2015/05/01

マヤコフスキー!


“もうどこへでも行ける!
  ぼくは好きな所へ行ける。
  煮えくりかえれ、詩人の譚詩(バラード)の泥。
  今や歌ってくれ、
  歌ってくれ、現代のデモンを、
  アメリカ仕立ての背広を着込み、
  黄色い靴を光らせた奴を。” 
  -「マヤコフスキー昇天」より

土曜社から届きました。小笠原豊樹の訳でおくる「マヤコフスキー叢書」の最新作。
1916年から17年にかけて書かれた四番目の長編詩『人間』です。やはり凄い。ほとばしる感情が言葉にのって迫ってきます。
上に引いたのはそのほんの一部。なので是非、全体を通して読んでみてほしいです。これは読む、というより、浴びるかもしれませんが。
以前にも書きましたが、マヤコフスキーの唾が飛んできそうな気がするんです。

これで5冊になった「マヤコフスキー叢書」すべて揃っています。どれも1028円(税込)。
こんな詩人にかぶれる若者がいたらいいなあ、と思います。

***

《そいつ/自由な人間が現れる/ほんとだよ/おれを信じてくれ!》と『戦争と世界』の終結部が告げるように、どうしても書かれねばならなかった、マヤコフスキー25歳の第四長詩。1905年の挫折した革命の影のなか、詩人はどんな叛乱も触れられない “万物の支配者” に復讐をいどむ。1917年の成就する革命寸前に書かれ、革命前マヤコフスキーの総決算となった長詩を、詩人・小笠原豊樹が遺した新訳でおくる。

革命は時折ゆるがす、王国の胴体を

――そうだ。マヤコフスキーが岩田宏にもたらしたこの世への諧謔精神と果てしないユーモア、疾風怒濤のような詩のリズムこそが、原動力であったとしか考えられない
佐々木幹郎(詩人)

――マヤコフスキーは金権の化身のような男に恋人を奪われただけではない、自分の作品までがその男の単なるアクセサリーと化しているのを目撃しなければならない
小笠原豊樹(詩人・翻訳家)

http://www.doyosha.com/25-%E4%BA%BA%E9%96%93/

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