定休日。朝起きると喉に違和感があり、わずかに咳も出る。体温は平熱。大事をとって予定していた遠方への外出を取りやめ、つくば市内で過ごすことにする。発送業務を終えたのち「午前十時の映画祭」内での上映が始まっている『赤ひげ』を観るため、〈シネプレックスつくば〉に自転車を走らせる。
5分休憩をはさんでの3時間20分。江戸社会に横たわる「無知と貧困」がもたらす、かなしくも骨太なエピソードが連続する1部に圧倒されて、引き込まれる。休憩後の2部は一転、ホームドラマ的雰囲気を感じさせる和やかさ。上映終了後に大きな手ごたえが残っていたのは、脇役陣の熱演ゆえか。収められた逸話それぞれに力があり、ことなる味わいがあった。何かしらを身体で受け止めたような感覚がある。
その後、吾妻〜天久保界隈の好きな店に立ち寄る。SNS社会以降の情報拡散、消費速度とは縁遠い場所ばかり(と言っても、2軒だけれど)。ゆっくりと場に流れる時間を味わう。
年内中に新設予定のレコードショップ、録音スタジオを製作中のエスプラ君&スエルテ君のところにも顔を出して、ビールを一杯。予想以上に大きい場所。つくば駅から徒歩圏内の好立地。行政主導の街づくり、地域おこしとはまったく異なる発想、方法であのエリアを面白くしてくれそうな気配を感じる。あらたな動きに触れると、つい自分もワクワクしてしまう。
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