2025/04/26

4/26 店日誌

実際、読んでいただくとわかる通り、私はただただ気ままに散策し、お酒を飲み、最後はほろ酔いで帰路につくというのを繰り返しているばかりである。(スズキナオ)

4月26日、土曜日。スズキナオ『大阪環状線 降りて 歩いて 飲んでみる』に特別なことは書いてない。普段着のまま、大阪環状線19駅で降り、街を歩いた印象が綴られているだけ。スズキナオは前情報ゼロに近い状態で、知らない店に入り、人と言葉を交わす。すると、思いもよらなかったドアが開き、未知の場所に導かれる。これは何かに似ているけど、なんだろう。しばし考えて、思いつく。

街をさ迷っていると、その迷路のような道すじで、ある時突然、まさに路上の賢者といえそうな人(物)に出会い、彼らの手招きによって、気がつくと、自分の目指していた以上の場所にいる。(…)地図やマニュアルは、アクションを起こすきっかけにはなっても、それだけでは路上に賢者には出会えない。(坪内祐三)

ここで何度となく引用してきた、坪内祐三『ストリートワイズ』の一節だ。スズキナオは期せずしてストリートワイズを実践し、路上の賢者と遭遇している。行き当たりばったりの散策に効率は望めない。期待はずれも少なくない。それでも、都度の状況を受け入れ、歩行を止めなければ、ドアが開く可能性はある。店や人、街全体に謙虚でさえあれば、きっかけは掴めるってことだろう。

昨日届いたのは、上記した『大阪環状線〜』と『IN/SECTS』18号、『世界と私をつなぐ、料理の旅路』。すべてオンライン・ストア〈平凡〉でも購入可能。連休中にちょうどいい本、見つけてほしい。

今日からしばらくは休まず営業。お暇があれば、お出かけください。

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