2026/05/20

5/20 店日誌


一癖も二癖もある、誰一人としてほかに代わるもののいない演奏者たちとの化学反応を経て生まれた、篠田以外には生み出し得ない、篠田そのもののような音楽。当事者とその周辺にとっては、それは日々生きていくために必要な、生涯変わることのない自身の表現であり、音楽運動であった。(川村恭子)

個性豊かなメンバーが、それぞれの自立性を持ちながらそこで共闘しているようなジャケット写真からも、メンバー個々人の意識を押し除け、肝から湧き上がるような“このグループの意思”が強く感じられるのです。(田口史人)

5月20日、水曜日。今朝いちばんで針をおろしたのは、篠田正巳『COMPOSTELA』。きのうの『1の知らせ』の解説にもあったけど、この時点でのコンポステラってのは表題で、アーティスト名は篠田正巳ユニットであると知る。川村恭子さんによる公式解説、田口史人さんの手製ライナーノーツを読んで、ジャケットをしげしげと眺めつつ耳を傾けていると、いわく表現しがたい厚みを感じる。A面6曲目「カディンカ」における今井次郎の「ヒドイ、ドイ、ド、ドイ!/ド、ドイ、ド、ドイ!」の節まわしは実にお見事。独創的と言うほかない。

ふと思ったのは、今月末30日(土)の「パスカルズ つくば公演」、来月13日(土)の「NRQ祭り」に参加するならば、この2枚はうちの店で売るべきじゃないか……ってこと。時流に乗るようでなんとなく腰が引けていたのだけど、勢いづいたままレーベルに連絡。在庫があれば、今週中にも売りはじめられる。

*
「Revisited ───NRQつくば再訪」というコピーが付くと、新たな見え方がある。天久保1丁目の地下スペース〈aNTENA〉で、6月13日(土)に開催される「NRQ祭り」に向けて企画者・猿田なつ奈(natunatuna)さんへのインタビュー記事を制作中。パッと打ち上げて、消えていくだけの催事にしたくないよねーっていう共通認識を基にして言葉を交わしているところ。

では、今週もよろしくお願いします。5月24日(日)は諸事情により終日休業です。

2026/05/19

5/19 雑記

午前中、郵便局で発送を済ませたのち〈Bespoke〉に向かう。思い付いて〈ベッカライ・ブロートツァイト〉に寄ってみるとちょうどよく空いていて、パンをいくつか買って、また自転車を走らせる。予約していた10時45分ぴったりに到着。ちょっと話して髪を切りはじめて……店を出たのは13時30分! どんだけ話してんだよ! って感じなのだが、やっぱり羽山さんは面白い。今日はカット4:おしゃべり6くらいの割合だったかな。

コンポステラの残したものは未だ成長を続け、日本のインディペンデントな音楽の世界に浸透し続けています。その巨大な流れのメルクマール作として、本作「1の知らせ」と篠田ユニットの「コンポステラ」の2枚は、そこから連なる人脈を追い、歴史を追い、遡り、今を噛み締め、その周囲を確認し、先を見つめることでよりその存在の大きさを確認することができると思います。(田口史人)

帰宅後すぐにシャワーを浴びて昼食、ちょびっと午睡をしてから、コンポステラ『1の知らせ』に針をおろす。円盤/山の湯の田口さんによる手製ライナーノーツ(〈山の湯〉購入分のみの特典)を読みつつ、耳を向ける。「反射する道」「くつやのマルチン」「箱の中の風景」「1の知らせ」「アジールのマーチ」など、曲名が秀逸。どこか乾きのある風景が頭に浮かぶ。

*
コンポステラのメンバー、中尾勘二さんが所属するNRQを迎える「NRQ祭り」は6月13日(土)開催! 出演はNRQ、牧野琢磨トリオ・パッカサタン、みたらし団子ズの3組。ただいまご予約受付中。

2026/05/18

5/18 店日誌


5月18日、月曜日。ああ、サイコーに爽やかで、健やかだった! 長年の友人であり尊敬するギタリスト、小池龍平さんが誘ってくれた「みんなで集まって春の日を楽しんじゃおう! Ann Sally LIVE!」はタイトル通りの催しだった。流山市周辺から来たであろう老若男女がホールに集まって、音楽に耳を傾ける。主催者の主張は皆無、装飾は最低限。いい音、いい声を聴衆の耳に届けるための工夫のみ。この手数が絶妙で、アン・サリー(Vo)、小林創(P)、小池龍平(Gt)のトリオを引き立てる。客席からの手拍子が自然だったのも良かったなァ。

つくばエクスプレス、流山おおたかの森駅直結の〈スターツおおたかの森ホール〉もちょうど良い大きさ。広すぎず、狭すぎず、客席からステージがよく目に入る。なんといっても! 音響担当の内田直之さんの技術あってか、音がとても良かった(適度な照明も◎)。終演後、龍平さんたちに挨拶をして外に出ると、まだ明るい。これが何より嬉しかった。

*
直近のつくば市内で関わりのある催事は、30日(土)「パスカルズ つくば公演」と31日(日)「棕櫚 開店4周年パーティ」。後者の同日には天久保1丁目〈Club OctBaSS/Bar DISCOS〉で「GoodNears」、同区画〈aNTENA〉では「知久寿焼ソロライブ」もあり。方々が盛り上がってきているので、ご注目を。

今日は通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉もどうぞよろしく〜!

2026/05/17

5/17 店日誌


5月17日、日曜日。ブッカー・ティー&ザ・エムジーズ、コンガス、エレクトロ・ヒューマンゲル、タッチ、スカル・スナップス、グレゴリー・アイザックス/キング・ジャミー、ウィッキド・ウィッチ、トミー・ゲレロ&ガジェット、ハービー・ハンコック。常連のイシワタさんが持ってきたレコードたち。ちょっとだけ検索して、ご本人からも教えてもらって、ざっくりと値付け。買い叩くのではなく、当店なりの精一杯の金額を伝えると毎度こころよく了承してくれる。

アートが無力な時代。失意の中、一番の足もと、自らの生活に見つけた小さくもたしかな光。本書は、瓦解する地球を前にして、日本から世界に差し戻す、小さくも、大きな一歩だ。(有太マン)

一昨日の入荷後すぐに売れてしまった、有太マン『生活の実践 「足るを知る」で世界が治る』はおそらく今日再入荷。初回注文が少なすぎたのを悔いつつ、改めてしっかり告知する。小さいけれど中身のつまった本。そのほか、Sapporo Posse『HYPERTEXT #1』も届く予定があり、こんなに注文してて大丈夫か? 少々不安を覚えている。

*
引き続き、本の買い取りが沢山あります。どんどん出しているのですが、クリーニングなどの作業もあり、堆積本が増えていく……。催事にも出たいなーと思っているけど、なかなかタイミングが合わず、悩ましい。

今日は10時〜14時の変則/短縮営業です! ご都合合えばご来店ください。

2026/05/16

5/16 店日誌


プリンス・バスターは「アフリカの魂から生まれた文化的革命がスカだ」と書いていたが、スカは、60年代のイギリスで、モッズという、ちょっと不良なワーキング・クラスの白人の若者たちの気持ちを捉えた音楽でもあったのだ。(石田昌隆)

5月16日、土曜日。抗うことが、生きること。なんて秀逸な惹句だろう。石田昌隆『STRUGGLE Reggae meets PUNK in the UK』を読みだして、冒頭から引き込まれる。クラッシュ、ロード・キチナー、プリンス・バスター、ジョージィ・フェイム、エディ“タンタン”ソートン、リコ・ロドリゲス、アーネスト・ラングリン、ボブ・マーリー、デニス・ボヴェル……彼らの音楽と思想、時代の状況が併走して語られるからたまらない。なるほど! へー! とか、いちいちうなずき驚きながらページを繰っている。

ザ・クラッシュのデビュー・アルバム、UK盤『The Clash』の方向性を決めた決定的な2曲、〈White Riot〉とカヴァー曲〈Police&Thieves〉は、いずれもノッティングヒル・カーニヴァルとジャマイカからの移民の存在が大きく関係していた。

って書かれる箇所でゾクリ。ジョー・ストラマーやポール・シムノンが出かけた76年のノッティングヒル・カーニヴァルで「Police&Thieves」が爆音で流れまくっていたらしく、クラッシュがカバーした理由がわかった気がして嬉しくなった。意味よりも衝動、共感、連帯。1976年、時代の震動あってのパンクロックなのだと再確認した。

上記『STRUGGLE』と同時に入荷した有太マン『生活の実践 「足るを知る」と世界が治る』はあっという間に完売! 早ければ明日には再入荷する予定なので、しばしお待ちを。Type Slowlyからはリコ・ロドリゲスのTシャツも届きます。

今日も通常営業! 明日17日(日)は10時〜14時の変則/短縮営業です。

2026/05/15

5/15 店日誌


5月15日、金曜日。ジム・ジャームッシュ、デヴィッド・バーン、こだま和文、佐伯誠、矢内原伊作、エリック・ホッファー、梶谷いこ、ハン・ガン、リチャード・ブローティガン、小野和子、都築響一、小林エリカ、菊地成孔、佐野元春、藤本和子、ヨーゼフ・ボイス、小西康陽、などなど。きのうも沢山の本を買い取りました。今日明日で値付けして、棚に並べていきます。

お隣カフェでは「手差ユニッツ『メザメザメ 春』刊行記念展」がスタート! 大小の作品に加えて、Tシャツやトート、ZINEといったグッズも色々あって楽しいです。会期は6月1日(月)まで。

今日明日は通常営業。明後日17日(日)は短縮営業(11時~14時)です。

2026/05/14

5/14 店日誌


5月14日、木曜日。朝イチで見つけて、びっくり! DETERMINATIONS『I’ve Got You Under My Skin/Lone Gazer』と『Ska Champion/Love Me Do』の7インチ・リリース! Gary Panter『Pray Fot Smurph』と一緒に予約注文を済ませると、OVERHEATの石井淑子さんから「ゲイリーの作品、カッコいいんですよー!」とメッセージをもらって心が弾む。う〜ん、嬉しい! デタミネーションズのリリースはもちろん、ゲイリー・パンターの名前がこんなにも身近になったのは石井さんご夫妻と佐藤拓人くんのおかげだ。

*
ひと息ついて、Jackie Mitoo『In London』に針をおろすと、なにかおかしい。……こんなアルバムだったか? 首をかしげて、先に持っていた盤に針をおろしてみると、ん? 曲が違う。ってか曲順が全く別だし、ジャケットには1曲多く書いてあるしで大混乱。なんなんだ、これは(泣)。

整理すると数年前に買った『In London』は片面6曲ずつなのだけど、先月預かった盤は片面に7曲入っているにも関わらず、レーベル面には記載なし。では裏ジャケの表記が正しいのかといえば、そうじゃない。ぐちゃぐちゃな曲順で、聴きながら書いていても把握できない。

こればかりは1人では把握は不可能。誰かしらと一緒に1曲ずつメモりつつ、曲の正誤も確認しながら聴いてみないとダメだ。先に持っていた盤は6曲ずつの12曲収録、曲名と曲順も合っている(はずだ)から参照盤にできる。

ではでは、今日も開店! お隣カフェでは「メザメザメ」の展示がはじまります。