文章は書き出しが命だとおもっています。それと同じように、わたしにとっては映画のファーストシーンが重要なのでしょう。いま、なにかがはじまった。(…)よっぽどのことが起こらない限り、ストップせず、最後まで駆け抜ける。だからこそ、はじまりに立ち会うことは、映画の終わりを看取るより大切だと感じているのかもしれません。(相田冬二)
12月20日、金曜日。開店直後に、ジャズ録音日調査委員会(編)『日めくりジャズ 365(2025年版)』と相田冬二『あなたがいるから』が同時に届く。開封検品して商品写真を撮影、オンライン・ストア〈平凡〉に上げる準備を整える。ツイッターで紹介すると後者の著者、相田冬二さんがさっそく反応してくれメールを交えてのやり取り。自費出版、インディーだからってわけじゃなく確かな温度を感じさせてくれる。こういうものを扱えるから、本屋は楽しい。
ほとんど間を置かずに、ジョンのサン『カップホルダー』とオオヤミノル『珈琲の建設』、『喫茶店のディスクール』も到着。縁あって仕入れたジョンのサンの新譜、これが面白い! 総勢14人からなるバンド? グループ? 得体が知れない。バラバラのようで一貫した姿勢を感じさせる16曲。オオヤミノルの2作は当店の定番。今までに何冊売ってきたのか、把握できてない。
昨日も暇ではあったけど、いろんなものが届いて落ち着く暇なし。閉店間際に植草甚一『ぼくの読書法』をぱらぱら読んで、一息ついた。
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帰宅後に再生したのは『いとしのタチアナ』。カウリスマキ生活6日目にぴったりの尺、69分。コーヒー中毒と切れ間なく酒をのむ男ふたりが目的地なく車を走らせる。途中で拾った女性ふたりと、ろくな会話もせず移動を続ける。ホテルに泊まるも勝手に寝るだけ。ダンスもせず、座ってるだけ。……だけれど、心は動いてる。低速の恋。じわりと伝わるものがある。
開催中の数美亮平展《MONTH OF MAY》の会期は23日(月)まで。始まると、あっという間に日が経っていく。次の土日(21日・22日)どちらかで数美くんが在廊するかも。当店では、作品集やカセットテープを販売中。
今日は15時、明日明後日は13時開店。お暇があればご来店を。
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