2026/01/02

野崎雅彦が2025年を振り返る

PEOPLE BOOKSTOREファンのみなさん、はじめまして。

東京は代々木上原の古本屋ロスパペロテスの野崎と申します。

2025年を振り返ってみると、ハードコアパンク生まれヒップホップ育ちから一転、今年も去年から突如ハマったK-POPアイドル全般一色の1年だった。

幾度となく推しのコンサートに馳せ参じ、店ではお客さんがいない隙に音源を爆音で繰り返し聴きそして踊り、自宅でもYouTubeやTikTokやリール動画を延々と観続ける、K-POP文化の無限のようにあるコンテンツに時間の大半を費やす毎日であった。

以上です。


と振り返るとあっという間に終わってしまうので、古本屋らしく仕事で今年印象的だった出来事をひとつ。

特に深く考えることなく古本屋を続けて、気づけば22年になる。

オープン以来店に通ってくれている同年代の本好きの常連さんが、様々な事情が重なって東京と実家の2拠点生活を送ることになり、東京での暮らしを小さくするためその膨大な本を買い取った。

美術、デザイン、建築、民芸、食、生活、韓国、フェミニズム、映画、音楽、演劇、サブカルチャー、絵本、文芸、ノンフィクションなど、本で興味あるすべての事象を把握するかのようにジャンルは多岐に渡り、店に並べたい本ばかりだった。

そのお客さんからは今までも何回か買取はしてきたけれど、今回は約50年間(厳密に言うと青年期から約30年間)買ってきた本のほぼすべてで、ダンボール数十箱分である。

言わば少し早めの終活である。

ひとりの人間が長年買い集めてきた本を買い取ることは、その人の人生と向き合うことでもある。同年代の人生に向き合うことは、自分の人生とも照らし合わせることになる。

同年代のお客さんの本の終活に関わって改めて意識したのは、物事に永遠なんてなく、始まりがあれば終わりもある。

いつか終わりがやってくる。

自分の店だってその例外ではないのだと。

古本屋を続けてきて初めて、店のしまい方について具体的に考えさせられる年となった。


一般的にアイドルは寿命が短く儚いものだから、推しは推せるうちにと言われている。

K-POPアイドルを推していると、あのころの過去やいつかの未来でなく、終わりがくることを前提に今現在輝いている姿こそが尊いと強く感じる。

アイドルほど短くないにせよ、店の寿命も実はそう長くはない。

推しは推せるうちに、店は通えるうちに。

ロスパペロテスも、PEOPLE BOOKSTOREも、あるいはあなたの街にある行きつけの店も、2026年もどうかよろしくお願いいたします。

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