2025/12/06

12/6 店日誌


12月6日、土曜日。朝、6時半ちょい前に家を出ると、空気がピーンと冷たい。朝陽をうけて筑波山がくっきり見える。大きな月が浮かんでる。めちゃくちゃ寒いけど、この時間じゃないと見られない景色、味わえない空気がある。せっせと自転車を走らせて筑波大学に入ると、味気ない建物群がきれいに光を浴びている。茶のまじったうすい赤、レンガやコンクリートがぼんやり発光していて「ほ〜」っと声をもらしつつ、ペダルを漕ぐ。誰もいない。池の水面も陽光を反射してキラキラ光ってた。

島村恭則+畑中章宏『オルタナティブ民俗学』津田貴司・福島恵一『音響・環境・即興 松夜話──〈耳〉の冒険』など、新刊に入荷あり。加えて、ハーポ部長(編)『本のコミューン』あたりの定番作も補充済み。年末だから……ってわけじゃないけど、色々と動きの多い、ここ最近。

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ポットマン『ふるさと』フェア! という名目ではじまったのは、森本友「ふるさと原画・その他」展示会。かなり変わったタッチ、作風なのに、ごちゃごちゃした店内にすーっと馴染むのが不思議。こちらもお見逃しなく。

今週末も通常営業。本や音源の買取は常時受付中、お声がけはお気軽に。

2025/12/05

12/5 店日誌


12月5日、金曜日。またまたリユース店での話。ボブ・アンディを見つける前だったかな、レコード棚にジャックス『からっぽの世界/ジャックスのすべて』があるのが目に入った。オッと反射的に抜き出すと、まあ安くはないから、いったん保留。目を移すうちに忘れて店を出たのだが……その盤が不意に頭に浮かぶのだ。家や店、散歩の途中で「買っときゃよかったかな〜」と。たぶん得意じゃないんだけど、ゴンチチのラジオで流れてた曲、良かったよなあ。とかナントカ、モヤモヤしてるのもアホらしくなり、買ってきた。残っててよかった。

からっぽの世界、ラヴ・ジェネレーション、マリアンヌ。ここまで聴いて、やはり家人に止められる。わかっちゃいたけど、そうだよなあ。お! われた鏡の中から! イントロがカッコいいじゃん。ごまかしつつ、遠い海へ旅に出た私の恋人も続けて聴いてしまう。とりあえずA面。曲によっては演歌っぽくもあり、ヨレたギターあり、身のつまった内容だ。

なによりぶっ飛んだのはペニシリン「ロマンス」だよ! 同じときに店内でかかって、膝からガクンと崩れ落ちかけた。すげー圧力。破壊力。こんな曲が流行って、あちこちで流れたなんて、面白い時代だったよなあ。

今日も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉にもご注目を。

2025/12/04

12/4 店日誌


“ボブ・アンディといえばこれ!”という代表作で、1966年から68年にかけて録音されたヒットナンバーを収録している。バックはジャッキー・ミットゥ率いるソウル・ヴェンダーズで、後期スカからロックステディ、さらにはレゲエを予感させるサウンドまで、過渡期ならではの幅広い楽曲を収める。(*)

12月4日、木曜日。ゴミ捨て、買い物といった日課の延長にある散歩、近隣の書店(リユース店が主)パトロールの途中でまたも声が出る。おわ、ボブ・アンディ『ソング・ブック』があるじゃないか! もちろんCDだし、べらぼうには安くないのだが、相場に比べれば全然高くない。なぜ、ここにこれがある? カールトン&ザ・シューズやジャッキー・ミットゥと同じ人が手放したのか、別店舗からの品振りか。買ってきて再生すると、そりゃ最高。寒い日だからこそ、のびやかなロックステディが聴きたくなるのだ。

ゑでぃまぁこんが、ノラ・ガスリーの名曲を、坂本慎太郎とゑでゐ鼓雨磨の共作オリジナル日本語詞でカヴァーした、良き出会いの繋がりが生んだ二重三重の夢の結晶。トルソ(TORSO)によるドリーミー管弦楽リコンポジション版をカップリングした夢のWサイダー。(Em Records)

方々で話題になっている、ゑでぃまぁこん/TORSO『ホーム・ビフォア・ダーク』(7インチ)は明日発売なのだけど、ピープル・ブックストア店頭、オンライン・ストア〈平凡〉では今日から購入可能。京都の茶問屋〈宇治香園〉が手がける「TeaLightSound」10周年記念作のご予約も受け付けているので、チェックをよろしく。

今日も通常営業! 本の買取、在庫確認などのお問い合わせはお気軽に。

(*)石井“EC”志津男(編)『The ROCK STEADY BOOK』p.25

2025/12/03

12/3 店日誌


12月3日、水曜日。朝、『THE LOST LENNON TAPES(Number 9)』を聴いていて、ふと思う。ジョン・レノンって何歳まで生きてたんだっけ? たしか40ちょいだったはず。調べてみると、1940年10月9日生まれ。撃たれたのは1980年12月8日。ぴったり40歳だったのか……というか、すでに自分の方が歳上なのか。いましろたかし『釣れんボーイ』の主人公・ヒマシロ先生も40だったし、どうにも落ち着かない気分になる。加齢を認めたくないわけじゃないのだが。

今日も書籍(古本・新刊)、音源に入荷あり。お暇があればお出かけを。

2025/12/02

12/2 雑記

朝風呂に入ってから店に行き、溜まった段ボールをゴミにだす(月2回の古紙回収)。ちょっと歩いてカスミのリサイクルボックスに空き缶を捨てにいき、業務終了。午後はやめの時間に〈つるばみコーヒー〉に行ってあれこれ話したのち、夕方からはいましろたかし『釣れんボーイ』を読んでいた。

2025/12/01

12/1 店日誌


12月1日、月曜日。閉店後に売れた、古山フウ『出産レポ漫画 ほか』と『もぐらホリデ〜』vol.2を取りに行くため、7時前に家を出る。ヒートテック上下にスウェット、ライトダウン、ジーパン。さらにジャンパーを羽織ってマフラーと手袋をつけても自転車で走りだすと顔が冷たい、耳が痛い! ジーンとシビれる。あちこちのカーブミラーは凍りついていて、ほぼ機能せず。車出勤の人たちは怖いだろうなあ(つくば市役所の道理管理課の方々、どうにかしてくれませんか)。

寒いけど、空気が澄んでて気持ちがいい。呼吸をすると肺が洗われるような感覚あり。10分ほど走ったところで店に到着。目的の本を回収、発送の下準備が終わると7時10分。帰り道には出勤と思わしき車が増えている。部活に向かう学生さんもチラホラと。

会社を作ることがこんなに楽しいとは思わなかった。資金繰りが苦しくても、その苦しさが快感になる。なんでも自分でやらなければダメなのである。大きい会社にいると、この気分は味わえない。(嵐山光三郎)*

嵐山光三郎さんが亡くなったと知らせてくれたのは、常連のヒロタさん。2年前だったかな、金沢の〈オヨヨ書林 せせらぎ通り店〉で買った『口笛の歌が聴こえる』に驚いて以来、意識的に読んでいたからショックは大きい。ちょっと前に読んだ『日本詣で』で語られている「青人社」について、詳しく書かれた本があれば読みたいのだが……。

今日も通常営業。本の買取り、在庫確認などのお問い合わせはお気軽に。

*「目黒区 長原オンボロ出版社ストーリー」(『日本詣で』p.244)

2025/11/30

11/30 店日誌


11月30日、日曜日。隣のカフェは喫茶、昼食目的のお客さんでいっぱい。壁越しでもにぎわいが伝わってくる。反面、当店は開けてから数時間はチーンと静かなまま。通り過ぎる人は多くても、よくてチラ見、ほとんとが一瞥もくれずに歩いていく。そんな状態は今に始まったわけじゃないから落ち込んだりはしないとはいえ、ちょっとばかり心配になる……のだが! 17時過ぎのスダくん、ヨシオさんと立て続けにきたイシガミさん! ご注文の品を買いにきてくれて、助けられる。お土産のままどおるまで頂いて、感謝感謝。

昨日はそんな感じで暇だったわけだけど、店にはモノが色々届いて、動きあり。注目はMy Loads Are Lightがつくった「“ARIGATO” canvas tote」。生地はほどよく厚手、ガバッと横長で使いやすいサイズ感。亀モチーフのグラフィックもとてもいい。やや高値だけれど、おすすめです。

今日、明日も通常営業。オンライン・ストア〈平凡〉にもご注目を。