2021/02/25

2/25 店日誌

私たちの体験で言うと、皆が同じことを言い始め、同じ方向にどっと流れる「本流」には、天動説の例えを持ち出さなくても、真実はないように思える。(『出版屋の考え休むににたり』所収「なぜかアフガニスタン 本流に真実がない」より)

2月25日、木曜日。文芸誌『アルテリ』十一号の「農民への深い共感 中村哲と火野葦平」を読み、書き手の福元満治さんが著した『出版屋(ほんや)の考え休むににたり』(石風社)を自室の棚から取り出した。数年前にも面白く読んだはずなのだけれど、今読むと、身体の芯に伝わってくるものがある。2009年当時のペシャワール会現地代表・中村医師の発言(「誰も行かないところにこそ、行く必要がある」)を補完する形で綴られる上記の一節は、いつの世にも当てはまってしまうことだと思う。

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