休憩所でヴァイオリン奏者の新村さんと合流。オンタリオ店主のなおこさんと挨拶をしてコーヒーをいただく。地元の人、観光客が自然にまざって場をわけあう。店主の目が行きとどく大きさで、居心地がいい。人間味のある店だった。
蕎麦屋での昼食後、〈bullock books〉に向かう。なんとなく頭にあった情報以上に奥まった立地に驚く。山道のような風景で、古い碑や寺もある。せまい道を抜けて着く一軒の家、立派な庭の奥にある小屋が本屋になっている。店主の内田さんに挨拶したのち棚をみる。時間が限られていたから集中して、2冊を選ぶ。開催中の展示案内を渡し、養蜂の説明などを受けて、出発。30分たらずの滞在だったが、収穫あり。おおらかで、安心感があった。
その後、1時間ちょっと車を走らせ鹿沼市に。途中で走った日光例幣使街道が印象に残る。黒川を越えてわき道にそれると商店街に入る。シャッター通りのようでちらほら開いている店もある通りをゆくと「模索する多目的スペース+宿泊」を謳う〈Center〉が見つかる。味のある商業テナントを改装したガレージのようなスペースで、河野さん・田巻さん夫妻が待っていてくれた。
自分の店でも扱っている書籍や音源、小冊子が少し。多くの未知の作品たちが並ぶ棚に目を向けると、止められない。どれも気になる。ご夫妻ふたりの話も刺激的。今日訪ねてきた2店舗とは異なる、確かな野心を感じる。暖かいお茶をのんでから屋上にも案内してもらう。ちょうどいい高さで風が抜ける。クラウドファウンディングで集めた資金でフェンスをつくるらしい。ここでビールがのめたら最高だろうな。ステッカーとチラシなどを交換して、お邪魔した。次はイベントを観に来たい。
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図らずと、レイモンド・マンゴーがアメリカ全土を旅した見聞録『就職しないで生きるには』を思わせる一日になった。三者三様、それぞれの環境に合わせた場所をつくった人たちと交流して、個人店の面白さに感じ入った。道中の風景にも新鮮な箇所があり、目を見はった。
さて、次はどこ行きましょうかね。大坪さん。
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