2026/01/16

1/16 店日誌

東京という町の特色は、森鴎外のいう「普請中」にある。急速な近代化が進むからいつも工事が行われている。風景が次々に変わる。東京の人間はこの風景の激変を日常的に体験する。(…)京都や奈良のように(註:「な」が正しい?)古都とはそこが大きく違う。古都では「歴史」が重んじられるが、東京では小さな「記憶」が大事になる。(川本三郎)

1月16日、金曜日。今週に入って、川本三郎の著作をつづけて読んだ。『東京抒情』と『台湾、ローカル線、そして荷風』。上記引用部をふくむ前者の舞台は東京、後者はあちこちの町。どうやって移動して、どんな人と会い、どこで飲むのか───著者はときに迷い、困惑しながら乗り物や店の扉を開けていく。冒険や旅ってほど大袈裟なものじゃないけど、潔くさっぱりとした心持ちがよく伝わってきて、読んでいて気持ちがいい。

2025年を振り返ると、自分の中では大きな変化があった年だった。生まれ育った東京を離れ、宮崎県の高鍋町という町へ行くことになったのだ。アート作品を制作しながら町おこしをしていくという仕事を見つけ、それがたまたま高鍋町だった。

さいとうよしみが2025年を振り返る。長く暮らした経堂から縁もゆかりもない、宮崎県高鍋町へ───自ら選んだはずだけど、誰かに選ばれ、動かされたような引っ越しの顛末をそっちょくに綴ってくれた。「どんなに緻密な計画を立てたって、10年後のことは誰にもわからない」と実感できる人は、多くないと思う。

今日明日は通常営業。明後日18日(日)はイベント出店のため、短縮営業です。

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