PEOPLE BOOKSTOREと同じ天久保地区でgalleryYというレンタルギャラリーを運営している細田百合子と申します。植田さんからこのお話を頂いてとても恐縮しています。と同時に、この一年を振り返る機会を与えてくださったことに感謝しています。
2024年を私が振り返るには、ちょっとだけ2022年から振り返らなくてはいけないようです。
少しの間、お付き合いいただけたら幸いです。
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2022年の冬になる頃、病気が見つかりました。
展示が続く時期だったので、体調の変化は疲れからかな?くらいの軽い気持ちで受診した病院。今まで健康だけが取り柄だった私は、まさかそこから少し長めにギャラリーを休廊することになるとは思いもよりませんでした。
休廊該当期間にご予約頂いていた作家さんたちに私の状況と延期もしくはキャンセルのご連絡をするのは本当に辛かったです。この場所に何かを感じて展示をやろうと決めてくださり、会期に向けてご自身の作品と向き合い続けた時間を私が奪ってしまう。
申し訳なさでいっぱいの気持ちでした。
目まぐるしく変化していく日常において、とにかく目の前のタスクを一つずつこなしていくような日々が続きました。心も身体もかなり不安定な状態だった私を救ってくれたのは、私の周りの大切な人たち。手厚いサポートとやさしくのんびり声をかけてくれました。
そして、未来についての具体的な約束ができない中でも「ここでやりたいので待ちます!」と言ってくださった作家さんや「このギャラリーが好き!」と言ってくださったお客様の存在はとても大きなものでした。
この場所を通して出会うことができた人たちが、たくさんの愛情を私自身に注いでくださったこと。本当に感謝してもしきれない毎日でした。復活するためのたくさんの力をたくさんの人たちから頂きました。
ありがとうございました。
そして、2024年。
ゆっくりですが、少しずつ展示を再開できたことが何よりもの喜びでした。
何度か展示してくださっている作家さんを筆頭に初めてご利用くださる作家さんとの新しい出会いもありました。
作家さんたちのあの日の続きや初めて展示される作家さんのスタート地点をこの目で確認できたこと。白い壁が作品で彩られることが嬉しくて。作品を介して作家さんやお客様との交流が楽しくて。
「そうそう、これ!これ!この感じ!!」と久しぶりの感覚を味わい尽くした1年でした。
病気をして良かったなんて1ミリも思っていませんが、何気ない日常という世界から生まれる繊細な感情(プラスなこともマイナスなことも)により深く耳を傾けながら生きてみたいと思えたことは、日々の出来事に慣れすぎてこぼれ落ちていった感覚を再度救い上げるような行為であり、自己と他者を考える上でもとても大切なことだと思えました。
それだけは良かったのかなと思っています。
2024年はギャラリーの大きな窓から外の景色を眺めることができました。
季節の移ろい、そこに反射して映る展示された作品たち。2023年には見ることが叶わなかったこの窓からの景色を存分に味わえたこと。嬉しかったな。
ゆっくりのんびりでも良いからこれからもこの場所を続けていきたいなぁと改めて思えた2024年です。小さなギャラリーのささやかな日常をこれからも大切にしていきたいと思っています。
粛々と誠実に。
そして心からの感謝を込めて。
・・おまけ・・
ここまで書いておきながら、なんだか内容が暗い・・・と焦っています。
なので、今年の私のご機嫌な出来事を3つだけ挙げておきます。
1.ほろ酔いの帰り道、歩道のラインがスタートラインに見えて「よーい、どん!」と急に走り出したらわずか2歩で盛大にコケて幼少期以来の擦り傷。擦り傷って地味に痛いということを思い出しました・・・。足の指に肉芽が出来てしまい皮膚科にて液体窒素で焼いてもらう羽目に。二度と走るまいと反省した夏の夜でした。
2. 相変わらず酒場が好きです。飲酒というよりは、あの雰囲気が好きなのです。PEOPLE BOOKSTOREで購入する本もほぼ酒場本です。
飲み過ぎは良くないので、「今は泣く泣く4杯までと決めている」と言っていたら、最近はビール警察が出動してくれるようになりました。しかし、周囲の勘違いにより7杯飲んだことにされていたことも!! 任意の取調べの末、めでたく無実を勝ち取りました。
3.耳鳴りがするので、突発性難聴の疑いがあると言われ慌てて耳鼻科を受診し聴覚検査をしたら、「20代の聴覚です!」と医師に言われ治療なしで帰されました。帰り道、鼻歌を唄いながらちょっとだけ無敵になれた気分でした。
色々振り返りましたが、結局のところ、自分のことを笑えるって大事だなぁと思ったので、2025年も自分に呆れながら笑っていたいなぁと思った次第です。
皆様が笑顔あふれる1年でありますように!!
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