2026/08/20
8/20 店日誌
2026/08/19
8/19 雑記
久しぶりでしっかり休んだ。普段からシャカリキに働いてるわけじゃないんだけど、とくだんの用事がなく、来客もないってのは気が楽だ。だらーっと本を読んで、音楽を聴いてるだけでエネルギーが充填される。好きなときに昼寝して、思い立ったらサッと出かけられるのが、なによりも嬉しい。
この数日、音楽は主にカセットテープで聴いていた。祖父の形見、パナソニックのミニ・カセット・レコーダー(RQ-L11)の音がちょうどよくて、ハマってしまった。先日の軽妙百賀店で買ったジョセフ・スペンス『グローリー』とボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ『アフリカン・ハーブスマン』にはじまり、オクノ修、川上つよしと彼のムードメイカーズ、ウミアク・ムー、タナカ、アズミなど。どれを聴いてもいいんだよなァ。
2026/08/18
2026/08/17
南浦和出張記②
南浦和出張記①
2026/08/15
8/15 店日誌
2026/08/14
8/14 店日誌
8月14日、金曜日。昨晩の雨はすごかった。隙間なく降り続けるから、室内にいると轟音に包まれているような体感。これ、店の方は大丈夫なのか。2~3年前に浸水したこともあったし、今回もまた危ないぞ……と考えはじめると落ち着かない。店周辺にいるはずのワカバさんに連絡してみると、そこまでの状態にはならないだろうと返信がくる。まずはご無事に。浸水などの心配はその後で。ちょっと安心したものの、その後も深くは眠れず、朝を迎えた。
千葉県のいくつかの市町では、もっと激しく、長い降雨だったと聞いて心配になるのは柏のディスクユニオン。地下にある店舗だし、路上があんなに冠水してると店内はどうなるのか。心配になって友人に連絡してみるも「どうなんでしょうね〜」って言葉しか出てこない(千葉在住のイケちゃん、ヨッちゃんは大丈夫だったかな)。
2026/08/13
8/13 店日誌
2026/08/12
8/12 店日誌
2026/08/11
8/11 店日誌
2026/08/10
8/10 店日誌
2026/08/09
8/9 店日誌
2026/08/08
8/8 店日誌
2026/08/07
8/7 店日誌
(堤清二は)セゾンでは経営者として失格みたいに言われたけれども、あのときに様々な地方都市にセゾンの映画館だとか本屋だとかを充実させたでしょう。それによって育った人材は多いよ。/今の三十代半ばから四十代までのクリエーターでセゾン文化によって育った人は多いと思いますね。地方都市でもセゾン系のところだとリブロでいい本があったから(坪内祐三)
8月7日、金曜日。『en-taxi』2005年冬号に掲載された「倶楽部亀坪(亀和田武×坪内祐三)」を読んで、つよく頷く。自分はここで語られるより下の世代だしクリエーターでもないのだが、筑波西武にあった映画館で映画を知り、階下のリブロとウェイヴで雑誌や本、いくつかのCDに出会った。母と兄と観に行った『バック・トゥ・ザ・フューチャー3』にはじまり『スピード』、『ジュラシック・パーク』、『インデペンデンス・デイ』あたりの超メジャー作を観たことをよく覚えてる。
たしか5階が映画館、4階に書店と文具、画材を売る店があり、並びにCD屋もあったはず。各店に明確な仕切りはなく、歩いていると自然と別の店に入ってしまう。子供ながらに、このフロアには文化的気配あり……と感じて、意味もなく歩き回っていた。
つくばエクスプレスの開通に合わせて建設された駅ビルに移ったウェイヴで働き始めたのが、2005年。ちょうど上記した『en-taxi』が発売されたころ。リリー・フランキー『東京タワー』に夢中だったから、この号も読んでいるはずなのだが、どうも記憶が曖昧だ。
2026/08/06
8/6 店日誌
2026/08/05
8/5 店日誌
2026/08/04
8/4 雑記
午前中、家を出ると風が爽やか。暑いけど涼しい。ぐんぐん歩いても汗だくにはならず、気持ちがいい。店で自転車を回収して、ひとっ走りして帰宅。シャワーを浴びたのち畳に寝転んで、はっぴいえんど『風街ろまん』を流してみると、これがいい! 今までいちばんよく聴こえたんじゃないだろうか。B面を聴きはじめて「颱風」あたりで寝てしまい、蝉の声で目が覚める。
午後、歯医者を終えて、市役所分館によってから昼食。セブンイレブンで買っておいたエリックサウスの新作を食すも、これまでほどの高揚はなし(美味いっちゃあ、美味いのだが)。もういちど『風街ろまん』に針をおろすも、やはりB面途中で寝てしまう。
約2ヶ月かかった前歯の治療もいったん終了。いやはや、長かったようであっという間でもあったような……よくぞここまで直してくれた。先生たちに感謝するのみ。
2026/08/03
8/3 店日誌
2026/08/02
8/2 店日誌
8月2日、日曜日。今日の発見。昼過ぎにロボ宙&DAU『LIFE SKETCH』を聴きながら、いましろたかし『釣れんボーイ』を読んでると、小学生時分の夏休みのようなだらーっとした時間が流れる(床に寝そべってると、効果増)。もうひとつの発見、というか再確認。店内の本を見ながら「あーこれ知ってる」「ナントカくんだー」「ねーねー見てー」とか話が止まらない人たちは、時間だけ使って何も買わずに帰っていく(「早く帰らないものか……」と念じつつ、座ってるだけで疲れてくる)。
昨晩、派手に暑気払いをし過ぎて、ずーっと調子は上がらないまま。いちばんにきたお客さん、イシワタさんに気を使わせてしまい、大反省。いいレコードを売ってくれて、支払金額以上の買い物をしてくれ、救われる。その後はなんとか持ち直し、ダマシダマシではあるが、18時半過ぎまで開けていた。
数年前からこのブログを読んでいて、とメールをくれた山田さんがつくった『日本語ラップ日記 2025』が到着。ユルいようでいて真摯な姿勢が伝わる装丁、よく練られた内容ともに、好印象。上記の一節がどこに向けられているかは、現物でご確認を。
完全に営業後記になってしまった……今日のところはご勘弁を。
2026/08/01
8/1 店日誌
2026/07/31
7/31 店日誌
7月31日、金曜日。先週の「ミュージックステーション」で演奏されていた、ZAZEN BOYS「ポテトサラダ」にびっくり。歌詞に心から共感してしまった。「ボールにいっぱいのポテトサラダが食いてえ」って歌い出しから「どっか寂れた地方都市に行きてえ、駅前の酒場に入って迷わず注文してえ」、「ボールにいっぱいのポテサラを注文してえ」、「そのあとどっかの誰かとしっぽりしけこみてえ」って流れにはうなずくほかない。全く! 同じことが、オレもしてえ。
(でも、「ボールいっぱいのポテサラ」が出てくる店はあるのだろうか……せいぜい「皿いっぱい」がいいところのはず。とか、野暮なことを考えてみたり。)
きのうの夕方、顔を出した河合浩さんと話していると、居酒屋〈わかたろう〉のワカバさんが「虹が出てるよー」と教えてくれる。外にでると、いやはや見事! きれいに虹がかかってる。店に戻ってすぐビールをのみだすと、若い友人たちが連なってやってきて───あっという間に閉店時間。まあ、こんな日もありまさあ。
今後の出店予定は8月の浦和、9月の古河が決まっていて、10月はどうなるだろう。年内に近隣(つくば市内)での催事に関わることは、ないと思う。もう十分やったから、しっかり店を開けておきたい。
ではでは、今日も開店! オンライン・ストア〈平凡〉にも入荷があります。
2026/07/30
7/30 店日誌
2026/07/29
2026/07/28
2026/07/27
7/27 店日誌
2026/07/26
7/26 店日誌
7月26日、日曜日。暑いけど、先週中の酷暑に比べれば、だいぶ楽。自転車でシャーっと走っても汗はにじむくらいだし、店にきてクーラーをつけずにいても、まあ大丈夫。ひとまずは棚の整理と本の値付け。ブログを書いたら、均一価格の本を外に出して、開店だ。今日はお客さん来るかな〜。牧田さんが『轟音』の納品にくるって言ってたな〜。催事も山場もない営業日こそ大切にしたいな〜と考えたのは、今日の朝方。
苗場ではフジロック、牛久ではカッパ祭り、竜ヶ崎でもなんかやってるらしい。きのう、たまたま集まったミヨシくん、ニッタ、シナさんと地元話ができたのは楽しかった。
ではでは、開店! オンライン・ストア〈平凡〉もよろしくどうぞ。
2026/07/25
7/25 店日誌
2026/07/24
7/24 店日誌
2026/07/23
7/23 店日誌
2026/07/22
2026/07/21
2026/07/20
7/20 店日誌
2026/07/19
7/19 店日誌
2026/07/18
7/18 店日誌
2026/07/17
7/17 店日誌
2026/07/16
7/16 店日誌
2026/07/15
7/15 店日誌
2026/07/14
2026/07/13
7/13 店日誌
2026/07/12
7/12 店日誌
2026/07/11
7/11 店日誌
2026/07/10
7/10 店日誌
2026/07/09
7/9 店日誌
7月9日、木曜日。玄関をでたのが9時8分。燃えるゴミと溜まった枯草をゴミ捨て場に捨てて、歩きだす。お茶畑、水田を越えたところで、幼稚園に子供を送り出すお父さんとすれ違う。おそらく東アジア系の方、軽く会釈をして、ぐいぐい進む。材木店、商店跡地、大きめの農園を左手に折れたところで筑波大に合流。バス停、校舎、スターバックス、図書館から郵便局。ATMにお金を預けて荷物を発送すると、いやまあ暑い! 汗がぽたぽた垂れてくる。自転車店、古着屋、焙煎所、コンビニを過ぎて店に着くと、9時46分。約40分の道のりだ。
ラジオをつけるとプリンス「ポップ・ライフ」が流れてて、安西肇さんがウヒャウヒャいいつつ解説してる。「ウィー・アー・ザ・ワールドも最初にプリンスに頼めば、断らなかっただろうにねえ」とか、楽しそうに話してて、妙に嬉しくなる。
2026/07/08
7/8 店日誌
2026/07/07
2026/07/06
7/6 店日誌
2026/07/05
2026/07/04
7/4 店日誌
もし、この訳者あとがきを先に読んでいる人がいれば、教訓や思想はないかもしれないが、この小説がとにかく心底面白いということをまずはお伝えしたい。(桑田光平)
7月4日、土曜日。国書刊行会が手がける「アフリカ文学の愉楽」がとてもいい。在庫しているのは、アラン・マバンク/桑田光平(訳)『割れたグラス』とミア・コウト/伊藤秋仁(訳)『夢遊の大地』なのだけど、全6巻構想のようなので、このあとに4冊の刊行が控えてる。アフリカ文学ってだけで特殊だし、値段も安くないから手を出しづらいかもしれないけれど、この叢書はなかなか気が利いているのだ。まず見た目がカッコいいし、本好きを刺激する工夫も散りばめられている(装幀の羽毛田顕吾さんは谷中〈ブーサンゴ〉の方らしい)。
これら「アフリカ文学の愉楽」を仕入れるきっかけをつくってくれたのは、常連のイシガミさん。国書刊行会の本が読みたい! と伝えてくれなければ、たぶん遠巻きに眺めていただけだった。ワールドカップでのアフリカ勢の奮闘もあり、どうも他人事じゃない気がしたのも要因ではあるのだけれど。
ではでは、開店! オンライン・ストア〈平凡〉もどうぞよろしく。
2026/07/03
7/3 店日誌
7月3日、金曜日。小山市〈円盤ペニンシュラ〉で買ったもう1枚は、DENNIS BOVELL『THE DuBMASTER The Essential Anthology』と題されたトロージャン企画の編集盤。Disc1には「Dennis Matumbi」「Dennis Bovell &The Dub Band」や「African Stone」名義のルーツ・レゲエ/ダブが選曲されていて、Disc2には「Janet Kay」「Errol Dunkey」「Marie Pierre」「I Roy」といったアーティストに提供(楽曲プロデュース)した曲が入ってる。こちらはラヴァーズ、ダブを中心にした柔らかめの12曲。
デニス・ボヴェルさんがやっぱりすごい重要な動きをしていた。70年代後半になってからマトゥンビでアルバム出したり、リントン・クウェシ・ジョンソンと一緒にレコード作ったり、あとスリッツとかポップ・グループのプロデュースしたり。(石田昌隆)
個人的にはデニス・ボヴェルといえば石田昌隆さん、ハーポ部長が編んだ『本のコミューン』。この本がでた去年の春頃、ラヴァーズ・ロックのレコードを多く扱いはじめて、デニス・ボヴェルの作品を意識的に聴き始めた。いまだ分からないことは多いけど、ラヴァーズ特有の質感は、掴めてきた気がしてる。
ではでは開店! 今日は12時〜13時でちょいと外出する予定です。
2026/07/02
7/2 店日誌
7月2日、木曜日。ポパイウェブでのミニコラム連載「Town Talk」4話目のテーマは「ぼくの天久保散歩地図」。歩いて回れる距離に小さな店が集まってるのが天久保地区の特色で、天気がよければ公園で寝そべれる(←かなり重要なポイント)。カフェ、古着屋、パン屋、美容室、定食屋、バー、ギャラリー、レコード店が点在してるエリアはつくば市内では珍しい。他よりもいい! とか、自慢の町! ってわけじゃなく、車がなくてもこんな感じで楽しめる地区なんですよーってことが書きたかった。
先月から今月、雑誌掲載がいくつかあり、いま載っているのは「散歩の達人」と「&premium」。どちらもコンビニ、新刊書店に置いてあるので、気になれば手に取ってみてください(小声でいいますが、立ち読みでいいと思います)。
今日も通常営業。本を読みつつ、ご来店をお待ちしています。
2026/07/01
7/1 店日誌
2026/06/30
2026/06/29
6/29 店日誌
2026/06/28
6/28 店日誌
2026/06/27
6/27 店日誌
6月27日、土曜日。ワールドカップ、地震、台風。もう店を開けないほうがいいんじゃないかって出来事が重なる。実際、開けてから数時間だれも来ない。気配も感じられない。そこにまたドン! と震源地の縦揺れがくる。あわててCDの山を抑えてふーっと一息、こりゃ参ったなあ。午後はやい時間に馴染みの方から本を買い取り(90’sカルチャー雑誌)、コーヒーブレイクの15時ちょうどにソニックさん、サイン本蒐集家のナカヤマ先生も。気がつくと夕方、カフェスタッフの仕事が終わるころ、雨足が強くなってくる。
18時過ぎ、そーっと入ってきた方は音楽が好きそう。遠方からですか? ピンときて尋ねてみると、なんと松本から。「popeye web」の連載コラムを読んでくれたらしく、同じロックステディ愛好家とわかり、やあやあ盛り上がる。山名昇『寝ぼけ眼のアルファルファ』ともう1冊、会計を済ませて「またどこかで!」と送り出すと、土田店長と仲間たちが……。
ザーザー降りのなか、近隣回遊バスに乗り近所まで。ドラッグストアに寄り、ちょいちょいと買い物を済ませて、歩き出す。スニーカーはずぶ濡れ。湿度があって汗がじわり。不快な気分につかまらないように足を運んで、21時過ぎに帰宅。朝からコケてCDがバリっと割れたり、妙な1日だったが、悪くはなかった。
さあ、今日の天気はどうなりますか! 天候次第で、早く閉めることもあり得ます。
2026/06/26
6/26 店日誌
これまで楽しかった旅は、すくない。不快だった旅もすくない。/旅嫌いのわりには、これまでずいぶん旅をしたが、たいていの旅は、今、想いだそうとしても、消しゴムで拭いたように頭の中では白紙になっている。(草森紳一)
6月26日、金曜日。おととい、阿佐ヶ谷の古書店〈コンコ堂〉で買ったのは、草森紳一『旅嫌い』ほか数冊。お目当ての15周年記念トートバッグをいただき、店主天野さんと立ち話。急に値段が上がりはじめた翻訳書、驚くほどの値段で売れていった写真集、不要な本をどうするべきか……なんて事柄をざっくばらんに伝え合う。わかるー! ってことがあれば、知らなかったです! ってこともある。ネットじゃ得られない感覚を共有できるのは、すごく貴重だ。コンコ堂はいつ行っても整ってて、読みたい本がたくさん見つかる。いいお店なんだよなあ。
そのあと、西荻窪の喫茶店〈JUHA〉に入ると「えっ!」と声をかけられ、横をみる。なんと、つくばの友人夫婦とはちあわせ。ユハはいいよね、好きなんだよね〜と話したこともあるから納得だけど、このタイミングには驚いた。
明日からの天気はどうなりますか。とりあえず、今日は通常営業です。
2026/06/25
6/25 店日誌
2026/06/23
6/23 雑記
2026/06/22
6/22 店日誌
2026/06/21
6/21 店日誌
6月21日、日曜日。先週末の「NRQ祭り」を主催した猿田なつ奈さんは「natunatuna」名義でイラストレーター/画家として活動していて、夏前に京都市左京区の〈gorey cafe〉で個展をするのが毎年恒例になっている。今年は6月23日(火)〜7月12日(日)の会期で、その間にライブがなんと6本(7公演)! すべてにライブペインティングで参加……って、かなりすごい! 演奏家は全10組。それぞれ色が異なるわけで、音に絵を乗せるのも簡単じゃないだろうし、相当なエネルギーを使うはず。一体なぜ? そこまでやるの? って聞くのは野暮だけど、そのうちにじっくり話してみたいなーと思ってる。
お隣のカフェでは、さとうさかな個展「Slow Dry」が開催中。ぱっと見て「いい」とか「すてき」とか言葉にできる作品じゃないから面白い。じっと観察したり、暮らしの場に置いてみたり、長い時間をかけて付き合ってこそ感知できる要素があるのかな。
今日も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉もよろしくどうぞ。
2026/06/20
6/20 店日誌
6月20日、土曜日。小林信彦『袋小路の休日』所収の短篇「隅の老人」を再読。話の中心に置かれるのは、狩野道平───大正末期〜昭和初期の伝説の編集者、真野律太をモデルに造型された人物であり、世の中と完全にズレてしまった老人として描かれる。狩野いわく「読者なんてものは保守的だから、食いつかせるのに時間がかかる」「都会趣味ということよ。……『新青年』のカラーを創ったのは二代目編集長のヨコセイってことになってるが、私に言わせりゃ、助手の渡辺温の力が大きかった」。
小林信彦が江戸川乱歩の誘いに乗り宝石社に入社、『ヒッチコック・マガジン』編集長に就任したのは1959年。26歳のとき。その経験を基にして小説化された「隅の老人」では主人公・上村宏の感慨として、著者自身の雑誌観の肝が語られる。「雑誌が生き物だということ(…)それは、編集の中心になる人間の生理の反映であった。その人間が少しでも疲れれば、誌面に疲れがあらわれる。まして、時代からズレてしまえば、誌面は現代の読者とは関係がなくなってしまう」。
この一冊におさめられた人も、モノも、街も、一九六〇年代半ば以降、われわれの生活から失われた、あるいは無用とみなされるようになったなにか───といってよいように思う。書物もまた、同じことである。(小林信彦)
いまも雑誌が編まれ続けるのはなぜなのか。情報を得るだけならスマートフォン、SNS、サブスクリプションがあれば充分なのに。自分はなにを期待して、今も雑誌を手に取っているのか、改めて考えてみる必要がある(ポパイに不平を言ってる場合じゃないのだ)。
2026/06/19
6/19 店日誌
なにせ、いろんな人間が自由に編集部に出入りできていた時代は、何かこう猥雑なエネルギーが編集部に満ちていたからだ。/そんな雑多な空気は、記事作りにおいて有利に働くこともある。企画のアイデアをひねり出す時も、名前も知らない業界筋の人が打ち合わせに突如乱入し、なかなか鋭い意見を述べ、風のように去って行くこともしばしば。(佐々木徹)
6月19日、金曜日。いや〜これはめっけもん! 先週末に買い取った、佐々木徹『週刊プレイボーイのプロレス』は有名レスラーの内にある葛藤、誇り高き哲学を知らしめるプロレス本にして、1980年代後半〜2000年代初頭の編集者の在り方、仕事術を伝える重要資料でもある。読みながらビビッときて付箋を貼ったのは上記箇所に加えて「読者に伝えられるのは、よくてたったひとつ。そのひとつを伝えるためだけに全力を尽くしなさい」っていうところ。
ポパイが50周年、気合いの入った号をつくったらしいと聞いて書店に赴き、立ち読みするも「う〜ん、これじゃ買えねえ!」とガックリくる。かつての名記事、先人への敬意は伝わる。書影が並ぶページはワクワクもする。だけど、背中を押すだけのパワーがないのは何故だろう。編集者個人の自発性の欠如か? 広告主への配慮なのか? 各方面への目配せが上手いだけじゃ、読者は掴めないと思うのだ。
そのあとで届いた『Sb』46号に興奮させられたのは、誌面全体に関わる人(編集長/編集者/ライター)それぞれの好奇心が反映されていたから。有名か無名か、ルーキーかベテランか、売れているか否か。そんな線引きとは異なる熱源で各コーナーが作られているから、読み手も自然と引き込まれる。安全策だけじゃないからドキドキする。