2021/06/25

『FEELIN’ GROOVY! いのくまさんとニューヨーク散歩』


『FEELIN’ GROOVY! いのくまさんとニューヨーク散歩』が届きました。
先週末から〈丸亀市猪熊弦一郎現代美術館〉ではじまった同名展の図録として製作された、タブロイド紙。編集長・岡本仁、副編集長・河内タカによる誌面はやさしくも鋭い。感覚のあちこちを刺激しつつも、おおらかな安心感もある。換言すれば、猪熊弦一郎その人が持っていた要素を的確に落とし込んである、ということなのだと思います。大きな判型を活かしきったデザイン、レイアウトもお見事。

販売価格は1100円→880円(税込)。同展のチラシも店内で配布しています。

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猪熊弦一郎(1902-93)は、1950年代半ばから約20年間ニューヨークで活動しました。
第二次世界大戦後のニューヨークは活気にあふれ、世界中から多様なアーティストが集まって、パリに代わる芸術の拠点となっていました。1955年、猪熊は戦前に暮らしたパリへ向かう予定で日本を発ちますが、途中立ち寄ったニューヨークにすっかり魅了されます。結局パリ行きをとりやめ、この街に居を構えました。
自宅から歩いて行ける距離に立ち並ぶ世界有数の美術館やギャラリーで、名画や最先端の美術を思う存分鑑賞し、高層ビルや斬新な建築物を眺め、パレードや路上ライブを楽しみ、路地裏の落書きを夢中で撮影するなど、猪熊はニューヨーク暮らしを堪能します。
環境の変化は作画にも大きな影響を与え、渡米後、猪熊の表現は具象から抽象へと様変わりしました。そして、ウィラードギャラリーの所属作家として個展を10回開催するなど精力的に新作を発表し続けました。
[展覧会概要より引用]

本展では、「編集長」として、これまで数々の雑誌や書籍を編集、執筆してきた編集者の岡本仁氏を、「副編集長」として、長年ニューヨークに暮らし、展覧会のキュレーションや執筆等で欧米の近現代の芸術文化を日本に伝えてきた河内タカ氏を迎え、展覧会を「編集」していただきました。猪熊のニューヨーク時代の画業と当時のニューヨーク文化が、両氏が選んだ猪熊作品と資料によって、雑誌をめくるように楽しくテンポ良く紹介されます。また、カタログのかわりに、両氏執筆、編集による32ページのタブロイド紙を発行します。
[展覧会の見どころより引用]

[CONTENTS]
いのくまさん、ニューヨークへ。
ウィラード・ギャラリーの招待状。
ニューヨークアートシーンといのくまさん。
Shooting a lot of 8mm Film
いのくまさんが愛したニューヨーク建築。
いのくまさんのニューヨーク散歩道。
ニューヨークでの制作。
いのくまさんのアパートとアトリエ。
アトリエの窓より。
ニューヨークの友人たち&訪問者たち。
いのくまさん、壁を撮る。
ニューヨークからの定期便。
Chronology 1955-1975

●編集:岡本 仁、河内タカ
●デザイン:江藤公昭、水内実歌子(PAPIER LABO.)
●編集協力:古野華奈子(MIMOCA)
●発行:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、公益財団法人ミモカ美術振興財団

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