2026/06/02
NRQ祭りって何だろう? 企画者・猿田なつ奈 インタビュー④
NRQ祭りって何だろう? 企画者・猿田なつ奈 インタビュー③
-で、忘れちゃいけない! サポート陣のことも聞いておきます。今回もPA(音響オペレーター)として片岡敬さんが参加されますね。前回からの連続参加ですが、そもそもどんなきっかけがあったのでしょうか?
以前からNRQのイベントや音源でお名前をみていたり、〈senkiya〉のイベントで片岡さんがPAをしている時にご一緒する機会があり、お話をきいたりしていて、いろんな状況で最適に音を鳴らすことを得意としてるし楽しんでいるのを感じまして、この方なら一緒に1日を作ってくれるなあと思いお願いしました。
はじめは、NRQは自分たちでも音を作れるし、その規模なら自分がPAやらなくてもいいかもとおっしゃっていたのですが、ライブがたくさんはいりはじめた〈aNTENA〉で、プロにPAをお願いしたらどれくらいいい音できけるのか場所の可能性を知りたかったのもありお願いをしました。
2年前は、どれくらい人が来るかも未知数だったので(今年も全くわかりませんが)音のことをまるごとお任せできたのは本当に助かりました。
-では、会場となる〈aNTENA〉に関しても聞いていきます。今や焼菓子と名物店主あっちゃんのイメージが強いですが、どんな風に知り合って、どうやって関係が出来ていったか知りたいです。
あっちゃんとの出会いは、かなり変わってて。話すと長いんです。(聞き手の植田は)知っているとおもうんだけど、数年前にわたしはスパン子さんというピアニストの500枚手描きのCDというのをつくらせていただいていて、その完成記念の大阪のイベントで、「維新派」*の美術や舞台制作をしていた白藤垂人さんが、会場装飾をしてくださいまして。センスも熱意も、ものすごくて、勝手にかなり尊敬してる方なんですが、その後、映画のセットをつくったりするのにつくばに何日も泊まり込みできてるとおっしゃっていて、現場に覗きにいったりした流れで、夜みんなで飲んでる場に呼ばれまして。
そこで、紹介されたのがあっちゃんでした。あっちゃんと垂人さんは酒場で隣同士になって、垂人さんが関西弁で憂歌団の木村充揮**さんの話をしていたから声をかけたとのことでした(ちょうどつくばで木村さんのライブが始まる前に飲んでいたみたいです)。
多分天久保に出入りしていたら、出会うこともあったのかもしれないけど、わたしはもともと酒場に行ったりしないタイプなのでその日まで全くお互いに存在を知らず、あっちゃんもきっと謎だっだろうなと思います。お互いに共通していたのは、信頼する垂人さんの紹介だから、きっと大丈夫だろう、というところだったと思います。
-あっちゃんと乗人さんの出会いの話、いいですねえ! 天久保での木村充揮さんのライブを観にいく直前のことらしいですね。それもまた運命的。
その時にライブスペースを手作りしている話を聞きまして、場所を見せてもらうんです。スナック二軒をぶち抜いた広いスペースに木材やらなにやらが沢山あって、ステージの上で使う木材に色を塗っていました。本当に手作りで、地下にこんなところがあるなんて、しかもこれから始まる場所だなんて、と、ものすごくワクワクしました。
そこが、今のaNTENAです。まだコロナ前、2018年頃だったと思います。
-おお、貴重な写真! この時から比べて、現在のアンテナはどうでしょう? 最近はいろいろライブもやってて貴重な場所になってると思うのですが。
いやあ、かなり貴重な場所だとおもいますね。はじめこの場所を見た時には、コロナ前、他にもライブできる場所はたくさんあったので、さてどんな音楽がここで鳴らされていくんだろな?と思ってました。本人の中でも、どんな音楽をやることになるかはまだイメージ無かったんじゃないかな。
あっちゃんは、どんどん良くしてこう、というタイプの人で、ライブをしては改善点を次々と直していくんです。「誰も気づかない」と口癖のように言いながら。壁の色もその都度の課題にあわせてどんどん変わる。結果、今かなりいろんな方が使いやすい場所になっていると思います。
風通しがよくて、いろんなお店の店主も足を運んでくれるのはかなり面白いなと2年前にNRQつくばを開催した時におもいました。
-とにかく楽しいことなら何でもあり! 宴会やるよーみたいな漠然としていたところに形を与えたのがなつなさんの絵だったり、デザインだったのかなと思ってます。
チラシをつくることで、当時まだ始まったばかりの場所の、お互いの共通イメージを作れた気がします。すごいのは、ひとつひとつ現実になっていること。とうとう今度祭りの開催もあるということで、あっちゃんも張りきっています!
(次回につづきます!)
* 「維新派」1970年に大阪で活動を開始。維新派の最も大きな特徴として、巨大な野外劇場を建設することが挙げられる。この作業は、役者、スタッフの総勢50名ほどが50日〜60日を費やして自分たちの手で行う。 何もない全くの更地の状態から、舞台、客席、宿泊場所までを作り、上演時はカーニバルの異空間を作り上げる。公演後は釘一本残さず、再び更地に戻すという徹底ぶりは、架空性への強いこだわりでもある。http://www.ishinha.com/ishinha/
**「木村充揮(きむらあつき)」日本を代表するブルースバンド「憂歌団」のヴォーカル。独特のダミ声に乗せる情感は唯一無二。2018〜2023年にはつくば市天久保にあった〈FROG〉でライブを開催していた。https://www.kimuraatsuki.info/
NRQ祭りって何だろう? 企画者・猿田なつ奈 インタビュー②
-NRQ、2年ぶりのつくば公演をこのタイミングで行うのは理由がありますか? たまたま? それとも、満を持しての日程なのしょうか?
実は第一回目のNRQつくばをやった時に、次をどのタイミングで企画するかすでに考えていました。前回の直後からNRQははじめての半年間の活動休止に入ったので、1年後にやるのはちょっとはやいかも?とは思ってました。
去年(2025年)の冬ごろに、「来年旧作4thアルバム『Retronym』がLP化されるのでまたつくばでライブしたいです」と言ってくださり、そこから計画を練り始めました。〈aNTENA〉店主あっちゃんもNRQやメンバーそれぞれの活動を追っていたこともあり、なんとなく、みんなで企画を組み立てていくような気運を感じました。
ほどなくして、「前回とちょっとアプローチを変えて前座として短めに「パッカサタン」と「みたらし団子ズ」も加えるのは如何でしょう、とメンバーの吉田悠樹さんから(ブッキング発案は牧野琢磨さん)提案をいただき、これはもう祭りだね、なんてことをみんなそれぞれに思っていたと思います。
-なるほど! そんな流れがあったとは。企画名の「NRQ祭り」っていうのは、自然と流れのなかで生まれたわけですね。もうちょい詳しくタイトルのことを教えてほしいです。やはり「祭り」ってのは特別だと思うので。
さっきの続きになるんですが、バンドからの企画案を受けて、タイトルに祭りと付けたいな。あっちゃんは祭りが好きだし、提案してみようかな、とは思ってました。
今のNRQをみた上で、その「NRQ祭り」と銘打ってもよいですか?とお伝えできたらなと思い、ライブに足をはこびました。MCでギターの牧野さんが、「6月13日につくばでNRQ祭りをします!!!」と言ってくださったのです。とても嬉しく、ライブ後ダッシュで帰り、その日のうちにフライヤーを描き始めました。
−それはすごい(笑)! 神の思し召しみたいな話ですね。では改めて、今回出演の3バンド(NRQ、牧野琢磨トリオ・パッカサタン、みたらし団子ズ)の紹介をお願いできますか?
NRQは本当にバンドを組むために集まった個の集まり、みたいなバンドで、仲良しこよしから始まっていないし、バンドで一つの答えを出す、よりも、誰かの意見がでたらそれを100%尊重する、みたいに書いてあって、なかなかにすごい方々だなと思ってます。
わたしが何を紹介できるのだろう、プロフィールとはちがうよなあ、と。2年前も読んだんだけど、このインタビューに色々書いてありかなり面白いです。
−おお、ありがとうございます。(数十分、無言。インタビュー読む)このインタビュー、すごいですね……。これまでもっていたNRQ観がひっくり返ってしまいました。いやー、オレは何も知らなかったんだな(笑)。
(次回につづきます!)
NRQ祭りって何だろう? 企画者・猿田なつ奈 インタビュー①
2026年6月13日(土)につくば市天久保1丁目の地下スペース〈aNTENA〉で、NRQのライブが開催される。前回2024年4月に同会場で行われたワンマン以来、約2年ぶりとなる企画は「NRQ祭り」。……って一体、どうゆうこと? 今回は何が行われるの? SNSを介して広がる情報以上のことが知りたくなり、企画者の猿田なつ奈(natunatuna)さんに話を聞いてみた。まずは2年前の企画に関することから───。
-なつなさん、こんにちは。6月13日(土)に開催する「NRQ祭り」に向けて、いろいろ聞いていこうと思います。よろしくお願いします。
6/2 雑記
朝イチのレコードは、JOEY QUINONES『INNA SOUL STEADY SITUATION』。ジャケットの雰囲気からしてフィーリンっぽいのかなーと思ってたけど、軽めのレゲエではじまる。スカラチャ、スカラチャ、リズムを刻んで徐々にペースが落ちてきて納得。そうそう、期待してたのはこの感じ。マテオ・ストーンマンに似たシルキー・ヴォイス、チカーノソウル特有のテンポ、深みのあるグルーヴ。これは梅雨から夏にかけての重宝盤になるだろう。