2024/05/06

5/6 店日誌

“貧しいってお金がないってことじゃない。彼は自分がどういう人かわからなくて、何をやったらいいかわからなくて、いつも指示を待っているような状態。(…)彼は探すものすら持っていない。それがわたしにとっての貧しいってことなの。なにをどうしていいかわからない、向かっていく対象を持っていないことを貧しいって解釈してる。”–北村道子(「探すものすら持っていないことの貧しさ」)

5月6日、月曜日。北村道子『衣装術』を読んで、ビリビリ痺れた。北村さんの言葉が身体に響く。インタビュー(対話)をモノローグ(独白)の形式に置き換えて収録したのがばっちりハマってる。いわゆる名言集ではなく、詩集のようなイメージを含んでいるから、やすやすとは消費させない。単語の意味以上の深みがあって、読み手の思考をうながす作用がある。凄い、という言葉だけで片付けちゃいけない内容だと思う。

なにをやったらいいかわからない。いつも指示待ち。それを貧しさだとするなら、いまの社会はなんとも貧しい! 食うには困らず、捨てるほどの服を持っていても、どこか空疎。実体のある言葉をもたず、右から左に流していくだけ。と、嘆いてるだけじゃダメだよな。面白い本とか映画はたくさんあるし、魅力的な人もいるのだから。

本を買って、その後すぐに本を売りにくる。そんなやり取りをしながら言葉をかわした若い人。しずかに本を選ぶ人。時間をかけて店内を物色する人。出入りは多くなくても、印象に残るお客さんが何人かいた。

今日の営業は13時から19時まで。本の買取に関することなど、お問い合わせはお気軽に。

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