2026/06/28

6/28 店日誌


6月28日、日曜日。友人に頼んで買ってきてもらったのは、Keith Hudson『Pick A Dub』。これはまずジャケットが良すぎる。ヤシの木によりそってジョイントをふかすラスタマン、軽い笑みをたたえた彼の表情がいい。ふわっと浮かぶ煙のなかで「PICK A DUB」の文字が揺れている───盤よりもジャケットの風合いのほうがまさっている、かもしれない。いざ、手にすると2LPじゃん! 喜んで調べてみると、2016年のVP Records再発は拡張盤と題されて、ヴォーカル・ヴァージョンが追加収録されているらしい。

裏ジャケットで参加メンバーを確認。リズム隊はアストン&カールトンのバレット兄弟、ギターはチナスミス、メロディカはオーガスタス・パブロ。録音スタジオは〈ハリーJ〉、アレンジはキース・ハドソンとアストン・バレットと記載されている。要するに、キース・ハドソンのダブ・アレンジ作品と思えばいいんだよね? (「キング・タビーによるミックス」って書いてるお店もあったけど、それはきっと誤りだよね……たぶん)

河村祐介(監修)『DUB入門』をひもとくと「シンガーのジュニア・ウォーカー、彼がジャマイカで売れ始めていたダブ・アルバムに目を付け、制作を持ちかけて生み出されたダブ・アルバム。/その名の通り、キースのプロダクションのなかからウォーカーがダブ・ミックスする楽曲をピックアップしたからとか」と書かれていて、混乱する。ドーユーコト??? けっきょく誰の作品なのだろうか。指揮者キース・ハドソンのもと、協力はアストン・バレット、制作補助にジュニア・ウォーカーって把握でいいんだろうか。

今朝の曇天、小雨の天気と低空飛行のダブが合いすぎて、音はうまく捉えられず。めちゃくちゃいい! って言えないのはちょっと残念ではあるけれど、手にできてよかった。いろんな条件で鳴らしてみなけりゃレコードの真価は問えないのだ(その後で聴いた、タッパ・ズーキー『イン・ダブ』にゃ痺れたゼ……)。

梅雨っぽい空模様。いまいち気分も冴えないけれど、いつも通りに開けてます。

2026/06/27

6/27 店日誌

6月27日、土曜日。ワールドカップ、地震、台風。もう店を開けないほうがいいんじゃないかって出来事が重なる。実際、開けてから数時間だれも来ない。気配も感じられない。そこにまたドン! と震源地の縦揺れがくる。あわててCDの山を抑えてふーっと一息、こりゃ参ったなあ。午後はやい時間に馴染みの方から本を買い取り(90’sカルチャー雑誌)、コーヒーブレイクの15時ちょうどにソニックさん、サイン本蒐集家のナカヤマ先生も。気がつくと夕方、カフェスタッフの仕事が終わるころ、雨足が強くなってくる。

18時過ぎ、そーっと入ってきた方は音楽が好きそう。遠方からですか? ピンときて尋ねてみると、なんと松本から。「popeye web」の連載コラムを読んでくれたらしく、同じロックステディ愛好家とわかり、やあやあ盛り上がる。山名昇『寝ぼけ眼のアルファルファ』ともう1冊、会計を済ませて「またどこかで!」と送り出すと、土田店長と仲間たちが……。

ザーザー降りのなか、近隣回遊バスに乗り近所まで。ドラッグストアに寄り、ちょいちょいと買い物を済ませて、歩き出す。スニーカーはずぶ濡れ。湿度があって汗がじわり。不快な気分につかまらないように足を運んで、21時過ぎに帰宅。朝からコケてCDがバリっと割れたり、妙な1日だったが、悪くはなかった。

さあ、今日の天気はどうなりますか! 天候次第で、早く閉めることもあり得ます。

2026/06/26

6/26 店日誌

これまで楽しかった旅は、すくない。不快だった旅もすくない。/旅嫌いのわりには、これまでずいぶん旅をしたが、たいていの旅は、今、想いだそうとしても、消しゴムで拭いたように頭の中では白紙になっている。(草森紳一)

6月26日、金曜日。おととい、阿佐ヶ谷の古書店〈コンコ堂〉で買ったのは、草森紳一『旅嫌い』ほか数冊。お目当ての15周年記念トートバッグをいただき、店主天野さんと立ち話。急に値段が上がりはじめた翻訳書、驚くほどの値段で売れていった写真集、不要な本をどうするべきか……なんて事柄をざっくばらんに伝え合う。わかるー! ってことがあれば、知らなかったです! ってこともある。ネットじゃ得られない感覚を共有できるのは、すごく貴重だ。コンコ堂はいつ行っても整ってて、読みたい本がたくさん見つかる。いいお店なんだよなあ。

そのあと、西荻窪の喫茶店〈JUHA〉に入ると「えっ!」と声をかけられ、横をみる。なんと、つくばの友人夫婦とはちあわせ。ユハはいいよね、好きなんだよね〜と話したこともあるから納得だけど、このタイミングには驚いた。

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ワールドカップ観戦は他に任せて、午前中のうちに読書日記や店日誌、インスタグラムの投稿準備も済ませたい。できれば、オンライン・ストアも動かしたい。開店前に店の整理もしたいのだ。書いている今、8時34分。スウェーデン戦はどうなってるのかな。

明日からの天気はどうなりますか。とりあえず、今日は通常営業です。

2026/06/25

6/25 店日誌


戦争は泥棒をすることで、平和は乞食をすることだ。それはそうだな。イラクをみよ。石油泥棒のアメリカが攻めこんで、巻きあげて、あとはおこぼれで、イラク人民を平和で暮らせ。いまもごたごたしていますけれど、アメリカがいう中東地域の民主化とは、そういうことでしょう。(小沢信男)

6月25日、木曜日。小沢信男『捨身のひと』を読んでいて、上記箇所に付箋を貼る。著者は続けて「戦争が略奪なら、平和は搾取で、人民はどのみちたすからない。というありさまは、中近東、アジア、アフリカ、中南米にと、グローバルにひろがっている」、数ページのちには「朝鮮戦争のおかげで経済が息を吹きかえして「三丁目の夕日」の平穏がくるのだけれど。つまり、おこぼれをいただいてやってきた。泥棒の手下でいながら乞食のようなもので、それでのほほんとしてるのを高度先進国というのでしょう」と書いている(2006年に上演された『泥棒論語』パンフレットに寄稿したテキスト)。

ぼくは失業者で、下宿の一室でラジオを聞くか、貸し本を読むだけの孤独な生活だ。/東京タワー完成の噂はきいたが、池袋からは見えない。ぼくの昭和三十三年は夕日もなく、限りなく暗い。(小林信彦)

小沢信男を読んでいて、小林信彦を思い出す。一昨日手にした『昭和のまぼろし』で何度かゾクリとする。以下にそのまま引用する───「気づいている読者もあると思うが、日本の大衆は必ずしも権力者の命令だけで動くのではない。/時として権力が命じる前に、先走りして迎合するのだ」、「無邪気に浮かれていた日本の大衆は、あまりにも〈無邪気(イノセント)〉であった」。すべて2005年に書かれたエッセイから。

生きていることは、なにがなんでも崇高であり、めちゃくちゃに正しい───というような戦後民主主義の一つの売りものは、生命(ライフ)と生活(ライフ)を混同することから生じる。(平岡正明)

平岡正明『戦後事件ファイル 赤塚不二夫、安保、三島由紀夫、ひばりの死、他』の情報量、思想の厚み、言葉遊びのような解釈の数々にクラクラする。言葉に打たれ続けても、止まらず、一気に読み切る。わかる、わからないは二の次でいい。引用したのは1971年に書かれた「1970年三島由紀夫割腹自殺」で見つけた一節。本から本へと、記憶がつながり、好奇心が増していく。

今日は一日、雨なのでしょうか。鴨トート3色(ベージュ・ナチュラル・ブラック)が再入荷予定です。

2026/06/24

6/24 臨時休業

諸用のため、今日は臨時休業です。

2026/06/23

6/23 雑記


今月末で閉店との報を受け、いくべきか、いかぬべきかと迷っていた〈かつ善〉に足を向ける。着いたのは11時15分頃、店前の行列をみて挫けそうになるも、駐車を済ませたのち列につき開店を待つ。前後の会話を耳に入れつつ、こんな時こそ常連面は控えたい、我欲は抑えたいよな〜とか考えながら本を読む(小林信彦『昭和のまぼろし』がヤケにハマって、ぐいぐい読んでしまった)。

入店後、入口脇の椅子で15分ほど待って、奥の座敷に通される。ヒレカツを注文して読書再開。なんとなく顔見知りの感のある配膳担当の方と言葉を交わしたり、茶を啜ったりしながら、待つ。10分ほどで供されて、しみじみといただく。馴染んだ店が無くなるのはさみしいけれど、こればかりは仕方ない。ご馳走様でしたと伝えて、さっぱりと会計を済ませた。

2026/06/22

6/22 店日誌


6月22日、月曜日。さーーーて、時間がない! ただいま10時36分。ラジオでは国会中継が流れてて、「サナエトークン」なる暗号資産に関する質疑が行われている。時間を過ぎても応えがなされず、タイムアップ。双方ともにガーガー、ワーワーやたらにうるさく、瞬間的には話が掴めず。さて、いま飲んでいるのは某輸入食材チェーン〈K〉で買ってきた「アイスコーヒー 無糖/珈琲専門店用」(HOMER)なのだけど、これよりも、「DOUTOR 直火焙煎ブラック」(アサヒ飲料)の方が美味いと思う。前者にとくだん不満があるわけでなく、後者について書いておきたかった。

さあ10時43分! ついさっき出かけたスーパーで『&Premium』2026年8月号を発見。「旅と、本と」と題された本屋特集で、全国各地の書店が紹介されているなかで、当店オリジナルのトートバッグも掲載されていた(見本誌はまだ送られてこない)。矢吹純が描いた鴨がプリントされたトート3色は、今週中に再入荷する予定。

ここまで書けば、安心の10時48分。蒸し暑いけど、クーラーはつけずにいる。歩いてきたり、自転車に乗ってきた人は暑いだろうなァ……申し訳ない気持ちはあるものの、空調なし、ドアをばーんと開けたままで営業するのが好きなのだ。

ではでは、定時に開店! 明日、明後日と連休にしようかなあと思っています。