2026/09/12

9/12 店日誌


9月12日、土曜日。先月の南浦和にはじまって、今月の古河、来月は益子、北茨城の催事にも参加する。もちろん本屋として出向くわけなのだけど、誘われるときに「カルチャーのある本屋、ピープルに」みたいな感じで言われることが多くて、ちょっと戸惑う。新刊書店、古本屋、ZINE専門……業態問わず、一定以上の量の本を扱っていれば、カルチャー(っていうか文化)は付随するはずだと思うから。うちの店はレコード、CD、Tシャツとか書籍以外のものも多く扱ってるから、そう思われるのかな。

そう! さらっと書いたけど、開店以来、こんなにあちこちに出向くことはなかったのである。しかも連続して。加えて、18日出来予定の山名昇『正岡子規はバイトなどしない 副読本●『寝ぼけ眼のアルファルファ』について』の行商&納品ツアーもある。張り切りすぎず、されど熱をもって! あちこちに出かけていきたい。

では、今日も開店! 雨もちょっと弱くなったような気がします。

2026/09/11

9/11 店日誌


9月11日、金曜日。長靴をはいて家を出たのが8時38分。傘をさして、ぐいぐい歩いて、店に着いたのが9時18分。ぴったり40分。金曜日のふんわりは苦手なので(ついでに言えば火曜も……)、『ズビズバー』を再生する。このCDを買ったのは今年の頭だったか、はっきり覚えていないのだけど、しばらく聴かずにいたのを聴いてみたら、すごーーく良いのだ。1曲目の「アマドコロ摘んだ春」からぎゅっと胸を掴まれる。ピアノとヴォーカル、たまに弦楽器。編成はシンプルながらも曲調に幅があって、まったく飽きない。

ズビズバーは今日、天久保1丁目の地下スペース〈aNTENA〉でライヴがある。店からは遠くないし、なかなか観られる方々じゃないのは分かってる。でもさ、この連日の雨! いまも降ってる。どうも出かける気を無くさせるんだよなァ……はて、どうなりますか。

(なんて書いてますが、気になる方はぜひ出かけてほしい! 予約不要とのこと!)

こんなにも雨が続いたのはいつ以来だろう。とうぜん店も暇になるわけで、読書がはかどる。直近で読んだのは、中島岳志『縄文 革命とナショナリズム』。その前には上野千鶴子・小倉千加子・富岡多恵子『男流文学論』、佐藤正午『書くインタビュー』①〜⑥など。こういうとき、読書日記をつけてると便利だなーと思う。

今日も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉にも動きあり〜!

2026/09/10

9/10 店日誌


9月10日、木曜日。8時58分に玄関を出て、燃えるゴミをぽいっと投げて自転車で走りだす。水たまりをよけつつ、スピードを出しすぎず、のんびり進む。郵便局ATMで入金3件(トートバッグの新色をつくります!)、発送3件を済ませて店に着いたのが9時22分。ラジオをつけるとディランⅡ「男らしいってわかるかい」が流れてる。じゃあ次は……と流れたのは、休みの国「追放の歌」。オクノ修さんがカバーしてた曲、オリジナルをはじめて聴いた。ふんわりの木曜日、ゲストは大塚まさじさん。

友部正人「大阪へやってきた」もはじめて耳にする。驚くほどにディランじゃないか。でも、真似ごとでは終わってない。街に歌いたい場所はなく、求人広告を握りしめて歩いてる。貧乏人。避難民。インターチェンジ。沢山の言葉が散りばめられたトーキングブルース。うーん、これはカッコいい。

*
雨、雨、雨の9月上旬。気温も上がったり下がったりで、なかなか大変だ。店にくる人は少ないし、薄い紙もぺろーんとめくれてくる。憂鬱。今日はいくぶんかマシになるだろうか。ちょっとだけでも陽がさしてくれたら嬉しいんだけどなあ。

今日は通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉もよろしくどうぞー!

2026/09/09

9/9 店日誌

9月9日、水曜日。曽我部恵一『からっぽ』は、2025年10月18日-12月21日の会期で開催された「サニーデイ・サービス 曽我部恵一展 Love of Words」の図録であり、プライベートな日記帳みたいで、詩集でもある不思議な本。パンクロックやレゲエ、フォーク等々への愛情はもちろん、四国にいる親、東京でともに暮らす子どもたちへの眼差しがまっすぐに綴られている。曽我部さんは55歳。あと10年も経てば、自分も50代になるわけだけど、その頃、どんな風に暮らせているんだろうか。

その人ごとの状況や時代との関わり方があって、みんなそれぞれ少しずつ違う思いを持っている。それにもかかわらず、戦争反対という同じ言葉をみんながおしなべて使うことにすごく違和感を感じていて。/だから、戦争反対という気持ちをどう歌い、どう伝え、どう表現するか、ということが大事だと思っていて。(曽我部恵一)

この本のなかで、身体がぐっと立ち上がるような感覚を覚えたのが上記の箇所。1994年からサニーデイ・サービスのディレクターを務める渡邊文武さんとの対談で、2001年に発表した曲「ギター」に触れての発言。戦争にはちょっと反対さ、と歌うのではなく、大反対と叫ぶべきでしょ! なんて物議を醸したらしい。

2026年のいま───あちこちにスローガンめいた言葉が転がっている。小さな書店、雑貨店、飲食店。意思表示はもちろん大事だ。喜ぶのと同じくらい、怒るのが重要なのも分かっているつもりではいる。だけど、与えられた言葉は生きているのか? そう問いを立てると、どうも首を傾けざるを得なくなる。

(ここらでふーっと、いったん落ち着いて。)

「平和」であれ「保守」であれ、それを一つの合言葉、スローガンにしてしまった時、その言葉は本来持っていた意味を失う。/スローガンとなった言葉からは語り手の声が消える。(坪内祐三)

先週再読した、坪内祐三『右であれ左であれ、思想はネットでは伝わらない。』の冒頭、著者は福田恒存を取り上げながら、空洞化した言説に異議を呈する。これにもまた同感。大勢を導くための言葉(キャッチコピーやスローガン)に注意しながら、個人の自由をどう保っていくのか。そのための方法、思考を練っていかねばならない。

戦争はいやだ。平和はいい。平和はダラダラできるから、いい。なにもせず、きみがただ、のたーっと寝そべっていられるのが平和だ。お菓子をぼりぼり食べ、お尻を掻き、おならしたっていい。なんと言っても、平和なのだから。(曽我部恵一)

こんな風に書いてくれる、曽我部さんも、すごーくいい。先に引いた箇所と同じくらい、ここも大好きだ。身の丈の平和論。こういう風に考えて、言葉をつかうのもいいと思う。

長くなってしまった……。悪天候予報のため、今日も18時までの短縮営業です。

2026/09/08

9/8 雑記


朝から雨。まったく起きる気になれず、布団の上を転がり続ける。ふーーーっと息をついて立ち上がったのが8時頃。コーヒー、トースト、ジャズのレコード。熱めのシャワーを浴びて、家を出る。店まで歩いて約40分。何度かビーサンが滑ってこけかける。店での作業中、右手親指を痛打。すぐさま血がじわーっと滲む。大量の本を妻の車に運び入れ、久々の〈S〉で天せいろ。今年は紫蘇切りそばが食べられなかった。

午後、家でだらだら。先週に続いて15時ぴったりに山名昇『正岡子規はバイトなどしない 副読本●『寝ぼけ眼のアルファルファ』について』の情報を出すと、知人の書店からすぐに注文が入る。信頼する方々から反応があると、やはり嬉しい。

ゴンチチ「世界の快適音楽コレクション」、マイ・ラブリー・ミュージック/湯浅学さんの回を流す。印象に残ったのは安田南の声。客とのちょっとしたやり取り。買い取ったばかりの曽我部恵一『からっぽ』をぱらぱら読みながら、テクニークスを聴くうちに陽が暮れた。

2026/09/07

9/7 店日誌


9月7日、月曜日。ポンチョをはおって家を出たのが8時15分。自転車でそろっと走って、店に着いたのが8時35分。雨はぱらーっと風に吹かれてる。降ってるというか舞ってる、という感じの弱雨にやや拍子抜けしながら走る。車にビュンと抜かされる。「速度は、暴力だ」と言ったのはだめ連のどなたかだったか忘れたけれど、鋭い指摘。機械に乗ってる人には意識されづらいから、余計に怖い。ウインカーを出すのが遅い人は、怖いっていうか、びっくりする。曲がりながら出されても周りは困るだけでしょ……(最近、そういう人、すごく多くないですか?)。

荒天予報で延期した約束が2つ。こうなると、そこまで恐れなくてもよかったのかもと思うけど、仕方ない。ラジオの「ふんわり」、月曜担当は田中ウルヴェ京さん。のんびりした話を聞きながら、こんな日もあるよなァと受け入れる。

土地によってはレベル5の警戒が出ていたり、まったく雨が降っていなかったり。8時55分のニュースによれば、関東地方は昼過ぎに線状降水帯が発生する可能性ありとのこと。その影響か、今日は蒸し暑くなるらしい。

今日も18時までの短縮営業。オンライン・ストア〈平凡〉に古本を出してます〜。

2026/09/06

9/6 店日誌


9月6日、日曜日。家を出たのが8時4分。自転車をゆっくり走らせて、店に着いたのが8時20分。すぐにラジオをつけると上品な声で女性が話してる。幼児期の空襲体験以降、大人の意見は聞かないとちかった。道は自分で切り拓くもの。この人誰かな? よく耳を向けていると、岸惠子さんだと分かる。フランス人との結婚、彼の地での生活、離別、老いてゆくこと。自身の言葉で話していく───静かにでも過激に生きていきたい。寛大に、隣人への優しさを大切に。そんなメッセージでインタビューは締めくくられた。

聡明で勇敢、ときに大胆。なんと素敵だろうか。30分足らずの話に胸をつかまれた。成熟した大人に出会える機会が減ってしまった今、こういう人の話が聞ける機会はありがたい。何度か仕入れては売ってしまった『岸惠子自伝』が読みたくなった。

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スーパーへのゴミ捨て(主に空き缶)、ドラッグストアでの買い物、郵便局ATMで現金を引き出して店に帰ってくると9時43分。小雨がぱらついてきて、風は強め。予報によればこれから天気が荒れるらしい。

てなわけで、今日は11時から18時までの短縮営業です(状況によっては17時閉店)。