3月1日、金曜日。ガラッとドアを開けて、入ってきたのはひとりの女性。入店してすぐ「版元なんですが……」と1冊の本を差し出す。はァ、とあっけにとられて受け取ると、ずっしりと重たい。小津映画、着物なんて言葉が目に入ってページをめくると、しっかりした内容なのである。時間をかけて目を通して、いやあすごい。立派な本です。でも、うちはこんな店だから……と断るつもりで本を返す。
ねばられたわけじゃない。でも、話が止まらず、実はもう一冊と出されたのが、塔本シスコの本だった。表紙がなんとなくレインコーツっぽい。いいなあと思ってみ始めると、ぐいぐい引き込まれる。取引条件をきくと実に良心的。じゃあ、せっかくだし買い取りますと各1冊ずつ、合計2冊分のお金を渡した。
断る気まんまんだったはずが、買い取ってしまった。でも、どちらもすごくいい本で、後悔も苦渋もない。むしろ、教えてくれて感謝したい。〈katsura books〉の織田さん、ありがとうございました。
今日は15時、明日明後日、明々後日は13時開店。お暇があれば、ご来店を。
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