2014/04/09

大山光平に訊く、「CLASH × 鋭漂」。

写真:大山光平

-大山さん、よろしくお願いします。
 まず自己紹介をお願いします。

こちらこそよろしくお願いします。いがちゃんからのご指名で、微力ながら援護射撃させていただきます。
paraperaという、セルフパブリッシングの販売や、展覧会やワークショップなどのイベント企画、アーティストへのインタビューなどをするレーベルを運営しています。この春からは出版レーベルを立ち上げます。アーティストとデザイナーとコラボレーションしながら本を作ることを楽しんでいきたいと思っています。
個人としては、今年1、2月に開催していた後藤繁雄さん企画の若手写真家のショーケース「THE EXPOSED」のキュレーションを担当しました。
自分の作品もこつこつ作っています。

-今回の「CLASH × 鋭漂」。大山さんからみて、ズバリ面白い所はどこでしょう?

お客さんが他人事ではいられないことですね。写真や美術は勝ち負けや競争からは遠いところにあるものだと思うのですが、それをあえて対決という形のエンターテイメントにして、鑑賞者は二人の対決に巻き込まれ、一票を投じ、結果を見守ることになる。それも写真家と対面して言葉を交わすわけですから、人によっては生涯忘れられない機会にもなり得るんじゃないでしょうか。
写真家が自分で企画して作品を見せていくうえで、できるだけ直接的な方法でオーディエンスと関わっていくスタイルが魅力だと思います。

-五十嵐一晴、天野裕氏、それぞれをどんな写真家と捉えていますか?

いがちゃんとは大学の同期で、3年次の課題で見た彼の作品が今でも印象に残ってます。モノクロのスナップショットで、そのときにしか撮れないきらきらした眩しさがありました。それから彼の活動を見ていますが、根底にはそういった、その時期にしか撮れないことやものへの鋭い眼差しがある気がします。

天野くんは「CLASH Vol.0」に写真家として一緒に参加していて、はじめて作品を見ました。撮影技術や理屈とは関係のないところで成立する写真として、これほど強いものがあるのかと衝撃を受けました。「鋭漂」のような鑑賞者と直接対面する行為もまた彼の作品の一環として捉えると、興味は尽きません。

二人とも一緒にいるとなにかが起きる予感がする点で共通していて、そんな組み合わせが見られる贅沢な機会ですね。

-ありがとうございます。
 告知などありましたらご自由にどうぞ!

実は12日、13日ともPEOPLEには行けないのですが、それも表参道ヒルズで開催される「THE PHOTO/BOOKS HUB,TOKYO」というイベントに出展するからなんです。30ほどの出版社、書店、プロジェクトなどが写真や写真集を展示、販売するイベントで、期間中トークショーなども開催されます。
「CLASH × 鋭漂」と併せて、写真漬けの2日間にしてみることをおすすめしたいと思います。

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大山 光平(おおやま・こうへい)
2009年にparapera、2013年にBook Storageを設立し、国内外でセルフパブリッシングやインディペンデント・パブリッシングの流通を手掛ける。現代写真や写真集、セルフパブリッシングに関する展覧会、イベント、ワークショップなどの企画・キュレーションを行う。神奈川県三浦郡在住。
http://koheioyama.com/

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