7月31日、土曜日。ちょうど先週、矢吹純が店にいて多くの方が彼の作品と作品集を求めに来てくれたのだった。この一週間は早かった。されど濃密。何人と遭遇し、誰と言葉を交わしたのか。正確に記憶できるわけがない。ただ、ここにこうして記しておけば、ほんのわずかな手がかりは残る。とにかく暑い、夏だった。まだ終わっていないのに、なぜか、こう書きたくなった。
今日は13時から20時まで開けています。ご都合が合えば、お運びください。
引き続き隆盛を極め続け多方面に広がるソウル・リヴァイバルの様々なヴァリエーション、THE LIONS~NIGHT OWLS~ROGER RIVASラインのLAレゲエ・リヴァイバルとチカーノ・ソウルの蜜月ポイント、 そこに60sジャマイカン・オールディーズやUKラヴァーズロック~デジタル・ロックステディなどを織り交ぜ、レイドバックしつつもシリー ズ中もっとも爽やかな仕上がりとなっております。
NOOLIO『SIDE.C CLASSICS』vol.4が届きました。
今年の夏も、届いてくれて嬉しい! 当店の人気&定番mix cdシリーズ、4作目。上記の惹句、解説にもある通り、これまで以上にソウル色強めでほんのりデジタル度が増しているのが、パッと聴きの印象でしょうか。変わったところ、そうでないところは人それぞれの受け取り方があってよし。とにかく、今作もまたメロウでスムース、ややルードな選曲がちょうど良い。繰り返し、聴いてみてほしい。
販売価格は1320円(税込)。新路線のアートワークはこれまで通り、2YANG氏によるもの。
7月27日、火曜日。午前中にバスを使って唐招提寺に行ったのち、なじみの喫茶店〈音楽と珈琲〉で一服。その後は旧・志賀直哉邸などを見に行く。休み休み、周辺を歩き回る。バスにも乗る。夕方、これまた味のある酒場〈蔵〉に口開けの16時に入店。18時頃までゆっくりのむ。ビールとレモンハイで酔い心地。歩いて宿に帰り、この日はさっさと寝てしまう。
7月28日、水曜日。早朝、いちばん早いバスに乗って東大寺、二月堂を目指す。朝は涼しい。空気もきれいで歩くのにもちょうど良い。最寄りのバス停付近には鹿がいっぱい。立派なツノが生えている。奈良滞在二日目にして、ようやく鹿たちと出会った気がする。大仏殿の裏手を回って、またバス停に向かう。スルッと乗れて、宿に帰って朝食だ。
しばし部屋で休んで、さあ出発。今日は〈ddd ギャラリー〉で始まったばかりの「小島武展 夢ひとつ」を見に行こうと決めていた。京都市営地下鉄を乗り継ぎ、太秦天神川駅を降りてすぐにあるギャラリーにいちばん乗り。見はじめて、息をのむ。なんとまあ、カッコ良いのだろうか。洒落ている。手を入れ過ぎず、工夫の効いた展示の演出にも感服する。「街を描くぞ、ひとも犬も描くぞ、空も星も映画も音楽も描くぞ、そしてサヨナラを描くぞ。1962年から描いて描いて走りぬいたイラストレーターの47年。」という惹句に納得。これを無料で見せてくれるってんだから気前がいい。関東地方にも巡回してほしい。見てほしい人が、沢山いるから。
そうしたら、あとは帰るだけ。京都駅から新幹線。東京からは高速バス。これまでにないスムーズな乗り換えで夕方のうちに家に着く。荷ほどきをして、シャワーを浴びて、ビールをあける。ああ、なんとも刺激の多い日々だった。
7月26日、月曜日。午前中のうちに荷づくりのため店におもむく。矢吹純の作品集『LIGHT HERE,LIGHT NOW』を京都の書店〈誠光社〉に直接納品しに行くのである。暑い中フウフウ言いながら準備を終えて、いざ出発。筑波大まで歩いて行ってバスに乗る。つくば駅から秋葉原まで、つくばエクスプレスでぶっ飛ばす。東京に出て乗り換えて、新幹線。のぞみでビューンと運ばれる。機械的な速度に身を任せて、自分は出来る限り寝る。たまに目が覚めたときに本を読む。持ってきたのは、前日にソウ君が売ってくれた、細野晴臣『アンビエント・ドライヴァー』の文庫本。今、これだ! という感じで、身体にやさしい。チラホラ読むうち京都着。
電車を乗り換え、神宮丸太町。このあたりで、速度は人間的なものになる。こなれた道のりをたどってすぐに目的地、〈誠光社〉に着く。店主の堀部さんに挨拶をして、納品を済ませる。レジ裏のレコードの話など、話しだすと、ネタは尽きない。お会計のお客さんが来たところで、店を見る。うーん、なんとも安らぐ。堀部さんとご友人、ご家族等とのやり取りを耳にしながら棚を見ているとぐんぐん安心感が増してくる。流れる音楽もちょうど良い。数冊を選んで購入する。おすすめしてもらった酒場〈赤垣屋〉がちょうど開店する時間になったところで店を後にする。
酷暑のなか、たどり着いた〈赤垣屋〉。クーラーはなくとも絶妙の温度感。突き出し二種、その他に頼んだ食べもの、どれも美味しかった。働く方々もいい顔なんだナ。ちょっとしたやり取りで垣間見える気づかいにも嬉しくなる。ほどほどに酔わせてもらって店を出る。18時半頃。まだ、外は明るい。よし! 駅まで歩いちゃおうと決めてから、後悔する。けっこう遠い。喉がかわく。小用も足したい。ようやく見つけたコンビニに滑りこみ、どうにか落ち着く。
京都から宿のある奈良までの電車内。ここ数日の疲れがドバッと溢れ出すようだった。宿に着き、シャワーを浴びて購入したての本をパラパラめくるうち、眠くなる。少しだけビールをのんで就寝。ふう。どうにか、ここまでたどり着いた。
7月25日、日曜日。前夜に展示の打ち上げを行ったゆえ、二日酔い。重い身体を引きずって〈千年一日珈琲焙煎所・カフェ〉に向かう。矢吹くん、カフェ店主の土田くんと落ち合い、作品集へのサイン入れの段取りをする。その後、自分はしばらく横になる。ハイチオールCを服用したのが効いたのか、店の開店時間にはどうにか身体も動き出す。とは言え、まだ酒は抜け切らず、客足が少ないのを見計らって、机の下に横になる。しばらくすると、ガラッとドアが開く。慌てて顔を出すと、なんとソウ君! 埼玉から大量の本を売りに来てくれる。段ボールにして約5箱。なんともまあ、良いものばかり。気合いを入れて査定を始めて、ようやく仕事開始というところ。
その後も友人、知人を中心に来客が絶えない。どうしたって話してしまう。査定の手を止めないようにしながら、それぞれの方と会話をする。エキスポセンターから帰ってきたソウ君一家を迎えいれたとき、ちょうど店にいたのがレーベル「オクラ印」を営む、ヒデ・モリモトさん。なんとなく似た雰囲気のある二人、すぐに音楽話で盛り上がる。話の中のある点がパッと結びついて、一気に線になる感じ。かたわらで聞いていても快い。
そうこうするうち、自分には夜の企画「Our lock down party」の時間が迫る。店番をお願いした太郎くんにパパっと言付けて慌てて店を飛び出す。会場〈Club OctBaSS〉に着いたのは出番20分前。相棒の二木信さんが到着したのは10分前……このドタバタ感がたまらない! ビールをのんでから簡単に打ち合わせをしてトークスタート。途中、途中で間が空いたところもあったけど、エスプラ君の奮闘もあり、最終的な着地点は悪くはなかったように思う。おそらく、まだアーカイブとして鑑賞できるようなので、気が向いたらのぞいてみてほしい。
トーク終了後、後ろ髪を引かれつつ、矢吹展の搬出に立ち会うべく、店に自転車を走らせる。ギリギリセーフ。ちょうど壁の絵をはがし終えたところ。そこから、焙煎所店主の大坪さんも交えて話をはじめる。反省、収穫ふくめ、それぞれの思いを吐露する。熱がありつつ、意味のあるやり取りができた。矢吹純の今後の活動に関して、光明がさしてきた。「ああ、したい」「こう、したい」と思うのなら、それら一つ一つを確かに実行、地味であっても確実に具現していくことが大事だよなあと確認し合う。焦らず、欲張らず、されど時には無理をして、ともに動いていきたい。
終始慌ただしかった連休最終日。どうにか、走り抜けた。
ブラジル音楽であれ、ソウルであれ、ジャズであれ、みんな揺らいでいる。コンピュータに読み込ませたら最初の5秒でずれてるとみなすはずだけれど、自分にとってはそうした揺らぎはとても大事だし、そのソウルを今に遺したいよね。
ミドルクラス白人男性が支配的なアメリカのパンク・シーンにおいて、チカーナ(メキシコ系アメリカ人女性)として、ミソジニー、セクシズム、レイシズム、暴力に正面から立ち向かい、日本を含む世界中をツアーで駆け巡り、女性の居場所を創造し、またその過程で有色パンクとしてのアイデンティティを探求した、ひとりの女性パンクロック・ドラマーの苦闘の記録。
7月16日、金曜日。昨日、開店直後に河合浩さんが来る。作品集『something/anything』を納品がてら、サインも入れてくれる。入れ替わるようにやって来たのが、代田橋で〈バックパック・ブックス〉を営む、ユート。筑波大生だった頃(7〜8年前?)から知っているのだけど、未だに苗字を知らない。今年に入って、突如本屋をはじめて数ヶ月、色々あれど楽しくやっているようで安心する。もうすぐ、その隣にあらたな店が出来ると聞く。当店にも縁のある、あの方がレコード屋を始めるらしい。
当店は今日も通常営業! お暇があれば、気軽に遊びにきてほしいです。
当店は、今日も通常営業。明日から展示「LIGHT HERE,LIGHT NOW」が再開します。
7月12日、月曜日。「午前十時の映画祭」で『シャイニング』を観てきた。寒いほどキンキンに冷房の効いた映画館に拘束されて観るべき作品(そうじゃなきゃ、途中でやめてた)。上映後に外に出て、ぬるっとした空気とピーカンの陽射しに触れてグラっとした。約2時間半、閉じ込められていた世界と、現実との折り合いがつかない。うまく言葉にできない感情を抱えたまま自転車を走らせ、書店に立ち寄り本を見たり手に取ったりするうちに、じょじょに均衡がとれてくる。お腹が空いていることに気がつき、うどんを食べて帰ってきた。ああ、映画ってすごいなァ。
今日は15時から20時まで開けています。展示「LIGHT HERE,LIGHT NOW」は二箇所同時に開催中。
7月11日、日曜日。雨予報だった(よね?)昨日、梅雨明けを思わせる気温、湿度になって驚いてしまった。友人、知人、お客さんたちと暑いね、蒸すねと言葉を交わす。夕方、展示搬入に来た矢吹純くんもすごく暑そう。ホテルから店まで30分ほど歩いてきたらしい。キンキンに冷えたビールを差し入れてくれたのだが、即座に乾杯するのはグッと我慢。そのまま設営をはじめて、一応の格好がついたのは23時ちょっと過ぎ。矢吹くん、大坪さん、おつかれさまでした。
さて、今日から展示「LIGHT HERE,LIGHT NOW」が始まります! 会場になる〈千年一日珈琲焙煎所〉カフェ・焙煎所は火曜と水曜が定休日。まずは今日、明日の二日間、その後は木曜以降の週末にお運びください。
7月10日、土曜日。昨日の夕方、スペクテイター編集長・青野さんと宮崎発の雑誌『サルママ』、長崎の住む若者三人が作る『YEPPIE』に関して意見を交わす。人が好き勝手につくる雑誌がはらむもの。隠しきれない作り手の個性。それらが持つ力が面白い。さり気ないやり取りではあったけど、大事なことを再確認させてもらった。
時々の出会いに興奮できるよう、店ではまっさらな状態を保つようにしたい。本であれ音楽であれ、人であれ、訳知り顔で応対するようになってはいけない。入り口を開けてさえいれば、誰かしらが入ってこられるのが店であり、場を持つことの醍醐味なのだから。
今日、明日は13時開店! お気軽にご来店あれ!
人生は無数の三叉路。選ばないといけない。右か左か。それの積み重ねで、道ができてる。それがどんどんのびていくと、生き方とか人生になる。巻き戻しはないんだよ。
7月7日、水曜日。昨日、早い時間にヒデ・モリモト(a.k.a soul bonanza)さんがご来店。自主レーベル「オクラ印」の運営姿勢、コロンビアに住む音楽家との友情、愛情に触れて気持ちが高まる。宣伝・広告行為への警戒心、距離の取り方に共感したし感嘆した。その他、クレオール文学に関することなど、たくさん教授してもらう。ああ、世界は知らないことばかり! 当たり前すぎる事実に触れて、改めて興奮をおぼえた。ヒデさん、ありがとう。
昨日から販売を始めた作品集、さっそく見に来てくれる方がいて嬉しいです! 刊行記念展は今週末、11日(日)からはじまります。お隣〈千年一日珈琲焙煎所〉カフェ・焙煎所での同時開催。初日は矢吹純が在廊予定です。
午前10時ちょっと過ぎ、店の前にクロネコヤマトのトラックが停まる。荷下ろしのために降りてきたドライバーさんに量を尋ねると「段ボール、17箱です」と応えてくれる。よし。そうであればとはりきって、荷台からどんどん段ボールを下ろしてもらう。一箱ずつ受け取り、店内に積み上げてみて、こりゃあ、なかなかの量だなあと認識する。この、大きく積み上がった本の山を愛でつつ、少しずつ、くずしていく。一冊一冊を自分以外の他者、未知の誰かに渡していく。自分にとってはこれからが本番なのだ。
当店初の刊行物、JUN YABUKI『LIGHT HERE,LIGHT NOW』は明日発売。まずは自分の店で売り始める。刊行記念の展示終了後、26日(月)から他店舗でも販売開始。この本を欲する人に、しっかりと確実に、手渡せていけたらいい。
7月4日、日曜日。「午前十時の映画祭」企画で再上映されている『イージー★ライダー』を観るために〈シネプレックスつくば〉まで自転車を走らせる。上映間際に到着、席に着くとその後もぞくぞくと人が入ってくる。正直、つくば市内の映画館でこんなに観客がいるのは珍しい。肝心の作品本編に関しては、ここではとても語りきれない! 映画館で観直すことができて本当によかった。鑑賞済みのどなたかと、ああだこうだと話し合いたい。
観終えて、数時間。だいぶ前に、ブログに貼りけたシーンがやはり印象に残っている。この後、殺されてしまうのだけれど、ジャック・ニコルソンが演じる弁護士ジョージ・ハンソンはすごいキャラクターだった。(こう書いていて、気がつく。今日はアメリカの独立記念日だ。)
さて、今日も雨模様。13時から19時まで開けています。