2010/07/15

『spectator』最新号!


『spectator』最新号、22号の発売がいよいよ決まりました。

今回の特集は「WORKING -再考・就職しないで生きるには?」、とても他人事とは思えません。
身近なあいつ、あのコやぼくらの話かもしれません。読んで、みんなで、いろいろ話せたら嬉しいです。
どうぞどうぞお楽しみに。

お問い合わせは、PEOPLE植田(mojomojo.people@gmail.com)まで。 
つくば-土浦エリアではどこよりも早く、熱をもってお届けします(20-21日入荷予定)。

以下、引用です。

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最新号(22号)特集『WORKING! 再考:就職しないで生きるには?』概要
就職できない? 仕事がない? ならば自分で始めてみよう!!
わずかな資本とヤル気とア イデアで「自分の仕事を作った」人たちへのインタヴュー集。
(ヨガ・スタジオ、リサイクル自転車屋、革製品ブランド、出張フランス料理店、スノーボー ド・メーカー、ほか)

*『就職しないで生きるには』シリーズ(晶文 社)著者の30年後の仕事現場を訪問。
* 沖縄に辿りついた長期旅行者は、どうやって自分の仕事を作ったの か…?
*『0円ハウス』著者・坂口恭平による書き下ろし「21世紀革命論」。働かないで生きる術を教えます。

★ その他の記事

*MONDO CUBA
映画ポスター、ポンコツ 車、グラフィティアート、街場の芸術を通じてキューバの素顔に迫る。
*アメリカ西 海岸・マリファナ収穫アルバイト事情レポート
いよいよ解禁?! 北米で話題の医療用大麻事情。
* 精霊に会いたい!!
山川紘矢・亜希子&上野圭一との対話。スピリチュアル連載の第2回目。
* 金坂健二
60年代に“アングラの神”とよばれた男。その生涯を描いた評伝ノンフィクション連載の第3回目。
*COM の時代
手塚治虫が自費で出版を続けた幻のマンガ雑誌。その舞台裏に迫る大好評連載の第3回目。
70 年代、少女マンガ革命の舞台裏(矢代まさこ、樹村みのり、増山のりえ)。

spectator web

Black Is


Black is
not having to
get in the mood to
sing the blues.

-「ブラックは、ブルースを
唄うのにわざわざ雰囲気を作る必要がない」

『Black Is』 Turner Brown Jr. / Grove press /1969

2010/07/10

『証言構成 -ポパイの時代』


なんとなく読み始めた、赤田祐一氏の『証言構成 ポパイの時代』が面白い。
たぶん、この本を読むのは3回目くらいだと思うのだけど、改めて刺さった言葉が沢山あった。
メモ代わりにざくざくっと引用しておこう。

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○新しい価値観を生み出すのは、コンシャス(自意識)ではなく、インディペンデンス(個人の眼)なのに。
メジャーの予備校と化した動向を見てると、インディーズという言葉にはもう意味がないように思える。
インディーズとは、インディーズだから面白かったわけじゃないのだ。
インディーズとは、自分の読者を自前でつくるのだという闘争宣言にほかならない。

○本気で自分が訴えたいことがある時、どうしてその訴えたい相手である読者を「一般」などと
いうかたちで想定できるだろうか。「この企画は一般にはわからないだろうから・・・・・・」と言って
見えない「一般」のことを持ち出すのは、本気で何かを訴えたいという者のやることではない。
単に自分が怠けているだけだ。・・・

○先に、ぼくは、インディーズとは「自分の読者を自前でつくる闘争宣言である」と書いた。
これは、かつて、ジャズの世界で、チャーリー・パーカーが、セロニアス・モンクが、
ビ・バップ革命の初期、自分の聴衆は自分でつくっていくと語っていたというエピソードから閃いた。
自分の聴衆とは、真の支持者であり、共鳴者のことだ。

***

と、選んだ文章を読んでいて頭をよぎった一つの言葉がある。
「アンダーグラウンドってのは全部自分等でやること」とブルーハーブのBOSSが言ってたよなと。
それって結局、パンクのD.I.Yの思想と一緒だなと思ったのだ。

もう少しだけ引いておこう。

***

本書の結論としては―

○情報過多の時代、理屈はやめろ。妄想で立ち向かえ。
○ステイ・アンダーグラウンド。メジャーになったらカッコ悪いと思え。
○DIY。レディメイドな雑誌ではなく、ハンドメイドな雑誌を。
○ジャニスの原理を想起せよ。
○無駄の中に真実がある。
○理想を捨てるな。
○週に一度は古本屋を覗こう。
○敵はシステムではなく、自分の中にある。


***

念のため、書いておきたい。
上に引いた言葉のなかで使われる「アンダーグラウンド」ってのは、その辺の「アングラ」ってのとは別モノだ。
アングラだなんて自ら名乗るのは最高にカッコ悪いと、ぼくは思う。
小さく小さく、暗くて狭い、そんな世界に自らを括るのはやめよう。

少なくとも自分では、自分の表現はド真っ当だと信じて動こう。 


***


○・・・人間は、皆、ひとりひとり違った肉体を持ち、違った考え方を持ち、その時々によって
違ったものの感じ方や受け取り方をする存在だ。「一般」のことなど考えないで、思い切って訴える。
自分のやりたいことに溺れきり、怒ったり、感動したり、悲しんだり、みじめになったりすることで、
それを誠実に積み重ねていく。非常に真剣なオルタナティブ。
それが、(当たり前のことだが)結果として、読者を感動させることになるのではないだろうか。

***


本当にごく一部、個人的な旨みだけ抽出してみた。
引用部以外にも煌めく言葉に溢れてる。気になった方々は、是非ご一読を。