映画『スウィート・シング』を観た。封切直後から、街の先輩〈ベッカライ・ブロートツァイト〉の菅原さんがつよく勧めてくれたのと、葉山〈DAYS 386〉の武宮さんにもいい感想を聞いていた。ようやく観られたのが、まず嬉しい。
話の筋、展開に乗りきれないところがあったけれど、配役と選曲は自分の好みだ。モノクロとカラーの使い分け、ときに台詞のテロップを織り込んだりもする情景描写の工夫も気が利いていた。ローティーンの少女、少年の逃避行。いくつかの楽曲の流れ方。この二点からだろうか、数年前に観た『荒野にて』をおもい出した。あと、盗難車で走るシーンをみていて『リバー・オブ・グラス』で描かれていた風景が頭に浮かんだ。
あたたかな交流を描いた直後に、辛い、胸を締め付けるようなシーンがつづく。家族、社会に翻弄され続ける主人公とその弟、先々で出会う人。映画はフィクションであれ彼女、彼らはきっと今もどこか生きている。どこで、どんな風に暮らしているのだろうか。
そう言えば、劇場で〈つくば食堂 花〉植田さんと会ったのだった。もらったビールは一口しか、のめなかった。
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