2024/05/28

5/28 雑記

朝からどよーんとした空気、雨は降っていないが身体が重い。それでも映画に行こうと準備をすると雨がザーッと降ってくる。もういいや。今日は適当にやり過ごそうと決めて出かけた古本屋で『死んでも何も残さない 中原昌也自伝』を買ってきて読み出すと、これがすごい。とんでもない本がシレッと出ていたもんだと驚かされる(店でも古本で売った記憶がある)。

暴力温泉芸者は、究極の無意味を目指すという、一つの批評の形をやっているつもりだったけれど、だれにも伝わらず、結局、好きなことをやっているだけでしょう、という話になってしまった。とはいえ、あの頃はまだ、世界は自分の知らないものや、意味のわからないもので一杯、という認識が基本にあった。でも、今は、よくわからないうちに、自分の知っている範囲だけしか興味がなく、意味のわからないようなものは、すべてくずで、あってはならないものという世の中。(*1)

つい長々と引用してしまったけれど、紹介したい箇所は他にもたくさんある。この本に関しては読了することに大きな意味はない気がする。散りばめられた言葉から何を拾うか。どの角度で読んでいくか。170ページほどの短かさではあれ、めちゃくちゃ分厚い。

大衆から物語をとりあげないといけないのではないか。もう、エスカレートし続ける欲望にはだれも応えられない。単なる文学や映像の危機という話ではない。文明の危機だ。はっきりいって。(*2)

(*1)第五夜「暴力温泉芸者は高校四年生」 (*2)終章「死んでも何も残さない」

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