1月4日、木曜日。午前中、小林信彦『日本橋バビロン』を再読して唸った。重厚で、重要な本である。著者の別作品のなかで「下町出身の人間の酷薄さというのも、『日本橋バビロン』でしつこく書いたつもりだ」との一節にぶつかり、思い立ったのが良かった。冷静に、しつこく描かれる下町出身の父の兄弟たちの酷薄さは読んでいるだけで、辛くなってくる。九代続いた和菓子屋の崩壊、閉店の無常さには読み手も立ち尽くすほかない(「これだけのことなのか、九代続いた家業が崩壊するというのは……」)。
昨日観た映画『パーフェクト・デイズ』の端々が腑に落ちなかった理由がわかったような気がしたのだが、掴む前に消えていってしまった。でも、近年読み続けている小林信彦作品、他の書き手の東京ものから得た感覚が作用しているのでは……。このことは時間をかけて追っていきたい。
今日から営業再開! ひとまず13時から19時まで、開けてみます。
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