“効率化などかなぐり捨てて、無茶苦茶なバイタリティーとか無駄とも思える「狂熱」に立ち返ることのほうが、じつは大切なことなのではないか?”
-“はじめに 赤塚不二夫・創作の秘密”より
一日遅れましたが、当店にも『Spectator』最新号が入荷しました!
表題にも記したように、今号の主役は赤塚不二夫。そして、彼の作品をともにつくりあげた漫画集団“フジオ・プロ”とは何だったのか? を当事者の証言から検証するという画期的な特集になっています。濃密かつ圧倒的な情報量のため、ボクも全貌を把握出来ていません・・・が、冒頭に置かれた特殊漫画家・根本敬氏へのインタビューで語られる、赤塚とマイルス・デイヴィスとの近似に関する談話。これがもう、ものすごく鋭くって痺れました。両者どちらも、というか、その指摘をした根本氏ご自身がカッコいいんだなあ。この特集の最初にこれがあるってのが、すごく効いてます。
今号から販売価格は1080円(税込)に。『Spectator』は、バックナンバーもそろっています。
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スペクテイター 38号
発売/2016年1月31日
定価/1,000円+税
発行/有限会社エディトリアル・デパートメント
特集:赤塚不二夫 創作の秘密
「天才バカボン」「おそ松くん」「もーれつア太郎」など傑作マンガを世に送り出してきた偉大な漫画家・赤塚不二夫。生涯に生み出された作品は通算6万ページを超えるという。いずれもクオリティの高い膨大な作品群は、どのようにして生み出されたのか? マンガ創作工房〈フジオ・プロ〉を影で支えてきた漫画家・編集者・アシスタントの証言を通じて制作の舞台裏に迫る。
■第一章 証言構成 フジオ・プロ風雲録
証言者(敬称略):
横山孝雄(漫画家)
高井研一郎(漫画家)
北見けんいち(漫画家)
橋本一郎(元朝日ソノラマ編集者)
武居俊樹(元『週刊少年サンデー』編集者)
五十嵐隆夫(元『週刊少年マガジン』編集者)
小林鉦明(元『少年キング』『少年チャンピオン』編集者)
とりいかずよし(漫画家)
及川こうじ(漫画家)
斎藤あきら(漫画家)
てらしまけいじ(漫画家)
河口仁(漫画家)
しいやみつのり(漫画家)
峯松孝佳(漫画家)
■第二章 作品再録
「もーれつア太郎 ニャロメのいかりとド根性」(1970年)
「天才バカボン おまわりポリ公のダジャレ合戦1」(1974年)
「ギャグゲリラ タレント候補 赤塚不二夫」(1977年)
■第三章 欠陥・偏見的
アカツカ大事典(つヅ才プロ編)
■その他のコンテンツ
・特殊漫画家・根本敬、赤塚漫画への愛を語る
・絵物語 赤塚藤雄のころ/構成・作画:川勝徳重
・赤塚不二夫 作品リスト
・なにから読むか? 赤塚不二夫ブックガイド/選・文:つヅ才プロ
・赤塚不二夫キャラクター80選/選・文:つヅ才プロ
□連載「雲のごとくリアルに 飛雲編 第二回」 語り=北山耕平