2020/08/31
8/31 家日誌
こんな人里はなれた消費の現場にさえ、レディメイドという概念が伏流水のように浸みこみ、しかも都合よく百八十度価値が反転している。美しい、レディメイド。この撞着した言葉を雑貨化といわずしてなんといおうか。
−「レディメイド、さえも」(『雑貨の終わり』p.62)
読むのを楽しみにしていた三品輝起さんの『雑貨の終わり』(新潮社)。少しづつ、ゆっくり味読しようと思っていたのが甘かった。読み出したら止められない。こんなにも冷徹に消費の現場を洞察、言語化した書籍を他に知らない。語彙が豊富で、言葉選びも適切だからすいすい読めてしまうのが恐ろしい。
ひもとく内に、自己に向かう意識、自意識と呼ばれるものがいつの間にか大きくなっていた自分に気がつき、ブログ内のいくつかの記事を書き直した。さながら消火活動だ。しかし、自分はとっくに手遅れ。これまでに撒き散らしてきた赤っ恥は抹消しきれない。それを引き受けなければ先にはいけない。
2020/08/30
『Ba’dansa -Hidden MP3s from Taxi Drivers in South Africa-』
Ayu−Chan−Ching『Ba’dansa』が届きました。
当店で大人気のミックスシリーズ『SIDE.C』を手掛けるNOOLIO氏によるレーベル「ARROUND Wicked Sound Maker」の新作は、なんと南アフリカのハウス・ミックス。このミックスをつくったDJ Ayu−Chan−Ching本人が現地の運転手から手に入れたというUSBメモリに収められた音源を多数使用とのこと。
販売価格は1650円(税込)。同レーベルの既発音源も色々と揃っています。
『京都・六曜社三代記 喫茶の一族』
樺山聡『京都・六曜社三代記 喫茶の一族』が届きました。
京都の中京区河原町にある喫茶店〈六曜社〉の三代記。創業者、奥野實(おくのみのる)の妻・八重子の目線からはじまる「出発」から、その夫妻の3男・修の「新たな芽」、修の息子・董平による「100年へ」という3章構成で1946年の創業から2020年の現在までを描き出します。老舗喫茶店の実情、個人の奮闘を描いたノンフィクション。
販売価格は1760円(税込)。喫茶店という業態の変遷も感じさせる、力作です。
2020/08/29
『STARS ON PARADE』(LP)−完売しました!−
STUDIO ONE『STARS ON PARADE』が届きました。
1961年発表のコクソン・ドット/スタジオ・ワンの幻のファースト・アルバムが音源化。名門スタジオの最初の作品は、なんともまあ、いなたくて愛らしい。コーラスグループの甘酸っぱい響き、スカ最初期のシャッフルのリズムも人懐こい。ああ、やっぱりジャマイカ音楽が好きだなあ。
販売価格は3080円(税込)。アナログ盤のみ在庫しています。
8/21-28 本日誌
8月21日。朝から暑い。鶴見俊輔『ことばと創造 鶴見俊輔コレクション4』(河出文庫)を読む。「表現の胎動」を経て「ことばが息づくとき」に差しかかる。この章が、すばらしい。大事なことが書いてある。
はっきりと自分で考え、承知するという手続きをへずに、重大問題についての決定を受け入れてしまう習慣。社会にもたらす効果によらず、身分によってあつかいをかえる習慣。こういう習慣が、どんなふうに、ぼくたちの日常の行動に実現されるかにたいして、見張りをすることが、ぼくたちの天皇制にたいする反抗の一部分となるべきだ。天皇制に対する反抗は、それ自身が天皇制的であってはならない。(p.164「らくがきと綴り方」)
自分を含め、何事にも「はっきりと自分で考え、承知する手続きを経ている」人、多くはない。面倒だし負担がかかるからだろうと推察するが、その状況は変えていかなきゃいけないだろう。手元の便利端末に頼りすぎない工夫も必要だ。
*
8月28日。いきなり一週間、間が空いてしまったが、本はよく読めた。月火水の三連休を使って出かけた先は本当に静かで、本をひもとくには絶好の環境。なんせ聞こえるのは川の音だけ。wifiはもちろん携帯電話の電波も通じていない。で、ロビーで安く売っていた缶ビールをのみつづけた。
久々に出かけたショッピングモールでほしかった本を2冊、買う。図書館で借りてきた本もある。今週はこれらをゆっくり読める時間をつくりたい。
2020/08/28
Chaushi “Pop intelligence life”
ENTERTAINMENT × PEOPLE BOOKSTORE Original Tshirts
Chaushi “Pop intelligence life” Black,White ¥3,800(tax in)
架空のミュージアムショップ”ENTERTAINMENT”とし て暗躍しているカズミとアカイシが、people bookstore店主 植田さんのことをあれやこれや想像して 、Tシャツをデザインしました。フロントとバックにプリント。白ボディ、黒ボディの2タイプ。2MCと1鍵盤ハーモニカのヒプホップ、 是非聴いてみたいですよね。−ENTERTAINMENT
Chaushi “Pop intelligence life”
Chaushiは北関東を拠点に活動した2MC&1鍵盤ハーモニカ(ピアニカ)によるヒプホップグループ。ユニット名はブルガリアの仮面行事にて毛皮の衣装を纏った、男根の象徴からきている。
2MCと1鍵盤ハーモニカによる変則的な構成でメンバーのガルミン曰く、英語のhiphopではなく、カタカナのヒプホップを表現していると答えている。
メンバーはガルミンA.K.A szk(MC)、植田ビブリオ(MC)、千堂さま(鍵盤ハーモニカ)。
代々、海女の家系であった千堂さまに植田が鍵盤ハーモニカを勧めたところ、驚異的な肺活量で循環呼吸を難なく使いこなし、類まれな演奏を披露したことがきっかけとなって、1999年ノストラダムスの大予言が外れた秋にChaushiを結成している。後にガルミンが合流し、2004年に『Eschatology』でデビュー。
千堂さまはフラッターと呼ばれる巻舌奏法と、音を伸ばしている最中に音程を下げるピッチベントを巧みに用いたトラックが有名である。
ライブの際に「ここまでのChaushi」と題した手製本や、自作の御朱印帳、水墨Tシャツといったグッズ製作を植田が行なっていた。セカンドアルバムの『Pop intelligence life』は、『Eschatology』で問われた人類の終末に対する回答とも言うべき、人間の愚かさを赦し、失敗を謳歌すべしといった内容になっている。アルバム披露ライヴでガルミンが密造したカクテルを販売したことで、2012年の年末に逮捕され、これが元となって解散した。奇しくもマヤの人類滅亡説が外れた年であった。
Pop intelligence life (2nd album)
1,人民元 -into-
2,ハイテクエラ
3,お酒の歌
4,ポップインテリジェンスライフ
5,裏腹霞ヶ浦
6,ラジオマンスタンス
7,サーカスの娘 feat.子供の倫理観
8,ゴーストパトロール
9,アポイントメントルール
10,人民元 -outro-
※このストーリーはフィクションです。
design by Ryohei Kazumi
text by Takaaki Akaishi
2020/08/27
トミー・ゲレロの7インチ、3枚 −完売しました!−
Tommy Guerrero『THE ENDLESS ROAD』(2016)からのシングル、3枚が届きました。
フォーマットはすべて7インチ・シングル。4年前のリリースツアーの際に公演会場で限定販売されたもので、収録曲はそれぞれ「El Camino Negro/Highway Hustle」、「When Clouds Ignite/A Distant Closeness」、「The Endless Road/Sidewalk Soul」です。
販売価格は1834円(税込)。通販ご希望の方はメールでお問い合わせください(3枚セットでの販売に限ります)。
***
Tommy Guerrero
サンフランシスコ出身。伝説のスケートボード・チーム【Bones Brigade】最年少メンバーとしてシーンに登場。抜群の知名度と影響力を持つオリジナル・ストリートスケーターとしてスケートボード界で成功を収めた。
その後、ミュージシャンとして音楽活動も開始。98年に発表したデビューアルバム『Loose Grooves & Bastard Blues』がロングセラーを記録、音楽シーンでも確かな地位を確立する。Galaxia、Mo’ Waxなどのレーベルからのリリースも含め、作品をコンスタントに発表。現時点での最新作である『Perpetuum』(14年)を含めオリジナル・アルバムを9枚を発表している。近年ではリリースの度に大規模なツアーを行い、日本でも数カ所ツアーを行い、新たなファンを獲得している。『The Endless Road』は2016年リリース。最新作は『DUB SESSION』。
『酒ともやしと横になる私』
スズキナオ『酒ともやしと横になる私』が届きました。
帯にある「どうでもいい毎日を ゴロ寝でぼやく」という惹句を体現したような判型、軽さ。絶妙なたたずまい。書かれていることに大きな山がなく谷もない。だけれど、読むと、スルーッと引き込まれてしまう。この感覚、是非体験してほしいです。
販売価格は1430円(税込)。今回入荷分はすべてサイン入り、特典冊子も付いています。
2020/08/26
2020/08/23
2020/08/22
2020/08/21
マメイケダ展「味の具合」
日立の人にとっては あたり前のことらしい。
マメイケダ展「味の具合」
会期 8月7日(金)-9月1日(火) ※水・木定休(臨時休業21日(金))
会場 O’keeffe(茨城県日立市相賀町5−13)
2020/08/20
2020/08/19
2020/08/18
「Our lock down “summer” party」
「Our lock down “summer” party」
日時 8月22日(土) 16時配信開始
出演 DJ:BUSHMIND,doron,ABESTREEM,rews,KRAIT
LIVE:ISSAC,J COLUMBUS,NAT000,Eastern P.,SPRA
会場 Club OctBaSS/DISCOS(茨城県つくば市天久保1−5−4)
『THE DAYS IN OUR STEPS 2』
BUSHMIND『THE DAYS IN OUR STEPS 2』が届きました。
近所の友人、エスプラ君の「IGNITION(INSTRUMENTS)で幕を開けるMIX CD。選曲に身を任せていると、居間での昼寝から夢の中での宇宙遊泳までスイーっと連れていってくれます。軽やかなので、夏に聴くのにちょうど良い。オススメです。
販売価格は1650円(税込)。BUSHMINDさんは今週末、土曜日のサマーパーティーに出演とのこと。
2020/08/16
カタリココ文庫、2冊
大竹昭子さんが手がけるカタリココ文庫が届きました。
入荷したのは同文庫の散文シリーズ、短文集『室内室外』と随想録『スナップショットは日記か?』。前者は大竹さんが雑誌『PAPERSKY』に寄稿したものを改稿、再構成したもの。後者は『新潮』2020年7月号に発表された「スナップショットは日記か?–森山大道の写真と日本の日記文学の伝統」を加筆・修正の上、オフトークを加えたもの。
販売価格は990円(税込)。小さいですが、しっかりと身のつまった書籍です。
2020/08/15
『SIDE.C CLASSICS』vol.3
続々とリリースされる現行ヴィンテージ・ソウル/レゲエ珠玉の名曲の数々をはじめ、RockSteady DUB、カリビアンJAZZ、エキゾR&B、Lovers Rock、Sweet Kids Soul、Barrio OldiesをサンプリングしたHip Hopなど、Slow, Sweet & Laid-Backな極上セレクション、そしてただのオールディーズ愛好趣味に陥らない”トビ”を忍ばせた、Now&ForeverなロマンティックCrusin’ MIXに仕上がっております。
NOOLIO『SIDE.C CLASSICS』vol.3が届きました。
当店人気のmix cdシリーズ、3作目。夏の夕暮れに聴くのにちょうど良い選曲、テンポ、フィーリングは踏襲しながら、ドゥーワップ、スウィートソウルの要素が強めの甘酸っぱい仕上がりになっています。いやあ、正直ウットリ。今夏はこれで決まりでしょう。
販売価格は1320円(税込)。同シリーズ、vol.1&2を在庫しています。
『WANDERING』
YOSSY LITTLE NOISE WEAVER『WANDERING』が届きました。
2018年発表のアルバム『Sun and Rain』リリースにあわせて制作された『GHOST』以来、久しぶりの7インチ・シングルはyossyさんとicchieさん、お二人によるデュエットで織りなすポップソング。B面にはインストを収録。
販売価格は1760円(税込)。さわやかなクリア・ヴァイナル仕様です。
8/15 店日誌
というか、私はこれも経験による知恵として、「大きな集団は、すべてインチキくさい」と思っていた。なぜなら、人は皆それぞれであるし、それぞれであるものを強引に足並みを揃えようとしても、うまくいくわけがない。だからうまくいってるかに見える大きな集団は、何かしら「インチキ」が行われているに違いなかった。
−「マリオ・コーヒー年代記」(吉田篤弘『台所のラジオ』より)
8月15日、土曜日。戦争が終わった日。この夏、どうにも暑い日が続くなかでおすすめしたいのは、吉田篤弘さんの本。「クラフト=エヴィング商會」としての作品の数々も面白いものばかりですが、吉田篤弘名義の単著、特に短編小説集は涼やかで心地よく、ストレスを感じることなくスイスイ読めます。
お盆の連休まっただ中。今日は20時まで店にいます。
2020/08/14
2020/08/13
『国道3号線』
通常であれば、「日本」のなかの南西(あるいは西南)にある島として、私たちは九州を捉えがちである。東北という概念も、南西という概念も「中心」が定められているがゆえのものであるが、私たちは国道3号線を中心として、九州を、日本を、アジアを見てみることにする。
森元斎『国道3号線』が届きました。
福岡県と鹿児島県を結ぶ「国道3号線」とその近傍の歴史、それも抵抗運動の歴史を紐解くことで、九州のあり方がなぜ「こう」なのかを考察する、森元斎。その探究の軌跡をまとめたのが本書『国道3号線』。著者が表現する「こう」とはどういったものなのか、読んで解明するしかないでしょう。在庫している熊本の文芸誌『アルテリ』とも響き合う内容があるはずです。
販売価格は2750円(税込)。力のある装画は、福岡の画家・田中千智によるもの。
福岡県と鹿児島県を結ぶ「国道3号線」とその近傍の歴史、それも抵抗運動の歴史を紐解くことで、九州のあり方がなぜ「こう」なのかを考察する、森元斎。その探究の軌跡をまとめたのが本書『国道3号線』。著者が表現する「こう」とはどういったものなのか、読んで解明するしかないでしょう。在庫している熊本の文芸誌『アルテリ』とも響き合う内容があるはずです。
販売価格は2750円(税込)。力のある装画は、福岡の画家・田中千智によるもの。
2020/08/12
2020/08/11
8/4−8/11 本日誌
8月4日。朝、図書館で借りてきた、ベン・ファウンテン/上岡伸雄・訳『ビリー・リンの永遠の一日』(新潮クレストブックス)を読み終える。まあまあの厚さではあったけれど、中盤以降はリズムに乗ってぐいぐい読んだ。物語の中頃にある主人公ビリーと彼の所属する部隊の長、ダイムとの会話が印象的。
「借金は好きではありません」とビリーは言う。「借金があると心配になってしまいます」
「歴史的には、それがまともな考え方だよ」。ダイムは氷の塊バリバリ噛む。「だが、まともかどうかはあまり大事ではなくなっているようだ」(p.160)
終盤近くになって、ダイムが野心家の映画プロデューサー、アルバートに投げかける言葉は上の部分に照応するようだ。
「でもちょっと待ってくれよ。言うはやすしだけど、金は本当に物をい言う。それが俺たちの祖国だ。俺はそれが怖い。みんながそれを恐れるべきだと思うな」(P.369)
ここでいう祖国とは彼らの国、アメリカ。ダイムが率いる「ブラボー連隊」は戦地イラクで自国軍の補給隊を敵から守った。その模様を保守派メディア、フォックスの取材陣が記録に成功した。そして彼らは英雄として祭り上げられる。ほんのわずかな間だけ。以下、最終的なビリーの独白。
このようにニコニコしている市民たち、何もわかっていない市民たちがこの国の本流なんだ。(略)物事を動かしているのはこういう人たちだ。何も知らない無垢な人たち。彼らが国内で見ている夢が支配的な力なのである。(P.402)
まるで、自分の住む社会のようだ。
*
8月5日。昨夜から『季刊 黒猫』(円盤/リクロ舎)夏号を読んでいる。それぞれの記事が紙のまま袋に入っている雑誌。その一枚一枚が独立している。面白いなあと思うものもあれば、よく分からないものもある。色々な声が聞こえてくる。これもまた、場作りと言えると思う(田口さんもそんなこと言っていたっけ)。
封入されている紙たちに共通するのは、自己に向かう意識がつよくないということか。強弱に差はあれど、他人からどう思われるかに頓着せずに書かれているものが多い。その種の表現、内面のあらわれに触れる機会が少ない時代にあって、まちがいなく稀有な雑誌だ。
*
8月6日。平岡正明『平岡正明のDJ寄席』(愛育社)を開くと、なんとなく馴染みのある文体の「前説」がある。ピンとくるものがあり、奥付を見てみると、なんと! 二木信、田中元樹両氏の名前を見つける。脳みそが刺激されてアイデアが浮かび、すぐに田中くんにメールを送る。うまく行けば、一つ催事が成立するだろう。
*
8月7日。火曜日に読み終えた『ビリー・リンの永遠の一日』が脳内では映画として記憶されている。特に、終盤のフットボール場でのシーンは映像として記憶されている。不思議だ。実際に映画になっているようだけど(日本未公開)。
何気なく読みはじめた、水木しげる漫画大全集080『猫楠 (他)』(講談社)に圧倒される。小耳に挟む程度で積極的に興味を抱いていなかった南方熊楠、ものすごい生き様だ。この圧倒的な傑人を怪物のように描くのでなく、悲哀をも織り交ぜた人間として描ききった水木しげるの筆力にも恐れ入る。とにかく、とんでもなく面白かった。
何気なく読みはじめた、水木しげる漫画大全集080『猫楠 (他)』(講談社)に圧倒される。小耳に挟む程度で積極的に興味を抱いていなかった南方熊楠、ものすごい生き様だ。この圧倒的な傑人を怪物のように描くのでなく、悲哀をも織り交ぜた人間として描ききった水木しげるの筆力にも恐れ入る。とにかく、とんでもなく面白かった。
*
8月8日。二日酔いのダルさもあり、落ち着かない一日。まったく本を読めず。
*
8月9日。酒を抜いたこともありスッキリした目覚め。起きてすぐ、昨日届いた熊本の文芸誌『アルテリ』十号(アルテリ編集室)に目を通す。同誌編集人の田尻久子さんは「五年もかかってしまった」と書いていたが、遅くもなく早くもない、しっかりとした足取りだと感じる。超高速度の情報化社会にあって、固有のペースを保つのは簡単なことじゃない。個人が個人のまま、他者とかかわり合う希有な場所。〈橙書店〉のあり方が誌面に反映されているのだろう。
本を返しに行った図書館でウィリー・ヴローティン/北田絵里子・訳『荒野にて』(早川書房)を見つける。この連休中に読むのにちょうど良いと感じて、借りてくる。別に自分は休みではないのだけれど。
*
8月10日。朝は『荒野にて』を読む。先に映画を観ているから話の筋はわかっている。だけれど、どうにも辛い。主人公チャーリーは不遇だ。出てくる食事、ビールはどれも不味そう。映画よりも、しっかりと辛い。もしかすると、自分と翻訳文との相性が悪いのかもしれない。
先日買い取った本の中に入っていた漫画、相澤いくえ『モディリアーニにお願い①』(小学館)を試してみる。なんとなーく読み始めてみたら、第7話「りょうちんのバッジ」を読み終える頃にはうっすら涙ぐんでいた。
*
8月11日。朝から暑い。サッと支度をととのえて、〈ベッカライ・ブロートツァイト〉に本を入れ替えにいく。このお店の本棚、かれこれ五年以上は使わせてもらっているだろう。少なくとも週一回は本の入れ替え、整理をする。少しサボれば、あっという間にさみしい状態になってしまう。細々とであれ、今後も手を入れていくつもり。ブロートツァイトは明後日13日から17日までお休みとのこと。
今日は店が休み。『荒野にて』の続きを読もう。そろそろチャーリーが出発するところ。
8月9日。酒を抜いたこともありスッキリした目覚め。起きてすぐ、昨日届いた熊本の文芸誌『アルテリ』十号(アルテリ編集室)に目を通す。同誌編集人の田尻久子さんは「五年もかかってしまった」と書いていたが、遅くもなく早くもない、しっかりとした足取りだと感じる。超高速度の情報化社会にあって、固有のペースを保つのは簡単なことじゃない。個人が個人のまま、他者とかかわり合う希有な場所。〈橙書店〉のあり方が誌面に反映されているのだろう。
本を返しに行った図書館でウィリー・ヴローティン/北田絵里子・訳『荒野にて』(早川書房)を見つける。この連休中に読むのにちょうど良いと感じて、借りてくる。別に自分は休みではないのだけれど。
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8月10日。朝は『荒野にて』を読む。先に映画を観ているから話の筋はわかっている。だけれど、どうにも辛い。主人公チャーリーは不遇だ。出てくる食事、ビールはどれも不味そう。映画よりも、しっかりと辛い。もしかすると、自分と翻訳文との相性が悪いのかもしれない。
先日買い取った本の中に入っていた漫画、相澤いくえ『モディリアーニにお願い①』(小学館)を試してみる。なんとなーく読み始めてみたら、第7話「りょうちんのバッジ」を読み終える頃にはうっすら涙ぐんでいた。
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8月11日。朝から暑い。サッと支度をととのえて、〈ベッカライ・ブロートツァイト〉に本を入れ替えにいく。このお店の本棚、かれこれ五年以上は使わせてもらっているだろう。少なくとも週一回は本の入れ替え、整理をする。少しサボれば、あっという間にさみしい状態になってしまう。細々とであれ、今後も手を入れていくつもり。ブロートツァイトは明後日13日から17日までお休みとのこと。
今日は店が休み。『荒野にて』の続きを読もう。そろそろチャーリーが出発するところ。
2020/08/10
2020/08/09
2020/08/08
『青春レゲエ』2タイトル−完売しました!−
Tico&ichhie『青春レゲエ』、『青春レゲエ パート2』のアナログ再発盤を販売します。
土生剛、市原大資からなるユニットのそれぞれ2012年、2014年に発表された作品を数量限定で再発売。当店でも同音源のCDは発売させてもらっていましたが、アナログ盤ははじめて。とても嬉しいリリースです。
販売価格は3000円(税込)。8月22日(土)発売です。わずかですが、ご予約も受け付けられます。ご希望の方はお早めにお問い合わせください。
2020/08/07
2020/08/06
2020/08/05
「CHAUSHI」オフィシャルTシャツ
この度、当店PEOPLE BOOKSTOREで、2MC&
購入を希望される方は、わたくし植田までメールをご送信ください。その際、お名前・ご連絡先・希望カラー・サイズのご記入をお忘れなく。通販も可能です。その旨、一筆頂ければ返信時に対応します。
2020/08/04
価格一覧⑤
紀田順一郎『世界の書物』(朝日文庫) 売
丸山圭三郎『ソシュールを読む』(講談社学術文庫) 売
松岡正剛『本から本へ 千夜千冊エディション』(角川ソフィア文庫) 売
金井美恵子『ページをめくる指 絵本の世界の魅力』(平凡社ライブラリー) 売
飯島和一『雷電本紀』(河出文庫) 売
高見順『詩集 死の淵より』(講談社) 売
鈴木大拙『禅と日本文庫』(岩波新書) 売
A・アルトー『神の裁きと決別するために』(河出文庫) 売
イタロ・カルヴィーノ『魔法の庭』(ちくま文庫) 売
シモーヌ・ヴェイユ『工場日記』(ちくま学芸文庫) 売
プーシキン『スペードのクイーン』(光文社文庫) 売
ウォーカー『箱舟の航海日誌』(光文社文庫) 売
ジョン・ル・カレ『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』(早川書房) 売
カート・ヴォネガット・ジュニア『スローターハウス5』(ハヤカワ文庫) 売
ヘンリー・ジェイムズ『ねじの回転』(創元推理文庫) 売
スティーブン・ミルハウザー『ナイフ投げ師』(白水社) 売
カート・ヴォネガット『国のない男』(NHK出版) 売
ジョルジュ・シャルボニエ『ボルヘスとの対話』(国書刊行会) 売
ルイ=ルネ・デ・フォレ『おしゃべり/子供部屋』(水声社) 売
メルヴィル『タイピー 南海の愛すべき食人族たち』(柏艪舎) 売
アーヴィング・ストーン『馬に乗った水夫』(早川書房) 売
ジャック・ロンドン『火を熾す』(スイッチ・パブリッシング) 売
アントニー・ビーヴァー(序文)『ベルリン終戦日記 ある女性の記録』(白水社) 売
マルグリット・ユルスナール『ハドリアヌス帝の回想』(白水社) 売
グスターボ・アドルフォ・ベッケル『スペイン伝説集』(彩流社) 売
ミショ・ニコリッチ『あるロマ家族の遍歴』(現代書館) 売
シオドーラ・クローバー『イシ−北米最後の野生インディアン−』(岩波書店) 売
ヘイエルダール『コン・ティキ号探検記』(ちくま文庫) 売
J・ヒルトン『失われた地平線』(河出文庫) 売
レオ・レオーニ『平行植物』(工作舎) 売
原聖『ケルトの水脈』(講談社) 売
司修『プロヴァンス水彩紀行』(時事通信社) 売
内田洋子『カステリーナの旅支度』(集英社) 売
文藝別冊『石井好子』(河出書房新社) 売
都甲幸治ほか『世界の8大文学賞』(立東舎) 売
松岡正剛『知の編集工学』(朝日新聞社) 売
木田元『闇屋になりそこねた哲学者』(晶文社) 売
野中克哉『根っこは何処へゆく』(人間社) 売
深見填『こどものためのドラッグ大全』(理論社) 売
前田速夫『異界歴程』(晶文社) 売
吉武輝子『炎の画家 三岸節子』(文藝春秋) 売
水木しげる『水木しげる漫画大全集080 猫楠 他』(講談社) 売
ビッグ作家究極の短編集『藤子不二雄A』(小学館) 売
赤瀬川原平『夢泥棒』(学藝書林) 売
谷岡ヤスジ傑作選『天才の証明』(実業之日本社) 売
中野晴之・編『へんなの 杉浦茂の摩訶不思議世界』(晶文社) 売
RCサクセション『愛しあってるかい』(宝島社) 売
価格一覧①
価格一覧②
価格一覧③
価格一覧④
最近入荷した本の価格一覧です。それぞれの状態はメールでお問い合わせ頂ければ、出来るだけ丁寧にお知らせします。在庫があれば通販も可能なので、お気軽にお問い合わせください。価格一覧⑤は今後、追記予定です。
グスターボ・アドルフォ・ベッケル『スペイン伝説集』(彩流社) 売
ミショ・ニコリッチ『あるロマ家族の遍歴』(現代書館) 売
シオドーラ・クローバー『イシ−北米最後の野生インディアン−』(岩波書店) 売
ヘイエルダール『コン・ティキ号探検記』(ちくま文庫) 売
J・ヒルトン『失われた地平線』(河出文庫) 売
レオ・レオーニ『平行植物』(工作舎) 売
原聖『ケルトの水脈』(講談社) 売
司修『プロヴァンス水彩紀行』(時事通信社) 売
内田洋子『カステリーナの旅支度』(集英社) 売
文藝別冊『石井好子』(河出書房新社) 売
都甲幸治ほか『世界の8大文学賞』(立東舎) 売
松岡正剛『知の編集工学』(朝日新聞社) 売
木田元『闇屋になりそこねた哲学者』(晶文社) 売
野中克哉『根っこは何処へゆく』(人間社) 売
深見填『こどものためのドラッグ大全』(理論社) 売
前田速夫『異界歴程』(晶文社) 売
吉武輝子『炎の画家 三岸節子』(文藝春秋) 売
水木しげる『水木しげる漫画大全集080 猫楠 他』(講談社) 売
ビッグ作家究極の短編集『藤子不二雄A』(小学館) 売
赤瀬川原平『夢泥棒』(学藝書林) 売
谷岡ヤスジ傑作選『天才の証明』(実業之日本社) 売
中野晴之・編『へんなの 杉浦茂の摩訶不思議世界』(晶文社) 売
RCサクセション『愛しあってるかい』(宝島社) 売
価格一覧①
価格一覧②
価格一覧③
価格一覧④
最近入荷した本の価格一覧です。それぞれの状態はメールでお問い合わせ頂ければ、出来るだけ丁寧にお知らせします。在庫があれば通販も可能なので、お気軽にお問い合わせください。価格一覧⑤は今後、追記予定です。
2020/08/03
2020/08/02
『のみタイム』1杯目
パリッコ/スズキナオ『のみタイム』1杯目が届きました。
若手飲酒シーンの当事者お二人が手がけた飲酒と生活の雑誌、創刊号(一杯目)。「こんな状況でも、楽しい酒の飲み方はあるはず」という見立て通りに、肩肘張らずに実践できる柔らかなアイデアが百個提案されています。まえがき、あとがき対談に加えて豪華執筆陣の連載まで、かろやかです。
販売価格は1650円(税込)。パリッコ、スズキナオ両氏の著作も入荷しています。
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