詩を描くということを、普段から意識して、それをどんなに拙いと思っても、書きとめてみるということを、是非行って欲しい。身近なものを対象に、繰り返し繰り返し、日々、自分の眼差しを描くことで、きっと、いままで見過ごしてしまった多くのものが、自分のなかに見えてくるはずで、それが、自分なりの生き方を証明していくことでもある。(「日々、詩を描く」)
7月2日、土曜日。気が向いて読み返した、永井宏 散文集『サンライト』に改めて感じ入った。ここには、さりげなく大事なことが書いてある。書き手の永井さんが醸し出した雰囲気(柔和で軽やか、気楽な暮らし)だけで受け止められてしまうからか、本質まで迫る人はそう多くないような気がする。
暮らしのなかで誰もが持ち得る、様々なイメージ。朝、起きて見る空の色。風の具合。コーヒーの味。それらにぐっとにじり寄って、曖昧で安直な言葉でごまかさず、自分なりの表現に置き換えてみる。その試みが、永井さんが言うところの「詩を描く」ことなんじゃないだろうか。
当店でも販売した『サンライト』(夏葉社)、『愉快のしるし』(信陽堂)の読み口は軽やかだけれど、記されたものは心の奥の方に作用する。どちらも今月中に再入荷予定。
今日、明日は13時開店! のんびり開けているので、都合に合わせてご来店あれ。
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