2026/04/11

4/11 店日誌

幼年期に愛聴していたのはライオネル・ハンプトンの「スター・ダスト」。有名な47年8月4日パサデナでの実況録音で、テイチクのドーナツ盤。今も持っている。ハンプトンのソロの叩き出しを「キョン、キョン、キョン」と覚えて、リクエストしてたらしい。(山名昇)

4月11日、土曜日。山名昇『寝ぼけ眼のアルファルファ』のあとがきを読んでいて、オヤッとなる。だとすると、2022年11月に開催したトークイベントで山名さんがかけたのは、そのドーナツ盤だったのか。さりげなく流された曲に驚いて、こりゃ誰ですか? と聞いたら、「ライオネル・ハンプトン。珍しいもんじゃないですよ」と教えてくれた(実際、すぐあとに近所のブックオフで格安で見つけた)。にしても、いい音だったんだよなァ〜。隣の店長とはあの盤のことでよく盛り上がる。

私のような戦争育ちの者は、権威がくるくると変り、飾られた物が画餅に帰するところをちょこちょこ見ているので、財産も肩書も風采も、不変のものには思えない。(色川武大)

どうも乗れない、気の合わない本のあとで手にした、色川武大『街は気まぐれ ヘソまがり』がめちゃくちゃ面白くて一気読み。戦後の民主主義社会を疑ってるとは書かないけど、上から与えられた規範、共有されているはずの常識に則らないから、小気味いい。頑固、意固地とは感じさせないところがとても素敵だ。

今週末は晴れて、気温が上がるらしい。はっきりしない天気が続いたから、みんなどっかに出かけちゃうかな。まあ、こちらはいつも通りに開けるだけ。新刊入荷、古本買取もありそうな気がするけど、どうなるだろう。

それでは開店! 在庫確認など、お問い合わせはお気軽に〜!

2026/04/10

4/10 店日誌


本当に何かが変わる、という時がある。/そのときは、物事が一気に、根こそぎ進行するものだ。/それも、蟻の穴から堤防が決壊するように、楊枝の先で突いたようなちょっとしたことがきっかけで盤石と見えていたものが瞬時に崩壊する。(佐藤允彦)

4月10日、金曜日。うーん、面白い! 今日も佐藤允彦『すっかり丸くおなりになって…』の引用ではじめてしまったのだが、さらに続ける。「あとからみると、それはすでに盤石ではなく、遅かれ早かれ崩壊すべきものだったとわかるが、進行中はなにも見えないから人は驚く」って、こりゃ今の世相にまんま当てはまっちゃうじゃんか……と、感じてゾクリ。大袈裟に「預言」なんて言うつもりはないけど、佐藤さんの眼の動き、耳の使い方に注目すべき点があるのは間違いない。

*
ZINEをつくったから置いてほしい。ポスターを貼ってくれないか。そんなメールが、めちゃくちゃ多い。けっこうな割合でトンチンカンな依頼も混ざってて、断りの旨を伝えるだけで疲れてしまう。「〜に紹介されまして」って、重要な「〜」が誰だか分からなかったり。どうすりゃいいのよ。泣。

こうやって書くと誤解されるのだけど、共感できる趣旨の催し、小出版物はよろこんで引き受ける。近隣の催事の告知物も断らずに預かっている(例外あり)。直に持ってきてくれるなら、できるだけ話を聞くようにしたいのだ。

ではでは、今日も開店。オンライン・ストア〈平凡〉もよろしくどうぞ。

2026/04/09

4/9 店日誌


異なる意見に出会ったときに、自分の心理を制御して相手の言い分にも耳を傾ける「技術」は、家族以外の大人から叱られた子供時代の経験を土台にして出来上がるものだろう。その点で、昨今の若者(私ももはやこんな言葉を書くような年になったか)はある種の社会性欠落症だと言える。(佐藤允彦)

4月9日、木曜日。常連さんが貸してくれた、佐藤允彦『すっかり丸くおなりになって…』をなんとなく読み出して、膝を打つ。そうだよな、そうなんだよな〜、家族以外の大人に叱られる経験って大事なんだよな。それはなにも「子供時代」に限らない話で、20代いっぱいまで通用すると思うんだ。じっさい自分も20〜30代で他者にビシッと怒られたこと、注意されたことはよく覚えてるし、同じことを繰り返さないように今も意識している。それらしく言い返すよりも、まずは受け止めることが必要。

僕はムーヴィンにやって来たいろんな他者と関わることで大きな流れに飲み込まれ、まったく抗う術なく、ドンドン思わぬ方向へ押し流されていった。多くの雑多な人間との間の関係性の中で、僕の甘ちゃん精神は鍛えられることになった。(和田博巳)

今週あたまに訪れた西荻窪の〈音羽館〉で買ったのは、和田博巳『楽しい音の鳴るほうへ はちみつぱい●和田博巳の青春放浪記 1967-1975』。とっても軽やかで、エネルギーに溢れていて、流されるように一気に読んだ。和田さんが高円寺でロック喫茶〈ムーヴィン〉をはじめるのは21歳のときなんだからビックリする。はちみつぱいにベーシストとして本格加入するまでの3年足らずとはいえ、ムーヴィンの店主経験がかなりの濃いものだったことがよくわかった。

詩というのはどんなマス状況になっても一人一人に向かう。詩は一種の直撃力ですから、受け取る人がいるか、いないかということです。詩というものはわずかな人に向けるメッセージであるわけです。同時に、やはり一般大衆、マスに向けられている。そういう矛盾した二面性をもっているのが詩です。(北村太郎)

数年ぶりで再読したのは、北村太郎『センチメンタルジャーニー ある詩人の生涯』。この本は第二部の語りおろしが面白かった。矛盾、苦渋を語りながら、不思議と重たくないのは、北村太郎の人柄ゆえか。「犬の日々」が聞きたくなった。

今日も本を読みつつやってます。お暇があればお出かけください。

2026/04/08

4/8 店日誌


4月8日、水曜日。パラゴンズからジャッキー・オペル、タン・タンの『THEME FROM A SUMMER PLACE』へと流れる贅沢なレコード・リレー。タン・タンのシングルはラフトレードから出てんのか! レーベル面もシャレてんな〜と感じつつ、針をおろすと極楽だ。今朝のかわいた空気にぴったりの爽やかさ(メモ:スクリューってわけじゃないのだが、A面は33回転でもじゅうぶんに聴けた。ちょっと奇妙なインスト・レゲエって感じ)。

話題にしたばかりのバニー・ウェイラー『BLACKHEART MAN』を数種(サブスク版も交えて)、聴き比べられるようになって驚く。音のバランスがかなり異なるのだ。例えば、最終曲の「ディス・トレイン」。リマスター後と思われる近年盤は途中で入るギターが艶やか、音が立っているのだけど、1976年盤だとだいぶ奥に引っ込んでて、全体に平らになっている。その分、バニーの歌が自然になじむような印象あり。

詳しいことは書かないが、この数年、意識的に続けているジャマイカ音楽探求に大きな変化あり。テメーこれから頑張れよ! って感じの手荒くもやさしいお祝いだと思ってこの状況を受け入れる。センス不足を嘆いていても意味がない。小さなことでも意識的にここに綴っていく。

では、2日ぶりに開店! 今週もよろしくお願いします!

2026/04/07

4/6~7 雑記

カリーキッチン・エチオピア〜穂高〜ディスクユニオン〜JUHA〜音羽館〜ディスクユニオン〜ココナッツディスク〜闇太郎〜福郎〜中華街。お茶の水から西荻窪へ、吉祥寺の底力に触れた気がした(4/6)。朝は荻窪。久我山の寺町から和楽で昼食、武蔵野グリーンタウン。17時過ぎのバスに乗って吉祥寺、中央~総武線で秋葉原、TXつくば駅着は20時過ぎ。快速に乗らず、普通で帰ればさほど混んでない(4/7)。

2026/04/06

4/6・7 連休

今日、明日は連休です。

2026/04/05

4/5 店日誌


4月5日、日曜日。ご近所の古着屋〈may〉店主のホソヤさんに、原島"ど真ん中"宙芳『DOMANNAKA OIL MIX』を薦めるとすぐに買いにきてくれる。その足で開店、店内でもかけてくれていたようで、そう時間をおかずにメイの常連さんも同音源を目当てにご来店。いくつかの中古CD、古本といっしょに買っていく。うーん、これは嬉しい! いい流れ! レーベル広報誌を刷ってきたヒデさん、雑誌を売ってくれたオザワさん、イベント関連の話を持ってきたノグチさん、サクライさん&カキヌマちゃん。昨日はいいペースでお客さんが繋がった。

閉店間際にきた学生シーギは、〈つくば写真美術館〉の図録をみつけて即購入。決して安くはないのに嬉しいぞ! せっかくなのでビールで乾杯。そのうちツチダも混ざって小宴会。春の週末は慌ただしい。

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「渋さ知らズオーケストラ」って名前をみると即効的に鼻白らむのは何故なのか。若かりし頃にフジロックでの演奏に衝撃を受けたのは間違い事実なのだが……。「本多工務店のテーマ」にともなう大団円前の怒涛のインプロ、フリー合戦をいまこそ味わってみたい気持ちもあるし、そんな軽いもんじゃないはずって思いもある。今こそ再検証が必要だ。

今日も通常営業! 明日、明後日(6日、7日)は連休です。