2021/05/24

5/24 家日誌

再読した『Get back,SUB! あるリトル・マガジンの魂』のテキストに込められた熱に当てられて、インターネットの古書店で注文していた『popeye』69号をつい先ほど、受け取った。1979年12月25日号として刊行された本号の特集は「60年代」。いわく「60年代を知らなければ、僕たちの80年代は面白くならない」。

特集の幕を開ける「いま面白いものは、すべて60年代に出現した。」(文・室謙二)に並ぶのは、ジョン・F・ケネディ、モハメド・アリ、堀江謙一、池田勇人、学生運動、アポロ11号、ウッドストック、三島由紀夫。その末尾にはこうある。「三島由紀夫の拒否した70年代ももう終る。そして来年は80年代だ。ぼくたちは生きる」。

『Get back,SUB!』の著者・北沢夏音さんのツイッターを経由してたどり着いた、〈パテ書房〉に関する記事。書き手の三宅治子さんの述懐に触れて、体温がグッと高まる気がした。店ってやっぱり面白い。誰もが一様にその場を楽しめるとは限らないからこそ、味わいが増す。こうした記憶を言葉にしてくれたことに感謝したい。

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