2026/05/23

5/23 店日誌


5月23日、土曜日。ちょうど1週間後、30日(土)開催! 「パスカルズ つくば公演」の当店分チケットは完売! と言ってもまあ、パスカルズだし、これくらい動いてくれなきゃ困るんだけど、手応えはある。公演を主宰する「Warming up」の公式HP、会場の〈つくばカピオホール〉では今もチケット販売中。まだまだ席はあるようなので、気になる方はぜひ! 前売券をお求めの上、ご来場ください(当日ギリギリまで都合がわからん……って方もご安心を。ほぼ間違いなく当日券の販売もあるはず)。

雨のおととい、キーンと寒くなったきのう、そりゃ店は暇になる。パスカルズ公演の主催者、野口さん。天久保1丁目の地下スペース〈aNTENA〉の中山さん。それぞれとじっくり話して、現状と今後の展望を伝えあう。お互いに落ち着かないし、まだまだ楽はできないねーっと話せる先輩がいて、助かる。率直に励まされるし、元気が出てくる。

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暇な時間をつかって、オンライン・ストア〈平凡〉に新譜、古本を足しました。今日の注目はエム・レコーズの定番作、ムスタファ・スカンドラニ『イスティクバルと即興』。新装丁になった2026年仕様。アラビア版「ゴルトベルク変奏曲」とも評されるスカンドラニの1965年のピアノ独奏をご堪能ください。

今日は通常営業! 明日24日(日)は所用のため、終日休業です。

2026/05/22

5/22 店日誌

6点や7点のような、当たり障りのない点数を付けても、人は誰も憶えてくれはしない。だが、0点やマイナス10点なら、人はその作品に興味を抱き、また採点者のことも忘れられなくなる。音楽に対して強い好奇心を抱かせることこそ、音楽評論家の仕事だと考えるなら、当然のことではないか。(小西康陽)

5月22日、金曜日。小西康陽『わたくしのビートルズ 小西康陽のコラム 1992-2019』を読み返して、192~248ページで展開される「軽い読み物など。」で膝を打ち、ときに唸った。なるほど、そんな見方と聞き方があったとはと驚き、まったく同意! と頷いたり。とにかく読みどころばかり。上記引用は中村とうようの逝去を受けて書かれたブログからの一説で、「彼がクロスレヴューで誰のアルバムに0点を付けた、とか、マイナス10点を付けたとか、そんなことを面白おかしく、あるいは苦々しく書いたのを読んだ」につづくところ。

感動した! って言葉を使わず、音楽のいいところを伝えたい。あの曲のあそこ、ちょっと間が空くところでグッとくるんだ。腹の底に響いてくるよね。そういった抽象的な情動にうまく言葉を与えたい。べつに自分は評論家でも批評家でもないのだけれど。

若い人にはたぶん理解してはもらえないだろう。けれどある日、海苔が旨い、海苔こそはラーメンにおける最も重要な具だ、と知る日があなたにもやってくる。そのとき、自分は伏し目がちに黙って頷くはずだ。

この「眼鏡の弦。」って文章も格別だ。眼鏡の弦の内側、イグジット・スルー・ギフトショツプ、加齢による味覚の変化と話題が移って、ラーメンの中の海苔の旨さを語って閉じられる短文。技巧に長けてて、ユーモアもある。されどエモーションには頼らない。この按配が実にお見事。

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オンライン・ストア〈平凡〉に入荷あり。篠田正巳ユニット『COMPOSTELA』Compostela『1の知らせ』の新譜に加えて、木村二郎、ヨーゼフ・ボイスなどの古本も。気が向いたら覗いてほしい。Pottmann『ふるさと』津村記久子『ふつうの人が小説家として生活していくには』など、再入荷もあり。

って感じで、今日も開店! 明日は通常営業、明後日24日(日)は終日休業です。

2026/05/21

5/21 店日誌

ジャケットのアートディレクションは、『relax』誌のアートディレクターでもある小野英作。使う写真は、小野英作が100本ほどあるベタ焼きを見てセレクトした。/ラヴァーズ・ロックのアルバムにロマンチックな世界観を表わすハートのマークや花のイラストといったヴィジュアルではなく、ルードボーイとかサウンド・システムという要素が強調された写真を使うことが的確なメッセージになっていた。(*1)

5月21日、木曜日。先週入荷した、石田昌隆『Struggle Reggae meets Punk in the UK』を読んではっきりと認識。今も続く人気シリーズ『Relaxin’ with Lovers』は藪下晃正さんと小野英作さん、石田昌隆さんによる三位一体の発明なのだ。2001年にはじまった同シリーズが25年後も続いているのは、この3者の力が大きいはずなのだが、小野さん不在の今後はどうなるのだろうか。

製作陣にケチをつけたいわけじゃない。石田さんの写真はCDもいいが、アナログ盤でこそ映えるのはわかってる。どうもうまく言葉にできないのは、自分も、レコードが好きだからだ(プレス後の即プレミア化はどうも辛いところもあり……)。

音楽を聴くということは、音楽に込められているメッセージを受け取って、自分の中にあるおぼろげな世界地図に具体的なデティールが描き加えられて、少しずつ世界が見えてくることにほかならない。(*2)

ピーター・バラカンさんのラジオ番組やイベント開催、映画上映なども、上記した石田さんと同一の見識の上で行われているのだろう。ピーターさんの活動すべてを追っているわけじゃないし、熱心なファンでもないのだけど、はっきりとそう思う。

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朝から雨。空気もひんやり。きのうまでの暑さ、湿度はどこいった! なんて言ってもどうしよいもない。このくらいの温度が過ごしやすいし、店には居やすい。18時の短縮営業にして様子を見てみます。

今日も通常営業。新譜レコード、2タイトルの入荷があります。

(*1)p.96 (*2)p.314

2026/05/20

5/20 店日誌


一癖も二癖もある、誰一人としてほかに代わるもののいない演奏者たちとの化学反応を経て生まれた、篠田以外には生み出し得ない、篠田そのもののような音楽。当事者とその周辺にとっては、それは日々生きていくために必要な、生涯変わることのない自身の表現であり、音楽運動であった。(川村恭子)

個性豊かなメンバーが、それぞれの自立性を持ちながらそこで共闘しているようなジャケット写真からも、メンバー個々人の意識を押し除け、肝から湧き上がるような“このグループの意思”が強く感じられるのです。(田口史人)

5月20日、水曜日。今朝いちばんで針をおろしたのは、篠田正巳『COMPOSTELA』。きのうの『1の知らせ』の解説にもあったけど、この時点でのコンポステラってのは表題で、アーティスト名は篠田正巳ユニットであると知る。川村恭子さんによる公式解説、田口史人さんの手製ライナーノーツを読んで、ジャケットをしげしげと眺めつつ耳を傾けていると、いわく表現しがたい厚みを感じる。A面6曲目「カディンカ」における今井次郎の「ヒドイ、ドイ、ド、ドイ!/ド、ドイ、ド、ドイ!」の節まわしは実にお見事。独創的と言うほかない。

ふと思ったのは、今月末30日(土)の「パスカルズ つくば公演」、来月13日(土)の「NRQ祭り」に参加するならば、この2枚はうちの店で売るべきじゃないか……ってこと。時流に乗るようでなんとなく腰が引けていたのだけど、勢いづいたままレーベルに連絡。在庫があれば、今週中にも売りはじめられる。

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「Revisited ───NRQつくば再訪」というコピーが付くと、新たな見え方がある。天久保1丁目の地下スペース〈aNTENA〉で、6月13日(土)に開催される「NRQ祭り」に向けて企画者・猿田なつ奈(natunatuna)さんへのインタビュー記事を制作中。パッと打ち上げて、消えていくだけの催事にしたくないよねーっていう共通認識を基にして言葉を交わしているところ。

では、今週もよろしくお願いします。5月24日(日)は諸事情により終日休業です。

2026/05/19

5/19 雑記

午前中、郵便局で発送を済ませたのち〈Bespoke〉に向かう。思い付いて〈ベッカライ・ブロートツァイト〉に寄ってみるとちょうどよく空いていて、パンをいくつか買って、また自転車を走らせる。予約していた10時45分ぴったりに到着。ちょっと話して髪を切りはじめて……店を出たのは13時30分! どんだけ話してんだよ! って感じなのだが、やっぱり羽山さんは面白い。今日はカット4:おしゃべり6くらいの割合だったかな。

コンポステラの残したものは未だ成長を続け、日本のインディペンデントな音楽の世界に浸透し続けています。その巨大な流れのメルクマール作として、本作「1の知らせ」と篠田ユニットの「コンポステラ」の2枚は、そこから連なる人脈を追い、歴史を追い、遡り、今を噛み締め、その周囲を確認し、先を見つめることでよりその存在の大きさを確認することができると思います。(田口史人)

帰宅後すぐにシャワーを浴びて昼食、ちょびっと午睡をしてから、コンポステラ『1の知らせ』に針をおろす。円盤/山の湯の田口さんによる手製ライナーノーツ(〈山の湯〉購入分のみの特典)を読みつつ、耳を向ける。「反射する道」「くつやのマルチン」「箱の中の風景」「1の知らせ」「アジールのマーチ」など、曲名が秀逸。どこか乾きのある風景が頭に浮かぶ。

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コンポステラのメンバー、中尾勘二さんが所属するNRQを迎える「NRQ祭り」は6月13日(土)開催! 出演はNRQ、牧野琢磨トリオ・パッカサタン、みたらし団子ズの3組。ただいまご予約受付中。

2026/05/18

5/18 店日誌


5月18日、月曜日。ああ、サイコーに爽やかで、健やかだった! 長年の友人であり尊敬するギタリスト、小池龍平さんが誘ってくれた「みんなで集まって春の日を楽しんじゃおう! Ann Sally LIVE!」はタイトル通りの催しだった。流山市周辺から来たであろう老若男女がホールに集まって、音楽に耳を傾ける。主催者の主張は皆無、装飾は最低限。いい音、いい声を聴衆の耳に届けるための工夫のみ。この手数が絶妙で、アン・サリー(Vo)、小林創(P)、小池龍平(Gt)のトリオを引き立てる。客席からの手拍子が自然だったのも良かったなァ。

つくばエクスプレス、流山おおたかの森駅直結の〈スターツおおたかの森ホール〉もちょうど良い大きさ。広すぎず、狭すぎず、客席からステージがよく目に入る。なんといっても! 音響担当の内田直之さんの技術あってか、音がとても良かった(適度な照明も◎)。終演後、龍平さんたちに挨拶をして外に出ると、まだ明るい。これが何より嬉しかった。

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直近のつくば市内で関わりのある催事は、30日(土)「パスカルズ つくば公演」と31日(日)「棕櫚 開店4周年パーティ」。後者の同日には天久保1丁目〈Club OctBaSS/Bar DISCOS〉で「GoodNears」、同区画〈aNTENA〉では「知久寿焼ソロライブ」もあり。方々が盛り上がってきているので、ご注目を。

今日は通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉もどうぞよろしく〜!

2026/05/17

5/17 店日誌


5月17日、日曜日。ブッカー・ティー&ザ・エムジーズ、コンガス、エレクトロ・ヒューマンゲル、タッチ、スカル・スナップス、グレゴリー・アイザックス/キング・ジャミー、ウィッキド・ウィッチ、トミー・ゲレロ&ガジェット、ハービー・ハンコック。常連のイシワタさんが持ってきたレコードたち。ちょっとだけ検索して、ご本人からも教えてもらって、ざっくりと値付け。買い叩くのではなく、当店なりの精一杯の金額を伝えると毎度こころよく了承してくれる。

アートが無力な時代。失意の中、一番の足もと、自らの生活に見つけた小さくもたしかな光。本書は、瓦解する地球を前にして、日本から世界に差し戻す、小さくも、大きな一歩だ。(有太マン)

一昨日の入荷後すぐに売れてしまった、有太マン『生活の実践 「足るを知る」で世界が治る』はおそらく今日再入荷。初回注文が少なすぎたのを悔いつつ、改めてしっかり告知する。小さいけれど中身のつまった本。そのほか、Sapporo Posse『HYPERTEXT #1』も届く予定があり、こんなに注文してて大丈夫か? 少々不安を覚えている。

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引き続き、本の買い取りが沢山あります。どんどん出しているのですが、クリーニングなどの作業もあり、堆積本が増えていく……。催事にも出たいなーと思っているけど、なかなかタイミングが合わず、悩ましい。

今日は10時〜14時の変則/短縮営業です! ご都合合えばご来店ください。