2026/06/02

NRQ祭りって何だろう? 企画者・猿田なつ奈 インタビュー④


撮影:大宮麻比古

-では、最後にもうひとつ。出店のピープル・ブックストアなのですが、なぜ毎度声をかけてくれるのでしょう? こうしたライブの現場に本は必須じゃないよなーと自分でも思うのですが……。

いつもありがとうございます! とは言え、〈PEOPLE BOOKSTORE〉に声をかける時、その時その時で、いろんな理由があってお声がけしている気がします。そもそも、音楽と本ってものすごく相性のよいものだったと思うんだけど、今そこの結びつきがあまり見えなくなっている気がしてそれが見えたらいいなあというのがひとつ。

これは私の勝手な偏見なのかもだけど、近年いろいろ便利になって、音楽や本が、データや情報として捉えられた結果なんじゃないかな、と思っていて。わたしはそこには小さくとも抗っていきたいなあと思ってこうして企画をやっている気がします。

良い音楽聴いた帰り道に読もうかとふと手に取った本に、人生変えられちゃったよ、とかそういうアクシデントがあったら嬉しい。

-なるほど。たしかにそうかもしれません。ライブが始まるまでの時間で本を読んでる人を見つけると嬉しかったりしますね。会場に本が並んでたら眺めるだけで時間が経つし。

あと〈aNTENA〉のイベントの時は特になんだけど、ピープルがあの場にいてくれることで、つくばという街との地続き感が出ると思ってます。ふらっと何やってるの?と立ち寄れるような空気であるとか、ライブを観に来てるのか飲みに来てるのかわからんような、通路ですでに楽しそうにしてるお客さんがいたりとか、目指してもやっぱりすぐには作れない。つくばに根差している店の力はおおきいなあ、と思ってます。

自分の住む街で何かをやるって、その先が重要だと思っていて、ライブ後今度はピープルに本を買いにつくばに行ってみようとか、足を運ぶきっかけになればいいなあと。

結局話長くなってますが、コンポステラ*のレコードがアナログ化されて、ピープルが取り扱いを始めたこととかも、とても自分にとっては嬉しいことで、そうやって街の店や人の共通言語のようなものが増えていくのが、うれしいことだなあと思います。

-おお、それは嬉しい。実際ライブ前後に店に来てくれる人もいますからねえ。コンポステラはもう、この企画に関わるなら無視できなかったです。イベント当日に見つけてくれる人がいたら嬉しいですね。……と、ここまで長く話してきましたが、最後に「NRQ祭り」に向けての意気込みとナツナさんの今後の活動情報があれば、教えてください!

都市部でのライブに比べ、地方のイベントってある一日のために長い時間をかけて準備することができたり宣伝できることができるなあと思っていて、実はその過程こそが大事なんじゃないかな?と思ってます。

集客の人数は結果でしかなくて、当日そりゃ満杯になったら気持ちもいいし、お金もたすかりますけども、それよりも、NRQという唯一無二のバンドに出会うきっかけをそこかしこにつくれるのが企画者冥利に尽きます。今回はさらにみたらし団子ズと牧野琢磨トリオ・パッカサタンにも出会えますし。そういう機会つくれたこと、それがまず嬉しい。あとはこの感じを面白そう! って、つかまえてくれる人と出会いたい。自分のアンテナは衰えてなかった、と感じてもらえるような日になったら嬉しいです。

わたし自身はこの後6月23日(火)〜7月12日(日)の会期で京都の〈gorey cafe〉で毎年恒例の個展**があります。今年で9年目、いま追い込み中です。期間中にライブイベントも6本ほど予定しているので是非ぜひ遊びにいらしてください。

−ありがとうございます! ここまで読んでくれて、当日〈aNTENA〉に来る方がいるならば、NRQメンバーやナツナさん、あっちゃんに声をかけたくなるでしょう。見つけたら気軽に話してみてください。よほどじゃなければ、みんなやさしく応えてくれると思うので。

(終わりです!)

*「篠田昌巳ユニット」のち「コンポステラ」と名乗った楽団の音源、2タイトル(『COMPOSTELA』・『1の知らせ)』が今年4月にアナログ盤でリリースされた。ちなみに、NRQのメンバー、中尾勘二さんは両作に参加している。

**natunatuna solo exhibition 「「ゆめ」のあと/さき」は〈goery cafe〉(京都市左京区浄土寺西田町82-1)で上記会期で開催。月曜定休。

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