2025/11/10

11/10 店日誌


11月10日、月曜日。天気よし、最高のロックステディ日和! 気持ちがいいぜ〜っと開店前の雑務を済ませるべく近所のスーパーへ歩いていく。その流れで道中にあるリユース店を覗いてみると、なんと! カールトン&ザ・シューズ『ディス・ハート・オブ・マイン』がある! それも世界初CD化となった青ジャケのオーバーヒート盤。おいおいマジかよ……、興奮したまま棚をみていくと、オワオワ! ジャッキー・ミットゥーもあるじゃんか! こちらはスタジオ1からリリースされた2枚組。

持ち合わせの現金と貯まっていたポイントを使って、買う! 安価でみつけたカリプソのレコードも一緒に。あ〜まったく! こんなはずじゃなかったのに! なんでもない平日の午前中、こんなにドキドキするとは思わなかった。もっとお金を持ってくりゃよかったよ。

てなわけで、開店! ご都合合えばご来店ください〜!

2025/11/09

11/9 店日誌

11月9日、日曜日。開店当初から通ってくれているムーちゃんが売ってくれたのは、アルトン・エリスとホーテンス・エリスの兄妹盤、バーニング・スピア、DJクラッシュに加えてロッカシャッカ・シリーズを何枚か。こりゃ嬉しい! いまいちばん欲しかったCDたち! ってことで上気しながら査定して買い取る。ちょっと前のイシワタさん、おなじみイケちゃんなど、最近シブい音源を売ってくれる人が増えていて、すごく楽しい。アナログ盤も大歓迎なのだけど、CDならばその場で再生できる。おお〜いいっすね! なんて調子で売ってくれた人と話せるのもイイんだよね。

開店前に土浦図書館をのぞくも、ピンとくる本を見つけられず。前回はすぐにオヤ、コリャコリャ! ってノリになったのだけど。いい本がたくさん目に入っても決め手にかけるなーっと思ってしまったのは、たぶん自分に原因がある。

今日も通常営業。オンライン・ストア〈平凡〉もどうぞよろしく。

2025/11/08

11/8 店日誌


11月8日、土曜日。開店前の散歩ついでにポパイを立ち読み、タクトサトウの「軽妙通信」第2回をチェックする。群馬県渋川市〈ドミツネ〉という店を取り上げた今回の情報量といったら、クラクラするほど(ページの中でも「古着屋なのに古着が目に入らない……」といいながらゲボ吐いてた(笑))。その前に読んだ、麻生要一郎さんの連載「いい男になるために」もスゴかった。なるほど! と唸りつつ、そりゃ只者のわけがないよな〜と納得もする。つい先日、代々木上原駅前でばったり会ったときも嬉しかった。軽やかな人なのだ。

陽光につられて公園、筑波大を経由して店に戻ってくると10時50分! ヤバい! 今、慌ててブログを書いている。インスタグラムにも記事をひとつあげたいのに……。

てなわけで、今日も開店! お暇があればお出かけください〜!

2025/11/07

11/7 店日誌

ザ・ワームは、ドロシー・カーター、インクレディブル・ストリング・バンド、ヴァシュティ・バニヤン、ショベル・ダンス・コレクティブ、ブリジット・セント・ジョン、ジェシカ・プラット、キャスリン・ハウ、メアリー・ラティモア、トリストフ・イ・フェニウッドらを含む音楽の系譜に出現した突然変異体のような才能です。

11月7日、金曜日。本日発売、ザ・ワーム『パンティルデ』牧歌的で穏やかで美しい。ときに奇妙で宇宙的でもある──こんな調子で書いていて思うのだが、商品紹介ってのはほんとに難しい。良い! と感じても、作品のどこを、なにを、どう受け取ったのかを明確に言語化できることは多くない。レーベルから提供される情報を駆使してそれらしく仕上げるだけだと、多くの人には響かず、通りすぎるだけになる。深いところにあるものを掬いあげる眼、感知したものを言葉に置き換える技術を磨かねば。

ちょっと先だけれど、12月14日(日)にSoi48のお二人を招いてのトークイベントを開催予定。刊行されたばかりの『ADM:Asia’s Own Unhinged Club Culture』をめぐる文化人類学的アプローチの催事になるのでは。遠からず詳細をお知らせするので、しばしお待ちを。

今日も通常営業。本や音源の買い取り、在庫確認などのお問い合わせはお気軽に。

2025/11/06

11/6 店日誌


例えば、知らない音楽や映画を求めてライブハウスや映画館に行く時。新しい作品を見つけたいのと同時にどこか、今までの自分(と他人から思われているもの)とは違う景色の中に自分を置いてみたいという気持ちもあるのではないでしょうか。今回の僕のイベントは、そんな気持ちで新しいアイデアや音に触れてみようとする方を特に歓迎したいと思っています。(エマーソン北村)

11月6日、木曜日。鍵盤奏者・エマーソン北村さんが主催する連続トークイベント「世に棲む音楽」のタイトルは、精神科医/文筆家の中井久夫『世に棲む患者』が発想源と知った(詳しくはこちらで)。まず、これだけでエマーソンさんのアイデアに厚みが感じられるし、イベントへの信頼が増す。どんな理由でテーマが設定されて、話者を選んだのかも丁寧に綴られいて、終了後のフォローもある。伝えるべきことの見極めが確かだから文章は平明かつ簡素。その上で、何かを試してみようとする意欲をつよく感じさせる。

来月17日(水)に催される「世に棲む音楽」(第3回)のゲストにお招き頂き、参加することになった。テーマは「ジャッキー・ミットゥーのサマー・プレイス」。今年6月、エマーソンさんが店にきたときの雑談に何かを感じてもらえたのが嬉しくもあり、ビックリもしている。トーク後のエマソロ・ライブも含めて、まるごと「ジャッキー・ミットゥー大会!」になるようなので、どうぞお楽しみに。ただいま、ご予約受付中

一昨日、〈つるばみコーヒー〉で聴かせてもらったチカーノ・バットマンがとて良かったので、イシワタさんから買い取っていた『CHICANO BATMAN』を再生してみると……めちゃくちゃ良いじゃないか! 今の気分にぴったりだ。

今日も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉にもご注目を。

2025/11/05

11/5 店日誌


11月5日、水曜日。『七人の侍』で面白いなーと思ったのは農村と街とで文化がまったく異なっていたこと。侍、町民、商人などなどが行き交う往来には出来事が溢れていて、無数の人生が散らばっている。人と人とがすれ違うことで喧嘩になったり、笑い合ったり、絶望が深まったりもする。街の往来には予測のつかない偶発性があり、物語を生み出すには絶好の場なのだな。戦国〜江戸時代の町民文化に関する書物をひもといてみたくなった。

開店前にぶらぶら歩いていたら、筑波大の書籍部でちいさな古本市が開催されているのを発見! 漫画、映画パンフがあったり、みすず書房の本がまとまっていたりして予期せぬ遭遇に高揚した。人が歩けばなにかに出会う。無目的な移動=遊歩のはらむ豊かさを再確認。

今日も書籍、音源に入荷あり。今週もどうぞよろしく。

2025/11/04

11/4 雑記

「午前十時の映画祭」で上映されている『七人の侍』を観るために〈シネプレックスつくば〉まで自転車を走らせる。店での雑務、商品の発送、いくつかの入金を済ませてからペデストリアン・デッキをゆっくり進む。9時40分到着。前より真ん中の席を取り、早々に劇場に入って待機していると、中高年層を主にまあまあの客入り。新作よりも旧作・名画に人が集まるってのはチトさみしい気もするが……仕方なし。

邦画を主にした予告編が多い! 長い! STOP!映画泥棒が2回流れてから、本編開始。筆文字のタイトル、出演者、製作陣の表記が渋い。簡単な時代背景が文字で説明されたのち戦国時代の農民の村から話がはじまる──のだが、休憩をはさんでの207分は長かった。志村喬以外の俳優の名前がわからず、聞き取りづらい台詞と顔の見分けに労力を使ったからか、終わったときにはぐったりしていた。

劇場を出ると13時半過ぎ。外は好天、空気もさわやか。黙々とペダルを漕いで、店近くの公園の芝生にごろーんと寝そべり手足を伸ばす。今、一番したかったこと! 横になってるだけで心の澱がとけていく。さあ、と起き上がって〈古着屋may〉で挨拶をしたのち〈つるばみコーヒー〉で数枚のレコードを聴かせてもらって豆を購入。16時過ぎには陽が傾いてきて、肌寒くなる。

映画のなかのジさまの台詞「腹が減れば、熊も山を降りるだろう」ってのがタイムリー過ぎて、ガチンと身体が固まった。