2025/02/27

2/27 店日誌


オクノさんにしか出来ない音楽がある。コーヒーも同じで、同じコーヒー豆でも、淹れる人によって味は違う。そして、オクノさんのライブの時間の流れ方がある。(豊田道倫)

2月27日、木曜日。オクノ修『オクノ修70歳、拾得ライブ』を聴く。針を落として最初に聴こえるギターの音がいい。座って、レコードから流れる音楽に耳を傾けるだけで、満たされるものがある。素朴で特別。ありのままの存在を感じさせてくれるからだろうか、気持ちがじわりと高まる。豊田道倫さんが書く通り、この演奏でしか体感できない時間の流れ方を、しみじみと感じさせる。

本屋と喫茶店。かけ離れた業種のように思えるかもしれないが、同じ小商いには違いない。日々休むことなく黙々と同じ仕事をこなしながら、だれることなく張り詰めた店の空気を保ち続ける姿には背筋を正される思いがする。(堀部篤史)

オクノ修さんは〈六曜社珈琲店〉地下店の店主で、京都のある種の文化を象徴する人でもあり、自立した大人。シブいのにじじむさくなく、軽やかな気配を漂わせる。書いていて、ジャケット写真がもったいない気がする(実物はもっと若々しくてお洒落なのだ)。

さあ、今日も開店。書籍はもちろん、音源にも入荷あり。気が向いたらご来店を。

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