たまたま見つけた串焼き屋〈深澤亭〉は雰囲気、料理ともに自分の好みだった。来ているお客さんも家族連れ、仕事終わりの男性三人組など、ざっくばらんでいい感じ。壁に貼ってあるレコードも店主の好みがはっきりと表れていて好感を持った。串焼きはもちろん、お茶漬け、野菜スティックもぜんぶ美味しかった。
宿に戻り、いい店に出会えた喜びを噛みしめているところ。山梨県甲府市にて。
突発的に店を開けてみた昨日、静かながらも人が来て、本を買っていく。もちろん何も買わずに帰っていく人もいる。ザーザー降りの時間があったにも関わらず、売り上げがあり、健やかに言葉も交わせた。それだけで十分だろう。
入荷したての向井透史『早稲田古本劇場』を読みながら、悔やむ。語り口、書かれることの重みが変わる箇所があり、その部分を経るかどうかで手応えが異なる。自分の紹介文は軽すぎた。ツイッターで補足して、再紹介しよう。読み進めるほど、味が増す本。
今日、明日、明後日と三連休。次の営業は9月3日(土)。
『Spectator Vol.50「まんがで学ぶ メディアの歴史」刊行記念トークイ
『スペクテイター』
(*なお、当日のトークの模様は記事にまとめて後日WEB上で公
出演:TACT SATO(イラストレーター),赤田祐一(スペクテイター編集部) 司会:青野利光 会場:GOOD NEAR RECORDS(茨城県つくば市天久保1-5-4くいだおれ2号館 1F) 日時:9月11日(日)18時開演 参加費:1000円(ドリンク代込み) ※定員15名
共催:エディトリアル デパートメント(スペクテイター編集部)+PEOPLE BOOKSTORE
8月28日、日曜日。朝からつよい雨、空気はひんやり。いきなり夏が終わってしまった。高湿度でぐにゃりと曲がったような空気感、ぎらぎらの陽射し。過ぎてしまうと寂しいもの。嫌になるほど強烈に存在したはずなのに、夏は形としては残っていない。また来年、めちゃくちゃ暑くなるんだろうな。
昨日入荷の『IN/SECTS』vol.15と『いいお店のつくり方 保存版』は間借り中のオンライン・ストア〈平凡〉でも購入可能。その他、自主制作の音源や冊子なども入荷しているので、気が向いたら覗いてみてほしい。
今日の営業は13時から19時まで。明日、月曜は定休日。
家の中に広がる、家事という名の小宇宙は、あなたの家でも、すでに広がっているかも。
『IN/SECTS』vol.15が届きました。
関西ローカル・カルチャーを取り上げるリトル・マガジン、最新号の特集は「家事」。これが、まあお見事。「内向きになりがちな行為、家事に四方八方に拡がる可能性があるのでは……」という編集部の見立てどおりに奥行きと幅のある誌面。読んでいくほど、ニヤリ。ハハーっと感心させられる人も多いんじゃないかと思います。
そもそも、いいお店の“いい”ってなんだろう。
インセクツ編集部『いいお店のつくり方 保存版』が届きました。
ローカル・カルチャー・マガジン『IN/SECTS』が2016年と2017年、2回に渡って特集した「いいお店のつくり方」を合併。その上で、各店舗に「(取材時から数年を経た)今、どのようなことを考え、お店を続けているか」という質問を投げかけた「いいお店のつづけ方」を追加収録。さらに、井川直子・よしもとばななによる寄稿「私といい店」も加わった500ページ。これはマジで決定版!
販売価格は2200円(税込)。家事特集の最新号、vol.15も同時入荷。
8月27日、土曜日。どう短く見積もっても15年来の友人、タケヒロヨシオ(以下、ヨシオさん)。ヨシオさんは自転車を触っている時間がいちばん楽しいと話す。それも、自分のよりも他人の、不整備のものをいじるのがいいらしい。空気を入れたり、ブレーキの具合を調整したり、時によってはタイヤを付け替えてくれることもある。とにかく、なんでもやってくれるのだ。
今の仕事もそれなりに楽しいようだけど、自転車に触っているときの顔がいちばん輝かしい。ヨシオさんが自転車に触れる時間が増えたらいいのに。そう思いながら、整備してもらったばかりの自転車を走らせた。
今日、明日は13時開店! お暇があればご来店あれ。
レゲエ+端唄の「梅は咲いたか」、まさかのモーラム+
attc VS Koharu『梅は咲いたか/五木の子守唄』が届きました。
2014年に〈円盤〉からリリースされたあと入手困難になっていた音源が新装されて再リリース。端唄・俗曲の柳家小春と、
販売価格は1650円(税込)。新装ジャケットのデザイン、プリントを手掛けたのは三重県伊勢の印刷工房〈Mole Factory〉。
8月26日、金曜日。店を開けていると、いろんな人がやってくる。明確な理由もなく、ぼんやり思い出していた人が現れることも少なくないので、驚かされる。そうして会って、話してしまうと急に身近な気分になる。しばらく接する機会のなかった人、すれ違いの増えた人、いろんなパターンがあるけれど、やはり友人。頻繁でなくても、やり取りを続けていけたらいい。
もちろん、絶対的に相性のわるい人もいる。そればっかりは覆しようがない。遭遇してしまったら、出来るだけ静かに、知らぬふりしてやり過ごす。
今日は15時、明日明後日は13時開店。ゆっくり20時まで営業中。
高円寺LOS APSON?が推し進める廃墟レイブ妄想シリーズ"HI-
mermaid『HI–TECK SQUAT RAVER!』が届きました。
キレてるレーベル〈BEER&RECORDS〉主宰者による単独作。公式解説によれば「廃墟となった100mの巨大観音像のお胎内でスクワットレイブ!
販売価格は1000円(税込)。鈴木聖によるアートワークも含めて、創造的かつ刺激的。
手をつっこんでつまみ出すと何が出てくるやらわからぬのが面白さであろう。そういう風に酒の詩をつめこんだ。整理整頓してもつまらないと思う。–富士正晴
この数年、探していて、ようやく見つけた。富士正晴・編著『酒の詩集 おさけにゃ ふかい あじがある』。冒頭の挨拶文と言うべき「はじめに」を締めくくる、上記の言葉に触れて、嬉しくなる。こんな風に書く人、今はそう多くない。
富士正晴の『桂春団治』を読むと、春団治というのは日本のジャズだなあという印象を、つよく受ける。ジャズの魅力というのは即興演奏でしょう。その即興演奏を支えるのは、弁証法なんだ。ジャム・セッションの音楽なんで、春団治の落語はまさにそうなんだ。人びとのジャム・セッションとしての話芸だったんですね。–長田弘
同時に読んでいた、長田弘×鶴見俊輔×なだいなだ× 山田慶兒『歳時記考』で見つけてオッと思った。富士正晴のその本、講談社文芸文庫版があそこの古本屋にあったはず。次に行ったときに買わなくては。
昨日の夕方、現れたのは地元の先輩。年に数回、子供たちを連れて店に来ているから、会うのは久しぶりではない。いつもと違うのは一人で、自転車に乗ってきたということ。そうなれば、ビールが飲める! かつては毎週何度か杯を交わして、音楽や文化の話で盛り上がっていた仲だ。そりゃあ、嬉しい。
だいたい1時間くらいだろうか。そこまで長く話したわけじゃない。それでも、やはり。’90年代からパンクバンドやスケートボードをはじめ、野外イベントなどへの自主的な参加、運営に関わってきた人なのだ。誘われて、恐れながらも飛び込んだ現場、人間関係から受けた影響の大きさを実感した。
ずっと若くて甘かった自分に「やりたければ、やったらいい」と背中を押してくれたことへの感謝の念は、年を重ねて、より増している。
8月21日、日曜日。開店前に散歩をしながら考えた。これからも自分の店は、出来るだけ催事や展示に依拠せずに、普通に開ける日を多くしたい。切れ間なく自店での展示を企画できる人はすごいと思うが、自分には無理である。気を使うことが多すぎる。時に押し寄せる人の波にも疲れてしまう。
定休日以外は店を開ける。その上で、来る人を待つ。それでやっていけなくなるならば仕方ない。仕入れや買い取り、棚の整理などの工夫は怠らず、飽きずに店をつくっていけたらいい。
今日も書籍(新刊・古本)に入荷あり。明日、月曜は定休日。
8月20日、土曜日。ハイエースことMCビル風さんが書いた「私とフジロック2000」を読んで、心が動いた。ビル風さんの淡々とした筆致がいい。お父さん、お兄さんと向かった苗場までの車中の雰囲気。たどり着いた会場の空気、匂い。入場ゲートで没収された缶ビール。ケムリ、ヨ・ラ・テンゴ、キヨシロー、ソニック・ユース。2000年のフジロックから受けた印象に触れて、自分の記憶もよみがえった。
朝一番のケムリ。フィールド・オブ・ヘブンでのステージはよく覚えている(フミオは赤い短パンだった……)。その行きか、帰りか。ホワイト・ステージでのライブ中だった、ザ・ブルー・ハーブに一瞬立ち止まったものの「ポエトリー・リーディングみたいなものか……」と、すぐ歩き出した。
グリーン・ステージでのソニック・ユース、ジョニー・マー、ミッシェル・ガン・エレファント。いま振り返ってみると、全体に人が多くなかった。あの頃のフジロックはイケてるイベントして大衆に認知されていなかったゆえか、少数者の集りのような、妙な雰囲気があった。最奥のステージ周辺では合法だったキノコを売る、おじさんが何人かいた。
あの頃が良かったと言うつもりはない。ただ、若いときにあの場にいられたのは代え難い経験だったのは間違いない。身体全体で何かしらを吸収できたのだから。
今日、明日は13時開店。お暇があれば、ご来店あれ。
ひらいめぐみ『おいしいが聞こえる』が届きました。
当店のあるつくば市からもそう遠くない、阿見町出身のひらいめぐみさんによる自費出版のエッセイ集。ご本人によれば「お腹が空く話、と
土浦やつくばに始まり、地元の阿見町、霞ヶ浦、筑波山なんかの地名も発見(主に「梨農園のおじちゃん」から)。知った場所を探しながら読めるのは、なかなか楽しいもの。
販売価格は1540円(税込)。表紙画を手がけたのは、イラストレーターの三好愛。
8月17日、水曜日。昨日がお盆の連休最終日だった人も多かったのか。なんとなく疲れたような人の顔、町の風景。あんまりにも暑すぎた。数分歩けば汗びっしょり。自転車で走ってもそう変わらない。そんな中、多くなくとも来店があり、助けられた。じっくり書物をひもとく気分じゃないよって言われれば、否定できない。とにかく、空気が重かった。
今日は朝にひと雨。最高気温は予報によれば30度前後とのこと。昨日までに比べれば、だいぶ過ごしやすい。静かに本を読んでいよう。
書籍、音源に入荷あり! 中古レコードに少しだけ追加あり。
とにかく、ずーっと雑誌を出してきた、という次第です。-渡辺京二
『アルテリ』十四号が届きました。
毎年2月と8月に定期刊行されている熊本の文芸誌。今回、自分がまず目を通したのは「アルテリ対談 渡辺京二×坂口恭平」。上記の台詞がある通り、渡辺京二さんの雑誌づくりの来歴を巡る対談で、話は「大連で迎えた敗戦、当時は旧制中学3年生」から。ぐーんと時間の軸が伸びて、現代から遠い場所に連れていかれる。そこから段々、時に一気に話が飛んで、今現在に着地する。
この収められた時間の長さ、豊かさこそが『アルテリ』の魅力。今すぐ役に立つ情報ではなく、長く読めて、嘘のない言葉が綴られている。最後に置かれた「原告意見陳述要旨と、世界の見え方の話」を書いたゆうたさんの声、多くの人に届くといいなと思っています。
販売価格は1100円(税込)。四号以降のバックナンバーもそろっています。
ジャズ、タンゴ、邦楽、雅楽、能楽、巫楽、即興音楽、クラシック、現代音楽、うた、ダンス、舞踏、書、詩、美術、演劇など、あらゆる表現領域を巻き込みながら、アジア、ヨーロッパ、北米、南米を自由に旅する—日本の音楽の特異点、いまなお蠢き続ける運動体=「齋藤徹の芸術」とはなにか。
8月12日、金曜日。巷には展示が溢れている。有名無名、規模の大小をとわず全国各地のギャラリーやカフェ、書店なんかで常に誰かしらの作品が飾られている。他者の表現行為を目の当たりにする機会が増えるのはいいことなのか、現状では判断できない。正直に言って混乱している。
「展示」という言葉の持つ意味、奥ゆきを正しく把握できなくて、いい。ただ、漫然と転がして、受け入れてしまっている状況がなんとなくひっかかる。少なくとも自分自身は、展示行為に上手く関われている自信はない(販促のフェアであれば、上手くいったこともある)。
考えるうち、「催事」に行きあたってハッとした。人を集めるための催し事、そこには展示も含まれる。平時では店に来ない人、その場に関心すら持たない人を引き込む力を持っている催事。その行いについて、腰を据えて考えてみる必要がある。
今日、明日、明後日は通常営業。天気がちょっと心配ですが。
8月11日、木曜日。昨日のこと。まばらな客足のなか、大阪から知人夫妻が来たり、スペクテイター編集長が追加納品をしてくれる。絵描きのナツナさんが夕方頃来て、話をする。そのままゆっくり時間が流れる。ぽつり、ぽつりと人が来て、本を買ったりそのまま帰っていったり。音楽はBlightblack Morning Light。のんびりした営業日、これはこれで悪くない。
最新50号を読んで、急遽仕入れた、パソコンとヒッピー特集の『Spectator』48号は編集部でも品切れとのこと。最新号の姉妹編とも言える内容なので、併せて楽しんでほしい。間借り中のオンライン・ストア〈平凡〉でも購入可能。
今日も通常営業。15時から20時まで開けています。
8月10日、水曜日。何でもない平日のわりに出入りの多かった昨日、閉店間際に来たのがユート(&ミサトさん)。代田橋駅前で〈バックパックブックス〉を営む友人だ。〈水戸芸術館〉に行き、その帰りに寄ってくれたらしい。最長常連のOくん、隣の店によくいるB山くんがちょうどいたので、ワイワイ話が盛り上がる。つい、勢いよく缶ビールをのんでしまった。
9月上旬から上映される映画『アザー・ミュージック』のポスターを持ってきてくれて、嬉しい。自分は一度だけ、このお店に足を踏み入れたことがある。大学を卒業した直後、2005年頃だった。近くに大きなタワレコがあったことを覚えている。
店には、日々何かしらの動きあり。間借り中の〈平凡〉にもご注目を。
にゃんとこ『めでたい』vol.0が届きました。
イラストレーター、踊りコ、万歳師であり広告、書籍のパッケージ、デザイン、イラストを手がけていたりもする「にゃんとこ(ぽん&すー)」による完全手製の小冊子(ZINE)。vol.0だけあって、まずはご挨拶! ショーケース的な内容で、これまで手がけたイラスト群や催事の紹介、にゃんとこ結成の由来などを収録しています。いくつかの記事に「つづく」と記されているので、今後の展開が楽しみ。
販売価格は880円(税込)。にゃんとこステッカー、ポストカードも好評です。
8月9日、火曜日。明後日11日(木)は祝日。そこから連休に入る人も多いのだろうか。当店、〈PEOPLE BOOKSTORE〉はいつも通りに月曜定休。火曜から金曜までは15時開店、土曜日曜は13時開店。大体どの日も20時ごろまで開けているはず。日々、何かしらの入荷があって、売れてゆくものもある。書籍(古本多め)が7割、各種音源が2割、その他が1割って感じの品揃え。
検索地図の情報など当てにせず、このブログかツイッターで営業日、時間を確認してほしい。「本日営業/休業」とか頼んでもいないのに、載せられるのっておかしいでしょ。来てみて休みってことがあっても仕方なし。それが個人が営む店ってものだろう。
とにかく暑い。気が向いて、余裕があったらご来店あれ。
8月7日、日曜日。店にいれば良いこともある。初めて来た若い人が、『LIGHT HERE,LIGHT NOW』を買っていく。少し話せば、彼は大学3年生。友人は多くないらしい。世間的には目立つ学部らしいが、その雰囲気にも馴染めないと言っていた。フム。自分にも似たようなところがあったなあと思い出す。就活とかいう言葉は今も大嫌いだ。
若さの特権は時間を無駄にできること。思いっきり、非生産的な時間を過ごしてほしい。その経験が将来、役に立つかどうか、誰にも分からない。なんの確約もない状況でジタバタもがいてみてほしい。
何者でもない立場の人に、世間は厳しい。信用されないこともある。せめて、自由に。型にはまらずに時間を使っていってほしい。きっと何かしらのきっかけは見つけられる。少なくとも自分は、そうしてどうにかやってきた。
彼に、なにか相談されたわけでもない。昨日のことを考えていて、頭に浮かんだことを書いてみた。人真似をせず、生きる人が増えたらいいね。wasn’t born to follow。
今日はちょっと暑いかな。店内、涼しくしておきます。
8月6日、土曜日。「ここは、書店とかですか?」と聞かれたら「店を見て、勝手に判断してください」と応えるほかない。結果が書店、古本屋でなくレコード屋、Tシャツ屋だったとしても受け入れる。何屋であってもいい。勝手に見て、読んで楽しんでくれたらいい。昨日、そう問いかけた若者はやりとりのあと、棚を見て、古本を買っていった。
少し前に届いた『定本 本屋図鑑』はしっかり厚く、内容の濃い本である。なにより得地直美さんの絵がいい。遠近さまざまな書店風景や本のスケッチには味があって、目にしているだけでじわっと満たされるものがある。
この本に収められた「本屋さん」は尊さを感じさせるが、うちの店は「さん付け」される立場じゃないなーと思っている。「ピープル」「本屋」と呼び捨てされるか、「ピープルくん」とか言われたい。ま、ちっぽけな感慨である(そもそも呼び捨てが当たり前だ)。
間借り中のオンライン・ストア〈平凡〉を模様替え! 今がいちばん本屋っぽい気がします。
どんなに素材などにこだわったものでも、また高価だったりしても、話を信じて素直に感激してはいけない。決めるのはそれを自分がどう味わうかで、みんながみんな同じように美味しいと感じることなんて絶対にないと思った方がきっと愉快なはずだ。(永井宏『愉快のしるし』)
8月5日、金曜日。今月に入って、店にいるのが楽になった。意思を持って何かを探しに来る人が増えたからだろうか。大袈裟なものじゃなくていい。明確な理由がなくても、ピンときたなら試したい。そんな風な心持ちで、店に来る人が増えてきている気がする。小さな判断、選択であっても他者に委ねず、自分なりに試してみる気風が生まれていったらいいなあと思う。
季節によって着たい服が変わるように、読みたい本、聴きたい音楽も変わってくるはず。その時々の空気に合わせて、欲しいものを見つけてほしい。何もなければ、そのまま帰ってもらって構わない。それが店って場所だもんね。
通信販売、在庫確認などお問い合わせはお気軽に。
8月4日、木曜日。涼しくなって過ごしやすい。ちょっとセンチな夏の終わりの風情もある(脳内再生するのは「せぷてんばあ」)。気温の上げ下げは激しくとも、できるだけ平静を保っていきたい。8月は始まったばかり。まだまだ暑くなるだろうし、お盆の連休も控えている。これから店には大波小波がやってくる。
この数日、LPレコードを買っていく人が増えている。どんな音楽か、どういう人なのか、気になったら気軽に問い合わせてほしい。大前提としては、まずは買って、聴いてみる。全体を通して二度三度、繰り返し聴かないと、気が付かない音もある。そんな発見をしてくれたら、とても嬉しい。
今日、明日は15時開店。20時ごろまで開けています。
ドリーミーだけど現実逃避的リゾート・サウンドではない、マイクロドーズな街角クルージングMIX、様々なシチュエーションでぜひお楽しみください。
NOOLIO『SIDE.C CLASSICS』vol.5が届きました。
待っていた方も多いでしょう! 当店の人気&定番シリーズ『SIDE.C CLASSICS』の5作目。やや気怠げな冒頭からカラッと乾いたリズムが鳴り出す展開に嬉しくなる。機械的に室内を涼しくするのでなく、真夏の空気に寄り添い、身体を撫ぜる風のように音楽を届けてくれる。NOOLIOさんは夏の空気感、湿度を表現するのが上手いんだなァ。
販売価格は1320円(税込)。2YANG氏によるジャケットもバッチリ。カッコいいです。
昨日、馴染みのヤマちゃんが入荷したての文芸誌『オフショア』にすぐ反応してくれる。合わせて、COTTON DOPE『…AND LONG LIFE』も買っていく。こんな風に買い物をしてくれる人がいて、助けられる。「よく分かってないんですけど……」と言うけれど、芯を感じさせるチョイスだなーと思う。
誰もが欲しがる人気の一品。仕入れれば、右から左に流れるように売れていく本や音源、Tシャツ。うちの店で、そういうものを扱っても意味がない。消費の標的からは逃れつつ、商売を成立させていきたい。
間借りしているオンライン・ストア〈平凡〉も同じ心持ちで、ものを選んで並べている。順番がバチッと揃うとけっこう気持ちがいいものだ。編集感覚が試される場所なんだと感じている。