石牟礼さんは、理知的だった。感情と理性の相剋のなかで言葉が磨かれていて、光っていた。顔の表情も豊かだった。(…)権威とか虚飾とか啓蒙とか、そういうものからとことん自由だった。ただ歌いたい、と言っていた。(藤原辰史「石牟礼道子さんから受け取ったもの)
『アルテリ』十七号が届きました。
毎年2月と8月に定期刊行されている熊本の文芸誌。今号はなにより表紙がいい。坂口恭平さんの娘アオさんが描いた石牟礼道子。春めいてきた季節を感じさせるほのかなピンクを背に右前方に眼差しをむける石牟礼さんのやさしい姿。この組み合わせを実現できるのは、アルテリだけ。時間の流れ、積み重ねをさりげなく感じさせるところ、やるなあと唸るほかない。
販売価格は1320円(税込)。オンライン・ストア〈平凡〉でも販売します。
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