「それってやっぱりカフェ・カルチャーだなと思った。パリでもロンドンでも、ニュー・ヨークでもロスでもシスコでも北京でも世界じゅうの都市のカフェで、みんななにか企んでるんだよいまも昔も。話しあって。カフェの方が未来があると思う。ストリート・カルチャーとカフェっていうのは、もっと密接に繋がっていいはずだよね。五十年代のビートニクスもそうだし。カフェから始まったものって、やっぱり大きいから。」
「メディアも必要だけど、そういう場も必要だと思うんだ。もちろん家に集まって話すのもいいんだけど。カフェはストリートだよね。街のざわめきとかさ。」
***
ううむ、また熱くなってしまった。
とても良いインタビューなんだよ。こりゃ。
ここで森永さんの言う「ストリート・カルチャー」ってのは
スケボーとかグラフィティだけじゃないんだと思う。
とある街の道ばたで交わされる会話、
ワイワイと盛り上がった若者たちがつくりだす空気とか雰囲気。
必ずしも強面な文化じゃなくて、大事なのは若者の文化ってこと。
ま、そういった若人のまわりにあるのは
得てしてピストとかスケートボード、スプレー缶だったりするんだろうな。
・・・でも!
そんな中にさ、詩集とか哲学書が交じってもいいよね。
週刊誌の最新号と古本がごっちゃに積んであってもいいよね。
まず面白がるべきなのは自分たちなんだよな。
分かりやすさってのは二の次でいいんだよな。
分かりやすさってのは二の次でいいんだよな。
うんうん、なんだか盛り上がってきたぞ。
「情報なんか、求めることないんだよ。結局、彼ら自身の中にあるんだから。元の部分ってのは、みんなのなかにあるわけだから。今日思ったこととかさ、それを形にするかしないかだけで、あるんだよ、絶対。」
うん、絶対あるんだ。
どんどん形にしていくんだ。
そんなことを思う毎日なのだ。
そんなことを思う毎日なのだ。
※文中の斜体部分は『クイック・ジャパン』創刊号 “森永博志インタビュー”(聞き手:赤田祐一)より