2025/12/05

12/5 店日誌


12月5日、金曜日。またまたリユース店での話。ボブ・アンディを見つける前だったかな、レコード棚にジャックス『からっぽの世界/ジャックスのすべて』があるのが目に入った。オッと反射的に抜き出すと、まあ安くはないから、いったん保留。目を移すうちに忘れて店を出たのだが……ジャックスが不意に頭に浮かぶのだ。家や店、散歩の途中で「買っときゃよかったかな〜」と、たぶん得意じゃないんだけど。ゴンチチのラジオで流れてた曲、良かったよなあ。とかナントカ、モヤモヤしてるのもアホらしくなり、買ってきた。残っててよかったよ。

からっぽの世界、ラヴ・ジェネレーション、マリアンヌ。ここまで聴いて、やはり家人に止められる。わかっちゃいたけど、そうだよなあ。お! われた鏡の中から! イントロがカッコいいじゃん。ごまかしつつ、遠い海へ旅に出た私の恋人まで続けて聴いてしまう。とりあえずA面。曲によっては演歌っぽくもあり、ヨレたギターあり、身のつまった内容だ。

それより、なによりぶっ飛んだのはペニシリン「ロマンス」だよ! 店内でかかって、膝がガクンと崩れ落ちかけた。すげー圧力。破壊力。こんな曲が流行って、あちこちで流れたなんて、面白い時代だったよなあ。

今日も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉にもご注目を。

2025/12/04

12/4 店日誌


“ボブ・アンディといえばこれ!”という代表作で、1966年から68年にかけて録音されたヒットナンバーを収録している。バックはジャッキー・ミットゥ率いるソウル・ヴェンダーズで、後期スカからロックステディ、さらにはレゲエを予感させるサウンドまで、過渡期ならではの幅広い楽曲を収める。(*)

12月4日、木曜日。ゴミ捨て、買い物といった日課の延長にある散歩、近隣の書店(リユース店が主)パトロールの途中でまたも声が出る。おわ、ボブ・アンディ『ソング・ブック』があるじゃないか! もちろんCDだし、べらぼうには安くないのだが、相場に比べれば全然高くない。なぜ、ここにこれがある? カールトン&ザ・シューズやジャッキー・ミットゥと同じ人が手放したのか、別店舗からの品振りか。買ってきて再生すると、そりゃ最高。寒い日だからこそ、のびやかなロックステディが聴きたくなるのだ。

ゑでぃまぁこんが、ノラ・ガスリーの名曲を、坂本慎太郎とゑでゐ鼓雨磨の共作オリジナル日本語詞でカヴァーした、良き出会いの繋がりが生んだ二重三重の夢の結晶。トルソ(TORSO)によるドリーミー管弦楽リコンポジション版をカップリングした夢のWサイダー。(Em Records)

方々で話題になっている、ゑでぃまぁこん/TORSO『ホーム・ビフォア・ダーク』(7インチ)は明日発売なのだけど、ピープル・ブックストア店頭、オンライン・ストア〈平凡〉では今日から購入可能。京都の茶問屋〈宇治香園〉が手がける「TeaLightSound」10周年記念作のご予約も受け付けているので、チェックをよろしく。

今日も通常営業! 本の買取、在庫確認などのお問い合わせはお気軽に。

(*)石井“EC”志津男(編)『The ROCK STEADY BOOK』p.25

2025/12/03

12/3 店日誌


12月3日、水曜日。朝、『THE LOST LENNON TAPES(Number 9)』を聴いていて、ふと思う。ジョン・レノンって何歳まで生きてたんだっけ? たしか40ちょいだったはず。調べてみると、1940年10月9日生まれ。撃たれたのは1980年12月8日。ぴったり40歳だったのか……というか、すでに自分の方が歳上なのか。いましろたかし『釣れんボーイ』の主人公・ヒマシロ先生も40だったし、どうにも落ち着かない気分になる。加齢を認めたくないわけじゃないのだが。

今日も書籍(古本・新刊)、音源に入荷あり。お暇があればお出かけを。

2025/12/02

12/2 雑記

朝風呂に入ってから店に行き、溜まった段ボールをゴミにだす(月2回の古紙回収)。ちょっと歩いてカスミのリサイクルボックスに空き缶を捨てにいき、業務終了。午後はやめの時間に〈つるばみコーヒー〉に行ってあれこれ話したのち、夕方からはいましろたかし『釣れんボーイ』を読んでいた。

2025/12/01

12/1 店日誌


12月1日、月曜日。閉店後に売れた、古山フウ『出産レポ漫画 ほか』と『もぐらホリデ〜』vol.2を取りに行くため、7時前に家を出る。ヒートテック上下にスウェット、ライトダウン、ジーパン。さらにジャンパーを羽織ってマフラーと手袋をつけても自転車で走りだすと顔が冷たい、耳が痛い! ジーンとシビれる。あちこちのカーブミラーは凍りついていて、ほぼ機能せず。車出勤の人たちは怖いだろうなあ(つくば市役所の道理管理課の方々、どうにかしてくれませんか)。

寒いけど、空気が澄んでて気持ちがいい。呼吸をすると肺が洗われるような感覚あり。10分ほど走ったところで店に到着。目的の本を回収、発送の下準備が終わると7時10分。帰り道には出勤と思わしき車が増えている。部活に向かう学生さんもチラホラと。

会社を作ることがこんなに楽しいとは思わなかった。資金繰りが苦しくても、その苦しさが快感になる。なんでも自分でやらなければダメなのである。大きい会社にいると、この気分は味わえない。(嵐山光三郎)*

嵐山光三郎さんが亡くなったと知らせてくれたのは、常連のヒロタさん。2年前だったかな、金沢の〈オヨヨ書林 せせらぎ通り店〉で買った『口笛の歌が聴こえる』に驚いて以来、意識的に読んでいたからショックは大きい。ちょっと前に読んだ『日本詣で』で語られている「青人社」について、詳しく書かれた本があれば読みたいのだが……。

今日も通常営業。本の買取り、在庫確認などのお問い合わせはお気軽に。

*「目黒区 長原オンボロ出版社ストーリー」(『日本詣で』p.244)

2025/11/30

11/30 店日誌


11月30日、日曜日。隣のカフェは喫茶、昼食目的のお客さんでいっぱい。壁越しでもにぎわいが伝わってくる。反面、当店は開けてから数時間はチーンと静かなまま。通り過ぎる人は多くても、よくてチラ見、ほとんとが一瞥もくれずに歩いていく。そんな状態は今に始まったわけじゃないから落ち込んだりはしないとはいえ、ちょっとばかり心配になる……のだが! 17時過ぎのスダくん、ヨシオさんと立て続けにきたイシガミさん! ご注文の品を買いにきてくれて、助けられる。お土産のままどおるまで頂いて、感謝感謝。

昨日はそんな感じで暇だったわけだけど、店にはモノが色々届いて、動きあり。注目はMy Loads Are Lightがつくった「“ARIGATO” canvas tote」。生地はほどよく厚手、ガバッと横長で使いやすいサイズ感。亀モチーフのグラフィックもとてもいい。やや高値だけれど、おすすめです。

今日、明日も通常営業。オンライン・ストア〈平凡〉にもご注目を。

2025/11/29

11/29 店日誌


11月29日、土曜日。火曜の夜から水っパナとクシャミが止まらなくなり、水曜はずっと鼻をかみっぱなしで隣人から「体調悪そうですね」と言われて、こりゃ風邪だと観念する。木曜は早仕舞してさっさと寝たのだが、翌朝も頭がぼーっとしていて身体も重たい。あーあ、ダメだ。休まなきゃ。ってわけで、きのうは臨時休業。午前中にちょろっと買い出しに出た以外はずーっと布団の中にいた。普段は聴かないラジオ番組を流しっぱなしで、寝たり起きたりを繰り返す。レコードはもちろん本も読めず(……だが、いましろたかし『ラララ劇場』のみ通読。最低で最高)。

昨夜に発熱したのか、布団の中で大量の汗をかく。服までビッショリ。着替えたくても、室内が寒すぎて勇気が出ず、そのまま堪えているうち朝がきた。パッと目が覚めると身体が軽い! 頭もハッキリ。スッキリ。コーヒーが飲める。レコードが聴けるし、本も読める。ほぼ治った。

*

完売していた、石井“EC”志津男『Tail of Riddim レゲエとストリート・カルチャーの話 1979-2020』『日めくりジャズ 365』(2026年版)が再入荷! Yusuke Miyoshi『REMNANT 16』も近日中に補充予定あり。この他にも古本、中古盤にも入荷があるのでご注目を。

今週末は通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉もどうぞよろしく。

2025/11/28

11/28 臨時休業

本日、臨時休業です。

2025/11/27

11/27 店日誌


11月27日、木曜日。9時過ぎに家を出て、15分ほどで店に到着。簡単な雑務を終えてから、お隣〈千年一日珈琲焙煎所 CAFE〉で今日からはじまる遠藤良個展「flashback」を覗いてみると、いい感じ! これまでとは異なる深みがあって、1点ずつの絵と向き合いやすい(単に量とサイズの問題なのかもしれないけど)。筑波大学内の書店への道すがら、〈千年一日珈琲焙煎所〉の大坪さんと行き合ってごあいさつ。長谷川四郎の文庫を買って、100円ショップ、ドラツグストアをハシゴしてから店に戻ってきたところ。

水っ鼻とクシャミが止まらない。頭はちょっとボウっとしている。ってことは、つまりはアレだ。身体は重たくないし、発熱の自覚もないから、まあアレにしては軽いものだと思うのだけど、今日は早めに閉めることにする。

今日は18時までの短縮営業。ご都合に合わせてご来店ください。

2025/11/26

11/26 店日誌


11月26日、水曜日。来年の予定がいくつか決まりつつある。確定しているものからお知らせすると、まずは1月18日(水)。つくば市東光台〈キッチンソイヤ〉で開催される「安藤明子とにたないけん」に出店、友人の〈つるばみコーヒー〉の隣で本などを並べることなると思う。フォークソング、コーヒー、本。こういった味付けの催しはありそうでないから、とても楽しみ。ご予約/お問い合わせは、会場キッチンソイヤか企画のナツナ(natunatuna)さん、出演者、出店者までお声がけを。

その翌週25日(日)には天久保1丁目〈Club OctBaSS/Bar Discos〉で面白そうなパーティーあり、数日後の平日にも、遠方で気になる催事あり、どうやって出かけてゆくかを思案中。さらにさらに、2月14日(土)にはちょっと大きめのイベントに出店予定あり! 加えて、さらに! 3月上旬-中旬にも楽しみな催事が控えている……。

*

3連休、定休日明けの水曜日。昨夜からの霧、靄が晴れてきて、くっきり青空が見えて気分がいい。新着入荷、補充分など色々あるので、気になればご来店を。

てなわけで、今日も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉もどうぞよろしく!

2025/11/25

11/25 雑記

朝イチで予約していた〈Bespoke〉で散髪。友人たちの近況やボクシング、映画、政治の話題でたっぷり2時間半、店主の羽山さんと話し込む。外に出ると雨が降っている。このままいけるかなーと自転車で走り出すと、雨足がつよくなり、ポンチョを羽織って再スタート。10分ちょいで店に到着。オンライン・ストア〈平凡〉で売れたものを回収、発送準備しているうちに雨がやむ。帰宅してすぐシャワーを浴びて、カップ麺をすすってひと心地。ストーブはあったかい。

だらりとした休日。特別な出来事なし。

2025/11/24

11/24 店日誌


そういえば、前に、あるジャズ喫茶でウィントン・ケリーがかかっていて、なんだか心にしみた。少しも難しくなくて、通り雨のように降りかかってくる。愁いをふくんでいながら、ハッピーで、粋。そんな彼が四十前で亡くなっていたのが意外だ。(佐伯誠)

11月24日、月曜日。佐伯誠『ジャズと自由は手をつないでいく』は変わった本だ。ページに対しての文字数は少ないのだけど、物足りなさは感じさせない。むしろ、言葉が少ないからこそ膨らむイメージがある。がばりとページを開いて、目に入った言葉を拾う。例えば───「そう、年季の入ったタフな奴を泣かせるのはジャズだけだ」「都会で道に迷うのは、べつに大したことじゃない。むしろ、よろこぶべきことだよ」だとか。

傷んだもの、すり減ったもの、凹んだもの、ヒビの入ったもの……欠損をマイナスに見ないで、趣として愛でる。それは、事物の変化を、見逃さないように、五感をとぎすますということ。モノの核心、モノの精粋 quintessence を見抜く力をみがくこと。

ふっと頭に浮かんで「45rpm studio」の2017年のカタログをひっぱり出す(8年前のリリース時に河野友花さんが送ってくれたのだ)。セピア色の写真に組み合わさる佐伯誠さんのテキストには独特のビートがあって、バシバシ心に響いてくる。いわく「感動というものは、触知した一瞬と少しズレて湧き上がるものだ」。

ステッカー新色の効果なのか、オンライン・ストア〈平凡〉の注文が絶えない。あっという間に完売した『日めくりジャズ』はじめ、品切のものも遠からず補充する予定なので、引き続き注目してほしい。

今日は……もしかすると、18時に閉めるかも。ご来店はお早めに。

2025/11/23

11/23 店日誌


11月23日、日曜日。おかげさまでロゴ・ステッカーの新色、淡緑が大好評。店頭はもちろん、オンライン・ストアでもたくさんの反応があり、昨夜から方々に向けて発送している。入荷したてのNINA × DJ HOLIDAY『TALKING ABOUT…LOWRIDERSOUL』は完売(店頭分は残り1冊)、補充分が届いたばかりのジャズ録音日調査委員会(編)『日めくりジャズ 365』もいいペースで売れている。それら目的の商品に合わせて『読書欄’23』『珍珍道中』を買ってくれる人がいるのも嬉しい。自由に、好きなように、〈平凡〉を使ってほしい。

連休中のサンキューフェア。1000円以上のお買い物でロゴ・ステッカー2色(白/黒)、1500円以上で3色(白/黒/淡緑)セットをプレゼント! 店頭、オンライン・ストア共通企画なので、ご都合に合わせてご利用ください。

今日も通常営業。明日はちょっとだけ早く閉めるかも……。

2025/11/22

11/22 店日誌


11月22日、土曜日。思い立って、松見公園まで歩いてみる。だいたい店から20分。すぐ近くの〈gallery Y〉で今日からはじまる「新しいスタンダード」ってのを覗きつつ挨拶できるかな〜と思うも、シャッターは閉まっていた(10時前だから当然なのだが)。友人が公園の滝のあたりで展示をしてるらしいのだが、それらしきものは見つけられず。ジワっと汗をかいたところで引き返して、いつもの公園でゴロンと横になり、しばらくボーッとする。これがいちばん気持ちいい。

連休中も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉もどうぞよろしく。

2025/11/21

11/21 店日誌

“レゲエ”が生まれる数年前に産声をあげたジャマイカ独特の音楽“スカ”、そこには“レゲエ”にまで受け継がれているジャマイカの黒人だけのリズムやグルーヴがある。そしてその中で、トランペットやトロンボーン、それにサックスといったホーン・セクションのプレイヤーが中心になっていたということで、僕にとってはそれが最高のお手本であり、またいつも彼らの音にはげまされ続けているのである。(増井朗人)

11月21日、金曜日。ミュート・ビートやケムリといったバンドで活躍していた、トロンボーン奏者・増井朗人さんのライナーノーツを読んで、なるほどと膝を打つ。やはり、スカでしか体感できず、得られない感覚が確かにあるのだ。『モア・オリジナル・スカ!! 1963-1967』には勇ましいインスト曲があれば、ヴォーカルの入ったスウィートな曲、冬場にぴったりの暖炉のような曲もある。「スカ=マッチョ」とプレイヤーでもない立場の自分が引用するのは早計だった。

ひとつだけどうしても忘れられないことがある。昨年の7月にローランド・アルフォンソと共演できたことである。このかつてのスカタライツの中心人物であり、偉大なサックス・プレイヤーである彼との三日間のコンサートは、その日会場に来てくれていた人たちと、僕たちミュート・ビートのメンバーにとって忘れられないものになっていると思う。

先ごろ刊行された石井“EC”志津男『Tail of Riddim』の第1章の目玉とも言える、ローランド・アルフォンソのビザ取得から渡航、ミュート・ビートとの共演に至るまでの逸話には、彼らの共演盤の聴こえ方が変わるほどの力がある。気になれば、ぜひ読んでほしい。

今日もいい天気! 明日からの3連休も通常通りに営業します!

2025/11/20

11/20 店日誌

ジャッキー・ミットゥーは僕が最も敬愛するミュージシャンです。キーボードプレイヤーやアレンジャーとしてスカ・ロックステディ・レゲエの成立と進化に深く関わりながら、オルガンを使った、聴けば聴くほど独特なソロ作品を残しています。僕は1989年に東京でスカタライツのメンバーとして来日した彼の演奏を観ていて、同年の秋 MUTE BEAT のツアー中にニュージャージーにあるレーベル Wackie’s のスタジオを訪れた時には、直接彼に会うこともできました。(エマーソン北村)

11月20日、木曜日。2024年にアナログ盤で再発されたミュート・ビートのスタジオ作品では最終作『MARCH』(1989)に針をおろすことが多い。北村堅治(キーボード)、内藤幸也(ギター)の加入があり、サウンドの見直しがあったのか、バンド自体の老成だったのか、スカ調の性急なリズム/ビートを持った曲は皆無。ふくよかなレゲエが多く収録されていて、いつ聴いても気持ちがいいのだ。「フィオリーナ」「ハーモニー・イン・マルチニック」で幕を開けて徐々にダブ度が増していくB面の展開には深みがある。

ロックステディにはスカのようなマッチョ性がなくて……と、エマーソン北村さんが話すのが印象に残っている。ある種の勇ましさ(「スカタライツって軍歌みたいじゃない?」と言ったのは、長久保寛之さん。納得!)に支えられたスカ(~1965,66)、速度が落ちた分だけ甘く太くなったロックステディ(1966~1968)。奥ゆきが増していったアーリーレゲエ(1968~)。ここ最近は、そうした変遷を意識しながらジャマイカ音楽を聴いている。

雅楽がずっと好きだったんだ。まあ深くは聞いてないけど。コルトレーン聴いたときにも、雅楽を連想したよ。/録音物って、音質コミだと思うんだ。アレンジと同じくらい大事。いい音楽でも、音質が好みじゃなかったら好きになれない。(長久保寛之)

「長久保寛之インタビュー 〜本質は無駄のなかにある」には、『EXODELIC』の謎を解くためのヒントが散らばっている。今だからこそ、読まれるべきインタビュー。

今日も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉もよろしくどうぞ〜!

2025/11/19

11/19 雑記

ひさしぶりの水曜休み。どこにも出かけず、窓辺に座椅子をだして日向ぼっこをしながら、ゴンチチのラジオを聴いている。テーマは「誰かの音楽」。主にぼーっとしつつ、たまに本など読んだりして流しっぱなし。いい曲だなーと思っても、誰のなんて曲だったかは一つも記憶に残っていない……と書いて、嘘だ! 南沙織の「ともだち」って曲だけは、楽曲誕生にかんする逸話が妙に耳に入ってきた。

12時過ぎまで家にいるのはいつ以来だろう。存分にダラダラできた。

*

エマーソン北村さんがミュートビートのベーシスト、松永孝義さんとの逸話を紹介した後で演奏したのは、ジョナサン・リッチマン「エジプシャン・レゲエ」。ほら、こんな風に。もっと遠くに。うーん、やっぱりこうかな。なんて調子で音のゆく先を探索しながら鍵盤を弾いていく。これが、めちゃくちゃ面白かった。さりげないのだが、トークイベント「世に棲む音楽」はかなり実験的な試みなんじゃなかろうか。

次回、12月17日(水)開催回のテーマは「ジャッキー・ミットゥーのサマー・プレイス」。なぜこのテーマ? って疑問に応じたようなテキストが公開されているので、ぜひ読んでみてほしい。

2025/11/18

11/18・19 連休

今日、明日は休みます。

2025/11/17

11/17 店日誌


すべての好条件が揃っていた。周辺で遊ぶ子供たちのノイズ、投げ銭の音、自転車やオートバイの走り回る音、沖縄らしく米軍用機、そしてついには平和通りの商店街のアナウンスまでも録音に飛び込んできての「特別出演」をしてもらった。(宮里千里)*

11月17日、月曜日。1982年11月17日、沖縄那覇市の平和通りアーケード商店街での路上録音盤、里国隆『路傍の芸』を繰り返し聴いている。録音者・宮里千里さんの解説にある通り、子供たちのにぎやかな声、チャリンと投げ銭のたてる音、車の走行音といったざわめきがそのまま録音されていて、聴くたびに発見がある。奄美大島出身の唄者・里国隆が鳴らす琴、ふり絞るような声はとくだん懐かしいわけじゃけど、いつまでも聴いていられる。

この音源をフィールドレコーディングと言うと違和感がある。じゃあ、なんと呼ぶのがしっくりくるのか。路上録音? 街頭実況盤? うーん、悪くはないけど、なにか違う気もするのはなぜだろう。

今日も通常営業。明日・明後日(18日(火)・19日(水))は連休です。

*宮里千里「漂泊のマレビト 里国隆・街頭ステージ録音ノート」

2025/11/16

11/16 店日誌


収集家はデータ屋ではない。収集家は夢想家なのだ。猟盤家は苦労家だ。苦労家だから間接的な物語では信用しないのだ。直に触れぬものを信じるまでの道程はデコボコだ。デコとボコなきところに生命はない。デコボコの道にあって想像力を駆使すると、あら不思議、ブツ、確信は実は身近にあったりすでに家にあったり目の前に放っておかれていたりするものだ。(湯浅学)*1

11月16日、日曜日。突如として戸川昌士『猟盤日記』シリーズにハマってしまった。数年前の年末にもグイッと引き込まれて順々に読みながら年越しを迎えたときがあったから、3年ぶりくらいだろうか、眠っていた獣(虫?)が目覚めてしまった。読書日記で確認すると『猟盤日記』を10月12日に読んでから、ぴったり一月後の11月12日に『進め!』を読んで、そのまま『おまた!』(13日)と『やられた!』(14日)を暴風雨的に一気読み。入荷したての『Tail of Riddim』(15日)でひと息ついて、番外編的続編『あなもん』を手に取って、もうちょっとで読み切るところ。

大筋として何て事ない話なんだが、戸川さんの語りかける様に綴られる何て事ないようでピリッと時に一瞬辛い文章は実にクセモノで、その何て事なさにどうやら中毒性があるようだ。(根本敬)*2

『やられた!』の解説として添えられた根本敬版『猟盤?日記』で、戸川文体のはらむ中毒性の一端が言語化されていて、納得。全てが説明されているわけじゃないのだけれど、ある種の魔力についての解説に成功している。自身の店〈ちんき堂〉を開いてからは猟盤行為はほぼゼロになり、戸川節にも変化があるのだが、じゅうぶんに味がある。

本はもちろんレコードや置き物、ポスターなどの古物にもっとたくさん触れたいなーっと思うのなら業者市に出入りせねばならないのだが、どうしたものか……。

今日も通常営業! 明後日18日(火)と明々後日19日(水)は連休です。

*1「だから戸川昌士は存在せねばならない」(『進め!』巻末解説)
*2「猟盤?日記」(『やられた!』巻末解説)

2025/11/15

11/15 店日誌


11月15日、土曜日。「ピープルブックストア日報」(2024.5/13~6/1)が完成、これで通算18号目。ブログをたどってみると、2023年7月に最初の号を作っているから、なんだかんだで2年以上は刊行が続いているわけだ。写真をみるとこの頃の誌面はスカスカ。いまはパツパツ。イラスト担当は坂尾裕幸くんから伊神ひかるに変わって、〈えんすい舎〉の担当者は古森さんになっている。店や場所、人との距離感はつねに変わり続けるんだな〜。さみしいこともある。うれしいときもある。波のように揺れながら、生きている。

当店オリジナルのトートバッグ、好評につきナチュラルを増産。せっかくなので新色サンドベージュ(茶色っぽいはず)もつくってみたのだけど、届くのはこれから。どんな仕上がりになってるかな。ドキドキしながら待っている。

今日も通常営業。来週、18日(火)・19日(水)は連休です。

2025/11/14

11/14 店日誌


11月14日、金曜日。数日前の雑記で「エエイ! ジョナサン!」と書いた途端にギターがジャーン! と鳴って、甲本ヒロトの声が聞こえてきた。ジョナサン、音速の壁に、きりもみする。ほんとそうだよな、どうでもいいよな……なんて調子で。イエス、リアルよりリアリティ! 流れ星か路傍の石か? 自転車に乗りながら、歩きながら、脳内再生に身を任せていると気分がいい。なんとなくYouTubeで検索してみたら、2001年8月8日の京都〈磔磔〉でのライブ動画が出てきてびっくり。ハイロウズの公式チャンネルがあったのか。

待ちに待った! 石井“EC”志津男『Tail of Riddim レゲエとストリート・カルチャーの話 1979-2020』が届いて上気してたら、mmmの13年ぶりの新譜『Burnt』も到着。どちらも文句なしで素晴らしい! 嬉しい! ハイ・テンションのまま来月開催のトークイベント「soi48とMMMによるADMをめぐる旅」の告知をはじめる。告知文がエモーショナル過ぎた気もするが、こればかりは仕方ない。

今日も通常営業! 急ですが、来週18日(火)・19日(水)は連休にします。

2025/11/13

11/13 店日誌

11月13日、木曜日。寒くなると聴きたくなるのは、オクノ修『唄う人』とキャット・パワー『シングス・ディラン』。ストーブ、コーヒー、レコード。朝の時間はこれでいい。空は真っ白、というかギリギリまで薄めた青色が広がっている。「ひびく言葉」「くれてゆく」「どうしてここがわかった」とオクノさんが歌っていく。ライブを観たのは今年の2月。京都の〈拾得〉。雨が降って寒い日だった気がするけど、記憶は曖昧だ。田口さんと小田さんに会って、オクノさんにはサインをもらった。いい時間だった。

奈良〜京都滞在記()と題した記録を久しぶりに読み返して、すこし昂ぶる。上記ライブを大きな目的にして他には何も決めずに出かけた2泊3日。大阪淡路の〈タラウマラ〉に行けて、土井さんとキングジョーさん、シノさんに会った。大失敗の外食に落胆した。居酒屋〈蔵〉に2度行けた。寒い時期にまた行きたい。

昨日、渋谷の端っこにあるアフリカ料理店〈ロス・バルバドス〉のダイスケさんとマユミさんが来てくれた。アフリカ文学のこと、音楽のこと、店のことやあれやこれやを聞かせてもらって大満足(このインタビューも面白かった!)。

今日も通常営業。そろそろ、店でもストーブをつけなきゃなあ。

2025/11/12

11/12 店日誌


一聴、遊園地の園内BGMのような音楽だが、故ミットゥの残した曲は、下らないポップのアレンジ物だったり、ストリングスが被されていたり、所縁のない土地の吹き込みであっても、常に男らしさがあった。人生の儚さとファンキーの同居。(山名昇)

11月12日、水曜日。ジャッキー・ミットゥー後日譚。徒歩圏内で2枚組のCDをみつけてホクホク顔でいたのは一昨日の日誌に書いた通りなのだが、なんとも参った! disc2が割れていた。盤面の傷だったりケースやブックレットに不備があるのは慣れっことはいえ、これは初めて。バキッと割れてりゃラジカセでも読み込めず。disc1の内容、選曲は抜群だから持っておきたいけど、これは返品しないと仕方ない。ウーム、どうしたものか……購入店に相談すると、半額返金でいかがでしょうか? と提案されて、それがいいと納得。とりあえずは1枚だけでも聴ければいい。

流山おおたかの森で映画を観たついでに柏に寄って、ディスク・ユニオンを覗く。ジャッキー・ミットゥー『レゲエ・マジック』を買うかどうかと悩みつつ。いざ、レゲエ棚をみると残ってる。高額盤だから当然とはいえジワリと体温が高まる。手持ちの残金、カゴに入れた商品とを照らし合わせるとほぼ同額。こうなったら買わなきゃダメだ。

(同時に、件の2枚組CDも発見。ケース不良ゆえの安価。ほん少し迷ったのだが、割り切る。これも買っとかなきゃ後悔するよな。エエイ、ジョナサン! まあ、つくば駅まで帰れればどうにかなるのだ。)

そんなこんなで今日も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉もよろしくどうぞ!

2025/11/11

11/11 雑記

三宅唱監督作品『旅と日々』を観賞すべく、流山おおたかの森を目指す。当然ながらつくば駅までは自転車、駐輪したのちホームに降りると知った顔のオジさんが。あ! 前に住んでいたアパートの上階に住んでいた人(通称:OJ)! わあ! 勢いのまま声をかけると覚えていてくれて、元気な様子に安心する。今も近所に住んでいてたまに店の前を通り過ぎることもあるらしい。ではまた! 声をかけて区間快速に乗車。戸川昌士『進め! 猟盤日記』を読んでたら、あっという間に到着。

流山おおたかの森SCの映画館は、つくば界隈には少ないTOHO CINEMAS。一般料金は2000円。ややたじろぐもチケット購入、前より真ん中の席をとったのだが、やはり都市部というべきかお客さんが多い。余裕のガラガラではなく、前後左右に数席空けて座る人がいて、少々緊張。同時に近所の映画館は人が少な過ぎるんだな〜と感じる。車か自転車でしか行けないってのは不利だよなあ。

さあ、本編。「海辺の序景」をベースにした前半、河合優美に見惚れているとパッと画面が切り替わる。こりゃ複雑な構成なのかもとスクリーンを凝視していると列車はトンネルを越えて雪国に……。つげ義春の漫画を映画に描き写すって試みが大成功。つげ作品に漂う旅情、とぼけた寂寥感がうまく再現されていた。役者が漫画っぽい顔に見えてくるのが面白い。よく89分でまとめたなあ。

余韻にひたったまま、電車を乗り換えて、向かうは柏。目的地はディスク・ユニオン。お目当てのレコード等々を買うと財布の中身はみごとに空っぽ。どこにも寄れるわけもなく、まっすぐに帰路につく。

2025/11/10

11/10 店日誌


11月10日、月曜日。天気よし、最高のロックステディ日和! 気持ちがいいぜ〜っと開店前の雑務を済ませるべく近所のスーパーへ歩いていく。その流れで道中にあるリユース店を覗いてみると、なんと! カールトン&ザ・シューズ『ディス・ハート・オブ・マイン』がある! それも世界初CD化となった青ジャケのオーバーヒート盤。おいおいマジかよ……、興奮したまま棚をみていくと、オワオワ! ジャッキー・ミットゥーもあるじゃんか! こちらはスタジオ1からリリースされた2枚組。

持ち合わせの現金と貯まっていたポイントを使って、買う! 安価でみつけたカリプソのレコードも一緒に。あ〜まったく! こんなはずじゃなかったのに! なんでもない平日の午前中、こんなにドキドキするとは思わなかった。もっとお金を持ってくりゃよかったよ。

てなわけで、開店! ご都合合えばご来店ください〜!

2025/11/09

11/9 店日誌

11月9日、日曜日。開店当初から通ってくれているムーちゃんが売ってくれたのは、アルトン・エリスとホーテンス・エリスの兄妹盤、バーニング・スピア、DJクラッシュに加えてロッカシャッカ・シリーズを何枚か。こりゃ嬉しい! いまいちばん欲しかったCDたち! ってことで上気しながら査定して買い取る。ちょっと前のイシワタさん、おなじみイケちゃんなど、最近シブい音源を売ってくれる人が増えていて、すごく楽しい。アナログ盤も大歓迎なのだけど、CDならばその場で再生できる。おお〜いいっすね! なんて調子で売ってくれた人と話せるのもイイんだよね。

開店前に土浦図書館をのぞくも、ピンとくる本を見つけられず。前回はすぐにオヤ、コリャコリャ! ってノリになったのだけど。いい本がたくさん目に入っても決め手にかけるなーっと思ってしまったのは、たぶん自分に原因がある。

今日も通常営業。オンライン・ストア〈平凡〉もどうぞよろしく。

2025/11/08

11/8 店日誌


11月8日、土曜日。開店前の散歩ついでにポパイを立ち読み、タクトサトウの「軽妙通信」第2回をチェックする。群馬県渋川市〈ドミツネ〉という店を取り上げた今回の情報量といったら、クラクラするほど(ページの中でも「古着屋なのに古着が目に入らない……」といいながらゲボ吐いてた(笑))。その前に読んだ、麻生要一郎さんの連載「いい男になるために」もスゴかった。なるほど! と唸りつつ、そりゃ只者のわけがないよな〜と納得もする。つい先日、代々木上原駅前でばったり会ったときも嬉しかった。軽やかな人なのだ。

陽光につられて公園、筑波大を経由して店に戻ってくると10時50分! ヤバい! 今、慌ててブログを書いている。インスタグラムにも記事をひとつあげたいのに……。

てなわけで、今日も開店! お暇があればお出かけください〜!

2025/11/07

11/7 店日誌

ザ・ワームは、ドロシー・カーター、インクレディブル・ストリング・バンド、ヴァシュティ・バニヤン、ショベル・ダンス・コレクティブ、ブリジット・セント・ジョン、ジェシカ・プラット、キャスリン・ハウ、メアリー・ラティモア、トリストフ・イ・フェニウッドらを含む音楽の系譜に出現した突然変異体のような才能です。

11月7日、金曜日。本日発売、ザ・ワーム『パンティルデ』牧歌的で穏やかで美しい。ときに奇妙で宇宙的でもある──こんな調子で書いていて思うのだが、商品紹介ってのはほんとに難しい。良い! と感じても、作品のどこを、なにを、どう受け取ったのかを明確に言語化できることは多くない。レーベルから提供される情報を駆使してそれらしく仕上げるだけだと、多くの人には響かず、通りすぎるだけになる。深いところにあるものを掬いあげる眼、感知したものを言葉に置き換える技術を磨かねば。

ちょっと先だけれど、12月14日(日)にSoi48のお二人を招いてのトークイベントを開催予定。刊行されたばかりの『ADM:Asia’s Own Unhinged Club Culture』をめぐる文化人類学的アプローチの催事になるのでは。遠からず詳細をお知らせするので、しばしお待ちを。

今日も通常営業。本や音源の買い取り、在庫確認などのお問い合わせはお気軽に。

2025/11/06

11/6 店日誌


例えば、知らない音楽や映画を求めてライブハウスや映画館に行く時。新しい作品を見つけたいのと同時にどこか、今までの自分(と他人から思われているもの)とは違う景色の中に自分を置いてみたいという気持ちもあるのではないでしょうか。今回の僕のイベントは、そんな気持ちで新しいアイデアや音に触れてみようとする方を特に歓迎したいと思っています。(エマーソン北村)

11月6日、木曜日。鍵盤奏者・エマーソン北村さんが主催する連続トークイベント「世に棲む音楽」のタイトルは、精神科医/文筆家の中井久夫『世に棲む患者』が発想源と知った(詳しくはこちらで)。まず、これだけでエマーソンさんのアイデアに厚みが感じられるし、イベントへの信頼が増す。どんな理由でテーマが設定されて、話者を選んだのかも丁寧に綴られいて、終了後のフォローもある。伝えるべきことの見極めが確かだから文章は平明かつ簡素。その上で、何かを試してみようとする意欲をつよく感じさせる。

来月17日(水)に催される「世に棲む音楽」(第3回)のゲストにお招き頂き、参加することになった。テーマは「ジャッキー・ミットゥーのサマー・プレイス」。今年6月、エマーソンさんが店にきたときの雑談に何かを感じてもらえたのが嬉しくもあり、ビックリもしている。トーク後のエマソロ・ライブも含めて、まるごと「ジャッキー・ミットゥー大会!」になるようなので、どうぞお楽しみに。ただいま、ご予約受付中

一昨日、〈つるばみコーヒー〉で聴かせてもらったチカーノ・バットマンがとて良かったので、イシワタさんから買い取っていた『CHICANO BATMAN』を再生してみると……めちゃくちゃ良いじゃないか! 今の気分にぴったりだ。

今日も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉にもご注目を。

2025/11/05

11/5 店日誌


11月5日、水曜日。『七人の侍』で面白いなーと思ったのは農村と街とで文化がまったく異なっていたこと。侍、町民、商人などなどが行き交う往来には出来事が溢れていて、無数の人生が散らばっている。人と人とがすれ違うことで喧嘩になったり、笑い合ったり、絶望が深まったりもする。街の往来には予測のつかない偶発性があり、物語を生み出すには絶好の場なのだな。戦国〜江戸時代の町民文化に関する書物をひもといてみたくなった。

開店前にぶらぶら歩いていたら、筑波大の書籍部でちいさな古本市が開催されているのを発見! 漫画、映画パンフがあったり、みすず書房の本がまとまっていたりして予期せぬ遭遇に高揚した。人が歩けばなにかに出会う。無目的な移動=遊歩のはらむ豊かさを再確認。

今日も書籍、音源に入荷あり。今週もどうぞよろしく。

2025/11/04

11/4 雑記

「午前十時の映画祭」で上映されている『七人の侍』を観るために〈シネプレックスつくば〉まで自転車を走らせる。店での雑務、商品の発送、いくつかの入金を済ませてからペデストリアン・デッキをゆっくり進む。9時40分到着。前より真ん中の席を取り、早々に劇場に入って待機していると、中高年層を主にまあまあの客入り。新作よりも旧作・名画に人が集まるってのはチトさみしい気もするが……仕方なし。

邦画を主にした予告編が多い! 長い! STOP!映画泥棒が2回流れてから、本編開始。筆文字のタイトル、出演者、製作陣の表記が渋い。簡単な時代背景が文字で説明されたのち戦国時代の農民の村から話がはじまる──のだが、休憩をはさんでの207分は長かった。志村喬以外の俳優の名前がわからず、聞き取りづらい台詞と顔の見分けに労力を使ったからか、終わったときにはぐったりしていた。

劇場を出ると13時半過ぎ。外は好天、空気もさわやか。黙々とペダルを漕いで、店近くの公園の芝生にごろーんと寝そべり手足を伸ばす。今、一番したかったこと! 横になってるだけで心の澱がとけていく。さあ、と起き上がって〈古着屋may〉で挨拶をしたのち〈つるばみコーヒー〉で数枚のレコードを聴かせてもらって豆を購入。16時過ぎには陽が傾いてきて、肌寒くなる。

映画のなかのジさまの台詞「腹が減れば、熊も山を降りるだろう」ってのがタイムリー過ぎて、ガチンと身体が固まった。

2025/11/03

11/3 店日誌


11月3日、月曜日。朝、目が覚めるとパキッとした光が目に入って気持ちがいい。散歩に出ると筑波山がよく見える。畑の野菜、道端の雑草や苔、蜘蛛の巣もきらきら光ってる。いつも以上に立体感があるのは気のせいだろうか。公園のベンチでソーセージエッグマフィンを食べてると虫が目の前で空中停止。羽を細かくバタつかせながら顔の前から動かない。不思議だなーと眺めてるとトンボもびゅーんと飛んでくる。虫たちも機嫌がよさそうだ。

ジャッキー・ミットゥー名義でリリースされた、実質ソウル・ヴェンダーズによる1967年作。「Ram Jam」と「Darker Shade Of Black」のみ先にジャマイカで録音され、それ以外はすべて“コクソンズ・ロックステディ・レヴュー”と題されたライブのために訪れた英国で録音されたという。(石井“EC”志津男(監修)『The ROCK STEADY BOOK』)

ジャッキー・ミットゥーを中心とするバンド、ソウル・ヴェンダーズとソウル・ブラザーズ。彼らのつくる音波は穏やかで心地がいい。グルーヴしながら水平移動するような感覚があって、何度聴いても不思議だな〜と思うのだ。再生環境によってはラウンジミュージックに似た効能もあって延々と流しておけるんだよねェ。

「僕がイメージする典型的なロックステディは1967年のレコードだけ。68年はアーリー・レゲエの要素が強くて、66年はスカの要素が強い」。森俊也さんの発言になるほど〜と唸ったり、この数日は『The ROCK STEDY BOOK』に啓蒙されている。

今日も通常営業! 本や音源の買取り、在庫確認などのお問い合わせはお気軽に〜!

2025/11/02

11/2 店日誌


11月2日、日曜日。いやあ、天気がよくて良かったなァ。家から店の途中にある筑波大学で学園祭、隣町の土浦は花火大会、その他あちこちでフェス、マーケット、運動会なんかが催される秋の連休。人のにぎわいに混ざりこむ喜び、陽光の暖かみを感じるのに絶好の気候。そんな中でも、ちっぽけな本屋まで足を運んでくれる人がいて、驚かされるし助けられる(遠方からきて大量にガバッと買っていってくれた方もいた……)。

お隣カフェはもちろん、近隣の焙煎所や古着屋も開いている。学園祭ついでに歩きまわるにはちょうどいい距離にあるかなーと思う。人ごみに疲れたり、コーヒー飲みつつ本でも読むかなーなんて気になったら覗きにきてほしい。

今日明日も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉にも動きあり。

2025/11/01

11/1 店日誌

ダブ平&ニュー・シャネルは大竹の音楽作品としては究極のもので、ギター、ベース、ドラムス、キーボード、ターン・テーブルという編成のバンドは全てリモート・コントロールされ、そのステージごと作品となったとててつもないシステムです。かつてはこのシステムにヤマタカEYEがフィーチャリングされデストロイ・オール・モンスターズと共演、内橋和久との共演はCD作品としても発表されました。(田口史人)

11月1日、土曜日。怒涛の勢いで品物が届く。まずは滋賀県彦根市〈山の湯〉拠点のレーベル・円盤から超ド級の作品! ダブ平&ニューシャネル+JUKE/19.『Live area. at TAD 2023.9.18』(2CD)をはじめ『高円寺南3-59-11』『あんころごはん』『店の名はイズコ』が到着。封を解く間もなく大阪府大阪市のEm Recordsからは来週発売のThe Worm『PANTILDE』(LP&CD)に加えて、お客さんから注文を受けていた2タイトル。それらの検品、品出し、解説を書いてSNSで紹介して……なんてことをやってると時間があっという間に過ぎていく。

夏葉社の新刊、伊藤礼『旅は老母とともに』と復刊された黒田三郎『小さなユリと』、尾形亀之助『美しい街』がそろって再入荷。地味かもしれないけど味のある作品たち。びゅーんと売れなくても、気がつくと品切れになっていることが多い。

てな感じで、ダァ〜〜〜ッと月が変わって、今日から3連休。上記したもの以外にも古本、中古音源には日々入荷あり。オンラインでは紹介が追いつかないので、店に来てもらうのがいちばん確実。ぜひお出かけを。

今日明日、明後日は通常営業! 本や音源の買取依頼は常時受付中〜!

2025/10/31

10/31 店日誌


10月31日、金曜日。早いもので今年も……なんて言いたくないのだが、待機している催事の日程は年末もしくは年始なのである。ハァァァ〜忘年会。師走。嫌だなァ。頭に浮かべるだけで窮屈になる。酒など普段から飲んでるわけだし、はからずに人が集まってしまうこともある。無理矢理に都合をつけて大騒ぎするのは疲れるだけだよな〜とか、なんとか毎年似たようなことを書いてるから、誘いはほとんどないんだけれど(世間の風習を揶揄したいのでなく、自分には向かない行事なだけです。誰も悪くない)。

つくば市筑穂の〈つるばみコーヒー〉に預けた中古盤の販売開始! 90パーセントがジャズ、日本盤。盤質良好。1000〜1500円の価格帯がほとんどでまれに2000円台もあり。お店はスーパー〈たいらや〉の斜向かい、100円ショップや植物店のすぐ近く。扱っているのはコーヒー豆と抽出器具、ちょびっとだけお菓子あり。

今朝、陽に当たりながら聴いたのはアーネスト・ラングリン『ミスター・アーニー・ラングリン・ウィズ・ソウル』。ひょっこり覗いたユニオンで安価で売られてたら、そりゃ買うよな〜。日向ぼっこにぴったり。

今日もいろいろ入荷あり! オンライン・ストア〈平凡〉もよろしくどうぞ。

2025/10/30

10/30 店日誌

10月30日、木曜日。デイヴ・ヴァン・ロンク、イッツ・ア・ビューティフル・デイ、ラウンジ・リザーズ、ジャッキー・ミットゥー、アーネスト・ラングリン、ビル・エヴァンス、戦前ブルースのコンピレーション。都内の〈ディスク・ユニオン〉や 天久保1丁目〈グッド・ニアー・レコーズ〉で購入したり、店頭で買い取ったレコードに針をおろしていく。主に本を読みながら、コーヒーやビールを飲んだりしながら耳を傾ける。

その中で驚いたのは、イッツ・ア・ビューティフル・デイ。彼らの2作目『MARRYING MAIDEN』はこれぞサンフランシスコ・サウンド! って感じの抜けの良さ。乾いた空気にぴったりの伸びやかなエレキ、ブルーグラスが基調になったアコースティックが絶妙に混ざり合う。グレイトフル・デッドがはらむものに似てるなあと思って調べると、ジェリー・ガルシアも参加していた。

サイケデリックなわけだから当然アシッド、スモークありのサウンドなのだが、全編にわたって音は穏やか。電気増幅されていてもピース&ラブの要素をつよく感じる。1970年の録音時、街にはどんな空気が流れていたんだろうか。夜じゃなく朝、もしくは昼に合うレコード。

今日明日、明後日からの3連休も通常営業! お暇があればご来店を〜!

2025/10/29

10/29 雑記

友人に薦められた、カーソン・ランド監督作品『さよならはスローボールで』を観るために〈イーアスつくば〉まで自転車を走らせる。せっかくの休日、心理的に負荷の少ないルートを選んでゆっくり進んでいくと、田舎道を過ぎたところでドーンとそびえる軍艦みたいなショッピングセンターが見えてくる。ああ、ここはやっぱり好きじゃないなあ……と感じつつ、鑑賞券を買ってから書店に足を向ける。量、質ともに近隣ではいちばんの店。ここになら2〜3時間はいられるだろう。

『群像』で連載されている小西康陽「これからの人生。」最新回を(備え付けの椅子に座って)堪能し、男性雑誌コーナーに移動すると『Ollie』のニューヨーク特集号が目に入る。ビビッときて手にとると、こりゃすげえ。誌面に勢いがある。リーヴァイス、Gショックの広告ページもあるものの、彼の地の空気をにごりなく伝えてくれる。カッコよかったなァ。

音楽コーナーで見つけた石井”EC”志津男(監修)『The ROCK STEADY BOOK』を買い、劇場へ。早めに席についてだらーっとして上映開始を待っていると予告編がはじまって、ドカーン! バーン! って感じの派手な作品がいくつかと、ジワーッと泣かせるものも混ぜて流れる。客は自分以外にもうひとりだけ。

さあ、本編。日が昇って暮れていく、当たり前の毎日。どこにでもある時間の流れ。それを、そのまま描写するために必要だったのが、片田舎の草野球。時間がくれば球審は帰る。客もそれぞれの用事でいなくなる。暗くなればボールは見えなくなる。ただそれだけの話で、あくびが出るほど退屈なのだけど、ジワーッと引き込まれていく。これは、脱力系のフリをした実験作なんじゃなかろうか。全編にローファイな感触があったのも好印象。エンディング・テーマも素晴らしかった。

映画館を出ると14時ちょうど。今日はもう何もしなくていいだろう。スーパーで缶ビールを買って、家に帰ることにする。

2025/10/28

10/28・29 連休

今日、明日は休みます。

2025/10/27

10/27 店日誌

10月27日、月曜日。出張から帰ってきて、ヘトヘトのまま開店準備をしている最中に人がきて「あと5分、お時間を……」お願いすると快く待ってくれて、再度入店。静かに営業がはじまったところで若者4人がワイワイと。「いま4人は無理……」そう断ると1人だけ残って本を見ていく。最初の方を送り出したところで、さっきの対応を詫びて、今ならみんなで来ても大丈夫と伝える。質問に応えて、おすすめを伝えたりするうちに元気が出てくる。それぞれの会計時にステッカーを渡すと喜んでくれて、こちらも嬉しい。ジワジワとエネルギーが充填されていく。

その後も客足は絶えず、いいリズム。いいペース。小雨舞うなか、遠方から足を運んでくれた人もいて、開けててよかったとしみじみ感じる。23日(木)の渋谷出店、25日(土)の足利出張を挟みつつ営業できたのが今週の収穫だ(閉店後、遊びにいった〈aNTENA〉でのTRUE FIGHTのライブも素晴らしかった! ノってるバンドの勢いを感じさせた)。

オンライン・ストア〈平凡〉に夏葉社の新刊、伊藤礼『旅は老母とともに』と黒田三郎『小さなユリと』、尾形亀之助『美しい街』が入荷。補充しているものもあるので、気が向いたら覗いてくほしい。

今日は通常営業! 急ですが、明日・明後日は連休にします。

2025/10/26

10/26 店日誌


10月26日、日曜日。いや〜足利、遠いねえ! 9時過ぎにホテルをチェックアウト、渡瀬川をこえて東武線足利市駅まで歩いていくと、ちょうど特急リバティ・りょうもうがくるところ。慌てて切符を買って指定席に乗車。けっこう混んでて、どうも窮屈。二日酔いで気がふさぐ。旅情のカケラもなく目的地まで目を閉じてやり過ごす。通路を挟んで向かい側の男性ふたりのおしゃべりに耳を傾けて、久喜、東武動物公園、北千住。ささっとつくばエクスプレスに乗り換えて、守谷経由でつくば着。駅から店まで歩いているうち、気が晴れてきた。

てなわけで、開店! ……と書きましたが、ただいま店内整理中。しばしお待ちを。

2025/10/25

10/25 休業

今日、10月25日は足利出張のため、店舗は終日休業です。

2025/10/24

10/24 店日誌

10月24日、金曜日。いや〜楽しかった! フレンテ・クンビエロのライブは素晴らしかった! 終始クンビアのリズムに踊らされっぱなし。メンバーの明るいキャラクターもあって、お客さんも笑顔の人が多かった。なんといっても終演後の物販に集まってくる人の勢いたるや、かなりのもの。自分はフレンテ公式ではなくオクラ印の音源とちょびっとの書籍を売っていたのだけど、どんどん売れる! がばがば買われてく! こっちもノってきてバシバシ説明して、触ってもらう。ステッカーも配る。なんて調子でやってたら、おかげさまで音源はほぼ完売。レジ金もぴったりで気分よし。

古くはCD屋のバイト時代、その後の仕立て屋のサーカス、たまにある催事出店での経験の蓄積に助けられた。人がくるほど、興味を向けられるほどにエネルギーが増してくる。お金のやり取りを丁寧にするのはもちろん、話のリズム、テンポに気をつけるのも大事なんだよな〜と再確認。いい時間だった。

明日25日(土)は「ASHIKAGA SOCIAL SPOT」vol.2に出店! 楽しみだな〜!

2025/10/23

10/23 店日誌

10月23日、木曜日。セオ・パリッシュ、ホアン・アトキンス、アンドリュー・ウェザオール、ハービー・ハンコック、フェラ・クティ、リョー・カワサキ、ヴァーミリオン・サンズ、山本精一、武満徹……常連のイシワタさんが売ってくれたCDを再生しては「オオ〜!」とうなったり「ムム……」と考えさせられたり、とにかく面白い。脈略がないようで、興味の傾向を計られている気もするセレクト。ただモノじゃないなあ、イシワタさん。

今日は渋谷〈WWW〉で開催されるフレンテ・クンビエロ来日公演に出店補助で参加するため、15時までの短縮営業! 変化をつづける現代クンビアを体現するバンドであり、進行形のダンスミュージックを体感できる貴重な機会。興味があれば、会場に足を運んでほしい。

てなわけで、今日も開店! オンライン・ストア〈平凡〉もよろしくどうぞ!

2025/10/22

10/22 店日誌

10月22日、水曜日。朝イチで足利出店用の本を2箱、郵便局から発送する。合わせてオンライン・ストアで売れたもの、メールで注文を受けたものもポストに投函。〈つるばみコーヒー〉店主のヘルプがなければ今ごろくたびれ果てていたかもしれない。助かった。彼の店で売ってるものはコーヒー豆、ドリッパーなどの抽出器具、ちょっとしたお菓子など。遠からず中古ジャズ・レコードの販売もはじまるはず。水曜以外の10時〜18時で営業してるので、気軽にお出かけください。

個人的に探求してる冬場ののど飴、ついにこれぞ! ってものを見つけたかも。大阪屋製菓株式会社の「大根生姜のど飴」は甘さひかえめ、生姜のピリリとした味がちょうどいい。「大根のほどよい辛みと風味豊かな生姜の香りがのどにうるおいを与えます」という惹句に偽りなし。

今日は通常営業! 明日23日(木)は11時から15時までの短縮営業です。

2025/10/21

10/21 雑記

週1回の定休日。行動の選択肢は多くない。午前中に映画を観に行くか、柏かお茶の水にレコードを探しに行くか、もしくは近所で静かに過ごすか。今日はエネルギー不足を感じて消極策の第3案を採用。週末の足利出店に向けて準備を進める。買い取ったばかりの古本を中心に100サイズの段ボール、2箱をいっぱいにする。作業中に流していたラジオでは内閣総理大臣を決める投票の模様が中継されていて、ジャパン・イズ・バックを掲げる女性が選ばれたと伝えていた。

夕方前に風呂に入ったあと、だら〜っとしたまま眠りにおちる。休みの日はこれでいい。

2025/10/20

10/20 店日誌

10月20日、月曜日。旧友たちが訪ねてきたり、地元の先輩が顔を出してくれたり、遠方からはるばる出かけてきた人もいた。夕方以降はちょいちょいとビールが持ち込まれて、乾杯。乾杯。すごーーーく楽しかったのだけど、どうして、みんな同じ時間にくるのだろうか。4〜5人が店内にいる状況がつづくとやはり疲れる。外に出て、プハーッと息をはき出して、新鮮な空気を吸いたくなる。益子で植物店をいとなむ友人とも、店って、人の動きって不思議だよねえとしみじみ話した。

ガヤガヤ、ワイワイ、にぎやかな店内でもじっくり棚をみて本を選んでくれる人がいる。均一価格のコーナーから100円の本を数冊、少し高めの本もまぜて買っていく。中古音源が目当てだったり、店のステッカーが目的だったり、いろんな理由で人が集まる。やっぱり店って面白い。

今週は出店、出張の予定がふたつ。23日(木)はフレンテ・クンビエロの来日公演で、物販サポートのため短縮営業(11時〜15時)。25日(土)は栃木県足利市で開催される「ASHIKAGA SOCIAL SPOT」に参加。26日(日)は今のところ、営業するつもり。

今日も書籍、音源に入荷あり! お暇があればご来店ください。

2025/10/19

10/19 店日誌

10月19日、日曜日。お隣〈千年一日珈琲焙煎所 CAFE〉の簾が外れた。真夏からだから、かれこれ3ヶ月くらいだろうか。今年の夏は暑かったし、長かった。自分の店でもようやく扇風機をしまえたと思ったら、そろそろ灯油を買わなきゃな……という気配。もはや四季じゃなく二季なんてよく言われてはいるけれど、そろそろ冗談では済まなくなってきた。暑い! 寒い! その間に過ごしやすい秋と春。今日の午後、夕方からだんだん温度が下がっていくらしいから、心構えだけでもしておこう。

本日! 10時半と14時半から〈つくばカピオホール〉にて、小さな子どもたちに贈ることばのないお芝居「ファミリエ」が開催されるとのこと。演じるのはイタリアのボローニャからきた劇団「ラ・バッカ」のメンバーたち。そのうちの1人、ロレンツォ・モンティさんが店にきて公演のことを伝えてくれた。

今日通常営業! お暇があれば、お出かけください!

2025/10/18

10/18 店日誌

10月18日、土曜日。ツイッターから離れて3週間。とくだん困ることはないのだけれど、時事情報がほとんど入ってこなくなるのには驚いた。日本とブラジルの試合結果はもちろん、大リーグのポストシーズンやクライマックスシリーズの状況、著名人の訃報などに触れる機会が激減した。自民党総裁選以後の連立か否かに関しても、ラジオのニュースが伝えること以外の情報は入ってこない。これが良いのか悪いのか。まあ、のんびり過ごしているのは間違いないから、判断は保留したままにしておく。

ちょうど来週! 10月25日(土)は栃木県足利市〈なべのそこ〉で開催される「ASHIKAGA SOCIAL SPOT」vol.2に出店するため、終日休業! 古本と新刊、新譜に加えて中古レコードも持っていくつもりなので、お近くの方はぜひ遊びにきてほしい。ポットマンのライブあり、タクトくんや金井さん、牧田さんの出店などもあり。

今日明日、明後日も通常営業〜! オンライン・ストア〈平凡〉にもご注目を。

2025/10/17

10/17 店日誌

10月17日、金曜日。プロ野球はクライマックス・シリーズ真っ只中。気が向けばラジオで聞いているのだけど、阪神×横浜戦を中継していた昨夜はチョイと面白かった。5回表、横浜の攻撃が終わったところで突然の豪雨、試合は中断。球場全体にシートをかけられる。観客たちは雨ガッパを着て、再開を待つ。その様子を見た解説の掛布雅之は「いやあ、すごい! これははじめて!」「途中で全体にシートをかけるなんてねえ」「雨の情報をつかむのがはやかったねえ」と阪神球団と甲子園球場、阪神園芸の対応に関心しきり。

途中でパ・リーグの試合状況が伝わると、ダブル解説の能見篤史と「いい試合してますね〜」と会話がはじまり「新庄監督の采配は面白いし、他チームの選手にも刺激を与えてるよねえ」「これから野球は変わっていきますよ!」なんてノリで話がポンポン出てくる。アナウンサーもノってきて、どんどん盛り上がる。

にわか野球ファンの自分には、試合よりも面白い。雑誌のモノクロページに載ってるコラム記事を読んでるような気分になり、ニマニマしながら聞いていた(試合自体は阪神のサヨナラ勝ちとのこと)。

ひさびさの好天! いい気分! お暇があれば、ご来店を〜!

2025/10/16

10/16 店日誌

10月16日、木曜日。お客さんのご実家が牛久と聞いて自分もかつては常磐線の牛久駅を使っていたこと、シリシリ器という店をやってる奴も牛久だし、今度つくばで河童に関する展示があるらしいですよ〜と話す。イズミヤとか懐かしいっすよね〜なんてやりとりしたのち、オレはなぜこうも牛久が好きなのか考えてみた。ひとつは安心感。牛久には、自分が小さかった頃の風景、気配が残ってる。あれは90年代? 平成初頭のノスタルジーに触れられるのが嬉しいのだ。

たとえば土浦の街区なんかは80年代、もうひと世代前の空気感。懐かしさじゃなくて、不定形な過去の気配があって、なんとなく馴染みづらい(好き嫌いとは別の話で)。ひるがえって、つくば市は……2000年代、バリバリ現役。それが良いと思ってるわけじゃないのだが、実際そうだろう。地元の谷田部、茎崎周辺は牛久文化圏なのだと思ってる。

最新号とバックナンバーの納品にきてくれたスペクテイター編集部・青野さんと『ワン・バトル・アフター・アナザー』の話で盛り上がる。閉店間際には牛久にも縁深い先輩、ヤマさん&ターさんが『ワン・バトル〜』を観た足でビールを持ってきて、ドカンとワンバト話を打ち上げた。

今日も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉もよろしくどうぞ〜!

2025/10/15

10/15 店日誌

本屋の少ない安房地域。本との出会いの場として毎年秋に開催しています。読書&食欲の秋、千葉県最南端の手作りブックマーケットをお楽しみください。

10月15日、水曜日。千葉県南房総市の〈道の駅 ローズマリー公園〉で開催される「第9回 あわぶっく市」の開催案内を手にして、文字を追っていると、妙に嬉しい。幼稚園とか団地の自治会が開催するバザーのしおりのような手作り感、晶文社が発行していた『就職しないで生きるには』シリーズに似たおおらかさ、ほのかに香る抵抗の意志。それらがちょうど良く組み合わさっていて、出来合いの催事とは異なる空気を発している。手書きだからいいと言いたいわけじゃないけど、既存フォントでは出せない味があるのは間違いない。

主催者のひとりであり、「あわぶっく市」のチラシを手がける前田浩彦さんによれば、昨年度は雨にも関わらず1188冊もの本が旅立っていたとのこと。詳しくは、前田さんが書いてくれた「2024年を振り返る」をご参照あれ。

これから1週間は通常営業。来週(10/19~25)はちょこちょこ変則営業日があります。

2025/10/14

10/14 雑記

朝イチで買い物を済ませてから、筑波大学内の書店で藤本和子『リチャード・ブローティガン』を購入。今日の大目的を果たしたのち昼食、ウトウトするもインスタグラムのメッセージに起こされる。小林信彦『60年代日記』を読み終えた14時過ぎ、〈つるばみコーヒー〉まで自転車を走らせて、世間話をあれこれと。夕方はゴンチチのラジオを聴きながら、だらーっと入浴。脱力したまま日が暮れる。

2025/10/13

10/13 店日誌

10月13日、月曜日。鹿児島名山町〈食堂 湯湯〉店主・中村友貴がつくった『珍珍道中』が面白い! なんつーのか、読んでて気持ちがいいのである。九州を中心に、大阪や島根、広島からの寄稿者たちにはウケようとする打算がないし、編集人への信頼も感じられる。パッション&エモーション! 感情のままに突っ走った中村くんの旅日記「ジパング見聞珍遊唄食詩旅」は、たっぷりの注釈と1年後のあとがきが付いて、おかずたっぷり大盛飯の様相あり。

旅に出て得られる興奮と高揚、感動。店に留まることの停滞。そのバランスをどう取っていくのか? そもそも、店にいて停滞してんの? 食堂店主として悩み、もがく姿が散見されるところもいい。たぶん、これは食堂湯湯の序章の記録。中村くんを知る人はもちろん、そうでない人にも読んでみてほしい。

今日も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉もよろしくどうぞ〜!

2025/10/12

10/12 店日誌

10月12日、日曜日。きもちのいい朝。お客さんから頂いたレコード『STUDIO ONE LOVERS』に針をおろすと、ゆったりとしたレゲエが流れ出す。ジャケット以外に文字情報がない盤だからA/B面の判別がしづらいのだけど、ちょっとばかり意識して耳を傾ければ曲名と歌詞とで特定できる。アルトン・エリスの妹(と教えてもらった)、ホーテンス・エリス「グルーヴィ・カインド・オブ・ラブ」ではじまり「ライフ」で終わるのがA面。フレディ・マクレガーやシュガー・マイノットもいるB面で好きなのは、ウィンストン・ジャレット「ノー・マンズ・ランド」。

ハウ・スウィート・イズ、スウィート・ソウル・ロッキング、プリティ・ルックス、ラブ・アンド・アンダースタンディングなんて可愛らしい曲名ばかりなのだが、低音はしっかり太くてウネリがある。UKのラヴァーズ・ロックとは異なるのは、まずヴォーカル。コーラス・ワーク。あとはリディムの土っぽさ。

秋晴れ! 雲が多くなる予報だけれど、明るいうちはドアを開け放して営業したい。

2025/10/11

10/11 店日誌


10月11日、土曜日。朝のラジオはニック・ドレイク特集。雨まじりの肌寒い朝、これ以上の音楽はないんじゃなかろうか。朝湯につかりながらどっぷりと聴く。波立ちかけた心中が徐々に落ち着いていく。目覚めてすぐ見たメッセージ、反射的に「あらら!?」と動揺したけど、冷静に考えれば不足は自分にある。関係を拗らせず、かと言ってこれまで通りは望まずに、穏便にやり取りできるように努める。まずは聞くこと。その上で言うべきことがあれば、伝えられればいい。

3連休、初日は雨。涼しいを通り越して肌寒い。どんな服を着て、防寒の準備はどうすればいいのか。頭がうまく働かない。車ならば上着ひとつで問題なく済むのだが、こちとら自転車、もしくは徒歩である。身体を動かすと暑くなるしなあ……。

今日明日、明後日は通常営業。オンライン・ストア〈平凡〉にもご注目を。

2025/10/10

10/10 店日誌

10月10日、金曜日。ポール・トーマス・アンダーソン監督作品『ワン・バトル・アフター・アナザー』、朝いちばんの回は8時から。家を7時ちょい過ぎに出て、店を経由して劇場まで自転車を走らせる。つくば市内の公園を繋いでいく歩行者専用道には学校に向かう小学生、中高生、通勤と思わしき人がたくさん。飛ばしすぎないようにそろーっと進んで、7時50分到着。〈シネプレックスつくば〉にきたのは『名もなき者』以来、7ヶ月ぶり。会員カードを恐る恐るさしだすと、まだ有効期限内! 選ぶ席は前よりの真ん中。当然、まわりには誰もいない。

黒人女性が車道を歩くファーストシーン、大荷物のレオナルド・ディカプリオがよたよたと走ってきたところから怒涛の展開。ドキドキどころブルブル、ガクガクしながら、あっという間の162分。これはすげえ作品だ。身体の芯を震わせながら劇場を出て、友人たちにメールを送る。

筑波中央郵便局でレコードを発送、先月注文した品々の入金を済ませたのち、昼食を買ってから店にきた。並びの店の人たちと「すごかったね〜!」とか話していると、再生産したトートバッグが到着。ハッと現実に戻されるも、興奮は収まりきらない。

明日からの3連休も通常営業! お暇があればご来店を!

2025/10/09

10/9 店日誌

10月9日、木曜日。近所のいちばん好きな店〈古着屋may〉がポパイに載ってると伝え聞き、買うぞ! と勇んで最寄の書店に向かった。雑誌コーナーで最新号が目に入る。特集はアーバン・アウトドア。売価は990円。さあ、メイはどこだ? タクトサトウの連載はどこにある? 巻末から見ていくも見つからない。掲載は誤報だったかな。注意深くページを繰っていくと、あった! モノクロコラムページの最後のところで「軽妙通信」という連載がはじまっていた。

載っててよかった。なぜだか妙にホッとする。タクトくんの描くメイの店内、店主ホソヤさんの顔をみてると笑えてくる。チーンと9000円の会計まで読み切って、満足。まあ今号はいいかな。けっきょく買わずに帰ってきた。

今週末、3連休も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉もどうぞよろしく。

2025/10/08

10/8 店日誌

10月8日、水曜日。(5日(日)の記録) 16時50分に店を閉めて、17時2分発のバスに乗りつくば駅、17時32分の区間快速に乗車。北千住で千代田線に乗り換えると代々木上原に19時前に着く。迷わず〈ロス・パペロテス〉に足を向け、目的の本を買うべく棚をみると……ガーン! ないじゃん! 店主の野崎さんに「あれ売れちゃったんですか(泣)」と声をかけると「ああ、ドンピシャで売れました」と穏やかな返答。やっぱり古物は見つけたときに買わないとねえ、でも、きっとまた出てきますよ。慰められつつ、先輩店主にあれこれ質問をはじめると、止まらない。

話すほどにお互いノッてきて、あれは? これは? どうなんでしょう? と質問攻め。なんでも快く答えてくれるから、ついつい聞いてしまう。ああ〜なんともいい時間。こんな風に気持ちが昂ぶるのは久しぶりで、ニコニコしながら言葉を交わす。閉店15分前に会計を済まして、退店。古川緑波『ロッパの悲食記』(六興出版)が大当たり。

先に東京にきていた妻と合流。すぐ近くの〈桉田餃子パワー店〉で夕食、瓶ビールと古代米酒? かわった酒(独特の風味だけどジーンと染みる)を飲んで、千代田線に乗車。のんびりと宿に向かう。短い東京滞在、幸先よし。いい気分でさっさと入眠。

今月しばらくは通常営業! 新入荷いろいろ、お暇があればご来店を!

2025/10/07

10/7 雑記

ロス・パペロテス、桉田餃子パワー店、ドトール、さぼうる、ディスクユニオンお茶の水店、ディスクユニオンJazz Tokyo、@ワンダーJG、居酒屋カヤ、ドトール、どんぐり舎、盛林堂書房、ユハ。東京をうろつき回った、2日弱。

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教訓、古本と中古盤(などの古物全般)は見つけたときに買え。金額だけを物差しにしてると好機を手放すことになる。一度手にして、ピンとくるものがあったなら、迷いを振り捨て購入すべし。数週前に見かけて気にしていた本、CD、レコードはすべて店の棚から消えていた。

居酒屋では思い切って飲んで、食うべし。二日酔いにならずに、もう酒はいらないわ……と思えるならば幸せだ。隣あった人たちとは挨拶程度のやり取りで済ませておくのがちょうどいい。

(自分への戒めであり、ちょびっとでも楽しく生きるためのコツとしてメモしておく。)

2025/10/06

10/6 連休

今日、明日は連休です。

2025/10/05

10/5 店日誌

10月5日、日曜日。「忘れられた水の住人たちが、初冬の野外プールに姿をあらわす。──河童とは何か。何故河童に魅せられたのか。その姿を形にできるのか」。石塚隆則 野外彫刻展覧会「河童解放区 KAPPA ASYL」の会期は11月7日(金)から30日(日)まで。会場はつくば市〈二の宮公園屋外プール〉とすぐ近くの〈gallery neo〉(観覧できるのは金土日と祝日のみなので要注意!)。当店でも販売している『河童学習ノート よくわからないモノのカタチを探る』は同展開催に向けた学習帳、値段はぽっきり300円。おすすめです。

本展「河童解放区」のチラシ2種を店頭で配布中! 他には11月9日(日)に〈つくば食堂 花〉で開催される「工藤裕次郎ライブ」や、10月24日(金)からはじまる三好祐介写真展「REMNANT 16」の開催案内などもあり。土浦〈生存書房〉では読書会、詩人・究極Q太郎を迎えるイベントも開催とのこと。

今日は17時までの短縮営業! 明日、6日(月)は休業です。

2025/10/04

10/4 店日誌

10月4日、土曜日。じわじわ効いてる。先月22日(月)に観た、モッキーのライブで得た感触、モヤモヤしたまま言語化できなかったものに形が与えられつつある。安直に「最高!」なんて言って片付けなくてよかった(少なくとも、自分は)。めちゃくちゃいいなーと感じたのは、まず導入。サンプラー? MPCってやつ? をいじりながら音を出して、最新作の「モッキーモッキーモッキー……」と歌うコーラスに繋げたところ。流れのままモッキーがドラムを叩きだすと、やっぱりいいのだ! ズンドコ、ズッタカ、滑らかじゃなくても弾んでて、ダンスミュージックのフィーリングが感じられる。

僕の片手にはいまも感覚のない指があるんだ。そのせいでドラミングが変わらざるをえなかった。指でコントロールできないから、叩きかたが特殊で、どうしてもバックビートになってしまう。いまではそのことに感謝してるけどね。僕みたいに叩ける人は、たぶん、ほかにはいないから。(モッキー)

自然と『MOCKUMENT』所収のインタビュー「モッキー自身によるモッキー」での発言を思い出す。バックビートってのがどんなリズムなのか把握できてないのだけど、彼が特殊なドラマーなのは理解できる。鍵盤、ベース、パーカッション、コーラスがまざりバンドの音がつくられていく、その過程を生で体感できるのがモッキーのライブの醍醐味のひとつ。

とにかく、インディペンデントであり続けること。自分のブランドを育てて、誰にも渡さないこと。10曲を仕上げて、アルバムにすること。ビジネスピープルに惑わされるな。

この言葉につよく励まされる。今の自分なりに読むならば、インディペンデント=自主独立の立場を保ったまま、仲間たちと場や物をつくり、簡単に放り投げないこと。望む結果を早急に得られずとも、あきらめず、工夫を続けること。ただし、楽しむことをは忘れずに(……なんて、決まりごと過ぎて恥ずかしいのだが、この地点に立って実践するのは重要だと思う)。

改めて、モッキーが好きになった。

てなわけで、今日も通常営業。明日5日(土)は17時までの短縮営業、明後日6日(日)は休業です。

2025/10/03

10/3 店日誌

10月3日、金曜日。傲慢=高ぶって人をあなどり見くだす態度であること。なるほど、このブログでの自分の書きっぷりは傲慢だと言われて仕方ない箇所があった。他者に対しての目線、発言と自己認識に開きがあれば、そりゃ指摘もされるだろう。さらにタチが悪いのは無自覚にそれを行っていたこと。こればかりは、どうにもできない。逃げも隠れもできない事実を受け入れるのみ。

可能なかぎりインディペンデントでありつづけること。他人のしてることなんか気にしなくていい。そこに答えなんかないよ。もし、彼らが答えをくれるんだとしても、きみにだってそれはできることだ。そんなのに従ったとしても、1年もしたらまた道を見失うだろう。(モッキー)

久しぶりで再読した『MOCKUMENT』所収「モッキー自身によるモッキー」(取材:松永良平)内の、好きな箇所。何度読んでもいいな〜と思うのだが、これも自分に都合よく受け取ってきただけじゃないのか? 他者に対して好き放題言っといて、オマエは我がままかい? モッキーなど持ち出して何かを語ろうとするのも傲慢さの表れだろう。

わりと90年代初頭から各都市で享受されてる音楽の差が明確にあった印象があります。そもそもヨーロッパにおける街の成り立ちや、街のありかた自体がそうなんですよね。はっきりしてる。(ムードマン)

先に挙げたモッキーへのインタビューはもちろん、その後に続く記事の面白さもようやく気がつけた。花代×ムードマン×高井康生「鼎談:モッキーを探して」にも重要で、参考にできる発言がたくさんある。自分の住む場、店に応用できればいいのだけど。

今日明日は通常営業! 明後日5日(日)は短縮営業、6日(月)は休業です。