6月16日、金曜日。ここのところ、ZINEの持ち込みが増えている。内容や価格設定が腑に落ちれば、少部数預かることがある。何でもいいわけじゃないが、すぐれたものだけを扱っていてもつまらない(これが難しい)。店で扱うかは別として、個人的にはどんどん作ればいいと思っている。ZINEなんだから。着想を得たら時間をかけずに形にした方がいい。
ホメること。───堂々とホメながらダラシなく見えないというのは大変なことで、批評とはいかにうまくホメるかという技術だという名言は、放送批評の場合にも変るまい。(*1)
小林信彦『道化師のためのレッスン』を読んでいて、うなった。ホメる批評。批判と批評は異なるものだから、辛辣な意見を伝えるだけが批評ではないと理解している。でも、褒めながら批評するのは難しい。
安易に褒めるのは簡単なんだけど、ちゃんとわかってて、きちんと褒めるというのは大変です。だけど、本当はそれがないと才能は伸びないし、まずいんですよね。大袈裟にいうと、文化というもののあり方に影響します。(*2)
若ければいい。でも、若いだけでは褒められない。その塩梅を見極められないまま、自分も年をとっていく。個人的な視線、新鮮な発想が感じられれば嬉しくなる。他者の行動、思想の剽窃に触れると哀しくなる。こればっかりは年齢は関係ない。独自のアイデアを具現できる人が多くないのはわかっている。
今日も書籍、音源に入荷予定あり。お暇があればお運びください。
(*1)「俗流〈放送批評〉を斬る」より(p317)
(*2)「流行と不易」より(p118)
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