2018/07/03

『Sun and Rain』


Yossy Little Noise Weaver『Sun and Rain』が届きました。
着実な演奏活動、拠点となるスタジオの設立を経て制作されたアルバムは、前作以来実に8年振りのリリース。選びぬかれた音の連なりは驚くほど軽やか、かつ清涼に響きます。早すぎる梅雨明け、唐突な夏の到来に戸惑う日々にもすーっと馴染む、さわやかな風のような仕上がりです。

販売価格は2700円(税込)。10月には、つくばでのライブも予定しています。

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3rdアルバム『VOLCANO」より8年ぶり(!)と、長い時間をかけて熟成させながら到達した本作には、どのような変化があるのだろうか?
一番の変化は、前作リリース以降に目覚め始めたYOSSYの"うた"への向き合い方だろう。
それまでは英語詩中心で、ヴォーカルも1つの楽器として語感を楽しむスタイルだったのが、より"伝える"ということへの意識の変化から、日本語詩の楽曲に取り組んでいるのだ。それは、言葉と間を大切にするアーティスト=ハナレグミや、メジャーフィールドど真ん中で活躍し続けるMr.Childrenのサポートといった活動から受けた影響も大きいだろう。また、関西から関東へ移り住んだこと…とくに現在は自宅で練習や録音のできる素晴らしい環境で、思いついたアイデアをすぐに試せたり、納得いくまで2人のアンサンブルを高められたりと、ストレスなく音楽と向き合えていることで、2人の演奏を、より繊細に、包容力に満ち溢れたものにしている。
本作ではYOSSYの鍵盤とicchieのトランペットという軸はそのままに、この自宅スタジオ"STUDIO OPPE"で波多野敦子(ヴィオラ)、伊賀航(ベース)、栗原務(ドラムス)といったミュージシャンを中心に、リラックスした雰囲気でレコーディングを敢行。
しっとりとした歌声が心地よいハナレグミとのデュエット「雨ふり」、軽快なSKAナンバー「Talking About Love」、表情が刻々と変わってゆく空模様を巧みに表現した「Thunder」などを含む全9曲。8年待ったリスナーの期待を、どれも軽く越えてくる名作が誕生した。
−斉藤ジョゼ

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