2024/01/31
『オリジナル』(LP)
『12 hugs(like butterflies)』(2LP)
『まちで生きる まちが変わる つくば自立生活センター ほにゃらの挑戦』
「まだ誰にも想像つかない普通の風景」──「ほにゃら」は最初から、まちの風景を変えるためにつくられた集団であった。障害の有無や立場、背景は関係なく、そうした理念と目的に共感して集まった人たちが「ほにゃら」を作っている。(「自分たちの手でまちを作る 斉藤新吾さん」)
1/31 店日誌
1月31日、水曜日。今週の営業は変則的。まず、明後日2月2日(金)は所用のため終日休業。その翌日、2月3日(土)は11時から20時まで開けますが、隣のカフェで催される踊母会(ようぼかい)による舞台公演「点心」を観劇するため13時半から1時間ほど営業休止。せっかくだから2月4日(日)も11時から19時まで営業します。ややこしいので、下記にまとめます。
1月31日(水) 通常営業
2月1日(木) 通常営業
2月2日(金) 終日休業
2月3日(土) 11:00〜20:00 ※13:30〜14:30営業休止(来店不可)
2月4日(日) 11:00〜19:00
2月5日(月) 通常営業
日々、書籍と音源に入荷あり! 委託分もふくめて中古レコードに動きがありますが、特別なものはないと思います。ただ、なんとなく見てみると、以外といいものがあるかもしれません。やんわりと気にしてくれたら、本屋としては気が楽です。
買取依頼や在庫確認など、些細なことでもお問い合わせはお気軽に!
2024/01/30
1/30 雑記
あーあ、お客さん帰っちゃった。友だちが集まって内輪でワイワイ話してる、閉鎖的な店だと思われただろうな。まったく残念。どうして、人は同時に店に入ってくるのだろうか。それまでの数時間、誰もいないタイミングはいくらでもあったのに、友人、知人夫婦、ひやかしの若者たち、本を見にきたであろう人が揃ってしまう。せまい店だから、身動きしづらい。大体の場合、いちばん反応してくれそうな人から店を出ていく。残されるのは自分ひとり。
店を何年やっていようが、この手の悩みは尽きることがない。どうしようもないのだが、いまだに悔やんでしまう。
(20時の追記)
とは言え、そうした空気をつくってきたのは自分自身。誰を責めることもできないのだと自覚して粛々と店を開けていくほかない。いまだにクヨクヨすることが多くて嫌になる。
2024/01/29
『Turquoise from Bolivia』
夢とも現実ともつかない曖昧な記憶と、
1/29 店日誌
1月29日、月曜日。日向にいると暖かい。ラジオの天気予報で花粉が話題がなっていた。ゆっくり春に近づいている。パキッと冷たく寒い冬が短くなって、ムワーンと暑い夏が長くなっていくのだろうか。過ごしやすい春と秋は一瞬だけ。春1・夏5・秋1・冬3。こんな割合で季節が移ろっている気がする。これから地球は、この国は、自分たちの住む街はどうなっていくのだろうか。心配をはじめるとキリがない。
昨日は夕方以降にどっと人が来た。大半は友人、知人たち。事情あって早々にビールを飲んでしまった。途中で顔を出してくれた方々には申し訳ない状況だった。しかし、昨日は仕方がなかったのだ。
今日も通常営業。買取のご相談など、お問い合わせはお気軽に。
※2月2日(金)は所用のため、休みます!
2024/01/28
1/28 店日誌
1月28日、日曜日。隣の店で開催している展示の余波か、普段よりも人の動きが多い週末。一人で来て本を見る人がいれば、買取の相談をする人もいる。何人かで群れて来て、わいわいしながらそのまま帰っていく若者たち。子供を退屈させる親御さん。目的がなくても、棚を見て本を選んでいく人もいて、常連さんには心を暖められた。80年代の筑波大、天久保周辺の話を聞かせてもらって、驚いた。
今日も、「アクアクの時代」関連企画のトークイベントが15時から開催されるとのこと。おそらく隣接の駐車場は使えないと思うので、少し離れた指定の場所を使ってください。お手間をかけますが、ご協力お願いします。
今日、明日は13時から19時までの営業。お暇があれば、ご来店を。
2024/01/27
1/27 店日誌
1月27日、土曜日。朝のラジオからチャーリー・クリスチャンという名前が聞こえてきて、気分がいい。いつだったか、10年以上前のある日に耳にして、飛び上がるほど驚いた黒人ジャズ・ギタリスト。隙間があって色気のある音。激しいバップのセッションの中を泳ぐようにつむがれるギター・フレーズ。半分寝ながら聴いていたレコードが一瞬で特別なものになった。
去年だったか山名昇さんと一緒にレコード屋に行ったときもチャーリー・クリスチャンのレコードを買った。小西康陽さんがらみの素敵な話を聞かせてくれて嬉しかった(どのジャケットがいいか、とかそういうこと)。
今日も書籍、音源に入荷あり。お暇があればご来店を。
2024/01/26
『ビート』
詩集を出そうと思った。今年40になってキリがいいと思ったのかもしれない。ルー・リードの詩集を読んでいいなって思ったからかもしれない。(「あとがき」)
『モア・ビート』
いつだって俺達は 過去を理解しなきゃいけないし 今を生きなきゃいけないし 未来を見なきゃいけない そんな事を編集作業をしながら考えてた(「あとがき」)
1/26 店日誌
1月26日、金曜日。ここ数日、佐野元春 with THE HEARTLAND『Cafe Bohemia』をよく聴いている。A面トップのイントロダクションから“冒険者たち”への流れに、ときめく。冬の街を疾走するような軽やかなリズム。みずみずしく弾けるリリック。C&Aを思わせる“奇妙な日々”のスケール感と言ったら! 「あの光の向こうにつけぬけたい/闇の向こうにつけぬけたい/この夜の向こうにつけぬけたい」と歌いながら、拳を突きあげる。
B面トップは“ヤングブラッズ”! 目新しさなど無用、今は走るとき! 「いつの頃か忘れかけていた/荒ぶる胸の想い」! “インディビジュアリスト”、“99ブルース”の言葉数、ノリとグルーヴにはややたじろぐ。レゲエ調の“聖なる夜に口笛吹いて”の歌詞がいい。「よく働く人も 働かない人も/うまくやれる人も しくじっている人も/メリー・メリー・クリスマス」。
買い取りのレコード、本に混ざっている知った気でいる有名作。古典と言って片付けてしまいがちなそれらの作品たちをあらたに発見できるのが、この仕事の面白味。そうして見つけたものは、手元に置かずにどんどん店に出していく。
今日も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉にもご注目を!
2024/01/25
1/25 店日誌
1月25日、木曜日。ひとつ、誘われていた大きな話を断ると、小さい別の用事が転がり込んでくる。しばらく停滞していたことが動き出す。海を渡って行かねば得られないこと、出会えないひとがいるのは重々承知だ。でも、大きく動かずに店にいて、その場で伝えられる話や交わす意見で生まれる事象も大事にしたい。今月末から来月初頭をどう過ごすか。ようやく意思が定まった。
入荷後すぐに品切れてしまった『路上の抵抗誌』創刊号が再入荷。店頭はもちろん、オンライン・ストア〈平凡〉でも購入できるので、オオクマシュウ『オッド・ピーシズ』などとあわせてご注目を。
今日、明日は15時開店! 土曜日曜、月曜は13時から。お暇があればお出かけを。
2024/01/24
「鮎川さんに教わった歌」
1/24 店日誌
1月24日、水曜日。つくばから秋葉原、東京、戸塚を経由して逗子到着。海岸回りのバスは見送って徒歩で葉山まで。目的地〈DAYS 386〉に預けていた本、レコードを片付けて売上げを受け取る。キューバサンド、ヨロッコの生ビールで人心地。少し休んで、また歩く。逗子から渋谷まで湘南新宿ラインに乗っていく。到着後の目的は一つ、パルコの地下に足を向かってチケットを買うこと。目に入ったディスクユニオンで数枚のレコードを買って、銀座線の乗り場に歩いて向かうと遠い遠い、遠すぎるよ! 電車に乗ったら汗だくだ。
北千住でつくばエクスプレスに乗り換えると、快速でびゅんびゅん飛ばす。あっという間につくば駅に到着。朝から夕方まで、自転車、電車、徒歩移動で時間を使った。正直にいって疲れたが、最低限の目的は果たせたし、道中で本が読めた。とある定休日の過ごし方。
今日明日、明後日は15時開店、20時閉店。店には日々、動きあり。
2024/01/23
1/23 雑記
月曜日に店を開けていると、どこか不思議な気分。祝日か作業のある日以外はだいたい休んでいたから重心が定まらないままふわっとしている。でも、開けていると人がくる。それも、普段こないような若者たち。いつもここを歩いているけどはじめて入った。そう話してくれる人が多かった。ありがとう、また来てください。自然に伝えられるのが、特別なことのような気もしてくる。
通りでよく顔を合わせる女性、母とそう変わらない年齢にみえる方が「ちょっとお願い!」と言って店にくる。明日、渋谷のシアターオーブってところに芝居を観に行くのだけど、場所がわからない。たぶん、文化村だと思うの。いや、今あそこはたしか改装中ですよ。なんて感じで話しながら場所を調べると、ヒカリエ11階。なにそれ、ヒカリエ? ねー、俺もよく分からないんですけど、渋谷駅2階と繋がってるみたいです。構内の案内を見ていけば、たぶん着くはず。迷ったら駅員さんに聞くのが確実です。わかった、ありがとう!
そこら中をよく歩いているから、道やスーパー、駅周辺なんかで知ってる人と顔を合わせることがある。コンチハ! ドーモ! って挨拶だけする人が多いけど、たまに話をすることもある。年始に焼き芋をくれた人はコンビニのオーナー。また別のコンビニに行けば、何も言わずにホットコーヒー、レギュラーサイズが出てくる。筑波大学内の郵便局にはいつもお世話になっている。
映画にせずとも、特別でないやり取りが、そこら中に散らばっている。
2024/01/22
『オッド・ピーシズ』
1/22 店日誌
1月22日、月曜日。朝、目が覚めたら空はまっ青! 雲ひとつない。さっと着替えて近所のマクドナルドまで歩いてソーセージエッグ・マフィンのセットを注文する。陽の当たるベンチでコーヒーを飲みながらぼんやりしていると、いくつかの煩わしいことも、どうにかなりそうな気がした。ぱーっと霧が晴れた。やるべきことを片付けていけばいい。まずは雑誌の追加注文。発送準備だ。
悪天候のなか、来店が途絶えなかった昨日。なじみのご家族。久しぶりに会う人、はじめての人、つくった本を納品にきた友人。最後は『ファースト・カウ』を観てきた小川くん、太郎くん。刺激の多い1日だった。
今日も書籍、音源に入荷あり。オンライン・ストア〈平凡〉にも動きあり。
2024/01/21
1/21 店日誌
1月21日、日曜日。朝から雨。弱まる気配はない。自転車乗りにはキツイ状況だが、覚悟さえできてしまえばどうにかなる。替えの靴下、本を守るビニール製の小袋などを用意して、リュックを背負う。その上から防水ポンチョをかぶって走る。視界がわるいのでいつも以上に慎重に、低速で。そもそも、天気のいい日でも自転車は目、耳から得られる複数の情報を処理しなくては走行できない。目に見えない小さな段差、濡れた路面にヒヤッとすることもしょっちゅうだ。こんな日こそ、余裕を持って出かけなくてはいけない。
19時頃にできたての雑誌『路上の抵抗誌』を持ってきた上田くん。閉店間際には、年始の挨拶に来てくれたダンさん一家。二組ともに『ファースト・カウ』をすすめてしまった。日暮れ頃、気仙沼から元筑波大生の吉川くん一家がご来店。小さな子どもがいるとヒヤヒヤするが、にぎやかな時間をつくってくれた。
今日明日は13時から19時までの通常営業。お暇があればご来店ください。
『路上の抵抗誌』(創刊号)
私たちがもつのはただ一つの路上空間ではない。つねにすでに、一人に複数の路上空間がある。昼なのか夜なのか、夏なのか冬なのか、あるいはその日の気分、体調、服装、所持金の多寡、そういった諸々も要素によっても路上空間は姿を変える。つまり無限だ。/それらはときに、いやつねに、交差している。私だけの部屋は存在しても、私だけの路上空間は存在しない。(「路上空間と歩行の思想」)
2024/01/20
1/20 店日誌
1月20日、土曜日。あっという間に月の後半、来月の頭が見えてきえている。だからといって慌てることもない。なにかを恐れる必要もない。いつだって不完全だし矛盾を抱えているのが人間だ。細かい部分、些細な行いまでをも気にしてクヨクヨしていたらいい循環は生まれない。ソーシャルネットワーク上で目に入る事象は素通りしてもいい。ときに、時間をかけて観察して、感じたことを直に他者と共有して、何かしらを考えてみる。それくらいでいいじゃないか。
べつだん、日々に不調があるわけでなく、体調が悪いわけでもない。それでも、日々を送っているだけで「はぁ」とため息が出ることがある。でも、まあ大丈夫。一つ一つこなしていこう。
朝いちばんに観た、映画『ファースト・カウ』の余韻が抜けないまま営業中。
2024/01/19
1/19 店日誌
1月19日、金曜日。話をしにくる人が多い日がある。来る人の個性、話題によってはとくべつ辛いわけではない。でも、話を聞いているうちはぎゅっと時間が凝縮するようで、やはり疲れる。切れ間なくそれが続くと、なかなか大変だ。できる限り耳を傾けて、自分なりに思うことを伝えられたらいいのだけど。顔を見にきてくれる常連さん、イベント告知のチラシを持ってくる友人たち、それぞれに温度がある。
朝、何気なく針を落としたラムゼイ・ルイス、スライ&ファミリーストーンのグルーヴ、リズムに力をもらった。「黒さ」と言われる質感って何なのだろう。
店には日々、動きあり。オンライン・ストア〈平凡〉にも入荷あり。
2024/01/18
1/18 店日誌
1月18日、木曜日。先週末、輪島に住む友人から電話があった。周辺は大変な状況のようだが家族と住む家、工場は無事だったと聞き安心する。が、能登半島に住む人たちは数千年に一度の地殻変動に立ち合っているわけで、これからしばらくは落ち着かない日々を過ごすことになるのだろう。外に住んでいてラジオやインターネット経由の情報摂取では、具体的なイメージを持つことはむずかしい。
世のあらゆる事象を引き受けて悲観的になるほど、自分は繊細ではない。それでも、今年起きたいくつかの出来事には動揺せざるを得ない。
3人組、2人組、迷い込んだような若者たち。入店直後の予感があたって、彼らは戸惑うようにして帰っていく。いらっしゃいませ。よく来てくれました。そうした態度が示されるのは、別の店だ。やはり、本屋にはできるだけ1人で来てほしい。
今日明日は15時開店。在庫確認などのお問い合わせはお気軽に。
2024/01/17
『tradition』(LP)
1/17 店日誌
1月17日、水曜日。アイパッドを開くと4年前の写真が上がってくる。ソファの上に寝袋がくしゃっとなった状態を見ると、懐かしい……と声が出る。ブログを遡ってみると2020年の1月13日付の記事で「タカツキ宇宙実験棟体験記①」を書いている。全4回(②、③、④)。京都精華大学で開催された仕立て屋のサーカス・京都公演での出店記であり、年上の友人タカツキさんとの交友録で京都の旅記録でもあるこの記事が現在もつづく店日誌の原型である。
こうして記録をしておくと、読み返せるから面白い。こんなとき、あんな人に会って、ああいう店に行ったんだな。楽しかった。つまらなかった。特別なにも感じなかった。些細なことがよみがえってきて、愛おしい気持ちになる。恥ずかしさもあるけど、書いておいてよかったと思う。
連休明けの営業日。人は来るか、来ないかと思案しても仕方がないのでバーンと開けておく。相変わらず本や音源(レコード多め)に入荷があって、品切れていたものの補充もある。来てくれれば、何かを見つけてもらえるはずだ。
今日明日、明後日は15時開店。オンライン・ストア〈平凡〉にも動きあり。
2024/01/16
『やさしさでできた秘密結社』(7インチ)
素敵な「どうでもいい」がある 素敵な無関心がある まともな奴らはおいてけぼり アロハシャツは正装 /やさしさでできた秘密結社 君をそそのかしている
1/16 雑記
久しぶりに東京を歩く。つくばエクスプレスを秋葉原で降りて、お茶の水まで、いつも以上にゆっくり足を進める。聖橋をくぐって坂を上がると交差点には沢山の人。大学や会社、病院なのかな、人それぞれに目的があって速度がある。街の動きを観察しつつ、映画のことなど考える。
まずはディスクユニオン、珍しく穂高には入らず神保町へ。山の上ホテルの看板につられて坂の上を見上げる。もう少し歩いて、アットワンダーJGに入店。じっくり棚を追って、あちこちに欲しい本を見つける。小林信彦の本がずらりと揃っていて息をのむ。種村季弘、殿山泰司の本も充実している。大体どれも買いやすい値段。数冊を選んで会計を済ます。
外に出ると、カレーとコーヒーの匂いが鼻につく。そう言えば朝から何も食べてない。エチオピアに足を向けるとちょうどよく空いている。チキンカレーを食べるとじわじわと汗が出る。サッと食べ終えて、地下鉄に乗って清澄白河で降りる。地図を確認して、門前仲町まで歩いていく。
清澄通りは高い建物が少なく、空が広く見える。のんびり歩く。何でもない歩道橋の下に小津安二郎生誕の地とかかれた標識がある。遠くに赤札堂が目に入って、町々が繋がっていることに納得する。こうやって動くと東京は面白い。
ほどほどで少し飲んで、目的地の四谷に向かう。地下鉄を乗り換えて四谷三丁目で下車。編集者の金井さんと落ち合って、目に入ったサイゼリアに入店、軽く飲みつつ話し出すと、止まらない。あれやこれやが結局一つの話題に収斂されていくような、不思議な感覚。ライブの時間に合わせて、すぐ近くのバー・ドレスを目指して歩き出す。
雑居ビルの4階にあるカッコいい店。ほどよい緊張感。ガチガチでないのにスキが少ない。ライブのための特別営業で店内は満席、普段はまた違った雰囲気、空気らしいので時間をつくって再訪したい。ラム酒を飲みつつ、居合わせた方々とちょうど良く会話をして、音楽を聴く。こういう時間は久しぶりだ。来てよかった。
終電前の電車に乗って、どうにかこうにか帰ってきた。
15時の追記
つくば市に隣接する別の街で見つけた中華風レストランのチャーハンはバター風味。けっこうな音量で宇宙的なニューエイジ・ミュージックが流れている。ラーメンと餃子、酢豚は定番の味。時空のはざまに迷い込んだような不思議な店だった。また行けるかは分からないけど、むげにはできない魅力があった。
2024/01/14
『1996 at Shinjuku JAM,Tokyo』(LP)
『Trojan Reggae Party』(LP)
1/14 店日誌
1月14日、日曜日。ツイッター、インスタグラムといったSNSでの反応、数字はあてにならない。ごきげんな構図、エモーショナルな状況を写せばいいね、いいねと数字が増していく。静かな、動きの少ないものには反応が少ない。でも、店にいて「あの本は……」と問い合わせを受けるのが、そこに写していた本なのだ。数字として実感できなくても、どこかで受け取っている人がいる。そんなの当たり前と言われればそれまでなのだが、なんとなく不思議な気もする。
しつこく『パーフェクト・デイズ』の話をしている。あれはファンタジーなの? みんな、どうやって観てるの? それにしては、細部の描き方が甘いのでは。写真屋の場面はスモークのオマージュかな。翻訳者の方が店番役だったぜ……。ああした雰囲気にほだされる人が多いから、日本社会にはオルタナティヴが成立しないのかな……等々。やり取りが深まりつつある。
今日明日はお隣のカフェで展示中の写真家・奥山淳志さんが在店とのこと。飾らず、話も上手な人なので、本人を見かけたら声をかけてみてほしい。
今日は13時から19時までの通常営業。明日、明後日は連休です。
2024/01/13
1/13 店日誌
1月13日、土曜日。古本が売れていくとやっぱり嬉しい。100円の文庫でも、1500円の画集でも、何らかの理由があって選ばれていく。1人で来て、じっと棚を見る人が目に入ると安心する。複数人で入ってきて、店のことなどお構いなしに自分たちの関係性だけで完結している様を見ていると虚しくなる。入退店時の挨拶など求めていない。ただ、できるだけ静かに本を探してくれればいい。
年末年始にかけて本の買取りが増えている。とてもありがたく、嬉しい。本の買取と査定の依頼は常時大歓迎。整理したいものがあれば気軽に声をかけてほしい。
今日明日は13時開店。オンライン・ストア〈平凡〉にもご注目を(読書日記も更新中)。
2024/01/12
2024/01/11
『赤の謎 画家・笹尾光彦とは誰なのか』
不思議だよねえ。不思議に明るい人なんですよ。笹尾さんて人は。いまだに。(井上嗣也)
1/11 店日誌
1月11日、木曜日。正月休みの気分が抜けてホッとひと息。店にはまた暇な時間がもどってきた。どこで聞いたのか今どきの若いカップルが数組、たまたま見つけて入ってきたような若い女性(また来るとは言ってくれていた……)。閉店間際には、ご近所〈古着屋may〉のオカノさん。近況を聞きつつ選んだ本とお金を交換する。外は空気が冷たい。当たり前だが真っ暗で、なんとなく気がふさぐ。
「古本屋は買取さえあればなんとかなる!」と書いてくれたのは、阿佐ヶ谷の古書店〈コンコ堂〉の天野さん(「天野智行が2023年を振り返る」)。そうであれば、うちの店もなんとかなる! 積まれた本たちに手を入れながら、自分を励ました。
今日明日は15時開店。オンライン・ストア〈平凡〉にもご注目を。
2024/01/10
1/10 店日誌
1月10日、水曜日。今日明日、明後日は15時開店、20時閉店。2013年から10年以上このペースで営業してきたのだが、すでにイレギュラーな気配がただよう。身体感覚もどこかおかしい。土曜日曜、月曜の13時開店と火曜以外の平日のせめぎ合い。たぶん、あっという間に慣れて、違和感も消えるのだろう。今しか感じ得ない奇妙な感覚、重力のなかにいるのを楽しみながら営業できればいい。
おかげさまで、年末年始も本の買取依頼が多くて、てんやわんや。店内はいつも以上に散らかっているけれど、お暇があれば足を運んでほしい。値付け前の本でも購入希望であれば、お声がけを。
嫌いじゃないけど好きとも言えない、正月休みの気配が消えてきて、ホッとしている。