2025/01/01

金井タオルが2024年を振り返る


実家を出てからもう何度目かわからないけど、また引っ越した。

以前は古い戸建て、今度は集合住宅。以前の薄暗くカビ臭い、冬は極寒の台所から打って変わって、引っ越し先にはリノベーション済みのキッチンが備わっている。なによりも猫(それも2匹まで!)もタバコもOKという、現代の賃貸物件においては希少すぎる条件が決め手となった。しかし、問題もあって、家の周りに以前はなかったスーパーマーケットが数多くあれども、飲食店はほぼゼロ。どうするか、自炊するしかない。

それで気がついたのだが、キッチンもまたひとつの調理器具であった。よく切れる包丁やこびりつかないフライパンも、そのもの自体を使う場所が快適でなければ、せっかくの使い心地も半減してしまう。

という文章を書きながらも、どうにもしっくりこない。それよりも、引っ越しとは常にあらたな特集を組むことなのかもしれないという、また別の考えに思いを馳せる。

校了は、次の家に引っ越すタイミング。新居に馴染んだ頃、「そうか前の家では〇〇特集をつくっていたんだな」といった感じで思い出す。なんでも雑誌の特集に見立てるのは悪癖ではあるが、個人的にはこれがいちばんしっくりくる。

旧居(新居は使うけど、「旧居」ってあんまり馴染みがないな。「きゅうきょ」という言葉で思いつくのは、やっぱり鳩居堂(きゅうきょどう)だな。という、どうでもいい心理描写が無駄であることは重々承知している。それでいえば、ずっと積読だった『言わなければよかったのに日記』(深沢七郎著)をやっと読み出した。あと、飲み屋で「これはどうだろうな」と思ったことは、ほぼ確実に「言わなければいい」ことである。以上、ここまでが心の声)の特集は「趣味」で、旧々居は「移住と仕事」(いや、しかし “移住”が含む意味合い、ちょっと引っ掛かるんだよなァ)で、旧々々居と旧々々々居は、何だったっけ。だいぶ前のことなので、忘れてしまった。

えーと、それで、だから、ほら、居住年数はページ数でさ……と、自分でも無理のある見立てだとは思うのだが、ちょっとわかってくれるひともいるんじゃないか。べつにいなくともいいけど。

だから、何のはなしだっけ。ああ、そうだ。2024年の振り返りだ。結局、タバコはやめて、ほかにもいろいろやめたり、また始めたり。とりあえず、元気にやっています。

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