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2009年、加藤りまはクリスティーナ・ロセッティが1893年に書いた詩を偶然書店で見つけた。本の装丁や挿絵の美しさ、何よりそこに書かれていた詩に深い叙情性を感じたという彼女は、当時作っていた音楽に合わせて詩人の言葉を歌おうとした。それは完璧な組み合わせだった。
加藤りま『Sing-Song』が届きました。
2015年の『Faintly Lit』以来、4年振りのセカンドアルバムは美しい装幀をもつ10インチ・レコードに。全10曲のちいさな歌集ですが、時流に染まらぬつよさもあります。出来るだけ丁寧に耳を傾ければ、心に灯る火に気づくはず。
販売価格は3240円(税込)。ダウンロード・カード付き。
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ロセッティの詩集にちなんで『Sing-Song』と名付けられたこの作品は、2015年にリリースされたアルバム『Faintly Lit』に続く、加藤りまの2ndソロ・アルバムです。二つのアルバムは同時期から制作が始まりましたが、『Sing Song』は続編というより『Faintly Lit』の対になるような作品といえるでしょう。
2015年のアルバムが、かすかな灯(Faintly Lit)以上に荘厳で心地よい雰囲気に包まれているとしたら、「Sing Song」は、より暖かく照らされた灯です。「Our little baby fell asleep」などの曲では、ロセッティのビクトリア時代後期の童謡が、子ども部屋のカシオトーンのかわいらしさと、フォーク・ギターの柔らかさに包まれた現代の楽曲へと生まれ変わります。既存の詩を再編することで、詩と歌の枠組みは注意深く構築され、色彩豊かなレイヤーをまとった音楽が、ガラス細工のような繊細さと優しさをもって歌い上げられます。
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