午前10時の映画祭でヴィム・ヴェンダース監督作品『パリ・テキサス』を観た。キャップに髭もじゃの男が砂漠を彷徨して、音楽はライ・クーダー。漠然としたイメージだけを手がかりに劇場に。前より真ん中に席を取る。客数少なめ、年齢層はやや高め。
本編がはじまってすぐイメージ通りの画があらわれる。音楽が不穏に響く。クレジットのフォント、サイズがバッチリだなーと感心する。かなり序盤の弟が兄を迎えにいくために乗る飛行機内のシーンがいい。『ベルリン 天使の詩』でも刑事コロンボ(ピーター・フォークって人らしい)が乗る機内の雰囲気が好きだった。窮屈で、浮き足立った感じがして。
主人公トラビスの顔が好きだ。アップになると見惚れるような造形。弟の家に戻ってからの不思議な存在感、夜中に皿を洗ったり子供のハンターを学校まで迎えにいくギクシャクした動きに笑う。ハンターは終始勘がいい。身勝手な親をもつと器量がよくなるものなのか……と考えてしまった。それにしても、弟夫婦は不憫だなあ。
アート・ディレクターとして記名されていたケイト・アルトマン(KATE ARTMAN)がどんな人なのか、気になっている。
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