2018/07/22

『ヒロインズ』


ケイト・ザンブレノ(西山敦子・訳)『ヒロインズ』が届きました。
静岡県三島市で独自の活動を続ける〈CRY IN PUBLIC〉の出版部門「C.I.P.BOOKS」からの第一弾刊行物(訳者の西山さんご自身が版権の取得、翻訳、出版までを手がけたとのこと!)。この本で「彼女たちは、どう書かれ/抑制されたのか」と問われるのは、モダニズム作家の妻や愛人たち。これまでになかった文学研究を試みた書物です。

販売価格は2484円(税込)。厚さと紙質、カバーの色合いどれもが絶妙。この夏の課題図書にしたいなあと思います。

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文学とは何か、狂気とは? それを決めるのは誰か? 
家父長の言葉が支配する枠組みの中で声を抑えられた女性たちに寄り添い、彼女たちの物語を響かせようとする試み。あらゆる引用とパーソナルな記録の断片を無限に重ね、織り合わせることで現れる〈私たち〉の姿とは。 
本書で主に取り上げられるヒロインと作品たち 
ゼルダ・フィッツジェラルド/ヴィヴィアン・エリオット/ジェイン・ボウルズ/ヴァージニア・ウルフ/エンマ・ボヴァリー(『ボヴァリー夫人』)/アナイス・ニン/ジューン・ミラー/「私」(『黄色い壁紙』シャーロット・パーキンス・ギルマン)エドナ・ポンテリエ(『目覚め』ケイト・ショパン)/ジーン・リース/デューナ・バーンズ/ルイーズ・コレ/コレット・ペニョ(ロール)/ルチア・ジョイス/フランシス・ファーマー/ウニカ・チュルン/アンナ・カヴァン/エリザベス・ハードウィック/メアリー・マッカーシー/シルヴィア・プラス など など … …
著者:ケイト・ザンブレノ
2009年に作家リディア・ユクナヴィッチの出版社キアスムス・プレスが主催した「Undoing the Novel」コンテストで見出され、0Fallen Angel で小説家デビュー。ほかの主な著作にGreen Girl (2011)、Book of Mutter (2017)など。新作小説や、エッセイと講演を収録した作品集など近刊の予定多数。2018年現在コロンビア大学などで教鞭をとる。ニューヨーク在住。
訳:西山敦子

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