2026/09/02

9/2 店日誌


店にはいろんな人が来る。期待が裏切られることもある。それでも訪れる人を待ち、迎え入れる胆力と地力をたくわえている。そんな強さをもった書店が、世界の各地にいた。いまもあるし、これから先も求められるだろう。(石橋毅史)

9月2日、水曜日。取次店の案内書に封入されている、石橋毅史「本屋な日々」の最新回は「読書が本屋を追い越してゆく」と題して、2023年3月まで鳥取県で〈定有堂〉を営んでいた奈良敏行さんについて書かれている。上記の一節はそのなかで、そっと呟かれる感慨で、自分はここに感じるものがあった。ピープル・ブックストアが「そんな強さをもった書店」だと言いたいわけじゃなく、「訪れる人を待ち、迎え入れる胆力と地力をたくわえている」と言える自信もないのだけれど、そうやって人を待てる店でありたいとは、強く思う。

ぶうぶう、ああだこうだと文句ばかりを言う時期はとうに過ぎて、最近は小さな喜びに目を向けることができるようなってきた……はず。100円の本をじっくり選ぶ人、毎週1冊を買っていく人、遠方から高価な本を買ってくれる人。そんな方々と声を交わすのは、やっぱり嬉しい。教えてもらうことも沢山ある。しみじみ、ありがたいと感じている。

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今月は出店がふたつ。21日(月)「山名昇 1周忌パーティ」と27日(日)「古河駅前夜市」、両日ともつくばの店舗は終日休業なので、ご注意を。連休になっている22日(火)・23日(水)は開けてみようかな〜と思っています。

ではでは、開店! 9月もよろしくお願いします。

2026/09/01

9/1 雑記

8時前に家を出て、店まで歩く。到着後、本の写真を撮り、朝イチで予約していた〈Bespoke〉まで自転車を走らせる。散髪。羽山さんとおしゃべりしたのち店を経由して帰宅。セブンイレブンのガパオを食すもイマイチ……。ローランド・アルフォンソのレコードを聴きながら、山名昇『正岡子規はバイトなどしない 副読本●『寝ぼけ眼のアルファルファ』について』の刊行告知文を考える。自宅最寄の郵便局で荷物の発送、入金を済ませてから〈つるばみコーヒー〉で2種の豆を購入。

15時ちょうどにインスタグラムで山名本の刊行告知。さっそく反応あり。いくつかのやり取り、本を読んだりしつつ、バニー・ウェイラーを聴く。16時半に家を出て、大穂市庁舎〜ホーマック〜タイラヤを経由して、いつもの広場でビールを1缶。ポットマンたちに遭遇、挨拶したのち〈椿野〉に入店。夜営業の再開を寿ぐ。

帰宅後、レコードを聴きながら、佐藤正午『書くインタビュー』⑥を読む。

2026/08/31

8/31 店日誌


8月31日、月曜日。シノモリ先生こと篠田守男さんが亡くなったのを伝えてくれたのは、野口修さん。正確に言えば、野口さんが店にいるときに逝去を知らせる電話がかかってきて、かつて営んでいた〈アクアク〉での思い出、教え子たちとの交流、近年の篠田さんとのやり取りに話が移った。1972年に刊行された『快楽宣言』を持っていると話すと「え! あの本にはヘンリー・ミラーが出てるよ!」「あと、あの詩人の人も。ほら、現代美術家と結婚してて、映画評論なんかも書いてた」「……富岡多恵子?」「そう!」って感じで、野口さんとの会話はエネルギッシュで、元気が出る。

久しぶりで顔を出してくれたヒロタさんとは本の話を。「写真家の奥山さんが本を出したよー」「筒井康隆とか柄谷行人を読んでるんだけど、面白かったのは木内昇!」と色々教えてもらうなかで驚いたのは、木内昇さんが女性だってこと。長いこと、きうち・のぼるという男性だと思い込んでいた。いやはや、勉強になりました。

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古本の買取が多いなかで、新刊入荷もちょこっとだけ。盟友というか、なんというかで長く付き合っている自由研究者・金井タオルの『詩について』は、相変わらずの金井節。結論が出ないままのどうどう巡り。55ページの小冊子には一風変わった厚みあり。

さあ、8月最終日! いつも通りに開けてます。お暇があればご来店ください。

2026/08/30

8/30 店日誌


8月30日、日曜日。玄関を出たのが8時41分。自転車を押しながら(引きながらって書く人います? かつての自分は「引く」派でした)歩を進めて、郵便局ATMに立ち寄り、店に着いたのは9時17分。途中ですれ違ったのは白い犬を散歩する人、大学生、結婚式に向かうと思わしき若者グループ。秋っぽく涼しいからか、汗はジワッ〜と滲む程度で、脳内行進曲は流れないまま。あれこれ考えているようで、多くの時間はあたま空っぽ。これはこれで気持ちがいい。

家を出る前に聴いていたのは、Ruth Garbus『Profound』。常連のひとり、マスダさんが「たぶん好きだと思います〜」と教えてくれたのをApple Musicで再生してみると、とてもいい。曇り空にぴったり。もう夏は終わったのかな。酷暑には辟易したけど、こうなると、しんみりしてしまう。

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いま、店にはラジカセ2台、Bluetoothスピーカー1台の合計3つの再生機がある。壊れかけの1台はポットマン専用機で、届きたてのは主にCDとラジオ、たま〜にカセットを聴くためのもの。スピーカーはお客さんから教えてもらった曲とかMixcloudなんかをパッと流したいときに使う。

音の聴き分けはできないんだけど、再生機ごとの気分はあって、それに合わせて使い分けるのがけっこう楽しい。具体的に⚪︎⚪︎⚪︎だから、×××にするとは言えないまま、なんとなく遊んでる。

今日も通常営業。オンライン・ストア〈平凡〉にもいろいろと入荷あり。

2026/08/29

8/29 店日誌


8月29日、土曜日。玄関を出たのは7時58分。ちょうど雨も止んだし、このまま行っちゃおう! 歩きだして、すぐに雨が降ってくる。こりゃダメだ。すぐさまポンチョをかぶって再出発。涼しいとはいえ、1枚はおると、じわじわ暑い。汗をかく。フードをとると涼しいんだけど、髪が濡れる。これくらいの降り方がいちばん面倒なんだよな〜と考えつつ、そのまま進んで、郵便ポストに荷物を投函。もう少し、あと少し……店に着いたのは8時38分だった。

アラン・マバンク、ポール・オースター、ウィリアム・バロウズ、岡崎京子、大白小蟹、佐藤雅彦、今日マチ子、杉作J太郎、楳図かずお、伊藤潤二、又吉直樹。先週の大口買取の1部をリュックに詰めて運んできた。おおむね値付けはできたとはいえ、すでに棚は満杯だ。さて、どうしよう。

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代替のラジカセが届いたのは、きのうの夕方。ようやく聴けた『ALL KILLER NO FILLER』vol.1の素晴らしさと言ったら! 全編通してあたたかい。それなのに、重たくないから聴きやすい。ハートフル&ソウルフルな24曲。

今日明日、明後日も通常営業。なんだよ、8月も終わっちゃうのかヨォ。

2026/08/28

8/28 店日誌


8月28日、金曜日。店でつかっているCDラジカセが壊れた。買ったのはたぶん5年前、ソニータイマーってやつなのか、CDをまったく読み込まなくなってしまった。届いたばかりの1ST ST. RECORDS presents『ALL KILLER NO FILLER』vol.1は聴けていないし、ほんとならば聴きたいあれこれも我慢している(ジョン・フェイフィー、アーネスト・ラングリン、ロボ宙&DAUだとか……)。ただ、なぜか隣の店長ことポットマンの最新デモだけが聴けてしまう。よりによってCDRなのに、何度入れても読み込むし、音飛びもせず最後まで再生できる。

というわけで、ポットマン専用となったラジカセで今も『Tetto(demo)』を流しながら、ブログを書いている。この音源が完成するのは9月末になるのかな。いうまでもなく、当店ではバシーっと仕入れるつもりです。

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特殊編集者=金井タオルから送られてきたのは、小冊子『詩について』。そりゃあ変だし、なにが書きたいんだかよくわからんけど、面白い。ダジャレが削られて読みやすくなったのが大きいのか、全体でどーんと伝わるものがある。早ければ今日、遅くとも明日には入荷するので、お楽しみに。

ではでは、今日も開店。本の買取、在庫確認などのお問い合わせはお気軽に。

2026/08/27

8/27 店日誌

8月27日、木曜日。7時35分に家を出て、まずは燃えるゴミを集積所にほいっと投げ入れる。きのうに比べればだいぶ涼しい。風もある。雨さえ降らなければ歩くにはちょうどいい。まあ、降ってきてもポンチョを被ればどうになるし、とりあえず歩き出してしちゃえ! ってな勢いでぐいぐい進む。序盤ですれ違うのは散歩中のオジサン、若者ランナー、車が数台。店に着いたら、ブログを書いて、台風クラブのポスターを貼ったのち、入荷した本を撮影できればいいなーと考えつつ。

その途中で着想する。もしかして、今月は1度も東京に出ていないのでは……それどころか、電車に乗ったのは先週の南浦和出張だけだったかも。近年でこんなことあったかな。なんにせよ暑かったし、店を開けてるだけで精一杯だったもんなあ。でも、いいこと沢山あったよな。面白い出来事もいくつかあった。

夏季休業中の古着屋〈May〉のあたりまで差し掛かって、手ぬぐいを忘れたことに気がつく。ああ、よりによって今日、持ってきてないとは。30分歩けば汗はポタポタ、Tシャツはビチャビチャ。店に着いたらすぐに着替えなきゃ。あとちょっと、もうちょっと、脳内行進曲に合わせて進む。到着したのは8時9分。

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円盤/リクロ舎の新刊、安田謙一『好きで好きで大好きで』マルーチャ/みーこ『ぱんとカマキリ』がとてもいい。つくる理由がはっきりしているからか、どちらにも確かな力が宿ってる。些細なことに眼を向けて、よく観察して考える。小さな行いを大事にする人たちの存在に勇気づけられる。

今日も通常営業。オンライン・ストア〈平凡〉にも、入荷あり。