2021/09/30

9/30 店日誌

9月30日、木曜日。日々綴っているこのブログ。いつの間にか店主の独白、はっきり言い換えれば、おっさんのボヤキ日記になっていた。内側でふつふつと沸き出す不満や違和感、周囲とのかみ合わなさを吐きだす場になってしまっていた。もうちょっとしっかり、店のことを綴っていこうとおもう。

明日から10月。みじかい秋、じっくりと味わいたい。

2021/09/29

『わたしの好きなわらべうた』(LP)

寺尾紗穂『わたしの好きなわらべうた』(LP)が届きました。
日本各地につたわる「わらべうた」を、シンガー・ソングライターの寺尾紗穂がリ・アレンジした16曲を収録(CDは2016年発表)。可愛げがあるかと思えば、下品だったりふざけていたり。どこか残酷なテーマのものまで含む、わらべうた。日本にこんなに豊かな文化があったのか! 聴き手をあらたな発見にいざなう、創造的な作品です。

販売価格は3740円(税込)。青葉市子など、複数の音楽家がゲスト参加しています。

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当代きってのシンガー・ソングライター、寺尾紗穂が、日本各地で歌い継がれてきた“わらべうた”をリアレンジした2016年発表のアルバムを待望のLP化。オリジナル曲とともにライヴで披露している各地の魅力的な“わらべうた”を、時にシンプルなピアノ弾き語り、ジャズ、ブルース、時に電子音を交え、果てはクンビア、アフロビート……と多種多様な切り口の編曲で、国や時代を越境した音楽世界への扉を開く。シンガー・ソングライターという枠を超えて寺尾紗穂が届ける「新しいわらべうた」のかたち。全音楽ファン必聴の作品。

9/29 店日誌

9月29日、水曜日。JUN YABUKI『LIGHT HERE,LIGHT NOW』刊行記念展が今週末の10月2日(土)から、福島県郡山市の古書店〈Small Town Talk〉ではじまります。作品集収録の原画をコラージュしたもの、あらたに描き下ろした作品などで構成される展示とのこと。会期は、10月31日(日)までのほぼ一ヶ月。作品集の販売はもちろん、矢吹純の在廊時にはサインも入れてくれるはず。ご都合が合えば、お出かけください。

昨日も今日も入荷あり。日々、店には何かしらの動きがあります。

Today’s YouTube #396


2021/09/28

『AWA CEO GENE』

DISCOROMANCER『AWA CEO GENE』が届きました。
こりゃあ、面白い! ナイジェリアはイボ族による音楽「OGENE」をフォーカスした今作はサウンド・コラージュ、カットアップ的な導入から、ポリリズム的なビートで構成された世界にいざなっていきます。やわらかな感性を感じさせる音の置きかた、随所にセンスを感じさせる遊びかた……これには、本当に驚いた!

販売価格は1980円(税込)。特典音源(CD-R)が付くので、たっぷり、しっかり楽しめます。

『HOT GOTH』

TOXOBAM『HOT GOTH』が届きました。
これは、めちゃくちゃにカットアップされた新手のビート・ミュージック? 例えば、わい雑な都市の喧騒をかい潜って耳に届く、レコード屋の店頭演奏。もしくは、放送事故が起きた海賊ラジオ。複数の音が同時になっているのが、どうにもジャンク! されどクール! 沈んでは浮き上がる一定のビートがあって、どうしてか聴けてしまう。

販売価格は1980円(税込)。新興レーベル「SLIDE MOTION」からのリリース。

『deer revenge』&『revenge』

deer revenge『deer revenge』&『revenge』(cassette tape)届きました。
鹿の仮面をかぶった上でのライヴ・パフォーマンスで知られるバンドの初音源。前者のA面にはスライドギター&モジュラーシンセ、ギターの編成にシタールの客演(加藤貞寿)を加えた、長大な楽曲を収録。バッハ「BMV645」をモチーフにした演奏を収めたB面とで構成。静謐ながらも伸びやかな演奏が自然と身体になじみます。

後者『revenge』は、ニューヨーク、台湾、京都、金沢、佐渡、東京などで行われたライヴ・セッション等の音源をカセットMTRをつかって再構築したもの。アブストラクト、ローファイという言葉を用いるのが正確かどうか、聴いてみて、それぞれに判断してほしい。

販売価格は1650円(税込)。両作品とも、ジャケット写真はホンマタカシによるもの。

9/28 店日誌

頭来たんだよな、要するに。だってさぁ、俺たちが好きで古着を着てたわけさ。だってさぁ、最近のヤツってぇのは昔ほど作りが良くないんだよ。(中略)それをさぁ、商売人の野郎が金儲けだけが理由でどんどん買い占めてくんだ。冗談じゃねぇやってなもんで、それなら自分で店作って本当に好きなヤツらとそれをシェアしたいと思ったんだ。–ギャズ・メイオール「流行はストリートから」(花房浩一『ロンドン・ラジカル・ウォーク』より)

9月28日、火曜日。ギャズ・メイオールみたいに店を始める人が増えればいい。四方八方に気をつかって、お利口さんづらするのが好きなら、そうすりゃいい。スマートフォンを駆使して意思表示、情報発信するのが仕事と思っているなら、それでいい。世の潮流に無理にあらがう必要はない。できるだけ自然に、率直であるのが役割ならば、それを引き受けて実践すべきだろう。

今日も通常営業。通販などのお問い合わせはお気軽に。

2021/09/27

9/27 雑記

ああ、疲れた。午前中から店に行かねばと思っていたのに、動き出せたのは15時過ぎ。このまま寝ていると日が暮れてしまう! 突然そう気がついて、ガバっと起きて自転車を走らせた。店番太郎が店を開けてくれていた昨日、沢山の本が売れていたようでホッとする。率直に言って、とても嬉しい。

ぼんやり頭で作業をしていると、ナツナさん、シンペーくん、そのほかにもちょこちょこお客さんが来てくれる。時間にして、だいたい1時間。開けてりゃ動きがあるから店は面白い。

2021/09/26

9/26 店日誌

批評とは究極的に、何かを選び取ることである。そのあとの理屈(言葉)はいくらでもデッチあげることが出来る。そして世の多くの人びとは、その「言葉」の部分にこそ批評があると思い込んでいる。–坪内祐三「批評としての書評とポトラッチ的書評」(『文学を探せ』より)

9月26日、日曜日。レコードの貸し借りをする数少ない友人がいる。彼は、所持するものを介して自分語りをするタイプではない。欲しいもの、気になったものを出来るだけ、買っていく。自らの内側にある好奇心に忠実に、レコードを選ぶ。外面など二の次、三の次。知った風に言葉を費やすこともない。ただ、音楽が好きなのだ。当たり前のようで、こういう人はあまりいない。

今日は13時から19時まで開けています。明日、月曜は定休日。

2021/09/25

9/25 店日誌

9月25日、土曜日。連日の買取のおかげで店内は本だらけ。整理、値付けの速度が追いつかない。ちょうど気になっていた著者の作品が持ち込まれると、つい作業をほうって読んでしまう。こうなると一向に店内は片付かない。元々とっ散らかってはいるのだけど、いよいよ乱雑になってきた。

ここにきて、外に出している100円〜500円の本箱、100円均一の文庫本の強度が高まってきている。古本屋としては、これがけっこう嬉しい。ここはサボらず、手を入れていきたい。

今日は20時まで開けています。あす、日曜日は19時までの営業予定。

2021/09/24

『ランバーロール』04

『ランバーロール』04が届きました。
前号とおなじく、著者として参加している古山フウさんのご紹介で取り扱いを決めた最新号。……これが、とても素晴らしい。6つの漫画と短編小説、戯曲とで構成された約150ページ。作品それぞれが持つ世界の奥ゆき、登場人物の息づかい、揺れる感情。これら全てを受け止めるのは、簡単ではないかもしれないけれど、まずは手にしてみてほしい。気になったものから、一つずつ読んでいってほしいです。

販売価格は1650円(税込)。読む人それぞれに、見つけられるものがありそう。

9/24 店日誌

9月24日、金曜日。先週から買取依頼が増えてきました。当方、自動車を所持していないので、出張買取は不可。店へのお持ち込みか、発送(要・事前連絡)であれば、常時受付中。何かしら疑問があれば、メールにてお問い合わせください。

その他、通信販売、在庫確認などのお問い合わせもお気軽に。ただし、お名前の記載もなく「×××はありますか?」と、唐突なメールには返信できないこともあり。その点はあらかじめご了承ください。

今日、明日、明後日は通常営業。26日(日)は久しぶりの催事出店も予定しています。

2021/09/23

9/23 店日誌

9月23日、木曜日。秋分の日。今年は夏から秋への移行が、例年以上にやっかいだ。花粉のせいか、鼻水がよく出るし、目がかゆい。夜、数時間ごとに目が覚める。身体が重い朝もある。それでも、参った困ったと感じていないフリをして、歩きだす。自転車に乗って走ってしまう。そうすりゃ、そのうち調子が出てくる。大事なのはノリである。その時々のリズム、グルーヴを活かして日々を過ごしたい。

今日、明日は15時開店、20時閉店。いつも通りに開けています。

2021/09/22

9/22 店日誌

9月22日、水曜日。開店前に15分ほど昼寝するのが習慣になっている。流しっぱなしにしたラジオ番組を耳に入れながら、横になる。そうするうちに眠っている。大体10分。長くて20分。夢の中にいる。そして、起きたそばからその内容を忘れている。今日も面白い場面があったような気がするのだけれど、手がかりも得られない。

あたたかな午後。このまま、のんびり20時まで開けています。

2021/09/21

Today’s YouTube #395

https://mobile.twitter.com/frentecumbiero

9/21 店日誌

9月21日、火曜日。店からほぼ等距離にコンビニが2軒ある。セブンイレブンとローソン。前者のノリが苦手な上、会計を機械相手にさせられるのが不快なので、自分が行くのは後者ばかりだ(あと、近くのセブンは雑誌コーナーが簡素過ぎる!)。多少、効率がわるくても人間相手に品物と金銭のやり取りをしたい。無駄なこだわりと言われようが、そればっかりはどうにもならない。

連休は明けたのでしょうか。とりあえず、店は開けています。

2021/09/20

「KUROMONO」

墨汁と筆でプリミティブな図を描く画家・林青那が、
作品集「KUROMONO」をブックレーベル・Baciより刊行しました。
出版を記念し、収録作と新作を交えた展覧会を開催します。

衝動的な線の内に静けさが漂う作品は、
観る人の心を原始の世界へと誘います。
墨の強い黒と、そこから生まれるかたちをお楽しみください。

林青那個展「KUROMONO」
会期 2021年9月23日(木・祝)−10月10日(日) 月火休 15:00–18:00
会場 Shingoster LIVING(茨城県つくば市小野崎448−1)

9/20 店日誌

9月20日、月曜日。「午前十時の映画祭」で『隠し砦の三悪人』を見終わったのち、すぐに開店! 自分が子供の頃に見てきたテレビのコント、体験したRPGのゲームなど、さまざまなエンターテイメントの源泉になった作品なんだなァ。端々で笑いながら、そんなことを考えていた。『イージー★ライダー』と同じくらい、お客さんが多かったのも印象深い。

今日は13時から19時まで開けています! 書籍に入荷、補充あり!

2021/09/19

9/19 店日誌

9月19日、日曜日。ザ・秋晴れ。三連休の中日をこうした天気で迎えられて、喜んでいる人も多いだろう。すでに高速道路も混み始めているらしい。つくば市内では、筑波山や実験植物園もいいけれど、あちこちに点在する公園でねそべって過ごすのが快い。できるだけ人が少なく、自由の裁量が多い場所を選んで、空気を吸いたい。

いつも通り、本の買取・査定のご依頼は大歓迎。通販のお問い合わせもお気軽に。

2021/09/18

『夜の木』(10刷) –完売しました!–

絵画集『夜の木』(10刷)が届きました。
2012年から版を重ねて、10刷目。その表紙画に選ばれたのは「ドゥーマルの木」。初版と同じ作品の色をかえて刷り込み、シックな装いになりました。ビニールの封を解くと、あふれ出すインクの香り。他のどれにも似ていない夜(黒)の色あい、それぞれの木がもつ物語。ゆっくり味わってほしい一冊です。

販売価格は3520円(税込)。吉祥寺の出版社「タムラ堂」が年に一度、発行する特別な本。

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『夜の木』
シャーム/バーイー/ウルヴェーティ 青木恵都   
定価:3520円(税込)

2008のボローニャ・ブックフェアで絶賛され、ラガッツィ賞(ニューホライズン部門)に輝いたインドの絵本The Night Life of Treesの日本語版が2012年7月にタムラ堂より出版されました。
(版ごとに表紙の絵柄が変わります。)

世界中で注目されたこの絵本は、中央インド出身のゴンド民族の最高のアーティスト、シャーム、バーイー、ウルヴェーティの3人によって描かれた木をめぐる神話的な世界です。
 
夜になるとその本性を現すという聖なる木。人々から畏れられ、また崇められている木。神が住むと言われる木。そのような木々が、ページを繰るたびに目を見張る美しさで次々と姿を現します。プリミティブでありながら洗練され、繊細でしかも力強く美しい世界です。

全てがハンドメイドという画期的な絵本。手漉き紙に、シルクスクリーンで一枚ずつ刷られ、製本は手製本。インドのチェンナイ郊外の工房で、一冊ずつ丁寧に仕上げられました、まさに工芸品とも言うべき絵本(シリアル・ナンバー入り)。ずっと手元においていつまでも眺めていたい一冊です。

『二階堂和美のアルバム』(LP)

二階堂和美『二階堂和美のアルバム』(LP)が届きました。
これを、ずっと待っていた! 二階堂和美、2006年発表の大名作『二階堂和美のアルバム』が変則二枚組(DISC1が44回転、DISC2が33回転)でアナログ盤になりました。豪華で多彩、雑多とも言える共演陣を擁して聴かせる13曲。秋空を思わせる「レールのその向こう」ではじまる約1時間、じっくり耳を傾けてほしいです。

販売価格は4950円(税込)。イルリメこと鴨田潤が手がけた歌詞がまた、味わいぶかい。

『あまいひとくち』(LP)–再入荷しました!–


asuka ando『あまいひとくち』(LP)が届きました。
つい先ごろ、第一作『mellow mood』(LP)が再発されたばかりのラヴァーズ・メロウ・シンガー、asuka andoが2018年に発表した二作目がアナログ盤になりました。音量次第ではイージーリスニングとしても機能するレゲエチューンを10曲収録。ポップなアーリー・ダンスホール風味の「今夜がトロピカル」から「あまいひとくち」へと流れる導入部分で腰くだけ。ああ、ひとまず力を抜いて、身体を揺らそう。

販売価格は3850円(税込)。レコードサイズが映えるジャケットはNONCHELEEEによるもの。

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スウィート・ヴォイスで恋愛の機微を歌う、レゲエをベースとする #メロウすぎるにもほどがある シンガー・ソングライター、asuka ando。甘く切なくもポジティヴなラヴァーズ・ロックがたっぷりと詰まった2018年発表の最新アルバム『あまいひとくち』を待望のLP化! タイトル曲をはじめとする極上のラヴァーズ・ロックや、アーリー80sテイストのゴキゲンなダンスホール、90年代調のポップ・レゲエ・チューンに加え、マリー・ピエールの名曲「Choose Me」、岡村靖幸の「だいすき」のカヴァーなど全10曲を収録。

9/18 店日誌

9月18日、土曜日。ニコニコ顔を絶やさずにいて、他者の共感をさそう人がいる。じかに接している以上は悪い気はしない、させないのだけれど、そういう人物は平気な顔をして他人の発想や選択、視点を剽窃することがある。そして、なんとなくのイメージだけれど、その彼、彼女はインスタグラムの熱心なユーザーである。共有、イコール、善。この発想を疑ったことがないのかもしれない。

ここ数年、そういう人に似た顔つきの店が増えているように感じる。業種はそれぞれ。雑貨屋やカフェであれ、パン屋、花屋であれ。もちろん本屋だって同じことだ。

朝から雨が降りっぱなし。お出かけの際はお気をつけて。

2021/09/17

『山學ノオト2』

青木真兵・海青子『山學ノオト2』が届きました。
奈良県東吉野村で私設図書館〈ルチャ・リブロ〉をいとなむ青木夫妻の2020年の日誌(真兵8:海青子2)とそれぞれのコラムを2本ずつ、同時進行で収録された「オムライスラヂオ」の出演者データとで構成。新型ウイルスの感染が本格的に広がる直前から、その渦中となる時期の日誌にはスピード感があって、ぐいぐい進む。そこにはさまるコラムで、ギアが入れ替わって、じっくり読み込む。読む速度を意識的にゆるめてみると、見つかるものが多いような気がします。

販売価格は2200円(税込)。『山學ノオト』『彼岸の図書館』(夕書房)も在庫しています。

9/17 店日誌

9月17日、金曜日。友人に指摘されて店内が暗いと自覚したのは先週のこと。正直に言って、自分の店を客観視するのは難しい。なかなか、細かいところに目が向かない。ごくまれに取材を受けて良かったなあと思うのは、うちの店は汚ねえなァと気がつけること。そうなってようやく、掃除や整頓めいた作業に手をつける。

さっそくスポット照明を付け足して、店が明るくなったような、そうでないような。もう、自分では判断できなくなってしまった……が、きっと明るく、見やすくなっているはず。

今日から営業再開。このまましばらく休まず、開けます。

9/17 雑記

朝晩はけっこう冷え込む、9月の中ごろ。半袖を着る機会も減りつつあるこの時期に、なぜかTシャツをつくった人がいる。果敢にも在庫を抱えてしまったようなので、そのうちの数枚を店で預かることにしました。ボディはアルスタイル。サイズはSからXLまで。気になったのなら店頭で広げて、サイズを合わせてみてください。

販売価格は3300円(税込)。色は3種類くらい? あります。

Today’s YouTube #394

https://twitter.com/civanmedellin/status/1438495491021582344

2021/09/16

9/15,16 雑記

9月15日。昼過ぎに二度目のワクチンを打つために診療所におもむく。駐車場はガラガラ、「今日は空いてるなー」っと医院に入ってみると待合室には自分だけ。あっという間に案内されて、いくつか会話を交わして、すぐ接種。今回の方がチクリとしっかり痛んだ。また話を聞いて、病院を出る。ものの5分もかからず終わってしまった。

その後は家でレコードを聴きながら本を読む。秋の空気を感じながら過ごす午後。こんな時間は久しぶりだ。左腕こそ重いけど、身体の具合はわるくない。そのまま夜までゆっくり過ごす。

9月16日。急に決まった雑誌の撮影。昨日だったら受けられなかった。さいわいにもそこまで身体は重くない。約束の13時に店を開けて、1時間ちょっと、作業に付き合う。その合間でモデルの若い男性と音楽話で盛り上がる。なんでもお父さんがジャムバンド、フィッシュのファンらしい(phanだ!)。店にあった音源を流しながら、けっこう楽しく話をする。

空気がさわやか。流す音楽、どれもがピタリ。気持ちがいい。今日みたいな日はこのままのんびり店を開けていたいなァと、うしろ髪を引かれるも、体調を優先して帰宅する。ああ、こんな気候がもっと長く続けばいいのに(明日からまた雨なんだって……)。

臨時休業

9月15日(水)、16日(木)は臨時休業。変更があるときはお知らせします。

2021/09/15

Jun Yabuki Solo Exhibition


JUN YABUKI Solo Exhibition
会期 2021年10月2日(土)〜31日(日) 12時〜19時半(水曜休)
会場 SMALL TOWN TALK(福島県郡山市安積町荒井字荒井12)

2021/09/14

『寺内タケシの宇宙と故郷』(上・下)

もうここに至って、寺さんを「ロックの始祖として認めろ」だとか、そんな小さなことはどうでもよくなってきました。寺内タケシはそれ一人だけでひとつの宇宙なのです。

円盤のレコブック『寺内タケシの宇宙と故郷』(上・下)が届きました。
田口史人さんの独自芸「レコード寄席」を誌面化するレコブック・シリーズ、満を持して登場するのは……寺内タケシ! 従来どおり、関連作品を発表順に辿って聞いていき、ものされた上巻53ページ、下巻57ページ。

とにかく、驚かされるのは寺内さんが音楽、ギター演奏へ注ぎこむ圧倒的な熱量! 田口さんの筆が生み出すテキストも怒涛の勢い! それらに引っ張られるよう、ぐいぐい読めてしまいますが、今はまず上巻を読み終えて一息ついたところ。ひとっ走りしたような気分です。

販売価格は上・下ともに1100円(税込)。ああ、寺さんをテーマにしたレコード寄席に参加したい! 

9/14 店日誌

9月14日、火曜日。この時期の花粉症もけっこうキツい。ブタクサ? イネ? なにがアレルギー反応の原因なのか定かでない。ただ、一度くしゃみが出ると、続けて5回。勢いづくと7回くらいのときもある。幸いマスクをしているので、飛沫をまき散らすことはないけれど、目もかゆく、鼻周辺もモシャモシャとする。いまいちピリッとしない感じ。

今日は15時から20時までの営業。明日、明後日(15日、16日)は休業予定。

2021/09/13

9/13 雑記

午前中。理髪店〈Bespoke〉で髪を切ってもらう。その間、流れていたのが大好きな映画『さらば愛しきアウトロー』のサウンドトラック。ジャズを基調にしてロック、フォークが少しだけ交ざる大人の選曲にじわっと包まれる。ブラシをつかったドラムの音が心地よく、店主・羽山さんとの会話もはずむ。いつも以上に、熱のこもった2時間弱。

自分のツイートで確認すると、あの作品を観たのは、約2年前。そろそろ、再見してもいい頃だ。

2021/09/12

河合浩個展「SOMETHING/ANYTHING」

河合浩個展「SOMETHING/ANYTHING」
会期 2021年9月29日(水)〜10月17日(日)
会場 TUMBLE WEED(愛知県名古屋市中村区元中村町3–15)

9/12 店日誌

9月12日、日曜日。なぜ、人は連なって店にくるのか。順番に一組ずつ来てくれたら、じっくり、すみずみまで見られるのに。特に比較的、若い年齢の二人組。彼、彼女たちはなぜか、先に入店があるとそれに引き寄せられるように入ってくる。その場が窮屈なのを、感じてくれることは皆無にちかい(……そして、何も買わない)。友人たちが同じタイミングで集まってしまうこともあるし、ああ、なかなかペースがつかめんなァ。

今日は13時から19時まで開けています。ご都合に合わせて、ご来店ください。

2021/09/11

Plain TRIPLe Packs

My loads are lightの新作「Plain TRIPLe Packs」が届きました。
綿麻比率50/50のハイゲージパイル型靴下、3足を真空パックにしたもの。デニム、ブラウン、グレーの3色で丈はやや短め。毎度書いている気がしますが、履くときっとクセになる。やっぱ、これじゃないと! と思ってしまうのは、安定のマイローズ・ワークスがあってこそ。

販売価格は5500円(税込)。量販店に比べて値段が張りますが、一度試してみてほしい。

9/11 店日誌

9月11日、土曜日。土曜の朝はNHK FMをながしてゆっくり過ごす。7時20分からのピーター・バラカン、9時からのゴンチチ。特に後者の味わいは「聴き逃しサービス」では味わえないものだと思う。週末の朝、特有の気分と時間の流れに寄り添うおしゃべり、選曲は夢心地(なんせ半分寝ているときもある)。きき流せるおおらかさがあり、時おりハッとさせられる鋭さもある。職人芸と言うほかない。

本の買取依頼・査定は随時受付中。お気軽にお問い合わせください。

2021/09/10

ここ最近の入荷から、いくつか。(音源編)

数は多くありませんが、中古盤(CD、レコード)も取り扱っています。
場合によっては買い取ることもできます。ご希望の方は店頭でお問い合わせください。

※※※本(ときには音盤)を買い取ります!※※※
PEOPLE BOOKSTOREでは本の買取を行っています。
ご不要になった本、大切だけれど置き場所がない・・・という蔵書がありましたら、お気軽にお声かけください。お声がけはメールでも直接ご来店頂いてもOK! 預かった本は出来るかぎり早く査定します。

『東欧ジャズ・レコード旅のしおり』

ずるずると続いた冷戦の最中、ソ連・米国との付き合い方は各国一様ではなかったが、程度の差はあれどの国でもジャズを演奏することは自由を得ることを意味し、ともすれば反体制であることと直結していた。

岡島豊樹・編『東欧ジャズ・レコード旅のしおり』が届きました。
ページを開いてまず目に入る、ポーランド、チェコスロヴァキア、ハンガリー、ユーゴスラヴィア、ルーマニア、ブルガリア各国のジャズジャケ・コレクションが面白い! その後に東欧ジャズの総合オリエンテーションを挟んで、各国ごとのジャズ事情に加えて関連する芸術表現、政治状況などを紐解いていきます。正直に言って、どこから読むべきか、とまどってしまうほどの情報量。魅力的な記事がならびます。

販売価格は2200円(税込)。カンパニー社刊行『AA 五十年後のアルバート・アイラー』(赤版)も在庫しています。

9/10 店日誌

9月10日、金曜日。秋ってこんな感じの天気が続くんだっけ? と、記憶をさかのぼってみてもピンとこない。と、すると今はまだ晩夏? 初秋? 夏の終わりと秋の始まりが混ざっていて、とっ散らかった時期なのだろう。そりゃあ、身体も戸惑う。なんだか力が入らないっス。ねむくて、ねむくて。という声をあげる人が多くて当然だ。

今日は新刊入荷あり! その他、いろいろが出たり入ったりしています。

2021/09/09

9/9 店日誌

9月9日、木曜日。台風が近づいているせいか、どうにも空気が重い。朝、だらだらしているところからエイヤッと動き出すまで時間がかかった。そんな時に身を委ねたいのは力点の少ない音楽。……と、考えてもその種のものを探す気力もない。午後になってなんとなくラジオをつけてみると、流れてきたのはV6の「愛なんだ」。一緒になって口ずさんで身体を動かしてみたら、気持ちも上向き、軽くなった。

新入荷多数! 書籍(新刊・古本)、音源ともに動きがあります。

2021/09/08

9/8 店日誌

9月8日、水曜日。開店前に時間があったので、普段なかなかいけない近隣の店に行ってきた。コックスとジャンゴ、長く付き合っている友人たちが営む店。それぞれに活気があって、どちらもこの時期ならではの工夫がされていた。自分も店を営むゆえ、しょっちゅう行き来できるわけではないけれど、ながく続いていってほしいと思う。ああ、いい時間を過ごさせてもらったなァ。

お隣〈千年一日珈琲焙煎所・カフェ〉では明日からはじまる展示の設営中。

2021/09/07

『Jazz Modernism』

ジャズ三部作のラストを飾るのは全編サックス・ソロによるマジの記譜/即興演奏作品である。馬鹿馬鹿しくも硬派なモダン・ジャズ世界がアルト・サックスの響きとともに展開される。

Yoshio Ootani『Jazz Modernism』が届きました。
大谷能生 in BLACK SMOKER RECORDS、ジャズ三部作の掉尾を飾るのは、なんと全編サックス・ソロ! 関連作が出るたび度肝を抜かれてきましたが、今作もまた。公式解説によれば「村上春樹の短編にインスパイアされた「Bird Plays Yesterday」。セロニアス研究の第三弾「Thelonius Studies#3」。某ギタリストのライブ・ソロを完コピで再現した「JoJo's Bizzare Adventure」など」を収録とのこと。

販売価格は2200円(税込)。後半の3曲は強者たちによる、リミックス。お聴き逃しなく。

9/7 店日誌

9月7日、火曜日。ようやく晴れた。毎年書いているような気がするけれど、初秋の晴れ間、こうした空気に触れると運動会、体育祭を思い出す。いい記憶ばかりじゃなくとも、ああした催し、雰囲気は大人になると得がたいもの。徒競走で走り出すまでの緊張感とか、ずいぶんと懐かしい。

今週はこのまま通常営業。来週、15日(水)・16日(木)は連休です。

2021/09/06

9/6 雑記

ようやく観られた『アメリカン・ユートピア』。驚くほどにノレなかった。2時間弱の上映中、なぜだ、どうして……と考え続けてしまったから、余計に良くない。最後の場面(エンドクレジットだよ、それも)まで心の扉は閉まったまま。終わってしまった喪失感とやっと終わったという安堵感が入り混ざった状態で、帰路についた。

感情移入できなかった理由はいろいろある。ただ、ここに書き出していくとキリがないし、それをまとめられる自信もない。ひとつ、書けるのは観客の存在。舞台公演の記録映画であるからステージ上の表現だけで収められるとは思わない。だけど、観衆があそこまで映画に介入しちゃっていいのだろうか。彼、彼女たちのノリノリの姿を見るたび、自分は冷めていった。

あの、引いた目線こそが、映画のメッセージなのか。アメリカという国の滑稽さを皮肉るための演出なのか。いくら考えてみても、はっきりとした答えはでない。

9/6 雑記(追記)

7月に同じ〈キネ旬シアター〉で観た『アメイジング・グレイス』との違いは何だろうか。あの作品も観衆、客席の模様が映画の大きな要素になっていた。が、もっと危なっかしい雰囲気だった。操縦しえない感情が会場全体を横溢していたように思う。突然、のっそり動きはじめる老婆がいて、それを止める人たちがいた。カメラの前を人が横切り、長話が終わらないアレサ父、それをみてハラハラしている司会役の牧師(彼もよく話し、歌う)がいた。終始、ドタバタしていた。

ベーシスト、チャック・レイニーの演奏、生み出す音が素晴らしい。だけれど、彼の姿はまともには映らない。劇中で劇的に紹介されるわけでもない。それでも場全体を包むような楽器の響きに自分は大きく心を動かされた。

噴き出す汗でドロドロになるアレサ・フランクリン。あの顔、姿もまた印象深い。生々しさを映画、音楽をはかる物差しにするつもりはない。なのだが、昨日観た『アメリカン・ユートピア』よりもつよく、はげしく感情を揺さぶられたのは確かである。人工的な熱狂と霊的なもの、その違いを感じたということか。

2021/09/05

9/5 店日誌

9月5日、日曜日。茨城県知事選の投票日。自分は午前中に投票を済ませてきたが、お客さんや友人にそれを薦めるつもりはない。それぞれが、自身の都合に合わせて考えて、行動をえらべばいい。投票済みの証明と引き換えに買い物がお得になる、選挙割というものには今の自分は同調できない。

今日は13時から19時まで開けています。曇りがちですが、少し晴れ間もみえるかな。

2021/09/04

9/4 店日誌

9月4日、土曜日。新刊の小出版物『骨折映画館』『トラべシア』6号『BEACON』vol.1に加えて品切れのちに再入荷したアンソロジー『心がなければ幸いだ』『小柳帝のバビロンノート』がここ数日で届いています。新入荷の音源ではHAPPFAT『MELT 2』『borrado』イサヤー・ウッダ『DAWN』に注目する人が多いでしょうか。その他、古本と中古音源には日々、何かしらの動きあり。暇を持て余したり、なんとなく気が向けば、ぜひご来店ください。

今日は13時から20時まで開けています。通販のお問い合わせは、お気軽に。

2021/09/03

『borrado』

冬から曖昧にぼんやりと見える離れ小島の海辺を目指す逃避行。

HAPPFAT『borrado』が届きました。
最新作『MELT 2』が大好評! HAPPFATのミックスCD。MELTシリーズのテーマが夏ならば、今作は秋から冬。人肌恋しくなる季節を暖めるムーディーなソウルチューンを中心に、ハワイアンやカリプソなど軽快なリズムの楽曲、選び抜かれた邦楽とで構成された73分。部屋や車中で流しっぱなしにして、繰り返し楽しむのもおすすめです。

販売価格は1650円(税込)。『MELT 2』と合わせて、お楽しみください。

Masa Hamanoi Photo Exhibition「LOST&FOUND 気まぐれな落としもの」

 見逃しやすく移ろいやすい存在は
 僕の視点を変え もう一つの世界の広がりに気づかせてくれる
 毎日の散歩道にだって転がっているかもしれない
 気まぐれな落としものの記録

Masa Hamanoi Photo Exhibition「LOST&FOUND 気まぐれな落としもの」
会期 2021年9月9日(木)−10月4日(日)  火・水定休
会場 千年一日珈琲焙煎所・カフェ(茨城県つくば市天久保3−21−3星谷ビル1−F/G)

MASA HAMANOI

 自然や人を あるがままに
 時にアソビゴコロを持って写真表現するフォトグラファー
 広告や雑誌撮影のみならず、自身の作品制作も積極的に行っている。
 空間演出、デザインディレクションなどを手掛ける
 クリエイティブチームAlt.としても活動。

 

 Web : masahamanoi.com

 Instagram : @masahamanoi

9/3 店日誌

9月3日、金曜日。今日で〈古着屋may〉は開店から丸五年。あっという間。2017年の佐藤拓人との共同企画「HOME MADE SUMMER CLUB」があって、自分はあの店をしっかりと認識できた(近所なのに!)。あのとき出入りしてくれた遠方の友人たちがいなければ、〈古着屋may〉の面白味に気がついていなかった。ああ、まったく。おのれの感覚ってのは信用ならない。

散歩がてら無目的に足を運んで、何となく衣類を買ってしまえる店は他にない。ちょうど良い距離感を保ちながら、このまま十年、十五年と時間を重ねていければいい。

2021/09/02

9/2 店日誌

9月2日、木曜日。連休気分が抜けきれないのか、曜日の感覚がつかみづらい。今日は木曜日。こうして書くと文字としてはっきり認識できる。ただ、曖昧なふわりとした感覚は抜けていってしまう。別にどちらがいい、わるいと話したいわけでなく。なんとなく不思議だなあと思っただけである。

今日も音源、新刊に入荷があるはず。少しずつ紹介していきます。

2021/09/01

『MELT 2』

遠くぼんやり見える離れ小島に辿り着き過ごす、溶けるようなある日。サウダーヂも漂う一夏のユートピア行き逃避行の旅。

HAPPFAT『MELT 2』が届きました。
香川県在住のDJ、HAPPFATのミックスCD『MELT』の続編。題名どおり溶けるほどに暑い、真夏がテーマの音源ではありますが、終わりゆく夏を懐かしむような切ない感情(サウダーヂ)を含んだ選曲が今、この時期にピッタリ。ふわっと身体をなでるように楽曲が繋がる、63分。晩夏にこそ聴いてほしい。

販売価格は1650円(税込)。HAPPFATさんの前作『borrado』も近日入荷予定です。

9/1 店日誌

9月1日、水曜日。今月は15日(水)・16日(木)が臨時休業。その翌週、20日(月)は定休日ですが営業します。その他は、通常通りに営業予定。PEOPLE BOOKSTOREは月曜定休。火曜から金曜までは15時開店、土曜と日曜は13時開店。大体20時頃まで開けています。通信販売も受け付けているので、ご希望のものがある際はメールにてお問い合わせください。

今日は音源に入荷あり。その他、店には日々何かしらの動きがあります。