入り江に沿って松並木や石橋、小島が点在する風景は、バランスの取れた絵画のようだと幼少期から感じていました。生まれた土地を死ぬまで撮ると決めている私にとって、写真的な面白さが感じられる場所です。–松原時夫
松原時夫『水辺の人』が届きました。
1940年に和歌山県和歌山市和歌浦に生まれた写真家・松原時夫の作品集。万葉集にも詠まれたという歴史ある景勝地、和歌浦・田ノ浦・雑賀崎の1955年から1969年までの風景をおさめた写真たち。水面に浮かぶ船の構図に息をのみ、写された人びとの顔をながめて、積み重ねた時が表情にどう作用するのか考える。今、この時代とは異なる時間の流れる世界を堪能できる端正な本。
販売価格は11,000円(税込)。紀伊半島を拠点にする出版レーベル「道音舎」からの刊行。限定300部。
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