して、ひとっ走りして帰宅。シャワーを浴びたのち畳に寝転んで、はっぴいえんど『風街ろまん』を流してみると、これがいい! 今までいちばんよく聴こえたんじゃないだろうか。B面を聴きはじめて「颱風」あたりで寝てしまい、蝉の声で目が覚める。

午後、歯医者を終えて、市役所分館によってから昼食。セブンイレブンで買っておいたエリックサウスの新作を食すも、これまでほどの高揚はなし(美味いっちゃあ、美味いのだが)。もういちど『風街ろまん』に針をおろすも、やはりB面途中で寝てしまう。

約2ヶ月かかった前歯の治療もいったん終了。いやはや、長かったようであっという間でもあったような……よくぞここまで直してくれた。先生たちに感謝するのみ。

2026/08/03

8/3 店日誌


8月3日、月曜日。栃木県足利市で開催される「めくるひ」のフライヤーが到着。薄緑をベースにしたナツナさんの絵に加えて、日時、会場、出演者の名前が印刷されていて、格好いい。裏面で詳細を確認すると古本、中古レコードの出店やフードもあって面白そう。主催はインディーズ誌『轟音(GO ON)』を刊行している牧田幸恵さん。会場は〈AND NYC〉で、出演は「てあしくちびる(ライブ)」と「natunatuna(ライブペインティング)」。9月13日(日)の14時から20時まで、ご予約不要とのこと。

*
週末、誰がきてくれたんだっけ? いちばんに顔が浮かぶのが、Popeye webの記事(「TOWN TALK)」を担当しれくれた宇都くん。ちょっと前に出かけていたアラスカでのこと、暮らしている横浜周辺のことなど、いろいろ話してくれて楽しかった。他には、ダニエルさん一家、アリさん、増田さん。そうだ! 南極の劇団員、瀬安くんもきてくれた。

草加市のスーパールーキー、ダイキくんは近年の常連で、好きな喫茶店のために草加に住みはじめた粋な男。英語のラップをこつこつ和訳していたり、シブい店を好んでいたりと、彼の話は面白い。

さーて、今日も開店! オンライン・ストア〈平凡〉にもご注目を。

2026/08/02

8/2 店日誌

8月2日、日曜日。今日の発見。昼過ぎにロボ宙&DAU『LIFE SKETCH』を聴きながら、いましろたかし『釣れんボーイ』を読んでると、小学生時分の夏休みのようなだらーっとした時間が流れる(床に寝そべってると、効果増)。もうひとつの発見、というか再確認。店内の本を見ながら「あーこれ知ってる」「ナントカくんだー」「ねーねー見てー」とか話が止まらない人たちは、時間だけ使って何も買わずに帰っていく(「早く帰らないものか……」と念じつつ、座ってるだけで疲れてくる)。

昨晩、派手に暑気払いをし過ぎて、ずーっと調子は上がらないまま。いちばんにきたお客さん、イシワタさんに気を使わせてしまい、大反省。いいレコードを売ってくれて、支払金額以上の買い物をしてくれ、救われる。その後はなんとか持ち直し、ダマシダマシではあるが、18時半過ぎまで開けていた。

*
ここまでダラダラ書いてきたけど、日本語ラップの未来がここにあると言っても過言ではない。打算的なものがなく、とにかくヤバい曲を聞かせたい、聞きたいという需要と供給が一致している素晴らしい場所だ。インディペンデントなまま大きくなってほしい。(YAMADA KEISUKE)

数年前からこのブログを読んでいて、とメールをくれた山田さんがつくった『日本語ラップ日記 2025』が到着。ユルいようでいて真摯な姿勢が伝わる装丁、よく練られた内容ともに、好印象。上記の一節がどこに向けられているかは、現物でご確認を。

完全に営業後記になってしまった……今日のところはご勘弁を。

2026/08/01

8/1 店日誌


8月1日、土曜日。先月、小山市〈円盤ペニンシュラ〉で買ったデニス・ボヴェルのレコードを聴きながら出発準備。食べ物、飲み物に加えて何冊かの本、iPadをリュックに入れて家を出たのが8時39分。今日は涼しいんじゃないかなーっと楽観的に歩きだすも……ダメだ! 暑い! 汗をだらだら流しつつ、ぐいぐい進む。筑波大ではオープンキャンパス開催中。あちこちからきたであろう親子連れの間をぬうように足を運んで、店に到着。すぐさま扇風機を出して風を浴びると「あ゛〜〜〜」っと声が出る。

隣のカフェで開催中のさとうさかな個展「Slow Dry」の会期は明後日3日(月)まで。だいぶ長いな〜と思ってても、展示ってのはあっという間に終わっていく。今週末とか最終日は、さかなさんも在廊するのかな。詳しいことは会場か作家のSNSでご確認を。

*
きのう届いた、二木信(監修)『THE CROWD ele-king presents HIP HOP JAPAN』は出足好調! なじみのある方々も登場してたり、執筆してたりで、何かと話題にしやすいのかな。気にしてくれてる人も多いような気がしている。

今日明日、明後日と通常営業! 本の買取、在庫確認などのお問い合わせはお気軽に〜。

2026/07/31

7/31 店日誌

7月31日、金曜日。先週の「ミュージックステーション」で演奏されていた、ZAZEN BOYS「ポテトサラダ」にびっくり。歌詞に心から共感してしまった。「ボールにいっぱいのポテトサラダが食いてえ」って歌い出しから「どっか寂れた地方都市に行きてえ、駅前の酒場に入って迷わず注文してえ」、「ボールにいっぱいのポテサラを注文してえ」、「そのあとどっかの誰かとしっぽりしけこみてえ」って流れにはうなずくほかない。全く! 同じことが、オレもしてえ。

(でも、「ボールいっぱいのポテサラ」が出てくる店はあるのだろうか……せいぜい「皿いっぱい」がいいところのはず。とか、野暮なことを考えてみたり。)

きのうの夕方、顔を出した河合浩さんと話していると、居酒屋〈わかたろう〉のワカバさんが「虹が出てるよー」と教えてくれる。外にでると、いやはや見事! きれいに虹がかかってる。店に戻ってすぐビールをのみだすと、若い友人たちが連なってやってきて───あっという間に閉店時間。まあ、こんな日もありまさあ。

今後の出店予定は8月の浦和、9月の古河が決まっていて、10月はどうなるだろう。年内に近隣(つくば市内)での催事に関わることは、ないと思う。もう十分やったから、しっかり店を開けておきたい。

ではでは、今日も開店! オンライン・ストア〈平凡〉にも入荷があります。

2026/07/30

7/30 店日誌


7月30日、木曜日。昨年リリースされた『あそぼ』が素晴らしかった松野泉さんのバンド、マタマタ『偶然発電所』が届いた。10インチ。同じサイズの『ECDPOPO』と同時発売ってのが、なんとも粋で嬉しくなる。いざ、針をおろすと1曲目「山椒魚」のながめのイントロが聴こえてきて……いやあ、やっぱりいい。誰かを救うわけじゃない、涙をこぼさせるわけでもない、小さな感慨が歌われる。さりげない描写に絵とか短い映画を観たときに近い体感があって、独特の軽みあり。

歌は不思議だ。上手い人が良い歌を歌うわけでもなく、下手な人が良いわけでもない。良い声だから良いわけでも、長く歌って良くなるわけでもない。(松野泉)

10インチのアナログ盤と一体になった歌詞カードには簡単な楽曲解説がついていて、これが、またいい。松野さんのエッセイみたいだし、「半笑い」は短篇小説みたいにも読める。欲張らず、カッコつけず、ときにジタバタしてみたり、怒ったあとに疲れてみたり。そんな人の姿が見えてくる。

*
オープンキャンパスのついでに寄ってみましたというお父さん、出張ついでに顔を出す人、三島や浦和、けっして近くない場所から足を運んでくれる人がいる。それぞれに好きな本、音楽があって、何かを期待してきてくれる。かつては「なにもここまで……(来なくても)」と言いそうになったりもしたけれど、今は素直に礼を伝える。

今日も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉もどうぞよろしく〜!

2026/07/29

7/29 店日誌

7月29日、水曜日。地震についてのニュースを見聞きしてると筆が重くなりますが、店はいつも通りに開いていて、本を売ったり買ったりしています。届いた新譜や以前に買い取っていた中古音源など、いろいろ聴きつつ、本を読んだりしながら座ってます。お暇があったり、気になるものがあったりすれば、ぜひお出かけを。在庫確認、通信販売に関するお問い合わせもお気軽に。

ではでは、今日も開店。今週もよろしくお願いします。

2026/07/28

7/28 雑記

午前中、歯医者に行ったのち、ずーっと寝ていた。昼食と夕食、その前後の散歩以外は布団の上。本を読んでもすぐ眠くなる。1週間の疲れが溜まっていたのか、歯の治療で力を使ったのか……ほとんど何もできなかった。

2026/07/27

7/27 店日誌


7月27日、月曜日。曇り空の朝、キース・ハドソン『ピック・ア・ダブ』を聴いたのち(こりゃ素晴らしい!)、家を出る。燃えるゴミをだして、歩きだすと、だいぶ涼しい。1週前は酷暑の真っ只中、3連休も重なって疲労困憊だったことを思えば、だいぶマシ。スタスタ歩ける。足が軽い。陽の当たらない裏道を選んでいけば、いい気分。ようやく暑さに適応し始めたかな〜とも考えたりもするけれど、まだ7月。これからながい夏がくるはずで、こうやってホイホイ歩けなくなるんだろうなあ……。

今月に入って、東京どころか柏あたりの街にも出ていない。古本屋にレコード屋、喫茶店、居酒屋をめぐりたい気持ちはあれど、一歩が踏みだせないまま。くっ! ガッツが足りない! ファミコン版『キャプテン翼』のセリフがぴったりの状態だ。

*
夏葉社の書籍、バーナード・マラマッド『レンブラントの帽子』吉田篤弘『神様のいる街』が久しぶりに再入荷。栃木県足利市で編まれるミニコミ『GO ON』第12号も届いて、新刊棚にも元気が出てきたかなーと思います(佐伯誠/松本祥孝『街の灯』も近日中に再入荷予定!)。

では、今日も開店! 在庫確認などのお問い合わせはお気軽にー!

2026/07/26

7/26 店日誌

7月26日、日曜日。暑いけど、先週中の酷暑に比べれば、だいぶ楽。自転車でシャーっと走っても汗はにじむくらいだし、店にきてクーラーをつけずにいても、まあ大丈夫。ひとまずは棚の整理と本の値付け。ブログを書いたら、均一価格の本を外に出して、開店だ。今日はお客さん来るかな〜。牧田さんが『轟音』の納品にくるって言ってたな〜。催事も山場もない営業日こそ大切にしたいな〜と考えたのは、今日の朝方。

苗場ではフジロック、牛久ではカッパ祭り、竜ヶ崎でもなんかやってるらしい。きのう、たまたま集まったミヨシくん、ニッタ、シナさんと地元話ができたのは楽しかった。

ではでは、開店! オンライン・ストア〈平凡〉もよろしくどうぞ。

2026/07/25

7/25 店日誌


7月25日、土曜日。この数日、家でよく聴いているのは、リトル・テンポ『山と海』(のB面)、222『Song For Joni』、Rick Deitrick『River Sun River Moon』、Joe Pass『Virtuoso』、Earnest Ranglin『Mr.Ernie with Soul』あたり。総じて音数が少なくて、展開も多くないから安心してダラリとできる。店では主にジャズ。ずいぶん前に買い取っていた山の中からピンときたものを選んでみると、まあまあの割合でジョー・ザヴィヌルが参加している。ザヴィヌル氏のエレピの響きには冷却効果があると思う。

ま、これなんでございますな。不条理は疲れる。不条理にテレビクルーとバーさんが入り込むと、この世の終わりのような平穏な不条理が現れまして、いっそ疲労に拍車をかけますものですから、ムル三が養老院へ参りましておっ母さんの葬式に立ち会いますお話は、後日のこととさせていただきます。(橋本治)

あ〜面白え! 文藝別冊の追悼総特集『橋本治』に入っている遺稿「異邦人・落語世界全集」(口演:橋本治/速記:若林肝臓)にびっくり。最後の最後まで、こんなに愉快なものを書いていたとは。しちめんどくさいカミュの作品はスルスルと滑らかに、笑いと一緒に吸収できるなんて……これは大発明なんじゃなかろうか。

*
ここのところ、いい買取が続いていて、店での反応も上々。映画と漫画の棚に大きく入れ替えがあって、コツコツ手を入れ続けている東京本コーナーにも厚みが出てきたような。この暑い(あっっっづい!)なか、店まで足を運んでくれて、本を売ったり買ったりする方々がいて、助かってます。

今週末も通常営業。オンライン・ストア〈平凡〉にも入荷あり。

2026/07/24

7/24 店日誌


7月24日、金曜日。いやあ、涼しい。早朝の草刈にも集中できて、バサバサ進めてシャワーを浴びる。巡回ラジオ体操は山梨県で、子どもたちは元気いっぱい。身体もよく動く。酷暑から解放されただけでこんなにも気持ちが軽くなるとは。自分が子どもだった1980~90年代の夏、午前中はこんな感じの日が多かったような気がするけど、どうだったかな。朝9時からはアニメの再放送。タッチ、ウォーリーを探せを観ていたのを覚えてる(ルンパパとかいう5分くらいの短いアニメもあったよね? たぶん8チャン)。

大人がやるようなことを機械が代行してくれて、わりと簡単に処理できるようになっちゃったから、子供が大人を畏れる理由がないんです。しかも大人はそんなにカネを使ってくれないけど、若い少年少女はバカみたいに平気でカネ使っちゃうというのがあるから、そこに合わせて、ケータイの基本料金も安くしましょうと。(橋本治)

おととい、きのうに続いて、橋本治を読んでいる。手元にあるのは2019年に逝去した橋本治を追悼する文藝別冊『橋本治』。奥付によれば2024年3刷、こつこつ増刷されている! うーん、これはいいことなんじゃなかろうか。ロング・インタビュー「どこまでみんなバカになるのか」(取材・構成/「熱風」編集部)はもうちょっとだけでも多くの人に読まれてほしい。

橋本さんはこの「流される速度」に少しだけ手を加えた。加速したのである。数行のうちに一年が経ち、頁をめくると十年が経っている。「だって、普通の人の人生なんて、そんな感じのもんでしょ」と言わんばかりに。(内田樹)

上記の一節に触れて、頭を打たれたような感覚をおぼえる。そう、あっという間に時間は過ぎる。人生は流れていく。ここでの「加速」は橋本治の小説内での話なのだけど、実際の時間にもあてはまる。「自分の頭で考えろと言ってもね、他人の頭が考えたことをなぞるのが精一杯、というのが普通の人間です」って言葉を伝えるのは松家仁之。ここもガーンとなりますね。

さあ、今日も開店します! いろいろ入荷がありますよー!

2026/07/23

7/23 店日誌


7月23日、木曜日。先週末はそれなりの来客があり、帰宅するとヘトヘト。シャワーを浴びて、夕飯のちにビールを飲むとすぐにウトウトしはじめて、本を読む余力なし。かろうじてレコードに針をおろしても、片面を聴き終える間もなく寝てしまう。歯磨きもせず、数十分、重たい夢のとちゅうで目が覚める。ハッとして歯ブラシを加えて、ムニュウと粉をひねり出して、しばしゴシゴシ。そのまま布団に入ると即就寝。ああ、慌ただしいっていうか、この状態はなんなのか……。

もう無理!って直観に任せてきのうは休み。午前中の歯医者を済ませて、昼食、買い物をしてから帰宅して「やりきった!」って感じでビールを飲みだすと眠くなる。本を読みつつラジオ、ユーチューブを拾い聴きして、泥のように眠る。思いのほか、疲れてたのを実感する。

*
くだらない努力っていうよりも、「つまんない言葉」っていうふうに俺は思っちゃうの。なにか、つまんない言葉で一生懸命言おうとしてる。だから、いつも何かが足りない。(橋本治)

ダラダラしながら読んでいたのは、橋本治・中野翠『ふたりの平成』。1989(昭和64)年の天皇崩御にはじまる対談は、軽いようで、端々で「ん?」と立ち止まらざるを得ない言葉が飛びだすから油断がならない。「橋本治」という不定型かつ巨大な知性におののきながら、読んでいく。

弱い子供でいるよりも、試練という通過儀礼を通して強い子供になったほうがいいと思うんだ。だから、べつに俺は、大人になる必要なんかないと思うんだ。「強くなれた子供」を大人と言えばいいんだからさ。

うーむ、これはかなり重要な定義なのでは。橋本治の本を読み、橋本治の言葉に触れていると、規定の物差を手放す必要性をつよく感じる。あれがこう、これがこう、だから世界はこうなってる。そんな把握をいったんゼロにしないとついていけない。

今日からしばらくは通常営業です。お暇があればお出かけください。

2026/07/22

7/22 雑記

午前中、歯医者と雑務を済ませたのち、自宅休養。読んでいたのは、川本三郎『日本映画を歩く』と橋本治・中野翠『ふたりの平成』。聴いたのは大友良英「ジャズ・トゥナイト」の再放送、古今亭志ん朝の落語など。

2026/07/21

7/21・22 連休

今日は定休日。明日、22日(水)も休みます。

2026/07/20

7/20 店日誌


7月20日、月曜日。早朝の草刈りからのシャワー(めちゃくちゃ気持ちいい!)、コーヒー抽出、朝食をとったのちラジオ体操。全国巡回がはじまって、初日は東京都中央区からの中継。これがはじまると夏休みだなーと感じるのは、子どもの頃からの刷り込みか。近年での習慣化がそうさせるのか。どっちでもいいけど、集まった人たちのばらばらな歌声、かけ声を聞きながらの体操はいつも以上に楽しいのだ。

フォーニー(ニセ)を嫌って、ひたすらホンモノを追求するって、ジャズの感化だ。スクエアな学校教育に比べると、ストリートで学ぶのは、とんでもなくヒップだった。/カッコワルイのは、最低。カッコイイのが、最高の価値。おかげで、ずいぶん生きにくくなった。(佐伯誠)

佐伯誠さんの言葉に導かれるように、ナット・ヘントフ/木島始(訳)『ジャズ・カントリー』を読みだすと、序盤から引き込まれる。こりゃいい本だ。「ぼくはトランペットに首ったけ。ジャズ・ミュージシャンになりたいんだ! 魂をゆさぶるあの響きがたまらない───」、もっとずっと若い頃に読みたかった気もするけど、今でもじゅうぶん楽しめる。瑞々しくって、爽やか! 音楽って最高だよねえ。

そういえば、編集者/ライターの坂崎麻結さんもこの本を薦めてくれていた。坂崎さんは横浜の石川町に住んでいて、会うたびに、町のいろいろを伝えてくれる。晶文社の「ダウンタウン・ブックス」の持つ軽やかさ、爽やかさについて話し合えたのも嬉しかった。

うーん、暑くなったなあ! 3連休最終日も通常営業です!

2026/07/19

7/19 店日誌


7月19日、日曜日。朝食後に聴いたのは『Best Of Roland Alpahnso』と『On The Beach ~The Fabulous PALAGONS Sings Rock Steady Beat』。どちらも絶品なのだけど、書いておきたいのは前者ローランド・アルフォンソの曲名の秀逸さ。「Jazz Steady」にはじまり「Stop The Music」でおわるアルバムが悪いわけがない。根拠なしにそう断言させてくれるセンス、朗らかにユルいジャケット写真にジャマイカ音楽のよい部分がつまってる。ちょいと涼しい風の吹く、今朝の空気にぴったりだった。

この数日で読んだ本は、吉田仁『葉山日記 1992~2001』、佐伯誠/松本祥孝『街の灯』、小林信彦『にっちもさっちも』。パラパラめくって面白かったのは、常盤新平・川本三郎・青山南(共同編集)『ヘビー・ピープル 123』。その流れで、続編『現代アメリカ人物カタログ』も読み出すと発見多数。けっこう驚く。

*
きのう、届いたのはダブ平&ニューシャネル+JUKE/19.『DAB-HEI & NEW CHANELL+JUKE/19. Live rec. at TAD 2023. 9.18』の3枚組アナログ盤。パッケージを開けずとも、ただ事でないのが伝わる超強力なブツです。その他、山名昇『寝ぼけ眼のアルファルファ』も久しぶりに再入荷しています。

つい先ほど、「ピープルブックストア日報(2024.11/15~12/13)も届きました。店頭もしくはオンライン・ストア〈平凡〉で何かしらを買ってくれれば、お付けします。これで通算24号目? 25号目? サクライさーん、教えてください。

さあ、連休2日目。陽が出てきたら一気に暑くなりました〜。

2026/07/18

7/18 店日誌


7月18日、土曜日。ピーターさんのラジオ番組の終わりかけに家を出て、歩きだす。今日は涼しい。風もある。犬の散歩をする人、農作業中の人、リュックを背負って歩く人。みんな、心なしか表情が軽い。いやあ、今週は暑かったねえって話し声が聞こえてきそうな雰囲気。その後は車以外とはすれ違わず、大学付近までくると自転車、徒歩移動の学生さんが目に入る。古着屋、焙煎所、カフェを通って店に着いたのは9時30分ちょっと前。

ちょっと前に買った「My Loads Are Light」の新型「Little Dog」の履き心地に驚く。ヘンプ30%/コットン70%の生地は夏向きなのだ。まったく蒸れずで軽やか、爽やかな気分で歩けてしまった。靴下にしては安くないけど、これは優れもの(マジで、履けばわかります)。

*
ずーっと暇だったきのう、顔を出してくれたのは絵描きのナツナさん。先週までの京都〈gorey cafe〉での個展中のこと、会った人、気づいたことなど聞かせてもらう。些細ではあっても、こういうやり取りでしか充填できないものもある(と、書いてたらナツナさんが車で店前に停まってびっくり! 野外フェスに寝坊したらしい……!)。

ではでは、今日も開店。お暇があればお出かけください。

2026/07/17

7/17 店日誌


7月17日、金曜日。8時22分に家を出て歩きだす。湿度はあるもののきのう、おとといほどの熱波ではなく、足はそこまで重たくない。車通りの多い道を渡り、住宅街をこえて、いつもとは異なる道をゆっくり歩く。用水路に並行する裏道で聞こえるのは蝉の声、鳥の鳴き声、葉っぱが揺れる音。どこか南方の島に生えてそうな植物が繁っていたり、ツルがくるくる巻きついてたり、意識して目を向けると発見がある。ジワジワと汗をかきつつ、筑波大学に着いたのは8時55分。止まると汗がぶわっと吹き出す。

ATMで入金、ポストに投函を済ませたのち、店までもうひと歩き。9時10分くらいに着いて、ゴミを出し、棚の整理をしているとクロネコヤマトの配送員さんが本を持ってきてくれる。山名昇さんの『寝ぼけ眼のアルファルファ』などが入った箱はずしりと重たい。

*
きのうの夕方、店に現れたのは〈シリシリ器〉と〈リ越冬〉の新世代古物商コンビ。後者をインスタグラムで発見して面白いな〜と思ってたタイミングだったから、話せて嬉しい。想像以上に鋭く、語彙も豊富で、刺激を受けた。

明日からの3連休も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉もどうぞよろしく!

2026/07/16

7/16 店日誌


どんなに限られた条件であっても、そこにフットボールがあれば、自ずとそれに見合ったフットボールの環境が生まれ、そして人々はフットボールを楽しむことができる。その事実を、ここマルタで私は実感をつよくする。(宇都宮徹壱)

7月16日、木曜日。数日前にブックオフで見つけた、宇都宮徹壱『フットボールの犬 欧羅巴1999−2009』を読み出すと、これがまあ面白い! 1999年からの10年間で著者がまわったのはスコットランド、アイルランド、ポーランド、ユーゴスラヴィア、イタリア、オランダ、フェロー諸島、エストニア、トルコ、ウクライナ、スイス、旧東ドイツ、クロアチア、シチリア、マルタ、ロシアの16カ国。気骨あるフィールドワークから、大国や大企業に支えられたチーム以外にも選手がいて、それぞれに奮闘していることを改めて知らされた。

身近な友人は日本のプロ野球、大リーグ、ボクシングに注意深くを目を向けていて、いつも彼なりの見解を伝えてくれる。店にくるお客さんは、プロレスに関してたくさんの情報を持っていて、1を聞くと100の答えが返ってくる。フットボール=サッカーだけでなく、スポーツがつくってきた厚みのある文化/風習への敬意は忘れずにいたい。

*
いやはや暑い! 自転車で店までくると汗びっしょり。ちょっと作業をするのも大変で、そりゃ店も暇になるわけだけど、開けてりゃ人がきてくれる。客足は鈍くても、サボらず棚に手を入れて、オンライン・ストアも更新したい。やれることをやって、お客さんを待つしかない。

では、今日も開店! 本の買取、在庫確認などのお問い合わせはお気軽に!

2026/07/15

7/15 店日誌


7月15日、水曜日。TREASURE ISLE(V.A)『Hottest Hits Vol.1』、PRINCE BUSTER『The Original Golden Oldies Vol.1』、JACKIE OPEL『The Best Of Jackie Opel』の順で針をおろして、聴きくらべる。まず、ホッテストヒッツはスウィートかつピュアなロックステディ、朝にぴったりの極上体感。つぎのバスターはスカ、なのだけど早くない。のんびり聴けて、「ウォシュ ウォシュ」「エンジョイ・ユアセルフ」「マッドネス」「ブラックヘッド・チャイナマン」など名曲ぞろい。キャラクターは濃いし、メッセージも強めだけど、プリンス・バスターのレコードは聴きやすい。

さて、ジャッキー・オペルは、A面から混じり気なしのスカ・チューン! 速くて暑い、汗と共にある音楽って感じ。声が太くてコブシが効いてて、B面冒頭の「タイム・トゥ・クール」「アイ・ピティ・ア・フール」の連続ソウル曲が絶品。その後につづくスカ曲も全体的に軽くて、ノリがいい。

*
草刈りを終えてから、携帯をみると「2-0でスペイン決勝進出!」と母からの速報メールが届いていた。フランスが勝つんだろうな〜と思ってたので、ちょっとびっくり。スペイン×イングランドの決勝になったら渋い試合になりそうだな。

いやあ、それにしても暑くなったなァ……。こんな日にこそ読みたい、読んでほしい本が色々あるので、気が向いたらお出かけください。店内は涼しくしておきます。

今日も通常営業。些細なことでもお問い合わせはお気軽に。

2026/07/14

7/14 雑記


午前中、予約していた歯科医におもむき、前歯の経過を診てもらう。とくだん悪いわけでもなさそうだけれど、やはり治療は必要。何をされているかは把握できなまま、先生に身を委ねる。これも自業自得と観念して、(うーーーーっ)と心の中で声を出しつつ口を開けていた。次回は来週水曜、10時から。その日の開店は13時になると思います。

2026/07/13

7/13 店日誌


7月13日、月曜日。朝いちばんで針をおろしたレコードは、THE TERMITES『Do The ROCK STEADY』。録音当時18歳のロイド・パークスとウェントワース・ヴァーナルによるヴォーカル・デュオは濃いめの味。コクがあり、独特の弾みかたをするリディムと相まって、涼しげなロックステディとは異なる個性を感じる。頼れるアンチョコ『The ROCKSTEADY BOOK』によれば「主張が薄めで気怠さのある二声コーラスと、ロックステディ・トラックの相性は抜群だ」とあり、わかる! ……ようで、自分の印象とはちょっと異なる気もする。

A面1曲目の「Do The Rock Steady」間奏で現れるピロピロ鳴ってる鍵盤のニュアンスが素晴らしい! 異物混入の気配がありつつ、曲自体の幅を広げている。長久保寛之さんが追求する「ロック・エキゾデリック・ステディ」に通じるものがあると思った。

*
どこの誰が書いたのかわからないこの日記を読み終えたとき、最初のヤバイものを見つけた、という興奮とはまったく違う文学作品を読み終えたときような、心に軽く残る痼りと爽快さを感じた。(田口史人)

旧〈円盤〉=現〈山の湯〉の田口史人さんの文庫3種(『と豆腐軒の想い出』『あんころごはん』『店の名はイズコ』)がそろって再入荷! 3刷となった作者不明の日記『創作』、代田橋〈バックパックブックス〉が編集した『Small Book Talk』も届いています。

曇天の上に高湿度、どうにも身体が重たいですが、今日も通常営業です。

2026/07/12

7/12 店日誌


7月12日、日曜日。合縁奇縁。中学3年のときのクラス文集の題名は、友人のエンドウくん(あだ名はエンドゥー)が名付けたはずで、言葉の響きがいいなーと思ってた。意味を検索すると「人と人とが気心が知れるのも、思いがけない不思議なめぐり合わせによるものであるという意味の四文字熟語」とある。なるほど、エンドゥーとは中1でも同じクラス、ウエダとエンドウで出席番号も近かった。部活も、体育祭でも同じチーム。エンドゥーはデカくてオレはチビ。家に泊めてもらったこともある。おおらかでやさしい彼にずっと甘えて、いろいろ面倒をかけたよなあ。いまさら反省しても遅いのだけれど。

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店で、坪内祐三『四百字十一枚』を読んでいると、茶色のボルボが停まる。ん? と目を向けると、アンビルさん。挨拶もそこそこに買取の本が5箱、運び込まれる。主に状態を見て、買えるものを抜いていく途中、1冊の本に手が止まる。『書書周遊』。パラパラとページをめくると面白そうだ。残念ながら三方に黒ずみ、いい状態とはいえないのだが、手元に残してみようかと考える。

作業が落ち着いたのち、『四百字十一枚』に目を落とすと、なんと『書書周遊』が出てくるじゃないか。「国内「亡命」者の遺した珠玉の雑文集」と題された短文の中心に置かれるのは歴史家の萩原延壽。「素晴らしく読みごたえのある評論的書評集」「文章に芸というか華があった」と書かれるならば、読まないわけにはいかない。

*
午後、シナさんとネモトさん、コウゲさんがきてビールを置いて去っていく。入れ替わるようにニッタもビール、常連のお二方からもビール、さらに友人ダニエルさんが袋にたくさんのビールを持って現れる。オワオワ言いつつ、話がはじまり、陽が暮れる。主な話題はワールドカップ、ハーランド、アンドリューWK。

今日も通常営業です。お暇があれば、お出かけください。

2026/07/11

7/11 店日誌


7月11日、土曜日。母からメールが届く前、NHKのラジオでスペイン×ベルギー戦の結果を知る。そっか、スペインか……なんの恨みもないし全く嫌いなわけじゃないけど、個人的にはベルギーが勝ってくれた方がよかった。とはいえ、ようやくベスト4が見えてきたわけで、長かった大会もようやく終わりが見えてきた。このままの流れで、決勝はアルゼンチンとフランスが戦うことになるんだろうか(残ってるなかでは、イングランドにがんばってほしいなーと思ってる)。

きのうの「バッペ」と同じ話なのか「プーチンはプーチン」みたいだよ、と母からメールがくる。別の友人は「エムボマはエムボマってことですかねー」と伝えてくれた。こういう話で盛り上がれると、なんだか嬉しい。

*
急に暑くなったからかな、おととい、きのうは激鈍の客足。ビールでも飲もうかなーって頃に来てくれたのはムーちゃん。ヘンリー川原のCD数枚と中古LP、届きたての『RIDGE』も買っていく。好きなものは好き! ハッキリしてても、多くは語らない。そういう友人、お客さんに救われている。

今日も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉にも動きがあります。

2026/07/10

7/10 店日誌


7月10日、金曜日。母親からのワールドカップ速報便、まずは「フランス×モロッコは地上波放映なし!」ときて「フランスの勝ち!」「エムバペとデンゲケとかがゴールだって」とメールが続いた。DAZNを契約している兄経由の情報らしいのだけど、なるほどーっとしか返せない。まず、大会が長い! んで、聞こえてくるのが金のこと、不当介入、VAR判定で、どうにも白ける。母と兄とのやり取りは楽しいのになあ、大会自体のうさん臭さが先立ってしまうのは何なんだろう。情報過多の弊害なのか。

そういえば先日、アメリカ人の友人にエムバペ選手ってなんて呼べばいいのかなーと尋ねたら「バッペ」が正しいみたいだよーと応えてくれた。ムは発音しないくらいで、バッぺというのがいいみたい。ジンバブエ出身の人が教えてくれたと話してた。

*
それにしても暑くなったなァ……10時36分現在、冷房はいれてないんだけど、これでお客さんがきちゃったらいれないよねえ。ワールドカップ開催中の北中米大陸はもっと暑いんだろうし、選手たちも大変だよなあ(審判も線審も関係者、誰彼も)。

とりあえず、開店! いろいろ入荷があるので、ぜひご来店ください。

2026/07/09

7/9 店日誌

7月9日、木曜日。玄関をでたのが9時8分。燃えるゴミと溜まった枯草をゴミ捨て場に捨てて、歩きだす。お茶畑、水田を越えたところで、幼稚園に子供を送り出すお父さんとすれ違う。おそらく東アジア系の方、軽く会釈をして、ぐいぐい進む。材木店、商店跡地、大きめの農園を左手に折れたところで筑波大に合流。バス停、校舎、スターバックス、図書館から郵便局。ATMにお金を預けて荷物を発送すると、いやまあ暑い! 汗がぽたぽた垂れてくる。自転車店、古着屋、焙煎所、コンビニを過ぎて店に着くと、9時46分。約40分の道のりだ。

ラジオをつけるとプリンス「ポップ・ライフ」が流れてて、安西肇さんがウヒャウヒャいいつつ解説してる。「ウィー・アー・ザ・ワールドも最初にプリンスに頼めば、断らなかっただろうにねえ」とか、楽しそうに話してて、妙に嬉しくなる。

*
きのうもたくさんの本を買い取った! 単行本、文庫、雑誌に加えてCDとDVDも。しっかりと査定して金額を伝えると快く承諾してくれる。石井さん、わざわざ運んでくれて、ありがとう。今後ともどうぞよろしく。

今日も通常営業! こう暑くなると、アイスが食べたくなりますねえ。

2026/07/08

7/8 店日誌


7月8日、水曜日。早朝に届いていた母親からのメール速報によれば「アルゼンチン対エジプト、エジプトが2点のリード、しかし2-2に追いつき、3-2でアルゼンチンの勝ち」とのこと。テンションが下がってきてるのはアメリカ大統領の介入に加えて、VAR判定などの煩雑さ、スッキリしない試合展開ゆえだろうか。今のところ、一番の盛り上がりは4日前のカーボルデ×アルゼンチンだったのは間違いない。大会が進むごとにモヤついていく空気を間接的に感じているんだけど、実際のところはどうなのかな。

ラヴァーズロックのコンピレーション、リー・ペリー、パラゴンズと気の向くままにレコードをかけていく。今朝の空気は気持ちいい。庭の草刈り、ラジオ体操、コーヒー抽出のルーティンを普通にこなせるのが何よりも嬉しい。

*
これはもう梅雨明け!? この気温でオススメしたいのはNOOLIO『SIDE.C Classics』vol.9Dove『LATE NIGHT』『NO PROBLEM』。それに次いで、HAPPFAT『MELT 7』になるのかな。いずれにせよ、暑い日に合うのは間違いない。

今日も通常営業です。オンライン・ストア〈平凡〉もどうぞよろしく。

2026/07/07

7/7 雑記

9時半に予約していた〈Bespoke〉で散髪を終えて、母親からのメールに気がつく。「ヨシッ!! ベルギーやった〜、4-1!!圧勝だぁ〜」とあり、当然の結果だよなあと安心する。開催国とはいえ異例の強権発動に、多くの人がベルギーに肩入れしたわけで、なるようになったというべきか。個人的に気になる選手、ルカクも点をとっていた。

今日、読み終えたのは、色川武大『友は野末に 九つの短篇』。その後で手に取ったのは、川添登『今和次郎 その考現学』。どちらも〈ブックセンターキャンパス〉で買った本である。

2026/07/06

7/6 店日誌


7月6日、月曜日。母親からのワールドカップ定期便、今朝は「ノルウェーがブラジルに勝ち! 2-2!」と届いて「おお!」と返信、でも待てそれはドロー、もしくはPK決着? ってことかなーと思ってたら「2-1だった! 興奮して間違ってしまった」と追加便。テレビはなくネットで細かチェックしてるわけじゃない自分には、これが最速の情報だ。ありがたいし、何とも面白いやり取りなんだよなあァ(身近のサッカー友達、新田は開催前からノルウェーがやるのでは……と言っていた。さすがの読みである)。

今のところ、有力なのはアルゼンチンとフランスか。それについでモロッコ、ノルウェーあたりが波乱を起こす気配があるのかな。開催国のひとつ、アメリカの可能性もゼロじゃない気もする(とか書いたあとで、レッドカード取り下げ?? それはさすがにマズいんじゃないか)。

*
きのう届いた新刊は、茨木のり子 全日記Ⅰ』。「医師・三浦安信と結婚した1949年11月、大学ノートに日記を書き始めた。1955年からは日記帳に、詩人たちとの交流、書いた詩のこと、日々のこと、晩ごはんのおかず、映画や演劇の批評、読んだ本、世相のことを綴った」とは、版元〈Katsura Books〉の解説から。

今日もいつも通りに開けてます。本の買取、在庫確認などのお問い合わせはお気軽に。

2026/07/05

7/5 店日誌


7月5日、日曜日。ライオネル・ハンプトン、テンダー・リーフ、アーチー・ベル&ザ・ドレルズ、ジョニー・キャッシュ、ジュン上久保、等々のレコードを売ってくれたのは常連のイシワタさん。査定、了承、支払の流れがスムーズで気持ちがいい。買い取ったのは、積極的には手にしないレコードが多い。超名盤といわれていても、聴いてないものがあり、きっかけがないまま素通りしてきたものもあり。イシワタには、いつもいい機会をもらっている。

てなわけで、今日はレコードの試聴、値付けをしながら営業します(隣のカフェで再生機を借りてきたのだ……)。

2026/07/04

7/4 店日誌

もし、この訳者あとがきを先に読んでいる人がいれば、教訓や思想はないかもしれないが、この小説がとにかく心底面白いということをまずはお伝えしたい。(桑田光平)

7月4日、土曜日。国書刊行会が手がける「アフリカ文学の愉楽」がとてもいい。在庫しているのは、アラン・マバンク/桑田光平(訳)『割れたグラス』とミア・コウト/伊藤秋仁(訳)『夢遊の大地』なのだけど、全6巻構想のようなので、このあとに4冊の刊行が控えてる。アフリカ文学ってだけで特殊だし、値段も安くないから手を出しづらいかもしれないけれど、この叢書はなかなか気が利いているのだ。まず見た目がカッコいいし、本好きを刺激する工夫も散りばめられている(装幀の羽毛田顕吾さんは谷中〈ブーサンゴ〉の方らしい)。

これら「アフリカ文学の愉楽」を仕入れるきっかけをつくってくれたのは、常連のイシガミさん。国書刊行会の本が読みたい! と伝えてくれなければ、たぶん遠巻きに眺めていただけだった。ワールドカップでのアフリカ勢の奮闘もあり、どうも他人事じゃない気がしたのも要因ではあるのだけれど。

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朝、携帯電話に届いた母親からのメールに「カーボルデ凄すぎ! 2-2の同点!」「凄い試合だったよ」と書かれていて、ちょっと悔しい。できれば、その試合は生中継で、フルで観たかったなァ……。ともあれ、これでようやくベスト16が出そろったのか。

ではでは、開店! オンライン・ストア〈平凡〉もどうぞよろしく。

2026/07/03

7/3 店日誌

7月3日、金曜日。小山市〈円盤ペニンシュラ〉で買ったもう1枚は、DENNIS BOVELL『THE DuBMASTER The Essential Anthology』と題されたトロージャン企画の編集盤。Disc1には「Dennis Matumbi」「Dennis Bovell &The Dub Band」や「African Stone」名義のルーツ・レゲエ/ダブが選曲されていて、Disc2には「Janet Kay」「Errol Dunkey」「Marie Pierre」「I Roy」といったアーティストに提供(楽曲プロデュース)した曲が入ってる。こちらはラヴァーズ、ダブを中心にした柔らかめの12曲。

デニス・ボヴェルさんがやっぱりすごい重要な動きをしていた。70年代後半になってからマトゥンビでアルバム出したり、リントン・クウェシ・ジョンソンと一緒にレコード作ったり、あとスリッツとかポップ・グループのプロデュースしたり。(石田昌隆)

個人的にはデニス・ボヴェルといえば石田昌隆さん、ハーポ部長が編んだ『本のコミューン』。この本がでた去年の春頃、ラヴァーズ・ロックのレコードを多く扱いはじめて、デニス・ボヴェルの作品を意識的に聴き始めた。いまだ分からないことは多いけど、ラヴァーズ特有の質感は、掴めてきた気がしてる。

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きのうは長雨になるかと思ったら、意外にもパタリとやんだ。夕方前からお客さんもチラホラ来はじめて、最後は常連にして友人のイケちゃんも現れる。お約束のビールにはじまり、まあまあの量のCD、本を売ってくれる。その上で、支払分と同額(+α)の買い物もしてくれるから、ありがたい。次回も期待してますよ。

ではでは開店! 今日は12時〜13時でちょいと外出する予定です。

2026/07/02

7/2 店日誌

7月2日、木曜日。ポパイウェブでのミニコラム連載「Town Talk」4話目のテーマは「ぼくの天久保散歩地図」。歩いて回れる距離に小さな店が集まってるのが天久保地区の特色で、天気がよければ公園で寝そべれる(←かなり重要なポイント)。カフェ、古着屋、パン屋、美容室、定食屋、バー、ギャラリー、レコード店が点在してるエリアはつくば市内では珍しい。他よりもいい! とか、自慢の町! ってわけじゃなく、車がなくてもこんな感じで楽しめる地区なんですよーってことが書きたかった。

先月から今月、雑誌掲載がいくつかあり、いま載っているのは「散歩の達人」と「&premium」。どちらもコンビニ、新刊書店に置いてあるので、気になれば手に取ってみてください(小声でいいますが、立ち読みでいいと思います)。

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ワールドカップはオランダ、ドイツ、エクアドル、コートジボワール、コンゴ、スウェーデン、南アフリカに加えて日本も敗退。だいぶ長くやってるなーと思うけど、ここまできて、ベスト16。決勝までいくチームは大変だろうなあ。

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朝から雨。こんな日はオンライン・ストア〈平凡〉をご利用ください。届きたての新譜は、ANJI『わたしのすき』。ニューエイジとくくるのは違うと思うけど、アンビエントってわけでもない。コンピューマ氏のプロデュースが効いてます。

今日も通常営業。本を読みつつ、ご来店をお待ちしています。

2026/07/01

7/1 店日誌


7月1日、水曜日。きのう〈円盤ペニンシュラ〉で買ってきた、DUB SPECIALIST『ROOTS DUB』は妙である。印刷されているのは両面とも「STUDIO 1 DISCO」「THE ORIGINAL」「RIGHT AROUND THE WORLD」「TODAY’S SOUND TODAY」「PRODUCED BY C.S.DODD」「MADE IN JAMAICA」の文字のみ。パッと見では12インチ・シングルみたいな簡素なスリーブ。レーベル面に曲の記載があったからLPだと認識できたけど、なんとも奇妙な佇まいなのである。そもそも、DUB SPECIALISTとは何者なのか。

ダブ・スペシャリストとは、おそらくコクソンが自らミックスを行っていた名義(シルヴァン・モリスという説もあるが1972年前後にはコクソンと袂を分かっている)。

河村祐介(監修)『DUB入門』には上記のように書かれていて、インターネット上ではコクソン・ドッドとシルヴァン・モリス両者の名前を並置しているものもある。なんとなく有力かなと思うのは〈STUDIO 1〉内でダブ・ミックスされた音源に被せる名義なのでは、という説。さて、これは簡単に解ける疑問なのだろうか。

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NOOLIO『SIDE.C Classics』vol.9が到着! 当店の夏の大定番、人気シリーズの最新作。ボレロにはじまり、ロックステディ〜レゲエでタメをつくって、ラテン〜スパニッシュからダブへと流れる。この展開に宿る厚みはかなりのもの。単に曲を繋げて「どうでしょう?」てなノリとは大きく異なる。

月が変わって気分一新! オンライン・ストア〈平凡〉もどうぞよろしく〜!

2026/06/30

6/30 雑記

定休日。はじめて訪ねた小山市〈円盤ペニンシュラ〉で感じたのは、店主オカくんの書く字がいいってことで本人にそのまま伝えると「字を書くの好きなんですよー」と応えてくれて納得。値札に添えられた数行の解説であっても、彼の文字があるかどうかで、客側の印象はだいぶ異なる。買ったのは、デニス・ボヴェルとダブ・スペシャリスト。どちらもこの夏に愛聴するだろう。

(メモ:小山市の図書館、雰囲気よし。静かで棚が低くて、蔵書も気が利いていた。)

2026/06/29

6/29 店日誌


6月29日、月曜日。朝いちばんで聴いたのは、DETERMINATIONS『I’ve Got You Under My Skin/LONE GAZER』。なんと優雅で、美しいのか。ラジオで流れるクラシックや黄金時代のポップスのような空気をはらむスカ・チューン。聴いている数分間、梅雨空の曇天、重たい湿度が吹っ飛んでいった。次の『Ska Champion/Love Me Do』はもう、混じり気なしのダンスミュージック。太陽よ、はやく出てきておくれー! って感じでウズウズしてくる。ああ、こんなの聴きながらビールが飲みてえよなあ。

予想外の軌道に身体がのけぞったのは、小山市の〈円盤 ペニンシュラ〉店主オカくんが編んだミックス作品。インスタグラムの紹介文にある「遅回しダンスホールダブセレクト」って言葉からダンスホール・レゲエのスクリューを基盤にしていると思われる。たまたま居合わせたオザワさんが「ユンキーっぽくもある」と言っていたのも納得のローファイ感もあり、繰り返し再生してしまった。

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近所のよしみで最速入荷! 「場づくりのヒント」特集の『スペクテイター』56号は、店頭とオンライン・ストアで販売開始。過去に同誌で取り上げた「つげ義春」と「北山耕平」の追悼記事もあり。これまでの読者からどんな反応があるんだろう……ちょいとドキドキしながら売ってます。

今日も通常営業。本の買取、在庫確認などのお問い合わせはお気軽に。

2026/06/28

6/28 店日誌


6月28日、日曜日。友人に頼んで買ってきてもらったのは、Keith Hudson『Pick A Dub』。これはまずジャケットが良すぎる。ヤシの木によりそってジョイントをふかすラスタマン、軽い笑みをたたえた彼の表情がいい。ふわっと浮かぶ煙のなかで「PICK A DUB」の文字が揺れている───いざ、手にすると2LPじゃん! 喜んで調べてみると、2016年のVP Records再発は拡張盤と題されて、ヴォーカル・ヴァージョンが追加収録されているらしい。

裏ジャケットで参加メンバーを確認。リズム隊はアストン&カールトンのバレット兄弟、ギターはチナスミス、メロディカはオーガスタス・パブロ。録音スタジオは〈ハリーJ〉、アレンジはキース・ハドソンとアストン・バレットと記載されている。要するに、キース・ハドソンのダブ・アレンジ作品と思えばいいんだよね? (「キング・タビーによるミックス」って書いてるお店もあったけど、それはきっと誤りだよね……)

河村祐介(監修)『DUB入門』をひもとくと「シンガーのジュニア・ウォーカー、彼がジャマイカで売れ始めていたダブ・アルバムに目を付け、制作を持ちかけて生み出されたダブ・アルバム。/その名の通り、キースのプロダクションのなかからウォーカーがダブ・ミックスする楽曲をピックアップしたからとか」と書かれていて、混乱する。ドーユーコト??? けっきょく誰の作品なのだろうか。指揮者キース・ハドソンのもと、協力はアストン・バレット、制作補助にジュニア・ウォーカーって把握でいいんだろうか。

今朝の曇天、小雨の天気と低空飛行のダブが合いすぎて、音はうまく捉えられず。めちゃくちゃいい! って言えないのはちょっと残念ではあるけれど、手にできてよかった。いろんな条件で鳴らしてみなけりゃレコードの真価は問えないのだ(その後で聴いた、タッパ・ズーキー『イン・ダブ』にゃ痺れたゼ……)。

梅雨っぽい空模様。いまいち気分も冴えないけれど、いつも通りに開けてます。

2026/06/27

6/27 店日誌

6月27日、土曜日。ワールドカップ、地震、台風。もう店を開けないほうがいいんじゃないかって出来事が重なる。実際、開けてから数時間だれも来ない。気配も感じられない。そこにまたドン! と震源地の縦揺れがくる。あわててCDの山を抑えてふーっと一息、こりゃ参ったなあ。午後はやい時間に馴染みの方から本を買い取り(90’sカルチャー雑誌)、コーヒーブレイクの15時ちょうどにソニックさん、サイン本蒐集家のナカヤマ先生も。気がつくと夕方、カフェスタッフの仕事が終わるころ、雨足が強くなってくる。

18時過ぎ、そーっと入ってきた方は音楽が好きそう。遠方からですか? ピンときて尋ねてみると、なんと松本から。「popeye web」の連載コラムを読んでくれたらしく、同じロックステディ愛好家とわかり、やあやあ盛り上がる。山名昇『寝ぼけ眼のアルファルファ』ともう1冊、会計を済ませて「またどこかで!」と送り出すと、土田店長と仲間たちが……。

ザーザー降りのなか、近隣回遊バスに乗り近所まで。ドラッグストアに寄り、ちょいちょいと買い物を済ませて、歩き出す。スニーカーはずぶ濡れ。湿度があって汗がじわり。不快な気分につかまらないように足を運んで、21時過ぎに帰宅。朝からコケてCDがバリっと割れたり、妙な1日だったが、悪くはなかった。

さあ、今日の天気はどうなりますか! 天候次第で、早く閉めることもあり得ます。

2026/06/26

6/26 店日誌

これまで楽しかった旅は、すくない。不快だった旅もすくない。/旅嫌いのわりには、これまでずいぶん旅をしたが、たいていの旅は、今、想いだそうとしても、消しゴムで拭いたように頭の中では白紙になっている。(草森紳一)

6月26日、金曜日。おととい、阿佐ヶ谷の古書店〈コンコ堂〉で買ったのは、草森紳一『旅嫌い』ほか数冊。お目当ての15周年記念トートバッグをいただき、店主天野さんと立ち話。急に値段が上がりはじめた翻訳書、驚くほどの値段で売れていった写真集、不要な本をどうするべきか……なんて事柄をざっくばらんに伝え合う。わかるー! ってことがあれば、知らなかったです! ってこともある。ネットじゃ得られない感覚を共有できるのは、すごく貴重だ。コンコ堂はいつ行っても整ってて、読みたい本がたくさん見つかる。いいお店なんだよなあ。

そのあと、西荻窪の喫茶店〈JUHA〉に入ると「えっ!」と声をかけられ、横をみる。なんと、つくばの友人夫婦とはちあわせ。ユハはいいよね、好きなんだよね〜と話したこともあるから納得だけど、このタイミングには驚いた。

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ワールドカップ観戦は他に任せて、午前中のうちに読書日記や店日誌、インスタグラムの投稿準備も済ませたい。できれば、オンライン・ストアも動かしたい。開店前に店の整理もしたいのだ。書いている今、8時34分。スウェーデン戦はどうなってるのかな。

明日からの天気はどうなりますか。とりあえず、今日は通常営業です。

2026/06/25

6/25 店日誌


戦争は泥棒をすることで、平和は乞食をすることだ。それはそうだな。イラクをみよ。石油泥棒のアメリカが攻めこんで、巻きあげて、あとはおこぼれで、イラク人民を平和で暮らせ。いまもごたごたしていますけれど、アメリカがいう中東地域の民主化とは、そういうことでしょう。(小沢信男)

6月25日、木曜日。小沢信男『捨身のひと』を読んでいて、上記箇所に付箋を貼る。著者は続けて「戦争が略奪なら、平和は搾取で、人民はどのみちたすからない。というありさまは、中近東、アジア、アフリカ、中南米にと、グローバルにひろがっている」、数ページのちには「朝鮮戦争のおかげで経済が息を吹きかえして「三丁目の夕日」の平穏がくるのだけれど。つまり、おこぼれをいただいてやってきた。泥棒の手下でいながら乞食のようなもので、それでのほほんとしてるのを高度先進国というのでしょう」と書いている(2006年に上演された『泥棒論語』パンフレットに寄稿したテキスト)。

ぼくは失業者で、下宿の一室でラジオを聞くか、貸し本を読むだけの孤独な生活だ。/東京タワー完成の噂はきいたが、池袋からは見えない。ぼくの昭和三十三年は夕日もなく、限りなく暗い。(小林信彦)

小沢信男を読んでいて、小林信彦を思い出す。一昨日手にした『昭和のまぼろし』で何度かゾクリとする。以下にそのまま引用する───「気づいている読者もあると思うが、日本の大衆は必ずしも権力者の命令だけで動くのではない。/時として権力が命じる前に、先走りして迎合するのだ」、「無邪気に浮かれていた日本の大衆は、あまりにも〈無邪気(イノセント)〉であった」。すべて2005年に書かれたエッセイから。

生きていることは、なにがなんでも崇高であり、めちゃくちゃに正しい───というような戦後民主主義の一つの売りものは、生命(ライフ)と生活(ライフ)を混同することから生じる。(平岡正明)

平岡正明『戦後事件ファイル 赤塚不二夫、安保、三島由紀夫、ひばりの死、他』の情報量、思想の厚み、言葉遊びのような解釈の数々にクラクラする。言葉に打たれ続けても、止まらず、一気に読み切る。わかる、わからないは二の次でいい。引用したのは1971年に書かれた「1970年三島由紀夫割腹自殺」で見つけた一節。本から本へと、記憶がつながり、好奇心が増していく。

今日は一日、雨なのでしょうか。鴨トート3色(ベージュ・ナチュラル・ブラック)が再入荷予定です。

2026/06/24

6/24 臨時休業

諸用のため、今日は臨時休業です。

2026/06/23

6/23 雑記


今月末で閉店との報を受け、いくべきか、いかぬべきかと迷っていた〈かつ善〉に足を向ける。着いたのは11時15分頃、店前の行列をみて挫けそうになるも、駐車を済ませたのち列につき開店を待つ。前後の会話を耳に入れつつ、こんな時こそ常連面は控えたい、我欲は抑えたいよな〜とか考えながら本を読む(小林信彦『昭和のまぼろし』がヤケにハマって、ぐいぐい読んでしまった)。

入店後、入口脇の椅子で15分ほど待って、奥の座敷に通される。ヒレカツを注文して読書再開。なんとなく顔見知りの感のある配膳担当の方と言葉を交わしたり、茶を啜ったりしながら、待つ。10分ほどで供されて、しみじみといただく。馴染んだ店が無くなるのはさみしいけれど、こればかりは仕方ない。ご馳走様でしたと伝えて、さっぱりと会計を済ませた。

2026/06/22

6/22 店日誌


6月22日、月曜日。さーーーて、時間がない! ただいま10時36分。ラジオでは国会中継が流れてて、「サナエトークン」なる暗号資産に関する質疑が行われている。時間を過ぎても応えがなされず、タイムアップ。双方ともにガーガー、ワーワーやたらにうるさく、瞬間的には話が掴めず。さて、いま飲んでいるのは某輸入食材チェーン〈K〉で買ってきた「アイスコーヒー 無糖/珈琲専門店用」(HOMER)なのだけど、これよりも、「DOUTOR 直火焙煎ブラック」(アサヒ飲料)の方が美味いと思う。前者にとくだん不満があるわけでなく、後者について書いておきたかった。

さあ10時43分! ついさっき出かけたスーパーで『&Premium』2026年8月号を発見。「旅と、本と」と題された本屋特集で、全国各地の書店が紹介されているなかで、当店オリジナルのトートバッグも掲載されていた(見本誌はまだ送られてこない)。矢吹純が描いた鴨がプリントされたトート3色は、今週中に再入荷する予定。

ここまで書けば、安心の10時48分。蒸し暑いけど、クーラーはつけずにいる。歩いてきたり、自転車に乗ってきた人は暑いだろうなァ……申し訳ない気持ちはあるものの、空調なし、ドアをばーんと開けたままで営業するのが好きなのだ。

ではでは、定時に開店! 明日、明後日と連休にしようかなあと思っています。

2026/06/21

6/21 店日誌

6月21日、日曜日。先週末の「NRQ祭り」を主催した猿田なつ奈さんは「natunatuna」名義でイラストレーター/画家として活動していて、夏前に京都市左京区の〈gorey cafe〉で個展をするのが毎年恒例になっている。今年は6月23日(火)〜7月12日(日)の会期で、その間にライブがなんと6本(7公演)! すべてにライブペインティングで参加……って、かなりすごい! 演奏家は全10組。それぞれ色が異なるわけで、音に絵を乗せるのも簡単じゃないだろうし、相当なエネルギーを使うはず。一体なぜ? そこまでやるの? って聞くのは野暮だけど、そのうちにじっくり話してみたいなーと思ってる。

お隣のカフェでは、さとうさかな個展「Slow Dry」が開催中。ぱっと見て「いい」とか「すてき」とか言葉にできる作品じゃないから面白い。じっと観察したり、暮らしの場に置いてみたり、長い時間をかけて付き合ってこそ感知できる要素があるのかな。

今日も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉もよろしくどうぞ。

2026/06/20

6/20 店日誌

6月20日、土曜日。小林信彦『袋小路の休日』所収の短篇「隅の老人」を再読。話の中心に置かれるのは、狩野道平───大正末期〜昭和初期の伝説の編集者、真野律太をモデルに造型された人物であり、世の中と完全にズレてしまった老人として描かれる。狩野いわく「読者なんてものは保守的だから、食いつかせるのに時間がかかる」「都会趣味ということよ。……『新青年』のカラーを創ったのは二代目編集長のヨコセイってことになってるが、私に言わせりゃ、助手の渡辺温の力が大きかった」。

小林信彦が江戸川乱歩の誘いに乗り宝石社に入社、『ヒッチコック・マガジン』編集長に就任したのは1959年。26歳のとき。その経験を基にして小説化された「隅の老人」では主人公・上村宏の感慨として、著者自身の雑誌観の肝が語られる。「雑誌が生き物だということ(…)それは、編集の中心になる人間の生理の反映であった。その人間が少しでも疲れれば、誌面に疲れがあらわれる。まして、時代からズレてしまえば、誌面は現代の読者とは関係がなくなってしまう」。

この一冊におさめられた人も、モノも、街も、一九六〇年代半ば以降、われわれの生活から失われた、あるいは無用とみなされるようになったなにか───といってよいように思う。書物もまた、同じことである。(小林信彦)

いまも雑誌が編まれ続けるのはなぜなのか。情報を得るだけならスマートフォン、SNS、サブスクリプションがあれば充分なのに。自分はなにを期待して、今も雑誌を手に取っているのか、改めて考えてみる必要がある(ポパイに不平を言ってる場合じゃないのだ)。

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古本はもちろん、新刊と新譜、中古音源にも入荷あり。オンライン・ストア〈平凡〉で紹介できるのは、そのうちのごく一部。もので溢れた店内ではありますが、興味を持って見てもらえれば、何かしらにピンとくるのでは? ご来店の上、お確かめください。

そうそう梅雨ってこうだよね〜って感じの空模様。湿度がないのが幸いでしょうか。

2026/06/19

6/19 店日誌

なにせ、いろんな人間が自由に編集部に出入りできていた時代は、何かこう猥雑なエネルギーが編集部に満ちていたからだ。/そんな雑多な空気は、記事作りにおいて有利に働くこともある。企画のアイデアをひねり出す時も、名前も知らない業界筋の人が打ち合わせに突如乱入し、なかなか鋭い意見を述べ、風のように去って行くこともしばしば。(佐々木徹)

6月19日、金曜日。いや〜これはめっけもん! 先週末に買い取った、佐々木徹『週刊プレイボーイのプロレス』は有名レスラーの内にある葛藤、誇り高き哲学を知らしめるプロレス本にして、1980年代後半〜2000年代初頭の編集者の在り方、仕事術を伝える重要資料でもある。読みながらビビッときて付箋を貼ったのは上記箇所に加えて「読者に伝えられるのは、よくてたったひとつ。そのひとつを伝えるためだけに全力を尽くしなさい」っていうところ。

ポパイが50周年、気合いの入った号をつくったらしいと聞いて書店に赴き、立ち読みするも「う〜ん、これじゃ買えねえ!」とガックリくる。かつての名記事、先人への敬意は伝わる。書影が並ぶページはワクワクもする。だけど、背中を押すだけのパワーがないのは何故だろう。編集者個人の自発性の欠如か? 広告主への配慮なのか? 各方面への目配せが上手いだけじゃ、読者は掴めないと思うのだ。

そのあとで届いた『Sb』46号に興奮させられたのは、誌面全体に関わる人(編集長/編集者/ライター)それぞれの好奇心が反映されていたから。有名か無名か、ルーキーかベテランか、売れているか否か。そんな線引きとは異なる熱源で各コーナーが作られているから、読み手も自然と引き込まれる。安全策だけじゃないからドキドキする。

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ジョン・カサヴェテス、今野雄二、小林信彦、ダディ・グース。オンライン・ストア〈平凡〉にあげた古本への反応がよくて手応えあり。買い取りがあってこその古本商売ってことを改めて実感している。大事な本を売ってくださった方々に感謝、感謝。今後ともよろしくお願いします。

今日は晴れて、暑くなるのかな。いつも通りに開けてます。