オン・ザ・コーナー。
自分が思い描く、素敵な風景。
***
平日の夜。ワラワラと集まってくる奇妙な人たち。
酒を片手にあちこちで、いろんな話が飛び交ってる。
笑い話や政治の話。地震や電気、燃料のこと。ズキズキと痛む歯について。
いなくなったあの人のこと。新たに生まれた命のこと。
思い思いに、熱のこもった話が聞こえてくる。
とびきりにゴキゲンな選曲がつづく。
「この曲なんだっけ?」とDJとの会話も弾む。
可愛いあの娘も踊ってる。弾むように笑ってる。
ふと、目を向けると、ズラリと本が並んでる。
おおこの本探してたんだよ、なんて一冊を見つける。
ふふふとほくそ笑み、頁をめくる。やっと見つけたぞ。
ようし買ってしまおう。しかここで、この本見つけるなんてな。
おお、あの人も横で本に読みふけってる。
これから演奏だってのに。
いろんな音が聞こえてくる。
マイクのスイッチが入った。
セッティングは終わったみたいだ。
夜が動き出す。
ざわざわと人が集まる。
それでも喋りっぱなしの人がいる。
とにかく呑みっぱなしの人もいる。
なんだっていい。どうだっていい。
最近ようやくわかったのだけど、
どうやら今日は今日だけらしいのだ。
この夜は一度きり。同じ夜はやってこない。
もう、思いっきりやってやろうじゃないか。
トコトン楽しむ機会があってもいい。
なにも恥ずかしいことはない。与えられた役割はない。
ただ、そこにいてくれればいい。好きなように佇めばいい。
***
街角の夜。
ここからはじまる物語。
協力してくれるみんなに、ありがとう。
どうぞよろしく。
そしてみなさま。
お待ちしております。どうぞどうぞ、お楽しみに。
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