2017/04/23

『すべての雑貨』

©夏葉社

“雑貨化とは、道具をはじめとしたあらゆる物の「相対化」の別名である。”

夏葉社の最新刊『すべての雑貨』が入荷しました。
西荻窪で雑貨店「FALL」を営む三品輝起さんによる初の著作は“雑貨にまつわるエトセトラ”・・・なんて、安直な惹句には落とし込めない尖鋭な内容。単なるスローガンと化した概念(“小商い”みたいな)では片付けられない個人店主の憐憫、彷徨が封じこめられた希有な書物です(“雑貨”という言葉の定義を更新したといっても過言でないと、ボクは思います)。

立ち姿は凛々しく、いさぎよく。内面ではジタバタと。販売価格は2160円(税込)。

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「世界がじわじわと雑貨化している気がする。
これは豊かになって物の種類が増えたから、ってだけじゃない。
それまでは雑貨とみなされてなかった物が、
つぎつぎと雑貨に鞍がえしているせいなのだ。」
昨今、本もまた雑貨のように扱われるときがあります。
本だけではありません。レコードも、美術も、実用品も、
なにもかもが雑貨のように扱われる。
というか、雑貨のように見える。
雑貨化した社会。
原宿にあった文化屋雑貨店、デンマークのレゴ、ムーミン、クンデラ、
ガルシア=マルケスらを引用しながら雑貨の来し方・行く末を考える
縦横無尽の論考は新鮮で、読んでいると知恵熱が出ます。
雑貨を考えると現代が見えてくる。
そう云っても過言ではありません。

文章もすばらしいです。
雑貨屋さんをやりたいという人、雑貨が好きな人、
現代の消費文化を考えたい人、おもしろい本が読みたい人、
とにかく、いろんな人にお勧めしたいです。
書店店頭にて、ぜひ。

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