2020/04/07

4/7 店日誌


4月7日、火曜日。定刻通りに開店しました。今週から、平日は19時までの営業にしようか、どうか迷っています。そうなった時は改めてお知らせします。

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なんだかんだ言いつつ、今日は20時まで開けることになりそうです。届きたての『黒猫からの手紙』を読み耽っていると、なるほど、30分はネットに触れないことになる。自分はやはり円盤を、田口史人さんを、頼りにしている。二通目からも楽しみだ。

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河合浩ロストテープス、なんて言うとカッコつけ過ぎか? 画家の河合さんから預かったカセットテープを聞くのが楽しい。段ボール二箱分のテープを適当に選んで再生すると、大概は細野晴臣さんのラジオ番組が流れ出す。これはいつ頃なのかな、J WAVEで放送されていたらしい当時のCMは今よりずっと好ましい。空白があって、詩的な気配もある。聞いていて、消費を促されている感じがしない。数値化できないのどかさがある。

一体、いつからラジオCMはこんなにツマラナくなったんだ?

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消費を促される、と、不安を煽られる、というのはほどんど同じことだと思っている。「あなたは他人より損をしてる」とか「もっとお金をもらえる」とか「今より早く、今より楽に」とか、そんなことばっかり始終言われていたら、そりゃあ嫌になる。「自分は今のままでいい」と意思表示することが、こんなにも難しく(珍しく)なったのは、いつからなんだろう。

もちろん、今の社会状況、政治状況がこのままでいいとは思わない。ただ、一人一人に身の丈の主体性が備わったらいいなあと、思う。

「進歩」、「進歩」と、商品の広告は進歩をほめたたえる大合唱で、われわれの日常生活を包囲する。われわれは、いやおうなしに、新しい薬をのんだり、新しいテレビを買ったりすることがよいことのような思いにとらえられる。しかし、白土の漫画は言う。
「おわかりかの。新しい良いものが作られたり発見されたりしても、世の中のしくみがくるっていると、それがかえって逆の作用をするときがあるのじゃ」
−鶴見俊輔「死にかわり、生きかわり−白戸三平」(ちくま文庫『鶴見俊輔全漫画論1』より)

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