久しぶりに東京を歩く。つくばエクスプレスを秋葉原で降りて、お茶の水まで、いつも以上にゆっくり足を進める。聖橋をくぐって坂を上がると交差点には沢山の人。大学や会社、病院なのかな、人それぞれに目的があって速度がある。街の動きを観察しつつ、映画のことなど考える。
まずはディスクユニオン、珍しく穂高には入らず神保町へ。山の上ホテルの看板につられて坂の上を見上げる。もう少し歩いて、アットワンダーJGに入店。じっくり棚を追って、あちこちに欲しい本を見つける。小林信彦の本がずらりと揃っていて息をのむ。種村季弘、殿山泰司の本も充実している。大体どれも買いやすい値段。数冊を選んで会計を済ます。
外に出ると、カレーとコーヒーの匂いが鼻につく。そう言えば朝から何も食べてない。エチオピアに足を向けるとちょうどよく空いている。チキンカレーを食べるとじわじわと汗が出る。サッと食べ終えて、地下鉄に乗って清澄白河で降りる。地図を確認して、門前仲町まで歩いていく。
清澄通りは高い建物が少なく、空が広く見える。のんびり歩く。何でもない歩道橋の下に小津安二郎生誕の地とかかれた標識がある。遠くに赤札堂が目に入って、町々が繋がっていることに納得する。こうやって動くと東京は面白い。
ほどほどで少し飲んで、目的地の四谷に向かう。地下鉄を乗り換えて四谷三丁目で下車。編集者の金井さんと落ち合って、目に入ったサイゼリアに入店、軽く飲みつつ話し出すと、止まらない。あれやこれやが結局一つの話題に収斂されていくような、不思議な感覚。ライブの時間に合わせて、すぐ近くのバー・ドレスを目指して歩き出す。
雑居ビルの4階にあるカッコいい店。ほどよい緊張感。ガチガチでないのにスキが少ない。ライブのための特別営業で店内は満席、普段はまた違った雰囲気、空気らしいので時間をつくって再訪したい。ラム酒を飲みつつ、居合わせた方々とちょうど良く会話をして、音楽を聴く。こういう時間は久しぶりだ。来てよかった。
終電前の電車に乗って、どうにかこうにか帰ってきた。
15時の追記
つくば市に隣接する別の街で見つけた中華風レストランのチャーハンはバター風味。けっこうな音量で宇宙的なニューエイジ・ミュージックが流れている。ラーメンと餃子、酢豚は定番の味。時空のはざまに迷い込んだような不思議な店だった。また行けるかは分からないけど、むげにはできない魅力があった。
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