いま、とても気になっている一枚。
Gofishの『とてもいいこと』。ボクにとってはNICE VIEWのテライショウタ氏の、ソロ作品。
“嘘のような本当の音楽、小さな声でしか言いませんが、案外、小さな声にこそ真実があるのです”。
こんな紹介をされたら、買ってしまうよ。素晴らしいなあ。
以下詳細。
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http://www.sweetdreamspress.com/2012/09/gofish.html
Gofish(ゴーフィッシュ)
とてもいいこと
Tracks
1. そらのかけら
2. 夢の速さ
3. ちいさくなれる
4. 迷路
5. 滑走路
6. ふたつの月
7. とてもいいこと
8. 明滅
テライショウタ=Gofishの嘘のような本当の音楽
はじまりはコントラバスとチェロとアコースティック・ギター、そして木訥としたテライショウタの歌声。
どこか飄々とした軽み、温かみさえある室内楽タッチの「そらのかけら」で幕を開けるGofishのサード・アルバム『とてもいいこと』が完成しました。
「ふたつの月」をピークとしてゆっくりゆっくり深度を深め、時折息苦しいほどに明度を落とす瞬間を経ながら、
しかし、最後にはいつものように背中で手を振り、ひとり来た道を帰っていく……。
『とてもいいこと』の妙味は、例えばそんなところにあります。
前作『あたまのうえ』(コンペア・ノーツ)に続き、録音・ミックス・コントラバスに稲田誠(ブラジル、PAAP、バイクモンドほか)、
そして、チェロに元細胞文学、現ゆすらごの黒田誠二郎を迎え、さらにドラムに山本達久(M4)、また、オルガンのドローンでasuna(M6)も参加。
特にストリングスのアレンジを分け合う稲田・黒田とのトリオは、もはやひとつのバンドと言えるほど。
それぐらい、このトリオでの楽曲には特別な輝きが備わっています。
弦楽二重奏+シンガー・ソングライターというありそうでなかったトリオ編成の曲にも、語りかけるような歌い口が浮かぶフォーク・マナーの曲にも、
さらにNICE VIEWでのテライショウタの姿が背中合わせに感じられる極限までのロング・ブレスにも、そのどれもに過度な装飾をひかえ、
奇をてらわず、しかし目をそらさず、真っ直ぐ真っ直ぐに目標を見据え射抜いていくどう猛さのようなものが実は息をひそめているのです。
古今東西の「ウィズ・ストリングスもの」でもなく、パストラルなプログレッシブ・ロックでもなく、ジョニ・ミッチェルの『夏草の誘い』でもなく……、
Gofishトリオの頭の中以外、多分どこにもなかったシンガー・ソングライター・アルバムがここに誕生しました。
嘘のような本当の音楽、小さな声でしか言いませんが、案外、小さな声にこそ真実があるのです。
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