2024/08/30

8/30 店日誌

8月30日、金曜日。虫の声に触発されたのか、ゲロゲリゲゲゲが聴きたくなった。このバンド(ユニット?)のことはよく知らないのだけど、仄聞するに激烈なノイズを鳴らすらしい。たまたま自分が持っているレコードは『 > (decrescendo)』で、この作品はハピドラムというスティールパンに似た音色の楽器が独奏されるだけ。風が吹き虫が鳴く、たまに車も通り過ぎるなか録音された、とても静かなアルバムである。

夜明け前、月が出ていて夜はまだ明けないだろうと演奏していましたが、演奏を終えると夜は完全に明けていました。これも意図的ではありませんが、まさに夜明け前から夜が明ける絶妙な時間です。ハピドラム以外がいわゆる主人公の曲ですが、まさかそんな貴重な時間が演奏の主人公になってくれる事までは予想をしていませんでした。(山ノ内純太郎)

裏面記載のテキストによれば、この演奏が録音されたのは、2019年9月18日(5年前なら、もう秋めいていたのかもしれない)。時間の流れがそのまま刻まれたレコードに針を落とすと、聴いている部屋の時間がぐにゃ〜り、ゆがみ出すような感覚がある。それも、いたって自然で、まともな作用だと受け止められる。

それにしても雨が強い! ときにザーッっとくると、まわりの音がかき消される。そんな中で読んだのは、川崎大助『教養としてのパンク・ロック』。ちょっと前に届いた『DEBACLE PATH』別冊2で取り上げられていて、気になった。読んでみると、これが面白い! 昨日の午後から夜までに、あらかた読んでしまった。新書で約1300円は高いようだが、単行本でこの内容だと、たぶん2200円になる。形態と価格のバランス取りで格闘している人もいると知った。

とりあえず今日も通常営業。さーて、お客さんは来るのかな……。

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