2024/04/02

鹿児島出張記④

12時前、ほぼすべての出演者と出演者が揃ったところで、パーティーの主宰者・泰尊による決起集会がおこなわる。いってしまえばメンバー紹介。かなり大袈裟(かつ下世話)に、煽りまくる。そのおかげで関係者全体があたたまる。では乾杯! と同時にバタバタと開演。DJ SOUL BONGOからSENAへと繋ぎ、grass roots jointのライブがはじまる。TASKのラップが熱い熱い! 言葉数の多いMCにも共感。若いから、青いからイイわけじゃない。彼の世界に相対する姿勢にグッときた。西聖夜からHAMASへと振れ幅の広い演者がつづいて、iroiro靖子! 爆発力のあるタイの音楽がバンバン流れて、会場の温度がグンと上昇。靖子さんのブチかましはパーティー前半の驚きだった。

鹿児島市議会議員・のぐち英一朗さんが飛び入り、投票日がせまる市議会選挙への投票、参加を呼びかける。そのままマイクが泰尊、中村、植田にわたって3者のトークセッションに。言いたかったのは「食堂湯湯をどうぞごひいきに! できるだけ長い目で!」ってこと、それだけは伝わったはず。話し終えてすぐ、楽しみにしていたT4T4 the MONDAYことタオくんのビートライブを初体験! あれぞ、センス・オブ・ワンダー。アンビエント~トライバル~ダンスを行き来しながら、波を生む。grass roots jointはじめ若い聴衆が引き込まれていたのが印象的。最年長の出演者・ぢゃんシーラカンスも、とてつもない! 声が太い。言葉が強い。野生と知性が入り混ざる大熱演。こんな人がいたのか……と畏れ入る。つづくDJ、KEITAのプレイもすばらしい。派手な展開はなくても紡ぐビート、テンポが的確で望まれる音をしっかりと置いていくセンスに脱帽した。

17時半を過ぎて、パーティーも佳境に。熊本から来た歌い手・しみずけんた&宇都ぽん良太郎のライブは手練れの職人芸。ラテン〜スパニッシュをベースに歌謡曲っぽい歌詞をのせるユニークなスタイル。敷居は低くても安っぽくならず、しっかり会場を盛り上げる。哀愁と愛嬌が入り混ざる見事なステージだった。せまい店内の熱気はムンムン。どんどん人が集まってくる。みんな、泰尊の出番を待っているのだ。子どもや年長者のファンが多い。ながめの挨拶から本番がはじまって最後までフルパワーで駆け抜ける。個人的には、ぢゃんシーラカンスを迎え入れた「百年樹」がハイライト。ヒップホップ〜ラップというよりソウル・ミュージック、〈食堂湯湯〉の店内を温泉ばりの高音に引き上げた。誰よりも、店主の中村くんがいちばん盛り上がっていたのも嬉しかった。いい友人、先輩や後輩にめぐまれた食堂湯湯の未来は明るいぞ。

勢いのまま、中村くんの胴上げ(!)、ぎゅうぎゅう詰めの集合写真を経て、閉幕! でも、帰る人が少ない。あちこちで楽しそうな声が聞こえる。酒もぐいぐい進んでいる。片付けよりも、ご歓談。このときにようやく挨拶できた人も多かった。24夜目を迎えたパーティー「旅の途中」の根の太さ、深さをしみじみと思い知る。

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