須之内徹『さらば気まぐれ美術館』を読んでいて、思い出す。おととい、きのうで訪れた北茨城市磯原町の海岸には誰もいなくて気持ちが良かった。犬を散歩する人がいない。遠い海に浮かぶ船もみえない。テトラポット以外の人為的なものといえば、ちょろっとしたゴミくらい。打ち寄せて崩れる小波、泡、濡れる砂以外に目に入るものがない。こんなに居やすい海があるなんて。
寂しい、暗い、そんな感じはまったく得られず、ただひたすら平らな水平線。延々つづく波間。その景色を目に入れてるだけで心中がすっきり整理された気がした。
*「幸福を描いた絵」(須之内徹『さらば気まぐれ美術館』より)
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